１２月６日

朝の10時から征希の治療。
久しぶりである。
４年前の五十肩をめぐる攻防が蘇る。
基本的な手順は同じ・・・背骨をひとつひとつなぞるように征希の指が腰から首へとなぞっていく。
指先が違和感を感じると、指先が斥候のように戦線を背中全般に広げていく。
背骨が終わると右肩、そしてかつての古戦場の左肩・・・。
おそるおそる俺の身体に触れていたあの頃のイメージは完全に影を潜めた。
ある時は力強く、ある時は優しく・・・。
齢32にして自宅での開業を決意した征希の顔が目の前にある。


ずっと懸念していた昔の生徒のご父兄とやっと連絡が取れる。
今までずっと情報の出所はある特定方向から。
ゆえにジグゾーパズルはうまくはまらなかった。
違う方向から激しい風が吹き荒ぶ。
それにともない、いろんな風景が見え始める。

今日の俺の高校英語の授業は中止。
試験中を理由に授業を潰すようになった俺、やっぱり軟弱なんやろね。
代わりに中藤（三重大学医学部２年）の理系教科（物理・化学・数学）の質問日とする。
今日も春華（宇治山田高２年）が姿を見せている。
たかだか一週間ほどの勉強で試験の点数が上がるものでもない。
しかし、一挙に寒さが増したなかを慣れぬ街並みを抜けて、毎日塾にやって来る今の気持ちを忘れてほしくない。
８年前に明星から佐藤（11期生・伊勢高から大阪薬価大学）が毎日通った道を、正式にウチの19期生となった春華が歩く。


中３の英語、今日は岡山県2006年度。
・・・の予定だったが用意してあったプリント、塾に生息する小人がどこかへ持っていったようで急遽、この地区で最も解きやすい鈴鹿高校の平成10年度。
しかし解きやすいといっても、全50問というボリューム。
果たして少しはスピードがついたかどうか・・・。