昨日、裏金問題に対する自民党の党紀委員会による処分が決まった。
規則で2番目に重い離党勧告になった世耕弘成氏はさっそく処分を受け入れ離党届を提出した。しかしもう1人の塩谷立氏は、今日午後記者会見を開き党紀委員会に再審査を求めるようだ。
今回の処分については、裏金額500万円以上の39人を対象とし、一方で、それまでの派閥の役割を重視したものだったが、必ずしも正確に当てはめた分けではなく、人によって処分が軽かったり、二階俊博氏や岸田首相のように処分を科さず一貫性がない点で党内に不満が充満している。
また、裏金議員は88人いるのに、半分以上の49人がお構いなしになった点で甘さを残した。
離党勧告や党員資格停止についても、いずれ時が経てば今までと同様党への復帰は可能となり、役職停止処分にしても1年や半年で過料が解けるため、それほどの痛手はなく1年ほど経てば何事もなかったような状態に戻ってしまうだろう。
自民党、岸田首相ら党幹部は、今回の処分で幕引きを図るつもりのようだが、裏金問題の本質、使い道、課税については何ら明らかにされず、闇の中に葬り去られようとしている。
岸田首相は、今回の処分で支持率の回復を図りたいのだろうが、国民の目は厳しく首相の思惑通りにはいかない可能性が高い。
反面、党内は中途半端な派閥解消、処分による不平不満で分裂状態になり兼ねず、ますます騒乱状態に陥る可能性を帯びている。「関連:4月3日」