日銀がマイナス金利からプラス金利に変更した。民間金融機関が日銀に預ける当座預金の金利を今まで0,1%手数料のような形で日銀へ支払っていたが、これからは通常通り0.1%の金利を受ける形に変わった。
また、長期、短期金利は、イールドカーブ・コントロールと評して日銀が一定限度で調整していたがこれも止めることになった。
世の中は25年以上も続いた「金利のない世界」から「金利のある世界」への大きな転換点を迎えた。
しかし、これから長らく続いてきた預金の超低金利が1%以上になるかと言えばまだまだと遠い先の話だろう。
一部のメガバンクが普通預金金利0.001%を10倍の0,01%に引き上げるというが、僅かばかりの普通預金を預けている庶民にとっては何のプラスにもならない。
考えてみると40~50年前は、1年物の定期預金金利が5%~7%の金利が付き、100万円預ければ5万円~7万円の利息をもらえてこれでちょっとした旅行に行けた。
現在でも、アメリカなどはこれほどの高金利ではないが、それでも定期預金金利は3%~4%になっている。
日本の経済は失われた30年と言われているが、金利の無い世界はそれとほぼ並行している。
正に、金利の無い世界は、庶民が預金をする楽しみや喜びを奪った暗黒の世界でもある。「関連:3月16日」