ぽちごや

FC東京のディケイドSOCIOです。今シーズンは丹羽ちゃんとともに闘います。

FC東京2014チーム始動日20140118

2014-01-18 17:04:41 | サッカー

札幌から帰ってきましたら、東京の寒さもさしてこたえずw。

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いよいよ2014年シーズンが始まります!

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FC東京2014シーズン始動日。ことしも始業式に出席しました。

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定刻になりまして、クラブスタッフが出てきて、選手は室内で練習中だからちょっと待ってとのことです。どうやら新監督はお喋りなんでしょうね。

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しばし待っておりましたら、選手スタッフがやってまいりました。毎年のことですけど、気持ちがシュッとなります。新体制になって心配していたのですけど、今年も笑顔いっぱいのリラックスムードでした。

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マッシモ・フィッカデンティ新監督のスピーチ。はやく監督の愛称を知りたいです。長いんだもの。

監督のご指名で、ヨネのスピーチ。新キャプテンなのかな。(と思いましたけど、キャプテンではないそうです)

ヨネの指名で、羽生のスピーチ。おかえりなさい。

恒例のパフォーマンスはなく、初日の練習がスタートしました。奥のピッチで全員でランニングしてから、GKとフィールドプレイヤーに分かれます。フィールドプレイヤーは手前のピッチの半分を使ってハンドサッカーです。なんていう練習なんでしょう。GK無しの11on11。ただし、エドゥーだけフリーマンです。ひとり白いビブスでした。ビルドアップは手でパスですけど、シュートだけヘディングです。千真が好調でした。この時だけはw。みんな楽しそうで、イントロダクションに最適なんじゃないでしょうか。新戦力のエドゥー、マテウス、翼もさっそく馴染んでました。

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今度は、手前のピッチを反時計回りに周回するジョグ。アタッカー、守備陣、ちびっ子の各グループに分かれて走ります。なぜかちびっ子グループに相太がいました。

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ジョグが終わったら、ボールを使ったアップです。自分は見れなかったんでけど、エドゥーとマテウスは日本語の指示がわかんないので、次の動きに入るのがちょっと遅れるんだそうですw。飯野さんともいい関係を作って、はやく慣れて欲しいですね。

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次は、もう一度ジョグ。今度は時計回りです。グループは同じ。

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最後にハーフコートのフルメンバーゲームがありました。2014フィッカデンティ東京のスタートシフトを確認できるので、とても嬉しかったです。フィッカデンティさんのサービスかもしれませんね。
共にシフトは4-2-3-1。ビブス組は、圍、徳永、カズ、マテウス、むっくん、秀人、たま、慶悟、河野、翼、千真。ビブス無し組は、塩田(→権田)、陸、加賀、モリゲ、宏介、ヨネ、野澤、ナオ、羽生、よっち、相太です。エドゥーはここだけ別メニュー。梶山は怪我のため最初の挨拶だけでした。
相太、むっくん、秀人、モリゲ、ヨネ、よっちの動きが良かったです。いい準備をしてきたんでしょう。ゲーム中は、フィッカデンティがなかに入っていました。とくにヨネを注視しているようで、なんどかヨネだけに話しかけていました。よほどヨネに期待しているんでしょう。

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和やかななかにも、意図がありそうなメニューを織り交ぜ、あっという間の1時間半ほどの初日練習でした。フィッカデンティさんも笑顔いっぱいで、親しみ易そうなかたです。よかったです。

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いよいよシーズンが始まります。選手たちが試合のピッチに登場するまで、もうしばらく楽しみに待ちましょう。

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FC東京2013シーズン総括

2014-01-12 20:58:21 | サッカー

年があらたまって2014年。早々、日本列島に寒波が押し寄せています。皆さま風邪などお召にならないよう、ご自愛くださいませ。

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まだ松の内。御屠蘇気分で天皇杯準決勝の悔しさと決勝の羨ましさの余韻に浸っておりましたら、先日東京から告知があり、2014年シーズン始業日が18日とのことで、にわかに新しいシーズンを迎える気分になってきました。

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とはいえ、新シーズンを前に昨年を振り返っておかないと、ということで。今年もやります。2013シーズン総括です。例によってあくまでも私的視点ですから、その点どうかご容赦ください。

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2013シーズンの東京の目標は、言うまでもなく初のリーグ制覇です。必勝を祈念してのポポヴィッチ体制も2年目、勝負の年です。結果は8位に沈みました。開幕連勝と好調なスタートを切りましたけど、その後一度も浮上することなく、最後まで定位置である中位を上下しました。その原因を紐解いてみたいと思います。

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まず、連覇した広島を基準にしてみます。19勝6分9敗。2012シーズンも似たような数字で優勝しています。19勝7分8敗。これを見れば、2勝1敗のペースを少しだけ上回ることが優勝の条件と言えます。ただ、国内の移籍が自由化された2010年以降に拡げて見ると、2010年の名古屋、2011年の柏とも23勝3分8敗。3勝1敗のペースです。2010年の2位ガンバの勝ち点は62ですから、仮に2012年と2013年の広島を当てはめても広島が優勝します。その意味では2011年は特異で、2位名古屋の勝ち点は71、3位ガンバすらも70ですから上位3チームだけ突出したシーズンだったと言えます。つまり国内移籍自由化はいわゆるビッグクラブを生み易くなると言われていましたけど、反して、いっそうドングリの背比べなリーグになっていると言えます。目標は、2勝1敗をやや上回ること。できれば3勝1敗のペースを確保できれば、優勝に近づくことができます。

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広島と名古屋、柏の勝ち点差は、負け数はほぼ同じですから、引き分けの数が影響しています。一歩踏み込むと、優勝戦線に参戦するためには、最低でも9敗以内に抑える試合運びが求めれるということです。その上で、できればの線である3勝1敗のペースを得るには、引き分けを3試合分勝ちに結びつけることが必要です。

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さて、東京の結果を振り返ると、リーグ戦は勝ち点54。16勝6分12敗。勝ち点で9足りませんでした。3敗分です。勝敗をそのまま置き換えると、19勝6分9敗。まったく広島に並ぶ数字になります。そこで2013東京を振り返るテーマは、「落としてはならない敗戦3試合はどこだったのか」です。さらに勝ち点を70代に乗せるためのテーマは、「勝ちを逃してはならない引き分け3試合はどこだったのか?}です。

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シーズンの流れを振り返ってみますと、大波小波があったような印象ですけど、案外東京は無難に過ごしていたことがわかります。
 3月(開幕ダッシュ) 2勝2敗
 4-5月(前半戦) 4勝1分4敗
 7月(中断明けダッシュ) 2勝2分1敗
 8-9月(夏場) 5勝2分2敗
 10-12月(終盤戦) 3勝1分3敗
シーズンを5つのブロックに分けてみると、それぞれのブロックで負け越しが一度もありません。言い換えると、先ほどのテーマに照らし合わせてみると、勝ち越しが2ブロックしかありません。6月の中断明けは及第点ですし、酷暑の夏場は9月攻勢のおかげで大きく勝ち越せました。つまり、開幕から前半戦、そして終盤戦で勝ちきれなかったことが、最終的な成績に大きく影響しているのではないかと思います。

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開幕、前半戦、終盤戦の各ブロックから、印象に残る敗戦とドローを上げてみたいと思います。

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まず、開幕3月は、第4節アウェイマリノス戦です。忠成のゴールで先制しながら後半逆転を許し、千真が起死回生の同点ゴールを入れた直後、終了間際に再逆転を許した悔しい試合です。リードしている展開をどうコントロールするのか、試合終盤の集中力をどう保つのかが課題になりました。

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前半戦は2試合。第11節アウェイ湘南戦と、第13節アウェイ鹿島戦です。湘南戦は現地で観ていないのですけど、宏介と千真のゴールで一旦逆転するも、ミスもあって、マリノス戦同様、後半に追いつかれ、逆転されました。

鹿島戦も後半の逆転負けです。前半を忠成と千真のアベックゴールでリードした展開が後半は一転、後半開始20分間で逆転を許してしまいました。いずれも、試合のオーガナイズと守備が課題となった試合です。

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終盤戦は、第28節ホーム鹿島戦です。序盤から着実に点を重ねられ、相太のゴールで一矢報いましたけど、終わってみれば1-4のゴレアーダをくらいました。シーズンの最も大事な時期、しかもチームが上昇気流に乗っていた時の大敗は大きな痛手となり、以降は勝ったり負けたりと波に乗れませんでした。

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鹿島のほかに、マリノスとセレッソもホーム、アウェイとも負けています。2勝1敗のペースは、苦手を作らないことが大事な条件です。

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悔しい引き分けを上げると、結局降格となった磐田に対し、ホーム、アウェイとも引き分けだった試合と、第30節アウェイ甲府戦です。こう言っては角が立ちますけど、調子の上がらないチームとの対戦で勝ち点を稼げないと、順位は安定しません。いわゆる「お得意さん」を幾つか持つことも必用です。大分、名古屋、新潟に連勝しましたけど、負けなかったとはいえ、磐田と甲府で勝ち点を落としたことは、残念でした。

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この3分4敗の分にセレッソの1敗分を加えた勝ち点18のうち、9ないし12を上乗せできていれば、十分に優勝のチャンスがありました。

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では、勝ち点を逃した原因はなんなのか。よく指摘されるポポ東京の弱点を見つめて直してみる形で探ってみたいと思います。
・モリゲの相棒が定まらなかったこと
・攻撃陣の組合せが定まらなかったこと
・ゲームメイクのキーマンが定まらなかったこと
・精神的支柱になるリーダーの不足
・選手交代の判断の遅さ

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昨シーズンはたしかに、モリゲの相棒に苦しみました。秀人と加賀とヒョンスでチーム成績はそれほど変わりません。今シーズンは少し違います。明確にヒョンスが抜きんでています。ヒョンス9勝5分4敗。加賀8勝1分8敗。秀人3勝1敗。秀人に関しては、すべて3バックの真ん中での起用です。加賀は、夏場の二敗戦に直接関わってしまったこともあり、一時自信を失いかけたんじゃないかと思います。ポポさんの優れているところは、マインドマネジメントです。ミスがあった試合のあと、ひと試合置いてすぐに加賀を起用し、勝利しています。ただ、数字の上ではヒョンスが安定していましたし、先にあげた重要な敗戦でも、加賀が関わった試合のほうが多かったです。加賀が前半で途中交代した試合もありました。ヒョンスは夏場、代表から帰ってから安定感が増したような気がします。結果的には、ヒョンスが怪我で不在の期間で喫した敗戦が、シーズンの成績に大きく影響したような気がします。モリゲの相棒が定まらなかったというよりも、定められなかったと言ったほうがいいかもしれませんね。余計かもしれませんけど、自分は加賀の大ファンです。加賀はエッジの効いたプレースタイルを持つプロフェッショナルだと思います。ようは使い様。ただ、DFは安定感が第一ですから、不安が残るスタンディングの1on1は、ドライにチームとして考えると起用を考えざるを得ません。ものすごく大きな魅力を持つ選手ですから、ウィークポイントを補完する努力を重ねてほしいと思います。

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東京は久々にエースを得ました。2012シーズンから加入のカズMAXこと千真が序盤から得点を量産し、一時ピチーチ争いのトップに躍り上がりました。それが、第24節アウェイ広島戦でのゴールを最後に、突然のゴール欠乏症に陥りました。原因は様々あろうかと思いますけど、チームとしての変化で顕著なのが、トップ下との組合せの変更です。それまで主にトップ下を務めた慶悟からアーリアに代わりました。結果を見てみると、このポジション変更はチームとしてマイナスに働きました。千真との組合せの戦績です。
アーリア 9試合8勝1分8敗
忠成 4試合1勝3敗
慶悟 12試合6勝3分3敗
ルーカス 4試合1勝2分1敗
つまり、千真と慶悟の組み合わせが、もっとも適していたと言えます。前半戦は忠成との縦の2トップ、9月の連勝を経てアーリアとの組み合わせ、終盤はルーカスをトップ下に持ってきましたけど、結果的に言うと、慶悟をトップ下から外したことが、チーム成績にマイナスに影響したと言えると思います。言い換えると、千真は組む相手を選ぶトップなのかもしれません。千真は自分のリズムで動きパスを貰いたいタイプの選手ですから、慶悟のようなフォロワータイプのほうがやり易いのかもしれませんね。

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では、アーリアはいったいどこが最適なポジションなんでしょうかという問題が残ります。アーリアは中盤のマルチプレイヤーです。左WGで14試合、トップ下で9試合、ボランチで10試合に出場しています。2013シーズン、梶山の後釜に座ったのは、アーリアでした。つまり、2013シーズンの東京はアーリアのチームです。そのアーリアの仕事場が定まらなかったことが、タレント豊富な東京を中位に甘んじさせた一番の原因なんじゃないかと思っています。アーリアは体が大きいですけど、伸び代や魅力も同じように幅の広い選手だと思います。その分だけ、適正がわかり辛くもあります。トップ下以外の成績を見ると、ボランチは4勝2分4敗。WGは7勝3分4敗。いずれも2勝1敗以上の基準を満たしていません。敢えていうならWGが最適なのかもしれませんけど、いずれにしろ独特のリズムに周囲が併せる必要がある選手で、チーム作りに時間がかかるのかもしれません。

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ボランチに目を向けると、ヨネが躍進した年でした。ヨネがボランチで出場した試合は、31試合16勝6分9敗。ボランチのなかでは抜きんでています。ヨネ不在の3試合はいずれも敗戦していますから、影響力が大きくなっていることを伺わせますね。夏場から終盤戦にかけ、ヨネとの組み合わせに迷いがありました。結果を見ると、秀人が最高の相棒で12勝4分6敗です。十分及第点の成績です。アーリアとの組み合わせも悪くなく、4勝2分1敗です。千真やアーリアと違って、組む相手を選ばないヨネは、今年攻守の軸になってくるかもしれません。ヨネと言えば千真とのホットラインが印象的です。天皇杯大宮戦で見せたスルーパスは、鳥肌が立ちました。

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ゲームリーダーについては、残念ながら数字で計る術が今のところ無いので、検証が難しいです。ホーム&アウェイのマリノス戦、鹿島戦と、アウェイ湘南戦のような稚拙なゲーム運びを無くすためには、リーダーシップというよりも、チーム全体の守備の仕組みを再構築することによるコンセンサスの情勢が課題のような気がします。

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選手交代については、確かに判断の遅さを感じた時期があります。実に交代の82%が60分以降、もっと言うと48%が75分以降です。とくに顕著だったのが、第11節から第15節までの5試合です。すべて60分以降に交代しています。第14節はとうとう一枚余らせてしまいました。この時期は1勝1分3敗。原因は複数あるにせよ、ポポさんの消極性が因していたことは否めないと思います。第16節から気持ちを入れ替えたような積極采配に変わり、夏場の好成績につながりました。ポポさんの選手起用の特長は、選手への愛情とコンサバティブにあります。どちらかと言うと、ネルシーニョさんに似ていると思います。決定的な違いは、愛情の方向性。つまり、戦略的な冷酷さの欠如でしょう。今シーズンはとくに顕著でした。コンサバティブさは選手起用の固定化に現れました。トップとSBとモリゲは、基本的にシーズンを通じて変わりませんでした。怪我さえなければヨネも固定でしたでしょう。迷いがあったのは、モリゲの相棒、ヨネの相棒、それからアーリアのポジションです。愛情は二列目の配置に現れます。恐らく気持ちとしては、慶悟とアーリアを固定したかったのでしょうけど、成績が続きませんから様々な組み合わせを試します。そのなかからチャンスを得たのは、たま、ネマニャん、河野、容平でした。スタメンのチャンスを得たのは、たまとネマニャんだけ。ポポさんの配慮は、けしてチーム全体に及んでいたわけではありません。もちろんポポさんの志向に対する選手のクオリティが一番の要素だと思いますけど、出場機会を得るために2013年は多くの選手が移籍しましたから、試合に使う使わないの区分けがチームのなかではっきりしていたのかもしれません。

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ポポさんの作戦成功率は29%です。交代選手が得点して勝つかドロー、もしくは選手交代によって逆転勝利した試合の割合です。これが高いか低いかは比較のしようがありませんけど、思ったほど悪くはないなという印象です。とくに、第25節から第28節まで4試合連続で交代選手が得点しています。この間3勝1敗。また、ほぼ同時期、第26節から第29節まで、いずれも相太、ネマニャん、たまが交代で入っています。終盤戦は、ナオと河野を使うオプションもありましたけど、基本はこの三人で固定されていました。ポポさんが選手起用を固定化する要因は、結果が出ている間はシフトを弄らない原則に基づいているんだと思います。ただ、勝負師としての目線だけではなく、選手の気持ちになり結果が出ている間は使い続けてあげたいんだと思います。とくに、天皇杯大宮戦前後のたまの起用には、そのような熱意を強く感じました。いっぽうで15試合3ゴールと、相太の4ゴールに次ぐ成績のネマニャんは、天皇杯準決勝など、肝心なときに使われないという印象があります。根底には、若手を育てたいという想いがあるのかもしれません。

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あらためて、2013シーズンの振り返りから課題を上げてみます。
まず、守備については最大の課題です。シーズン総得点は優勝した広島と比較しても、あるいは2010年以降の歴代チャンピオンとの比較でも引けをとりません。問題が失点数なのは明らかです。今回はモリゲの相棒にフィーチャーして見ましたけど、その他にも課題はあります。東京のウィークポイントは宏介の背後です。結局そこのケアはモリゲ一人に委ねました。モリゲの相棒が課題になるのは、基本的に個人の守備能力に依存するポポ東京の守備システムなるが故です。宏介自身の守備力向上のみならず、ボランチを含めたカバーリングシステムの構築が必要です。

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それから得点力は、先にも言ったとおり数字は及第点だと思います。ただ、もっと伸びたと思います。問題は、ベストな前線の組み合わせを見誤ったことだと思います。慶悟トップ下を貫けなかったのは、トップ下に求めらるシュート力を、慶悟のプレースタイルでは持ち得ないことにあります。千真を軸にするなら慶悟がファーストチョイスでしょうけど、総合的な得点力、とくにロースコアな試合で決定的なゴールを決めるとい観点で、トップを含めた編成の見直しが必要だと思います。トップについては、夏場以降に復活した相太が競争に名乗りを上げるでしょうけど、願わくば、組む相手を選ばずシーズンを通じて得点できるトップを望みたいです。

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攻守の切り替えの局面であるターンオーバーポイントは、ヨネが主戦になります。ヨネは、フィニッシュに絡む仕事も高いクオリティを見せるようになりました。中盤の軸は、ヨネでしょう。ヨネの課題は、フィジカルです。ユアスタの二戦で角田と対峙した際、フィジカルでふっとばされるシーンが何どもありました。現時点ではまだまだ未満としか言い様がないですけど、ヨーロッパ戦線、あるいは代表という高次元を目指して欲しいヨネです。そのために、どんな1on1の局面でも負けないパワーと技術を身につけて欲しいです。

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カップ戦について。ヤマザキナビスコカップは早々グループステージで敗退してしまいました。一方天皇杯は、ベスト4まで進出しました。天皇杯は、日程的に、運とノリ、つまり勢いの要素が強い大会です。延長4回PK戦2回のなかで、ノリが出来上がっていました。故に優勝すると思ったのですけど、最後は運に見放されてしまいました。

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リーグ優勝を目指していただけに、非常に残念なシーズンです。優勝はおろか、ACL出場権も得られませんでした。2012-2013シーズンの豊富なタレントを有する編成は、ACLの魅力があってこそだと思います。主力の移籍、あるいは引退が活発なのは、ACL出場権を失ったことが大きいと思います。危惧していたことですけど、プロですから仕方がありません。2013年までの東京は買い手側にいましたけど、成績次第では売り手になりかねない、そのような立場に甘んじいます。強く愛されるチームを目指すなら、ノスタルジックでローカルな志向を捨て、Jリーグのマーケットを逞しく泳ぐ心構えとメソッドが必要なのかもしれませんね。

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来週、新生フィッカデンティ東京がスタートします。東京の課題をどう見、どんなプランを持ってJリーグに臨むのか、楽しみながら確認したいと思います。

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春まで、楽しい妄想をしながら待ちましょう。

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ポポさんに贈る言葉

2014-01-05 14:18:07 | サッカー

ランコ・ポポヴィッチ監督が2013年をもって退団しました。ポポさんへの感謝と惜別の想いをこめて、2年間を振り返ります。

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ポポさんは、2006年ー07年にミシャの元で広島のコーチ、2009年途中から大分監督、2011年は町田の監督をしていました。だからメディア露出もあって、ルックスは分かってましたし人柄や監督としてのスタイルをなんとなくイメージできました。外国人監督はまったく予備知識がない場合もあるのですけど、だからポポさんには最初からなんとなく親近感がありました。

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ポポさんと最初に場所を共有したのは、2012年の新体制発表会です。幸運なことに参加することができて、隅っこで発表会を見ました。ポポさんの第一印象は、フレンドリーでポジティブなおじさんだなぁっていうイメージです。ちょうど、千真、アーリア、宏介、加賀、容平、河野、志有人、拳人と同期なんですけど、彼らのスピーチをにこやかに聞いてましたし、ドロンパとナチュラルに接していたりして、壁のないひとだなぁと思いました。通訳の塚田さんとの距離感もあたたかそうで、人の輪を大切にするかたなのかなぁと思いました。それから、しきりに強くて楽しいサッカーで味スタを満員にすると言ってて、当時のクラブビジョンとも合致していて、頼もしいなぁと感じました。

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ポポさんが東京にもたらしてくれたものは、形として確かめられるものではありません。ポポさんは、東京のサッカーを大きく変換することに成功しました。自分たちが主導権を握るスタイルを確立しました。東京のなかでは、第二期大熊さんが志み始めていたのでプロローグは済ましていたのですけど、J2の厳しさで6月以降はスタイルを変更せざるを得ませんでした。ましてJ1でイニシアチブを取るのはなおさら難しいことです。新しく入った主力4人の化学反応もありましたけど、東京にメソッドと自信を植えつけたのは、ポポさんの功績です。目に見える結果として残らなかったことが、残念でなりません。

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ポポさんのスタイルは「感じるサッカー」です。パスの出し手と受け手が意図を共有し合うサッカー。サッカーは相対的なスポーツです。相手チームと味方選手という、自分以外の他者と混じり合うことで成立します。味方との意図の共有と相手チームによる意図の想像、その相対差がプロレベルでは勝敗を分けると言えます。意図を共有することで強くなり、意図の共有が醸し出す空気感がスタジアムを包んだ時、楽しさを生み出す。そんなチームをポポさんは作りたかったんでしょう。そんなポポさんの志しを実感できる局面が、試合のなかで少なからずありました。ワクワクしました。

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ただ、残念ながら結果が伴いませんでした。ワクワク感も局面に限定されていて、リーグを凌駕する普遍性は得られませんでした。コンビネーションは時間の共有が生み出すものですけど、ポポさんはチーム全体で共有することを選択しました。純度を高めることには限界があります。加えてフィニッシュの形にこだわらないスタイルは、シューターが豊富な場合に成り立ちますけど、純然たるシューターは結局千真ひとりでした。

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2012年シーズン途中からカウンターに活路を見出しましたけど、強さにまで発展しきれませんでした。常に誰かが怪我で離脱していて、チームの形を整える時間が足りなかったのかもしれません。

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ポポさんが描いていたサッカーは、ヨーロッパでいま主流のスタイルに最も近いのかもしれません。ポポさんは大柄な選手を好みました。実にレギュラーの8人が180cmオーバーです。残る3人も170cm後半。これはフィジカルコンタクトで優位に立つことはもとより、1on1を基調とした守備を指向する現れのような気がしていました。如何せん、それを実現するためのメソッドとコンセンサスが、チームには不足していたような気がします。

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ポポさん最大の特長は優しさです。優しさ故にボクらサポーターは愛し、おそらく選手、スタッフは慕ったのでしょう。逆に優しさ故に、勝てる形に選手をはめ込むのではなく、選手の個性を組み合わせてチームを作ろうとしました。根底には、選手が伸びやかにプレーすることが強く楽しいチームの源となるという考え方だと思います。そういう考え方が自分は好きですしシンパシーを覚えますけど、惜しむらくは、それ故にチームの方向性が流動的になってしまったことと、試合のなかで自主できるほどの成熟に選手が至っていなかったことです。A代表クラスが揃ってますからあと少しだと思うのですけど、チーム全体に対する視野を持てる選手が出てくれば、東京は一気に開花するような気がします。ポポさん在任中に叶わなかったことが、残念でなりません。

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2014年シーズンのポポさんは、主戦場をセレッソ大阪に移します。青色が濃くなり赤色が薄まります。セレッソの個性のなかでポポさんのアプローチがどんな化学反応を起こすか、楽しみにしたいと思います。とともに、今度は敵味方ですから、バイアスなくフラットにポポさんのサッカーを楽しみたいと思います。

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個人的な想い出は、2013年シーズンの名古屋戦翌日、帰路の名古屋駅でばったり東京一行に出会った時、ポポさんのほうから青赤な服装(東京グッズは身につけてなかったのに)の自分を見つけて、満面の笑顔で握手してくれたことです。嬉しかったなぁ。

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リーグ戦68試合32勝12分26敗。2012年はリーグ戦10位。ヤマザキナビスコカップベスト4。天皇杯2回戦敗退。2013年はリーグ戦8位。ヤマザキナビスコカップグループリーグ敗退。天皇杯ベスト4。結果に残らないポポさんを象徴するような数字です。ポポさんの功績を実感するのは、ポポさんが関わった選手が活躍する時なのかもしれませんね。できるなら、東京の優勝でそれを体感したいですし、それこそがポポさんへの恩返しのような気がします。

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ありがとうポポさん。
また会う日まで。

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第93回天皇杯決勝横浜Fマリノスvsサンフレッチェ広島@国立霞ヶ丘20140101

2014-01-02 10:33:19 | サッカー

新年あけましておめでとうございます。旧年中はブログをご覧いただき、ありがとうございます。2014年も、サッカーとロケ地を中心に綴っていこうと思っています。今年もどうぞ、よろしくお願いします。

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2014年元旦の東京は、お天気に恵まれた穏やかなお正月でございます。

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陽気に誘われて、というわけではなく第93回の今大会を持って、国立霞ヶ丘競技場での天皇杯決勝は最後でとなりますので、我がFC東京は手前で敗退してしまいましたけど、結末を目撃にやってきました。加えて、元旦決勝も今年が最後です。

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恩師がマリノスサポーターでして、年始のご挨拶のついでに決勝行くんですよ、なんつったらご招待いただきました。ので、マリノスゴール裏にお邪魔です。着きましたら自分用のマリノスユニとマフラーが用意されておりまして、すでに酩酊の恩師が迫りますものですから。どうもスミマセン。お正月ということで、お許しください。

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最終戦の大逆転でリーグ優勝の広島と、惜しくも2位に終わったマリノスの対決は、奇しくも2013シーズンの頂上対決になりました。こんなことも珍しいんでしょうね。

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マリノスがリーグのリベンジを果たしました。リーグ戦をほぼリードし、最後の2試合に連敗しなければ優勝を手中にしていたマリノスですから、他サポから見ても、2013シーズンの大団円だなと思いました。

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マリノス樋口、広島ポイチ体制になって2年間のリーグ戦通算成績は、マリノスの3勝1分。通算得点は7-1。マリノスにとってリーグチャンピオンの広島は、実は相性のいい相手です。

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マリノスは、エースマルキーニョスが神戸への移籍が決定して既に帰国。藤田がサスペンションで不在。その他はベストメンバーだけに、1トップが決勝に臨むにあたっての最大のポイントであり、不安要素です。GKは榎本。栗原と中澤のCB。SBは右に祐三左にドゥトラ。ボランチは中町と富澤。WGは右に兵藤左に学。トップ下に俊輔。そして注目の1トップは端戸です。

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広島は、試合開始時の電光掲示にミスがあるハプニングがありましたけど、メンバーは東京戦とまったく同じ、ベストメンバーです。GKは西川。3バックは、右から塩谷、千葉、水本の並び。ボランチは青山とカズ。WBは右にミキッチ左にファン・ソッコ。石原と洋次郎の2シャドウ。1トップは、エース寿人。

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広島については準決勝でたっぷり述べましたので、割愛しますw。と言っても、マリノスの戦い方も既にお馴染みですから、今更言うことはないのですけど。マリノスは、ザ・俊輔システムです。誤解してほしくないのですけど、けして俊輔におんぶに抱っこのチームではありません。俊輔という突出したストロングポイントを最大限に活かす、とても合理的なサッカーです。俊輔はトップ下ですけど、受け持つ範囲はとても広いです。中盤全域をユラユラと動き回ります。俊輔が動いたポイントが、攻撃の基点になります。サイドに寄れば、SBとWGを絡めたサイドアタック。中盤の底に下がればロングフィード。ときには俊輔自身がボールを引き出すため広島守備陣の裏のスペースに走り込みます。俊輔の動きに応じて、兵藤と中町が攻守に渡ってスペースをフォローし、チーム全体のポジショニングのバランスを保ちます。

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広島のシンプルさゆえの高純度に比べて、マリノスの攻撃パターンはじつに豊富です。基本は祐三とドゥトラのサイドアタックですけど、学のドリブルインからのシュートも大きな得点源です。さらに俊輔、兵藤、中町、富澤にはミドルがあります。そしてなによりのマリノスらしさは、セットプレー。

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マリノスのオリジナルな戦い方が、広島のウィークポイントにぴったりはまっているのかなと思いました。ゆえの通算成績かなと。最大の要因は、マリノスの守り方にあると思います。東京がやらなかったもう一つの広島を封じる作戦を、マリノスは採用します。マリノスは、ミキッチとソッコに至るパスルートを寸断しにいきました。狙いは、洋次郎、石原。まずマリノスは、塩谷とカズに対し端戸がフォアチェックを仕掛けます。これは高い位置でターンオーバーする意図ではなく、広島のリズムを断つことと、パスコースを限定させることは目的です。広島のパスコースとタイミングの幅を狭めたマリノスがターンオーバーポイントにしたのは、バイタルエリアでした。ミキッチとソッコに至るひとつ手前、2シャドウにパスが入るや否や、中澤が厳しくプレスします。これで東京が苦しんだ広島のパス回しがノッキングを起こします。この仕掛けをさらに確かなものにするために、マリノスは緩やかでほころびのない網を、広島の攻撃に対し張ります。WBにはSB、水本と塩谷にはWG、青山には中町が仕掛けます。これにより、広島の最終ラインにとって、パスコースがまったく無くなります。広島にとって今日の霞ヶ丘のピッチは、とても狭く息苦しい場所に感じたことでしょう。中澤を発端とするマリノスの守備のやり方が、この試合最大の勝因だと思います。

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心配された端戸は、とてもよく頑張ってました。マッチアップする千葉に対し、ポストプレーではほぼ勝利してました。端戸の献身的なフォアチェックで、マリノスはずいぶん助けられたと思います。惜しむらくは、二つあったビッグチャンスです。どちらかをを決めていれば、来るシーズンに向けたステップを、また一つ上がれたかもしれません。いきなりマリノスがイニシアチブを握った試合は、マリノスの思惑通りの時間帯に、思惑通りの形で動きます。

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前半17分。広島陣深くで祐三がスローインしたボールを富澤が祐三に戻します。広島は守備陣形を整えています。ゴール前の端戸には千葉。祐三にはソッコ。富澤には洋次郎。富澤の後ろにいる俊輔には青山。バイタルエリア中央の学は塩谷とミキッチが見ます。水本とカズが余っている数的優位。祐三の選択はドリブルでした。これが有効になります。寄せるソッコと洋次郎をカットインドリブルでかわした祐三は、縦にコースを変え突進。水本とカズも引きつけます。端戸が祐三の動きに合わせ寄せますので、千葉が中央からずれます。このため中央は塩谷だけ。祐三の突進は水本とカズのダブルチームに止められますけど、こぼれ球が端戸へのパスの形になりました。端戸はワンタッチで兵藤に落とします。兵藤は寄せてくる千葉にトラップを誤り、中央に弾きます。これが、ゴール正面にいた学に向け、いい感じのパスになりました。学はダイレクトで叩き込みました。マリノス1-0広島。

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広島の守備の特長は、攻撃のやり方の延長でリトリートです。これが、対マリノスでは仇になるのかもしれません。俊輔をフリーにするからです。アタッキングサードに入るとダブル、ときにトリプルチームを仕掛けますけど、すでに攻撃の形ができているマリノスには、少しタイミングが遅いのかもしれません。マリノスの選手は、全員スキルフルです。何よりも、強気のドリブルを各自が持ってます。準決勝の時にも述べましたけど、コレクティブな守備に対抗する手段のひとつが、タレントです。とくにドリブル。ドリブルによって局面が変わりますから。マリノスは、意図的にドリブルを仕掛けたんじゃないかと思います。そして、もう一つの伝家の宝刀が鞘を抜きました。

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前半21分。俊輔の左CK。西川の傍にいた中町がスウェーバックして、ゾーンとマンマークのハイブリッドな広島のCK守備網の隙間に入ります。俊輔はそこを狙いました。マークの水本より早くクロスのポイントに到達した中町がどんぴしゃヘッドするも、西川が右手一本でセーブします。正面に弾かれたボールに詰めていたのはボンバーだけでした。マリノス2-0広島。

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マリノスは、とてもいい時間帯に、とてもいい形で追加点を上げました。広島に攻撃の形を作らせることなく、前半はこのまま終了。

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後半頭からポイチさんが動きます。ソッコに代えて清水を投入。同ポジションの、しかもいつもの交代ですから、ドラスティックなモードチェンジは期待できません。むしろ左サイドの守備を多少強化するくらいのアジャストだったかもしれません。この交代よりは、マリノスが少しコンサバティブになったことが、広島に試合の流れを傾かせたような気がします。マリノスはほんの少しだけ、後半の入りを受けに回ったように見えました。広島の攻勢を許します。

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でも、それもつかの間。中町と兵藤のチェイス、俊輔の気が効いたフォロー、富澤の広範囲なスウィープが今日も万全でした。広島を無力化します。青山がドリブルで局面を打開しようとしますけど、マリノス中盤に止められます。逆に、学と端戸の惜しいシュートがありました。決まっていたら、マリノスの完勝でした。

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2点のアヘッドは怖いと感じた時間に広島は、寿人を野津田に、洋次郎を浅野に代える常策を打ちますけど、マリノスは学と奈良輪、端戸と優平、祐三と小椋の交代で大きな波風なく乗り切りました。このまま試合終了。マリノス2-0広島。

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マリノスが第93回天皇杯チャンピオンです。

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遅ればせながら、広島の皆さん、リーグ優勝おめでとうございます。広島は編成を見てもけして余裕があるチームではなく、失礼な言い方になりますけど、リーグ優勝は奇跡的だと思います。本当に素晴らしいチームです。純度の高い魅力的なサッカーをするチームですから、対戦するのがとても楽しみです。来シーズンも素敵なサッカーを見せてください。

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今シーズンの最終戦を、リーグ戦で悔しい想いをしたチームが制しました。天皇杯ってなんだかズルいですねw。最終勝者がマリノスのように見えてきます。でも、マリノスはその資格が十分にあったと思います。今シーズンで、最も完成されたチームでした。おめでとうございます。

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サポーターと喜びを分かち合う選手・スタッフ

松田直樹さんへの優勝報告

とても幸せな気分で過ごされているマリノスサポさんと幸せを共有させてもらいました。幸せを感じるにつれ、悔しさが溢れてきました。2012年の元旦は、涙と震えが止まらなかったものですけど、マリノスサポは総じて感動の範囲内のようでした。一生に一度じゃあダメなんです。東京はもっと強くなるぞ!という健全な想いに戻してもらえました。

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稚拙な文章と写真ながら、今年も続けます。どうかよろしくお願いします。2014年が、皆さまにとって幸多い年になりますように。

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