いよいよまれはラストウィークですね。ようやく徹さんも戻ってきました。そして自分のまれのロケ地巡りもこれで最後です。
横浜編ラストはこちらから。鶴見です。
京急鶴見駅のほうが幾分近いのですけど、今日はJRから。JR鶴見駅の東口を出まして、ロータリーをまっすぐ京急のほうに進みます。
ここを左に入ります。
ここを道なりに右に曲がります。
向かって右手の歩道です。
それでは、いよいよまれロケ地巡りファイナルスタートです。能登から横浜に出てきた希ちゃんが大荷物をかかえて辿りついた、想い出の誕生日のケーキ屋さん。パティスリーラプラスさんです。
「ここやあ」。
「はああ。うまそうやぁ」。
「ごめんね。待しちゃって」「いえ、すみません。お忙しい時間に」「いや」。
「津村希です! よろしくお願いします!」。
「びっくりしたよ。本当に来るとは思わなかった。どうぞ。うちで修業したいって、全国から問い合わせあるけど、あさってまでに来いって言って、本当に来るやつ少ないから。何だっけ? うちのケーキ、随分前に食べてくれたんだって?」「はい! あの、そうなんです! その味が忘れられんさけ、どうしてもここで修業したくて」「うち、厳しいよ?」。
「ほしたら…入れてもらえるんですか?」「よろしくね、津村さん」「ああ~! はい! ありがとうございます!」。
「どうぞ」「あっ、これ、うちの新作。評判いいんだ。食べて」「えっ、いいんですか?」「うん」「頂きます!」「どうぞどうぞ」「ん?」。
太鳳ちゃんもフランボワーズ食べてます。
なんと、このシーンの台本が置いてありました。実はあの誕生日のケーキは、大悟さんがここにお店を開いてた時のケーキだったのですね。
この後、希ちゃんはケーキ屋さん巡りをしますけど、順番に。
中区元町2丁目の霧笛楼さん。
中区初音町1丁目のストラスブルジョワさん。
中区山手町の山手111番館さん。
中区元町5丁目の横濱元町洋菓子研究所さん。
中区伊勢佐木町5丁目の洋菓子浜志まんさんです。
次にやってまいりましたのは、横浜で一番大きな公園、みなとみらいの臨港パークです。
「高志! びっくりした~。ごめんえ。心配かけてもうて。最初の試練や、泥棒疑惑や」。高志が希ちゃんを励ましていた公園。
「やっぱし都会はせちがらいわいね」。
「高志は、うまい事いっとるが? バンド」。
「ほの顔、楽しいげんね。みのりじゃなくても伝わるわ。みんな、元気かね?」。
「あん? 何け? どこ行くが?」。
「俺じゃ…ないげんろ?」「えっ?」「何となく、分かるさけ」「ごめん! 希ちゃんすごい喜んでるし、何か言いそびれちゃって」。美南ちゃんと高志が歩いてた公園。
「俺も、おるげんよ」「えっ? 好きな人?」「かなわん相手やけど」。
「そうなんだ…。ありがとう。たくさんしゃべってくれて。能登の人は、村全体が家族みたいだって、お兄ちゃん言ってたの、本当だね。いいふるさとだね」。
続いては、みなとみらい線でひと駅の、日本大通りです。
目指しますは、象の鼻パーク。いよいよあのかたが登場するロケ地です。
「ねえ」「しもた。防犯グッズ…」「キスしたよね? 俺たち。なまり聞いて思い出したよ。ごめんね。俺、なまりに弱くてさ。幼稚園の時の初恋の先生がなまっててさ。すげえかわいくて」「うちはもう忘れましたさけ。大丈夫です」。クリスマスケーキのルセット泥棒疑惑をかけられた希ちゃんが、ばったり大輔さんと出会った高架下。山下臨港線プロムナード高架下です。
「田舎どこなの?」「あん?」「さっき電話してたでしょ。北陸っぽかったけど。富山? 福井? 新潟?」。
「石川です。能登です。何で出てこんがいね!」「能登! へえ~久しぶりに聞いた。能登って地名」「どういう意味やいね?」。
「いいとこそうじゃん、能登って。何でこっち来たの?」「あん?」「いい所なんでしょ? 能登。励ましてもらってたんでしょ? さっきみんなで」「ほうやけど…」。
「分かんないんだよね、俺。せっかくいいとこ住んでんのに、何でみんな都会に出たがんだろうね?」「うちはケーキの修業に来てんわいね」「あ~もっと分かんないわ。そういうの」。
「何がいね?」「ケーキ屋の修業なんて悲惨だよ。早朝から夜中までの立ちっ放しの肉体労働でしょ? 体壊して辞めてく子だっていっぱいいるしさ」「ほんなん覚悟の上や」「ケーキのアイデア盗んだとか盗まれたとか、そんな世界、俺なら嫌だね。みんなさ、何かしなきゃって思い過ぎなんだよ。人生さ、ゆっくりゆったり、毎日を楽しんで生きた方が幸せじゃない?」。
「もしかして、あんた、だめんずけ?」「えっ?」「駄目な人間ほど働かん言い訳や上手ねん。ほんなん聞いとる暇ないわいね!」。
「悪くないね。なまりで怒られんの」。
「あれ? 何してんの? こんな夜中に」「ほっちこそ」。
「俺は夜釣り。寒くて帰ってきちゃったよ」「はあ~ぬるいわいね。何から何まで」。
「で、何してるの? 君は」「クリスマスケーキのルセット。うまいケーキ考えつかんげ」「うまいケーキなんてもうたくさんあるじゃん。何でわざわざ君が作るの?」「禅問答しとる気分じゃないわいね」「真面目に聞いてるのに」。
「あっ! ちょ…何見とるがいね!」「「一子のシュークリーム」?」「ほれは一子っちゅう友達や、スカウトされたお祝いの…」。
「「お母さんのキャロットケーキ」。」「お母さんの結婚20周年や…」。
「あっ、これすごい! 「魔女姫ケーキ」。」「ほれは、東京でお父さんや誕生日に…。ちゅうか、返さんかいね!」。
「東京?」「出身は東京ねん。小学校の時、能登に夜逃げして」「夜逃げ? さらっとハードな事言うね」。
「もう帰るさけ」「能登の暮らしで生まれたんだね。君の作るケーキは全部。寒いね。もう帰ろう。ん?」。
「…ほれかもしれん」。
「どれ? どれ? どれ?」。
象の鼻パークの南続き。山下公園との間にあります、横浜港大さん橋です。
「第2のふるさと、横浜に別れを告げて、希は歩き出しました」。能登に帰る希ちゃんが泣きながら歩いてたさん橋。
「家族が待つ、能登へ」。
大さん橋から、これまた南続きに歩きますと、山下公園です。
「もういっぺん、横浜に行く。修業さしてくれって頼むわ」。横浜に戻ってきた希ちゃんが例によって大荷物で歩いてた公園。
「シェフ…能登で覚悟を決めました。もういっぺんテストをして下さい。よろしくお願いします!」。
「ありがとね。よし!」。
「ごめんね! 早く言わなきゃって思ってたんだけど。やっぱりちょっと恥ずかしくて。あっ、高志にも謝っておいたからね」「待って待って! いっぺん待って!」。
「ん?」「大輔さんは、お兄さんやよね?」「でも本当の兄妹じゃないよ」「ほれはほうやけど…」「子供の頃からずっと大好きだったんだよね。再婚してもお母さんは忙しくて、寂しがってた私といつも遊んでくれてた。これもね、中国の旧暦のお正月に、中華街のお祭りで買ってもらったの。ここに住んでるのに、それまでいっぺんも行った事なかったんだよ。まあ、お母さんも忙しかったから」。
「ほれは…兄として好きなんとは違うがけ?」「それは自分でも考えた。でも違うの。お兄ちゃんって呼んでるけど、心ん中じゃもう、大輔さんだし」「え~! 見る目なくないけ? まともに働きもせん、だめんずやがに」「ああ見えて優秀なんだよ。司法書士の仕事してるし」「し…司法書士!?」「今は友だちの事務所で、働きたい時だけ働いてるの。フルで働いてくれって言われてるらしいんだけど、それは嫌なんだって」「ほれはほれで何か、まんで腹立つわ」。
「ケーキに人生懸けるお父さんも好きだけど、仕事より大事なものがあるって言い切るお兄ちゃんも、かっこいい。一緒にいたら楽しい人生送れそう~! 久しぶりにスーツ姿のお兄ちゃん見ると、新鮮でドキっとするし!あ~! 本当の気持ち、初めて人に言った! 私、お兄ちゃんにチョコ渡してちゃんと言う。結婚を前提に付き合って下さいって、言ってみる!」「結婚!?」。
山下公園からさらに南に向かいます。途中、ナポリタン発祥地で有名なホテルニューグランドがあります。
結婚式がおありだったようで、綺麗なウェディングドレスを拝見することができました。
中村川を渡ったところの公園です。象の鼻パークから歩きづめでかなりキツいところに、この階段(^^ゞ。
登りきりますとご存知、港の見える丘公園です。
「希、よかったな! ん? 何? 断った!?」「昔の方やうまかってんよ。いや、今も普通にうまいげんけど、感動やないっちゅうか…」「そういうもんなの! おいしく感じるの、昔の方が!」「ほうやとしても、目指しとる味と違うげさけ」。そりゃあそうですよね。お店が変わってるんだから。
「お前そんな事言ったって。その店を目指して上京したんだから!」「ほんならいっぺん帰ってきなさい」。
「なんも。このまま探すわ」「あん?」「片っ端から食べて歩いて、理想の味をちゃ探すさけ!」「待ってなさい。今からそこ行くから」「もう、お金もったいないさけ、もう切るよ。店決まったら連絡するさけ」「希! もしもし!」「やるさけね~! よし!」。
「2003年1月末。ようやく大悟の許しが出て、希は正式に、パティシエとして、働く事になりました」。
「とにもかくにも、希はパティシエとしての第一歩を踏み出しました」。
「希たちの恋が、修業が、これからどんなふうに花開いていくのか」「大輔の「おはよう」に、とうとう右脳を動かされた希に、どんな運命が待ち受けているのか。彼らの人生は、まだまだ始まったばかり。どうかゆっくりと、お楽しみいただければ、幸いでございます」。
「寒いね。待った?」「お…お呼び立てして、申し訳ありません」「いいけど、何で敬語なの?」。
「本日は…せんだってより、お申し出頂いております、件につきまして、お返事をと、思いまして…」「はい」「私の右脳が、動いた気が致します」「えっ?」。
「バレンタインデーの翌日、厨房でのあなた様の、「おはよう」と、高級フレンチでの、か…「かわいいね」が、頭から、離れません。うち…」「ゆっくりでいいよ」「うん」。
「どうせ俺、夏までいないから」「ん?」。
「パプアニューギニアっていうところで、日本人相手の民宿があるんだけどね。手伝ってくれって頼まれちゃって」「はあ!?」。
「帰ってきたら、返事聞かせて」「とことん、自由な人生やね」「一緒に来る?」「待っとるわ。夏まで」。
「希ちゃ~ん! ごめんね」「もう!」。
「そして、2年半後」。
「美南ちゃんの卒業祝、選んでくれって言うから時間作ったのに」「ごめん。漫画読んでたらやめらんなくなっちゃった」。
「大輔は相変わらず、友人として、希のそばにいるようでございますが。希は、圭太との約束を守り、ひたすら修業に没頭。今や、中堅パティシエに成長しております」「互いに、一人前になるまで会わないと、誓いを立てた日から、2年半。約束の日まで、あとわずかです」。
「どんなパティシエになるのか、いつか、決める時が来る。よし!」。
「ごめん…できんくなってしもうて、家探し。おばちゃんね、昔この町に住んどってん。この町で徹さんに会うて…。この町で結婚して。徹さんの仕事の都合で、希が生まれる前に東京に引っ越してんけど。やっぱし横浜っちゃ、特別な町ねん。もういっぺん家族で暮らせるって思うとってんけどね。間違うとったんかね、3年前の私」。
「ま…希が…」「あん?」。
「悩んどった時…藍子さんに、言われたって。「間違うたら、やり直せば、いい。お母さん、いぃつも、ついとるさけ」って。ほんなふうに、言える、藍子さんは、素敵やと、思うた。藍子さんも、やり直せば、いいさけ。ぜってえに、大丈夫やさけ」。
「また戻ってこられるよね」「うん」「そうだな…」。
「はい!」「えっ?」「はい!」「はい」。
「ふんばるぞ!」「お~!」。
「こうして、徹の約束の3年間は終わり、藍子と共に、外浦村へと、帰っていったのでございます」。
これにてまれロケ地巡りおしまいです。朝ドラは、出会ったことのない土地に招いてくれるとても貴重な機会です。まれからも能登を訪れるプレゼントをいただきました。まれのキャストとスタッフのみなさん、一年間本当におつかれさまでした。能登は本当に清廉な空気が流れる素敵な場所でした。また訪ねたいと思います。ありがとうございました。