ぽちごや

FC東京のディケイドSOCIOです。今シーズンは丹羽ちゃんとともに闘います。

2011J2リーグ第33節FC東京v東京ヴェルディ@味スタ20111030

2011-10-30 18:46:06 | FC東京

東京観戦を育休していたよっちさんが味スタに戻ってきました。

おかえりなさい!

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5ヶ月ぶりのバックスタンド観戦。よっちさんと観るとやっぱ楽しいっす。サッカーがより深く見られるようになる。だけどとてもおかえりなさいムードではない、厳しい試合になってしまいました。今シーズン最多35,911人のなかには多くの初観戦者がいたと思うのですけど、ちょっと玄人好みな試合になってしまったかな。東京ダービー。ヴェルディだけには、負けられない!

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ヴェルディはコンセプトが明解でした。前線からアグレッシブにプレッシャーをかけてきます。圧力をかけるポイントは二つ。最初のポイントは秀人か梶山、どっちかがセンターでボールを持った時。攻撃の起点から崩そうという意図。ボール奪取というより、東京のリズムを壊そうとしていたんだと思います。次がルーカス。ポストプレーを自由にさせません。深い位置でポストができれば、東京は重心をぐっと押し上げられますから。この作戦を有効にするために、巻と阿部がCBを追いかけます。

攻撃のほうは、菊岡と中谷を基点にして、両SBを絡めてサイドから攻めるイメージだと思いました。でも、こっちのほうはほとんど機能していなかったです。攻撃陣が孤立してしまって、シュートも散発。ただ、前半から脅威に思ったのはセットプレー。菊岡はこのためにいると言ってもいいくらい。右足から繰り出すFKの弾道は、ものすごく危険な香りを漂わせていました。とくにGKの手先を狙うFKは、スピードといいコースといい、完璧でした。誰かが触ればゴールは間違いなかったと思います。

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ヴェルディの圧力をかわしはじめた東京がリズムをつかみます。草民のスキルフルなドリブルを突破口にして、羽生が絡み、チャンスを演出します。羽生はいつにも増してアグレッシブでした。繋ぎ役というより、フィニッシュに絡むことを意識したプレーが多かったような気がします。東京は梶山も積極的に攻撃に加わり、ここぞと人数をかけ波状攻撃をかけます。そんな前半のアディショナルタイム、草民のアーリークロスを頭であわせたルーカスが先制のゴール。前半は東京のリードで折り返し。

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川勝監督は、菊岡を前半で下げ、後半頭から河野を投入します。阿部のスピードとポジショニング、高橋祥平の攻撃参加、巻の存在感など、個別には目をひくところもあったけど、ヴェルディの攻撃は菊岡がいないと脅威にならないと思っていただけに、意外な判断でした。でも、これが功を奏する。河野は東京のボランチとSBとCBの間、バイタルエリアのバミューダ海域とでもいうポイントにポジショニングします。そこでボールをうけ、ぬるぬると東京の守備が手薄なところに進出してきます。さらに中谷に変えてマラニョンを投入することで、いっそういやらしさが増しました。マラニョンも河野と同じタスクですが、ボールを持つと縦横にゆるゆると動きます。これで東京の守備がバランスを崩してしまった。

後半64分、河野が蹴ったCKから土屋が頭で撃ったシュートがOGとなり、同点。後半はどちらかというとヴェルディに主導権をとられていました。そのまま両チームとも加点することなく、ドロー。ヴェルディホームのダービーも0-0のドローだったので、決着は次回に持ち越しとなりました。いつになるかわからないけど。

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今日は、東京に問題があったというよりヴェルディが良かったと思います。前半は前線からアグレッシブに守り東京にリズムを作らせず、最小失点で折り返し。後半から河野、マラニョンを投入しパワーアップ。攻め疲れをみせる東京のコンディションを計算したのか、後半はポゼッションでもヴェルディが上回っていたんじゃないかと思います。そういう意味で、とても興味深い結果だと思います。J2の他のチームは、考え方の違いこそあれ、基本的に東京の攻撃を防ごうという考え方だったと思います(京都と岡山を除く)。いっぽうのヴェルディは、攻撃で上回ろうとしてました。シュート数が15-5と数字上は東京が圧倒してるんだけど、見た目の印象と点数は少なくともイーブンの結果を得たわけです。

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ここ数戦の東京の問題は、攻撃の重心が低いことだと思います。初秋の好調時は、ルーカスのポストが相手最終ラインでしっかり収まっていました。だから、全体を押し上げることができました。それから、草民や谷澤がドリブルで押し上げるというオプションもあった。これにより、敵陣深くに入り込め、SBやボランチがフィニッシュに絡めていました。ところが最近はルーカスが自由にポストできなくなり、ちょっと下がって受けるようになります。それはそれでいいのだけど、変わりにトップの位置に入るのが羽生になってしまう。羽生は中途半端なセカンドトップとしては面白いけど、ワントップとしてはシュートに威力がないので苦しい。結果として、東京が放つシュートは遠目になってしまうような気がします。今日は一度だけ梶山が中央を崩すチャレンジを見せてくれましたけど、もっとそんなシーンを増やせるようにならないといけない。

変えるべきポイントは、羽生と谷澤の扱いなんだと思います。いまの東京のレベルまでサッカーが成熟したら、リンクマンは二人いらない。セザーか石川を使うべき。ルーカスをトップに使うなら、ルーカスと前後にポジションを入れ替え、シュートを撃てる選手をトップ下に置くべき。現時点なら草民。草民の位置に石川。あるいは、ルーカスをコントローラーとして一列下げ、トップにはセザーを置く。セザーのコンディションは、ゴールが決まれば上がってくると思うのです。復帰してから1ヶ月以上たちますし、フィジカルの問題ではないような気がします。つまり、セザーをあたまから使っていっぱいプレーさせてあげる。

もうひとつはサイドバックですが、ここは椋原でいくべきだと思います。椋原はゴール前で仕事ができることがわかりましたから、このストロングポイントを活かさない手はない。いまは攻撃の重心が低いですから、椋原がゴール前に進出することは難しい。まずは前線の再整備だと思います。

今日は、これまでの流れを変えないというクマさんのチョイスだったと思います。それでやっぱり好転しなかった。各自のコンディションは悪くないですから、やり方の問題です。残り5試合というところでセットを変えることはとても勇気が必要なことだと思います。だからマイナーチェンジでいいと思う。ルーカスが下がってプレーして機能しているなら、そのままゲームメイカーにして、フィニッシャーを新しく入れる。これなら流れに沿った変更だから、選手も違和感ないと思います。

これ書いてる時点は鳥栖の試合が始まる前ですから、今節後の勝ち点差はわかりませんが、相手を意識するより、泥臭く勝ち点を拾うことに集中してほしいと思います。ひょっとすると、いまの落ち込んでるバイオリズムはもう今シーズンは戻らないかもしれないけど、転がってでもいいから昇格レースのテープを切りたいものです。

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もうちょっとだ。たたかえオレの東京!


小金井公園合同総合防災訓練(いこいの広場編)

2011-10-30 10:04:22 | まち歩き

中秋ですね。日に日に寒くなります。

小金井公園で、合同総合防災訓練がありました。

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公園全域で訓練やってます。市民も飛び入りできます。

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まずは、バスがいる異様さから。こんなの蚊に刺された程度。

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売店の先に、いましたー!。消防車の隊列

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東京だけじゃなかったです。神奈川県の消防車もいました。それに、臺北って書いてる消防服の外国人さんがいたし、東南アジア系のお顔をされた別の制服のひともいたし、ひょっとすると海外の消防も参加してたんでしょうかね。

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ヘリコプターの轟音が聞こえてきたですよ。近隣に住んでるかたは、ヘリコプターがうるさいなと思ったかもしんないですけど、訓練ですよ。こんな模擬設備がありました。

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木立を抜けたら、いきなりやってたー。かっこええ。これは航空自衛隊かなあ。警視庁かなあ。

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あんまりにもヘリの風がすごいので場所移動。

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倒壊した街並みも模擬してあります。手前の赤い屋根の家屋では、東京消防庁と地域住民とDMAT災害時派遣医療チームが連携して救助訓練をしてました。

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またヘリコプターが来ました。東京消防庁です。

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ビルにアプローチ

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レスキューが降下。レスキューを下ろしたらヘリはいったん現場を離れます。ずっとホバリングできませんからね。現場上空をグルグル旋回しています。

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ヘリが再アプローチ。担架にのせたけが人を救助。レスキューも脱出して、ヘリ離脱。

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と思ったら、ビルが燃え始めた!。爆発までしたんです。本格的。

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さあ、さっきの消防車の出番。

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陸のレスキューが救助のためにビルに突入。

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放水開始。東日本大震災で気仙沼が大規模な火事になりましたけど、そのときに水が不足したという苦い教訓があったんだそうです。それで、遠くの水源から水を汲み取るという対策になっていて、その訓練でもあるようです。今回は玉川上水から取水し、700mをホースでつないで放水。

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こんなデッカイひな壇がありまして、ちょうど外国人視察団がやってきました。

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倒壊家屋のほうに向かうと、陸上自衛隊がいました。

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こっちの倒壊家屋では、警視庁と愛知県警のレスキューが救助訓練。近くで見られるから、すごい迫力。チェーンソーの煙をもろかぶり~。

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ひな壇の向かい側から見るとこんな感じ。

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模擬家屋はこんな感じ。

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瓦礫もあったり。

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模擬ビルはこんな感じでした。

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いこいの広場はプロの訓練場でした。ほかのところでは市民も参加できました。


2011J2リーグ第7節FC東京v大分トリニータ@国立20111026

2011-10-30 01:31:40 | FC東京

東日本大震災の影響でJリーグが中断していた間の試合は、少しづつミッドウィークを利用して消化してきましたけど、今節でついに最終回。ちょっと感慨深いものがありますね。ようやくJリーグは通常に戻るというか。10月末にして第7節。中秋のナイトゲームは寒いです。

やっぱりミッドウィークは仕事帰り姿が多いですね。かくいう自分も仕事着でした。

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大分トリニータを国立霞ヶ丘に迎えて。前俊と幸野がいます。てか、宮沢!。がんばってますね、オレの16番。

大分は3-4-3のシフトでございます。攻守に特長があります。まず目をひいたのが守備。センターラインを中心にして前後10m、つまり20mくらいの間隔でトップと最終ラインの距離を保ちます。東京に、あえて積極的なプレッシャーをかけることなく、ブロックをつくって網をはるイメージで、とてもコレクティブです。

攻撃のほうは、なんといってもデカモリシですね。網にかかって奪った(というか東京がミスした)ボールを、姜と宮沢からかならず森島に預けます。なにしろ森島のポストプレーが実に正確。DFと競り勝つというよりも、フリーの状態をつくるのが上手いイメージです。森島が落としたボールは、再びボランチを経由して、両ウイングバックに出てサイド攻撃に入ります。大分の攻撃におけるチャームポイントはココ。イ・ドンミョンとチェ・ジョンハンはスピードとパワーが魅力。イ・ドンミョンは本来FW登録みたいらしく、アタッキングサードでボールを持つとテクニカルなドリブルを仕掛けてきます。両WBから繰り出す長短のクロスに森島か、ちょっと遅れて入る永芳か前田がゴール前になだれ込んでくる。

攻守とも、やり方が意識統一された、とてもコレクティブないいチームです。とても12位という順位が信じられない。まあ、11勝11分10敗と、五割を越える成績でも中位以下とは、J2の厳しさを体現しているような気もしますね。

大分のやり方、とくに守り方は、これまでJ2で対戦したなかに無い第三勢力。栃木を代表とするアグレッシブにプレスをかけてくるチーム、横浜FCのように完全にリトリートするチーム、そして大分のようにコレクティブなチーム。奇をてらわない、実にオーソドックスな戦術なんだけど、最近はバルサ的なサッカーがトレンドですから、かえって新鮮でした。

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さて結果はというと、1-2で敗戦。しかも逆転負け。同点に追いつかれてからの猛攻の末に、絵に描いたようなカウンター一発で。これまた絵に描いたようなアップセットの顛末。

22分に谷澤のシュートがOGを誘い先制すると、自分を含めスタジアム全体がゆるくなった印象はありました。そんなムードのなか、前半終了間際、イ・ドンヒョンとオーバーラップした土岐田を絡めた攻撃から、前田のゴラッソで同点。東京は後半、ルーカスとセザーを併用するチャレンジをしつつ猛攻しますけど、これまた試合終了間際、大分攻撃陣3人でつくったカウンターからの長谷川の一発でゲームセット。2ヶ月ぶりの敗戦。

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シュートアテンプトが少ないような気がして調べてみました。

9/4栃木 12 0-0

9/10京都 16 6-1

9/17愛媛 17 5-0

9/25横浜FC 19 3-0

9/28北九州 13 2-0

10/2徳島 10 2-0

10/16岡山 21 3-0

10/19横浜FC 18 1-0

10/23鳥栖 10 0-0

10/26大分 18 1-2

シュート数とゴール数に相関はないですね。Shots on Goalもみた方がいいかもしれませんけど。ゴレアーダの試合を振り返ると、あくまでも印象ですが3点目以降は撃てば入る状態だったような気がします。ひょっとすると、2点目がスムーズに入るかどうかが結果の違いを生んでいるのかもしれません。

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攻撃のプロセスですが、ボールの奪い方がよくなかったですね。有効な攻撃につながったシーンは、たいがいルーカスのボール奪取からでした。好調時は、最前線ではなく、2列目や3列目でターンオーバーできるんです。ルーカスをポストに使えるということ。ルーカスの位置でターンオーバーすると、そのまま一気に攻めるか、ポゼッションに移るしか手がなく、守備する側もそれほど慌てないでしょう。もちろんショートカウンターからのシュート精度が高ければ、すごい脅威になります。梶山がPKをもらえなかったシーンもそんな感じ。

それから、シュートの距離が遠いような気がしました。いい時はもっと中に入れてた。SBがもっとシュートに絡めていたから、本来のアタッカーは誰かがフリーになっていたんです。この試合のSBは上下動とクロス供給しかイメージにない。ようするに、押し上げる手前の、ちょっとしたタメがなかったんです。だから大分は最終ラインを高く保てたし、東京はSBを攻撃参加させられない。

原因はなんなんだろう。この試合では、正直ちょっとわかんなかったです。大分のコンパクトなブロックが奏功したのか、ルーカスが動き過ぎたためか。

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ただ、主力のコンディションは良さそうです。とくにルーカスと梶山。縦横に動きまわっていたし、なにより守備の貢献がよかった。でも、いまの東京の中心は、草民であり高橋であるんです。草民が多少強引にドリブルをしかけることで東京の重心を高い位置に持ってくることができる。で重心が誰かというと高橋。秀人の位置が高ければ、自然とアタッカーは相手バイタルに人数をかけられるんです。大分戦は、この二人の調子がもうひとつだったような印象を受けました。

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ただまあ、まったく悲観する必要はないです。大分のカウンターが見事だったですよ。選手交代を含め、戦術が怖いくらいにフィットした印象で、予想以上の出来なんじゃないかと思います。

ま、あえて気にするならセザーですね。また春先のセザーに戻ってる。チームにフィットするのに時間がかかるタイプなんですね。フィットしてからの爆発力をボクらは知ってるだけに、はやくコンビネーションを戻してほしい。

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最終戦札幌に楽しみを残してくれようとしてるくらいに、あんまり神経質に思わないことですよ。いま騒ぐと、かえって選手に悪影響をおよぼすかもしれないから、クラブを思うなら、落ち着いて見守りましょう。


2011J2リーグ第31節FC東京vファジアーノ岡山@味スタ20111016

2011-10-16 18:51:08 | FC東京

今日も小金井市なかよし市民まつりです。今日はいい天気だったので、お客さんがいっぱい。いい雰囲気♪

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先週も綺麗だった野川公園の正月桜が満開です。宴会好きのかた。秋のお花見なんていかが? 秋味も美味しいですし。てか、野川公園は宴会できないかもしれないけど。もしそうだったらスミマセン((^^))。

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ついでに関東村外大前のソメイヨシノ。季節を間違えちゃった花が増えてる。

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さて、ファジ戦でございます。個人的ダービーw。ファジサポさん、よーきたなー。遠かろう。でーれー疲れたじゃろう。まあ、ゆっくりせられー。シーズン中に同じ相手を2回見られる機会ってそうそうないので楽しみ♪

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結果としては。

前半10分 CKを(たぶんお腹で)押し込んだ森重が先制点をゲット。

前半35分 高橋が一人かわしてシュートコースを作り、(たぶんDFにあたってコースが変わり)左スミにグランダーのゴール。

前半41分 梶山が独力でゴール前に進出し、ゴール。

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岡山は、中盤をフラットにしたオーソドックスな3-4-3。攻撃時はバックラインがワイドに開き、両ウイングバックを押し上げます。その分、妹尾と小林が久木田の近くでプレーできるので、流動性が増す。作戦も、ボールを保持することを優先していました。単純な放り込みはまったくと言っていいほどなかったです。低い位置でボールを回し、東京をワンサイドに寄せておいて、ウイングバックやウイングから、反対サイドのフリーの選手に、長距離を一発で通す。パス精度も高かったです。だから東京陣内には結構入れてました。

守備時はCBがギュッとうちに絞り、ウイングバックがラインに収まって5バックになる。ワイドFWが中盤に下がり、綺麗な3ラインを形成する。スキルでもスピードでもパワーでも上回る東京に対して焦ることなく、しっかりとブロックを維持してました。ディシプリンがゆき届いた素晴らしいチームです。バックラインも亀さんになることなく、ラインポジションは結構高いです。カンコーで観たときも、昨シーズンのチーム(フクアリで観た)より格段に組織がしっかりしてると思いましたが、今日のファジは、もっとプログレッシブなサッカーをしていました。このチーム、進化してます。希望が持てますよ。まだまだ充実した環境で練習できてるとはいい難い状況で、スタッフも選手もよくやってるんだと思います。サポーターには、しっかりと評価してあげてほしい。それから、J1を中長期の目標にするのは当然としても、いまは口のすべきじゃない。まだまだ学ばないといけないことはいっぱいありますよ。クラブも選手もサポーターも行政も。

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だけども、ですね。もはや今シーズンの東京は、相手がどんなに良い準備をしてきてもまったく歯が立たない、別次元のチームになってしまってます。残りの相手考えても、ジェフ以外は負ける気がしねー。てか、失点する気もしねー。

もう、東京については、タクティクスで新しい発見はありません。たぶん、今シーズンのチームはもう進化する糊しろはなく、完成したと思ってます。課題はあるんだけど、対策を考じてもJ2にいる限りは成果を確認しようがないなあと思っています。今日確認できたのは、縦にチャレンジする意識。どんどんパスを縦に入れてきます。この点は今シーズンの大きな課題でした。しっかりと解決できたので、素直にうれしい。

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気になるのはシュートを撃つ意識が低いこと。ゴール前でもっと自分で撃っていい。これも今シーズンの課題でしたよね。もちろん、ゴール確率の高いほうを選択するという考え方も、選択肢としてはアリだと思います。見方を変えると、ゴール前でフリーを探すのは、落ち着きと視野の広さがないとできないことですから、東京の選手のスキルが高いことを表しているんだと思います。ただね、シュートは撃たないと入らないですから。パスを増やすことは、攻撃側の自滅ミスが起こる確率を高めることにもなるんです。今日の高橋や梶山のゴールのように、自分で撃つ意識をもっと高くしたほうがいいですね。これは、今シーズンのうちに、なんとか変えて欲しいところです。

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J2では確認できない成果。それは、相手のCBとFWのレベルが、やっぱりJ1に比べると劣ることに起因します。東京がポゼッションできるのは、前線が相手CBとの1on1で常に優位に立てるから。FC鹿児島戦ほどではなかったけど、今日もルーカスはポストの役をしっかりと担っていました。J2のCBは、今日の岡山こそ全員180cmを超えてましたけど、ちっこい選手が多い印象があります。パワーも足りない。J1はこうはいかない。やっぱりCBは守備の要ですから、ここが弱いと、どんなに組織力をつけても90分間守りきれるもんじゃない。

それとFWも、CBとは真逆の目的で同じことが求められます。東京のバックライン、とくにモリゲか椋原をスピードかパワーで牛耳ることができるようなFWがいないと点はとれない。J2では望めないですよね。

東京の昇格はもう間違いないと思うので、そろそろ来シーズンのことを考えながら観るようになってます。ゲームの組み立ては、J1にいっても相当上位にランクされると思います。ただ、試合に勝つためには、CBとFWで今シーズンのように優位に立てる必要がある。これって、J2では確認しようがないんですね。

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というわけで、誤解をおそれず言えば、J2飽きましたw。チームが勝ってもお客さん入らないですよね。まじめな話、クラブにとって、ホントのJ2の怖さはここにあるんだと思います。せっかく捕まえたファンを手放してしまう。今日の後半は膠着状態でしたけど、試合としてはそれでOKです。勝てる試合をきっちり勝ち切ることが、今シーズンの東京の課題でしたから。だけど、興行としてはNG。正直、眠気を覚えたお客さんもいたと思います。これ、残念ながら東京自身ではどうしようもない部分もあるんです。相手との実力が拮抗していれば、ドラマがうまれる可能性がありますから、90分間スリルを持続させられるんだけど。前半で3点も入ってしまっては、ドラマがうまれる可能性は、J2ではほぼ皆無です。あと1ヶ月半。いろんな意味で耐える必要がありますね。

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まあ、まだ昇格も優勝も決めたわけではないですから、まずはしっかりと結果を残すことですね。一歩ずつ一歩ずつ。


はやぶさ/HAYABUSA

2011-10-16 10:32:54 | 映画

ことしも小金井なかよし市民まつりの季節でございます。

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はやぶさ観ました。

予告編がよかったのですよ。数分の予告編でウルっときました。みんなで何かを成し遂げる的な作品に弱くてw

で、もー、涙涙でしたよ!。感動です。

主役は、古本屋でバイトしてるフリー研究者の水沢さん。フリーの研究者って苦労が多いみたいなんです。博士号をとれない研究者は、大学に残る選択もあるんだけど、学費がかかるからフリーになるひとも多いみたいなんです。どこにも属してないと、社会から外れてるような気持ちですごく不安だと思います。いまは弁護士になってますけど自分の友人にもいましたし、大学のゼミにもそういう先輩がいました。そのあたりの背景を知ってると、この作品をもっと深く味わえるかもしれませんね。

はやぶさプロジェクトのドラマは、いろんなところで報道されてるんで、作品のストーリーを語るのはくどいですから、感想だけ。それでも暑苦しくなってスミマセン((^^))。

この作品ははやぶさプロジェクトに関わったすべてのひとの知恵と忍耐に向けたオマージュです。実際に作って飛ばした、動力班、カメラ班、軌道班、サンプル採集班、運用班、回収班といった技術陣だけじゃなく、広報や総務といったJaxaの裏方さんにもスポットライトがあたってます。それに、文科省や漁師、Jaxa周辺の住民もちゃんと描いてあります。このひと達も陰に陽に、いろんな形でプロジェクトに関わっているんですね。

この作品の素晴らしさというか凄さは、とにかくディレクションがナチュラルだということです。メジャーで、しかも個性が立った役者さんをずらっと揃えているんだけど、あえて控えめに演技している。竹内結子さんのインタビューをちらっと聞いたら、控えめな演技は堤監督のオーダーだったようですね。個性的な演技は、えてしてアクが濃くなり勝ちですよね。作品を観たのか、役者を観たのかわかんなくなる時もあります。邦画作品が面白くなくなる時は、たいがいそんなところが原因だと思います。この作品は演技を抑えていますけど、逆にすごく個性が活きてるんです。役者さんの個性に併せてキャスティングしてるからなんだと思います。ホントにキャスティングが絶妙!。はやぶさにまつわる物語は、なにも味付けしなくても、もともとが凄く面白いじゃないですか。おそらく、関係者のかたも、とてもユニークなかた達なんだと思います。だから、映画にするにあたって、あえて演出を誇張しなくても、”そのまんま”やったら、自然に面白くなるんだと思います。堤監督の意図は、そのあたりにあるのかもしれません。監督は現場再現に徹底的にこだわったそうですけど、それも、できるだけ演出を控え、ナチュラルにしたいという狙いからきた発想なんじゃないかと思います。ちなみに的場先生がモニターにピースサインを送ったシーンだけじゃなく、会見場にはいるときずっこけるところや、川渕先生が両手でマイクを握るところ、登場人物の服装や髪型が、いかにも科学者っぽくちょっと変なのも(スミマセン)、現場再現なのかなと思いました。まあ、唯一無理があるなと思ったのは水沢さんのミッションで、カメラの研究をしつつ広報もしつつってポジションって、現実にはないよね?と思ったくらいです。まったく違和感はなかったので問題ないです。

というわけで、キャストは役柄のイメージとぴったりです。竹内結子さんも、西田敏行さんも、佐野史郎さんも、高島政宏さんも、山本耕史さんも、筧利夫さんも、鶴見辰吾さんも、高橋長英さんも。西田さんや佐野さんが出演すると、大御所だけに”いかにも”な感じになるじゃないですか。この作品はそれがまったくない。

最初のほうからウルウルきてたので、はやぶさが帰還するシーンなんて、涙でスクリーンがくもってみえたくらい。自分が物つくりに関わっているからでしょうね。この作品は、日本の物つくりに関わるすべてのひとへのオマージュでもありますし、いまとても厳しい局面にあるモノツクリアート(言葉つくっちゃいましたw)みんなに向けた応援歌でもあります。自分もウルっときながら、がんばろうって思えました。

「続けられっとは、あんた自身が面白いと思わんといかんじゃなかね?」

「結果がどうなるのかわからないことに予算をとるのは大変なんですよ」

そんなセリフ(正確ではないですが)が心に残りました。創造と忍耐。NHKの「神様の女房」でも、松下幸之助のセリフとして「成功の秘訣は続けること」ってのがありましたけど、はやぶさプロジェクト7年の継続は、科学的な成果だけじゃなく、続けることの大切さを教えてくれたんだと思います。

自分は物作りのプロジェクトに関わってますけど技術者じゃないんで、立場的には的場先生に近いです。だから対外協力室の人たちに思い入れしてました。文科省にかけあって予算とってきたり、内之浦周辺各県の漁師さんと交渉して、旬の時期にもかかわらず漁をとめてもらったり。技術陣が思いっきり実力を発揮できるような舞台を整える役割。自分もそんな仕事をしてますから、とっても勇気をもらいました。

とにかくオススメです。日本の物作りにかかわるすべてのひとに観てもらいたい。

観てください!