ぽちごや

FC東京のディケイドSOCIOです。今シーズンは丹羽ちゃんとともに闘います。

みちのくの旅 ―2011/8/28 福島―

2011-12-31 22:06:19 | 旅行記

I love you,baby 福島 I need you,baby 福島 I want you,baby 僕らは福島が好き♪

東北の旅の最後に、どうしてもいまの福島を感じたくて。福島市で一泊しました。夜の東北道、仙台から福島は、下り基調のうえカーブが多く、しかも震災の影響もあってトラックが多い、さらに雨模様で、非常に怖かったです。自分は目が悪いので、かなり神経すり減らした運転でした。

夜半に福島市に着きました。会津には行ったことがあるのですが、中通りは初めて。福島駅前にもかかわらず、街にあかりがなく人もほとんど歩いてなく、とても静かでした。福島県はもともと郡山のほうが大きな街だということで、存外、これが平素なのかもしれません。だから一限の自分には比較はできません。ですが、やはりどことなく元気のなさを感じてしまいます。

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直接の被害は薄かった山形はもとより、宮城、岩手の被災地では、いずれも「がんばろう」の文字を多くみかけました。とくに岩手では、街々で「がんばろう 岩手」ののぼりやポスターがあって、震災から半年を経て、復興に向けがんばるんだという意気込みを強く感じました。

だけど、福島には「がんばろう」をほとんど見かけませんでした。復興はおろか、復旧すら何時になるのかわからない状況で、「がんばろう」という気持ちにはなれないんでしょう。だからいま、福島のひと達にかける言葉がありません。

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帰り道は磐越道~常磐道を選びました。少しでも浜通りに行ってみたくて。これも震災前との比較はできないのですが、車はまばらにしか走ってなく、高速はとても閑散としていました。阿武隈高原SAで、ようやく見かけました。

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いま思うことは、福島を避けないということ。震災前とおなじように暮らしたい。お米にしろ野菜にしろ製品にしろ、無理に福島産を選ぶ必要はないと思います。他の地域とのバランスを考えると。普通がいちばんなんだと思います。だから、福島を避けない。

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とは言え、福島第一原発の問題は現実のものとしてボクらの暮らしに存在します。完全な収束には数十年かかるとのことで、おそらく自分は生きていないでしょう。だからこの先の生涯、大なり小なりの影響があるでしょう。可能な限り見届けたいです。できることなら、原発を実際に見たいです。でも、なにより浜通りが復興することが大事。

被災地をただ見て感じただけですけど、足を運んで本当によかったと思っています。言葉にならない被害のすさまじさは、現地に来ないとわかりません。被災地を目にすることで、自分がやっている仕事の意味や、いやもっと大きくいうと自分のこれからの人生のレゾンデートルすらも感じることができました。

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思えば、この2011みちのくの旅は、「がんばろう日本」の意味を知るための旅だったんだと思います。「がんばろう」って何だろう?。何を頑張ればいいんだろう?。そんな疑問や焦燥を感じていました。被災地を旅して、何となく答えがわかったような気がします。

それは、日本に住む人々が同じ目標を持つということなんじゃないでしょうか。がんばるというと、無私や無理の必要性を想起させますけど、そうじゃない。それでは継続できません。大事なことは、ボクらが前を見て生きていくことだと思います。誤解を恐れず言えば、天災は天命だと思います。現代社会は個人的な効用の最大化が優先されます。これが混沌を生んでいる。国家規模の困難に向き合えば、個人よりも社会がナチュラルに優先される。かつて維新や太平洋戦争後の復興で我々日本人は、国家一丸となって同じ方向を向くことができました。結果論としての無私。「がんばろう」の言葉には、日本人が一丸となることを期待しているんだと思います。それがこの旅のなかで見つけた結論。残念ながら、被災は広範囲であっても局地的なもの。例えば西日本では被災の様子を実感することは難しいでしょう。だから「がんばろう」の課題は、いかに日本全体を同じ方向に向かわせるのか、だと思います。そのために必要なことはビジョン。震災を踏み台にするくらいの図太さで、新しく力強い日本を日本人全員で作っていく。そんなビジョンがいまの日本には必要だと思います。

まもなく2011年が終わります。本当にいろんなことがあった一年でした。東日本大震災。台風12号、15号。多くのひとが迷い傷つきました。

来る2012年は、これから始まる復興のスタートラインであって欲しいと願います。

ミンナニデクノボートヨバレ
ホメラレモセズ
クニモサレズ
サウイフモノニ
ワタシハナリタイ


天皇杯ついで旅 ―2011/12/28 大阪―

2011-12-30 22:37:26 | 旅行記

天皇杯準決勝はあしたなんですけども、29日の新幹線は予約でいっぱいだそうで。というわけで、前入りしました。初夏6月以来、半年ぶりの大阪でございます。

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着きましたらお昼時になりまして。阪急三番街に向かう途中、JRおでかけプラザの一角にNゲージレイアウトがございました。自分はレイアウトが好きでして、しばし見入りました。鉄道模型はいつまで見ても飽きないですねー。大阪城と通天閣と東大寺と法隆寺と伊勢神宮と金閣寺と大文字と清水寺と祇園祭と那智滝をいっぺんに楽しめるのも、鉄道模型レイアウトの良いところです。

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お昼は牛鍋本みやけでございます。いただいたのは牛ステーキ重880円。牛鍋880円、牛とじ丼580円もオススメです。

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腹ごしらえもできましたので、大阪散策です。ルクア1階に一口サイズのカヌレ屋さんがありました。ダニエル

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梅田から淀屋橋に移動。大学1年のとき以来、ひさかたぶりに適々斎塾に行ってみました。我が母校の源です。残念ながらちょうど年末年始の休館に入ったところで、中には入れませんでした。光庵先生に挨拶だけ。

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堺筋に出まして、北浜から日本橋に。昼間の道頓堀筋は静かですね。道頓堀にきたら必ず金龍を食べてましたけど、お昼食べたばかりだったので無理。たこ焼き十八番に行列してました。来年の干支、龍。金龍です。

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お約束のナンパ橋でございます。

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大阪の観光スポットは、年末年始にかけてお休みしてるところがありますね。大阪城天守閣も、大阪歴史博物館も、先ほどの適々斎塾もお休みでした。とにかく、年中無休の通天閣に行くことにしました。実は、学生時代の4年間在阪中、新世界に行ったことがないのです。まあキタで用事はこと足りますからね。学生時代の後悔のひとつを克服というわけで、初めての通天閣です。

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足元に坂田三吉

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通天閣まで来たので、四天王寺に行くことにしました。新世界で道に迷い、天王寺動物園に出たりして、気づいたら新今宮駅でした。JRでいったん天王寺に出て谷町線を北上。四天王寺前夕陽ヶ丘の駅員さんに道を聞きましたら、「四天王寺でっか?。ここ出てもぅて信号渡って、も一回渡ってもぅて、ほんでま~~~すぐ行ってもぅたら、そこが四天王寺ですぅ」。ええ、まーーーすぐ行ったら四天王寺につきました。謹賀新年でございます。

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着いたのが15時半で拝観は16時まで。ちょっと慌ただしく金堂、講堂、五重塔だけ。

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谷町線に出たら大阪城に行かなきゃいかんでしょう。谷町四丁目で降り、大阪城公園に向かい坂を上がります。仕事で近所によく来ますから、馴染みの道。ホントはNHKに隣接する大阪歴史博物館に行きたかったんですけど、ここも年末年始の休館日。自分が住んでた頃のNHK大阪放送局ってボロい建物だったんですけど、すっかり綺麗です。ちなみに向かいは大阪府警。コチラは中之島から移転してきました。

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大手前芝生広場から南外堀を望みます。上下シンメトリーで綺麗。

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大手門から入城です。

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桜門の手前に豊国神社。太閤殿下です。

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桜門。

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元大阪市立博物館(旧第四師団司令部)。

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本丸にあがり、ババーンと大阪城天守閣!

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しばらく天守を眺めていると、ちょうど西に日が沈む、黄金の時間帯を迎えました。

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超ラッキーです。しばし赤い大阪城を堪能しました。ホントに綺麗だったー。

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極楽橋を渡り、青屋門を出て大阪城ホールへ。THE ALFEEのライブがあるようですね。

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大阪城公園駅からもう一度梅田に。御堂筋線で本町に下りました。御堂筋イルミネーション。ちょうど日も暮れて、イルミネーションが綺麗な時間になりました。

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晩ご飯はお好み焼き。桃太郎です。以前、何度かいただいたのですが、美味しかったので、久しぶりに。お店が移転したようです。以前は心斎橋のアーケードにありました。かわらずうんまかったです。

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おまけ。阪急うめだのミャムミャム。大阪に来たら必ずいただきます。みずみずしくてうんまいですよ。

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第91回天皇杯準決勝FC東京vsセレッソ大阪@大阪長居スタジアム20111229

2011-12-30 01:51:49 | FC東京

大阪の朝。

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あーたまをビルの上に出し♪

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さてマッチデーです。天皇杯準決勝セレッソ大阪戦@デカイ方の長居。朝から道頓堀で大たこ焼いただきました。

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法善寺横丁でございます。

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水かけて 願かけて 拝んだ 法善寺♪。今日の勝利を祈願です。

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のら猫が9匹ほど住んでるんだそうです。朝の法善寺でのんびりされてました。

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いったん荷物を預けに梅田に。JR大阪三越伊勢丹のデパ地下をぶらぶら。ハナフルさんジェラートとミックスジュース。うんまいです。

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紀州巻き寿司の浜ずしさん。次々と試食が出てきて、あれよあれよという間に二本買ってました。たしかにうんまい。

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試食でお腹いっぱいになり、お昼がいらない感じになったので、いざ長居。御堂筋線の長居駅3番出口を出ると、目の前にバカでかいスタジアムが見えます。

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隣にキンチョウスタジアム。一回ここで見てみたい。

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スタジアムがでかすぎるので今日は余裕で席確保できると思ってましたけど、案の定。それにしても、セレッソがこれだけ魅力的なサッカーしてて、かつクルピ監督が退任というのに、今日の入場者は11,000強。もったいないなぁ。大阪の皆さん、もっとセレッソを見に来て。

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天皇杯と、復刻版のシルバーカップが展示されてました。「Presented By Football Association England To The Football Association 2011 Reproduction」

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東京とセレッソの志向は、ポゼッションというひと括りにすると同類ですけど、似て非なるスタイルです。東京のポゼッションは、点を取るというよりもゲームを支配することに主眼を置いています。今天皇杯ではとくに顕著。いっぽうセレッソの中盤は、扇原と山口蛍のオリンピック代表コンビボランチを底に据えどっしり安定させたうえで、キム・ボギョン、倉田、清武のアタッキングハーフがお互いの距離感を大切にしながら縦横無尽に動き回ります。ボランチから相手ゴール前までの攻撃ルートが実に多彩で、捕まえ辛い印象です。シュートも積極的で、狙ってるオーラがびんびん伝わってきました。なかでも清武は、やっぱりタレントが異才を放ってますね。とにかく速い。国際的なサッカーのトレンドは、香川や乾が象徴するように高い技術を高速でこなすことにあります。清武もヨーロッパのリーグで馴染むのにそれほど時間はかからないと思います。
セレッソは毎年、主力を流出しなければなりませんでしたけど、それでもなお、コンペティティブでいられるのは脅威です。清武以外の選手もみんな上手くて、かつスピードがある。カンテーラが香川、柿谷、清武に続き扇原、山口、杉本など優れたタレントを排出してるのに加えて、乾、倉田、キム・ボギョンら外部からのタレントをブレンドすることによって、チームの成長を継続させているんですね。感心させられます。

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東京の試合の入りは浦和戦と同様でした。チーム全体で圧力をかける。でもさすがにセレッソ、テクニックがあるので簡単に圧力に屈しません。ひょいひょい躱される。なので、早々に高い次元でのがっぷり四つ状態に入りました。スタッツを見てないのでわかりませんが、おそらくポゼッションはセレッソのほうが高いのではないでしょうか。流れからの必然的な結果もあるでしょうが、東京のプランでもあったような気がします。ショートカウンターへの意識は若干東京のほうが高かったと思います。序盤、東京のストロングポイントは、ルーカスとナオの個人技でした。ルーカスはトリッキーなトラップで相手CBとのポジション入れ替えを狙い、ナオは対面するSBの裏に出されたスルーパスを狙ってました。それぞれビッグチャンスが一度ずつ。その他、羽生のアウトサイドにかけたミドルボレーと、モリゲのシュートが惜しくもキム・ジンヒョンに阻まれました。後半羽生が宇宙開発をしたのは難しい態勢のシュートでしたから仕方なく、チーム全体でシュートが上手くなってるような気がします。なにしろ先制したのが、「あの」谷澤ですから。

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後半32分、秀人からのポストをゴール前で綺麗に受けたルーカスが丁寧に戻し、谷澤がゴール隅に叩きこんだゴラッソー!
前半途中からセレッソのパスワークの前に受けに回っていた東京ですけど、先制するちょっと前あたりの時間帯から攻撃のペースを掴めていました。セレッソの弱点はやはり2バック。東京が高い位置でボールを奪えると、一気にペースを引き寄せることができます。セレッソは疲れてくるとボールのホールドが難しくなるんでしょうね。

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とは言え、試合中に相手のペースをひっくり返したことは非常に嬉しいです。まだまだ難しい課題だと思っていたんです。J1上位のクルピセレッソ相手にできたのが更に嬉しい。

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それから、試合全体のイニシアチブは、セレッソにあるようで実際は東京が握っていたと思います。攻めのセレッソに対し守りの東京の構図で結果がロースコアだったことが証拠。セレッソがノックアウトを意識してコンサバティブなプランで望んでいたとしても、しっかり守りきる東京のスタンスを貫けたんだから、これはもう、内容的にも東京が上回ったと言っていいと思います。結局、谷澤のゴールが決勝点。東京1-0セレッソ。

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とは言え、どっちが勝っても不思議ではない、非常に厳しい試合でした。だからこそ90分間集中して観戦できました。播戸がゴールに入れたやに見え頭が真っ白になったシーンはハンド。スリリングでした。やっぱりJ1だね!。昇格できてホントによかった。レビル・クゥピ監督はホントに素晴らしいチームを作りました。サッカーの試合はエンターテイメントであることをJリーグのファンに体験させてくれたと思います。いつかまた日本で監督してほしいと思います。

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決勝は京都。巷ではJ2対決なんつってますけど、内容をしっかり見てればカテゴリーなんて関係ないって感じられると思います。いまの東京はとても充実してます。いいサッカーしてます。はっきり言って、相当強いです。熊さんはホントに素晴らしいマネジメントをしてくれたんですね!

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人生初、当事者のひとりとして元旦を向かえます。

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もういくつ寝るとお正月~ お正月には国立で 青赤軍団荒れ狂う~ はーやく来い来いお正月~♪

カップを奪い取れ! 掲げろ! 東京♪

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第91回天皇杯準々決勝FC東京vs浦和レッズ@熊谷スポーツ文化公園陸上競技場20111224

2011-12-24 23:25:52 | FC東京

♪あなたからメリークリスマス 東京からメリークリスマス 東京ガス is カミング to タウン♪

Merry-X'mas to you all. ですよー。いかがお過ごしでしたか?

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吉祥寺のイルミネーションでございます。

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クリスマスイブ恒例?の天皇杯ベスト8@熊陸でございます。

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ドロンパサンタ大人気でした♪

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去年は日陰のアウェー側。15時キックオフ。かつ延長戦ということで、非常に寒かったのですけど、今年は日向のホーム側。13時キックオフでしたから、ぽっかぽかでした。着膨れのうえ、貼れるカイロをつけまくりだったんですけど、結局ダウン脱いでました。

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それでまた、勝っちゃうもんだからさぁw。帰り道も含めてぽっかぽかですよね。

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試合は相ミツのがっぷり四つで始まりました。東京はおなじみの4-3-3。レッズも4-3-3。戦い方も似ていて、攻め急がないスタイルです。なので、攻めて攻められの波長が、一定のリズムを刻むような試合の入り方でした。

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10分を経過する頃にじわじわと東京のリズムになります。要因は東京の守備プランです。レッズの攻め方はパターン化されてます。両CBとセントラルMFの一人で作る三角形がボールを持ち、基点になります。例えば鈴木啓太がボールを持つと、それを合図に両SBがあがり、1トップの原一樹がポストの体勢をとる。ボールホルダーからのパスコースは、基本的にこの三つ。受け手のアタッカーは、東京の選手が作るトライアングルの真ん中にポジショニングし、守備を混乱させようとします。アタッカーにボールが入ると、残るセントラルMFが攻撃参加し、セカンドアタッカーの役を担う。今日はサイドから攻めるオーソドックスな攻め方が多かったですね。さて、東京のプランはというと、攻撃の基点となるトライアングルにプレッシャーをかけるということです。最初は啓太やマルシオ・リシャルデスを狙っていましたが、10分を超えると坪井と(とくに)濱田を狙うようになりました。ファーストチョイスは直接DFに体を寄せてボール奪取し、セカンドオプションとしてインターセプトを狙っていたと思います。これが面白いようにはまった時間帯に先制点が生まれました。

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前半20分、右サイドでルーカス、谷澤と渡ったパスをナオが受け、縦にドリブル。右足で逆サイドのコースを狙い、グラウンダーのゴール!。ゴラッソー!。その前にルーカスのプレッシングでレッズのパスが乱れたところをナオが独力突破し、シュートに至るシーンがありましたけど、これを外していたのできっちり取り戻したということですね。素晴らしい。

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得点後、東京は圧を緩めます。ハイラインでのプレッシングには高いリスクを伴います。誰かがプレッシャーに行くと元いた場所にスペースが生まれ、逆襲時のカウンターの経由点となります。それから全体の位置取りが高くなりますから、最終ラインの裏に広大なスペースができる。スピード系の選手がいるチームとの対戦では苦しめられるかもしれない。プレッシャー役に対するフォローといったコレクティブな動きが求められますから、連動にミスがあると危険なギャップが生まれることになる。さらには体力。ハイプレッシングは心身とも体力を消費しますから、90分間続けられない。ようするに、ブースターのようなものだと思っていいでしょう。試合のどこで使うのかが、プランの大きなポイントになると思います。今大会の東京は、早い時間帯で使っています。スロースターターのイメージがある東京ですが、最近は先行逃げ切りを志向しているんだと思います。ノックアウト方式のカップ戦ならでは、なのかもしれませんね。

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東京が圧を緩めましたので、必然的にレッズが攻め込みます。ただ、レッズがペースをあげたというよりも、つっかえ棒がなくなったので前のめりになる感じ。つまり、東京の術中のうち、ということ。柏木やマルシオ、ときとして啓太がフィニッシュに絡むシーンが出てきました。でも、ほとんど脅威を感じませんでした。東京が守備の重心を下げた(ノーマルに戻した)だけなので、守備に慌ててる印象はまったくなかったです。レッズの前線のタレントでコンペティティブなプレーができるのが梅崎だけ、という事情もあったと思います。自分は、今年のレッズはセルヒオ・エスクデロのチームだと思っているので、セルヒオがいなくなれば牙を抜かれた虎ですね。だから、セントラルMFが攻撃参加してセカンドアタッカーを担うことを期待するしかなかったんでしょう。でもこれは、前線が”良い意味で”潰れることと、二列目から攻撃参加するタイミングに合わせてサイドからチャンスボールを供給することで、はじめて有効になるのですけど、その点で今日のレッズのサイドプレーは威力がなかったですね。カウンターで何度か危ないシーンがありましたけど、東京の守備システムの構造上、計算のうちですから大丈夫。

先制してから残り70分は、このような流れに終始しました。トーナメントは勝つことが最優先ですから、結果が全て。だから、20分だけ楽しくて、70分はつまんなくても、オッケーw。ということを承知のうえで、あえて注文をつけるます。ゲームをもっと楽に進めるためには、追加点が欲しかったですね。リトリートするのはまったく問題ないのですが、攻め方が変わるわけですから、カウンターで点をとれるようになって欲しいです。東京に佐藤寿人のような選手はいませんから、4回戦水戸戦でみせた攻め方が合ってると思います。

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2011東京の攻撃スタイルは四つ。ゆったりとした攻めからドリブルでアクセントをつけ、相手の守備組織を崩すスタイル。後方のCB、ボランチからロングボールを相手サイド深部に配球するスタイル。水戸戦のようなタベーラを使ってクイックに攻めるスタイル。そして今日のようなハイプレスからのショートカウンター。一般にはポゼッションのイメージが強い東京ですが、実はそれだけのチームでは、もはやないということです。できれば、試合の流れに応じてこのスタイルを自在に操れるようになれば、と思います。そのためには、ピッチ上にいる選手同士のコンセンサスが一番重要なポイントになります。今日もロングボールを使って裏を狙うなり、タベーラを使うなりするスタイルに転換できていれば、追加点を狙えたかもしれませんね。まあ、来年の課題ということで。

それから、やっぱりシュートチャレンジ。今日も、シュートを撃てるのにパスをチョイスしたシーンがいっぱいありました。とくに、ナオ、梶山、羽生、谷澤、草民が積極的にシュートできるようになれば、得点力あがりますよ。これも来年の課題。

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東京とレッズの彼我の差は、積み重ねの差だと思います。東京は長年このスタイルで戦ってきたわけで、今年の途中から始めたレッズとの差は歴然。戦力的に遜色ない(むしろ今日は上回っていた)以上、今日の結果は必然と言えます。だから、正直今日は負ける気が全然しなかったです。ちまたではJ2がJ1に勝った下克上なんて言われかたをしますが、ちゃんと本質を見れば不思議でもなんでもなく東京が実力通り勝ったのです。レッズは、この中途半端な精度のビルドアップスタイルが今年の到達点ですね。このスタイルを今後も磨きあげるなら、選手構成を見直したほうがいい。とくに気になるのが柏木の役割と、マルシオ・リシャルデスの使い方。それと原口と山田直輝に過度な期待をかけること。個人的には、セルヒオを活かすスタイルに方針転換すべきと思いますけど。

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去年は、帰りのシャトルバスの運営がまずく、長時間極寒のなかバス待ち行列ができたようですが、今年はずいぶん改善されたようです。最大の渋滞時間帯を外していたというのもありますけど、便数を増やしたり、待機列を誘導したり、マネジメントは頑張っていたと思います。

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セレッソvs清水は、PKのすえセレッソが勝ちました。準決勝はセレッソ戦@長居。キンチョースタジアム。同じ4-3-3ですが、レッズとは全然違います。スピードのあるタレントが揃った前線はどんどんシュートチャレンジしてきます。さらに、リスクテイクした2バック&高い位置取りの最終ライン。おそらく東京とはかみ合いません。ゴレアーダになるか、あるいはロースコアになるか。どっちにしろ勝機はあります。だけど、できれば今日みたいなコンサバティブな展開に持ち込みたい。たぶんダメだろうけど。お馬鹿な試合になりそうな予感。それはそれで楽しいけどねw。

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今年こそ、元旦を国立霞ヶ丘で迎えたい。完成に近づいているチームですから、チャンスあると思います!


50/50(フィフティ・フィフティ)

2011-12-20 22:11:17 | 映画

クリスマス間近ですね。例年と比べてどうなんでしょう。もし規模が小さめだとしたら、気持ちの問題よりも経済的事情のほうが大きいような気がしますけど。

筑波大学での(個人的な)大仕事を無事終え、師走ですがそれほど走ってません。あ、そうか。そもそも師匠ではないw。

50/50を観ました。

ストーリーも役者さんもしっかりしていて、とても面白いです。安心して楽しめる作品だと思います。ガンをテーマにしているので重いかと思うかもしれませんけど、タッチは比較的ライトめです。ですから眉間にシワを寄せないで観られます。

シアトルが舞台。アダムは地元ラジオ局のディレクター。27歳。火山を主題にしたラジオ番組の製作に何箇月もかけている。彼女はアーティストのレイチェル。セックスレスですが、「心が通い合っている」と思っている。同僚で親友のカイルが運転する車で通勤する毎日。アダムは運転免許を持っていません。理由は、死亡原因の5位(ガンとほぼ同レベル)が交通事故だから。酒もタバコもやりません。コンサバティブな生活を送っています。両親とは距離をおいている。痴呆の父親を看病する母親に負担をかけたくないのと、母親が口うるさいから。

そんなアダムは最近、腰痛に悩まされ、診察を受けます。結果はガンの告知。生存の確率は50%。

それで、アダムの生活は一変します。難易度の高い手術を避け、抗がん剤による薬事治療をチョイスします。薬の投与とセラピーを受けるために、病院に定期的に通うようになります。病気を理由に別れ話をしたけど、レイチェルは看病すると残ってくれました。職場の皆は、(一時的に)職場を離れるアダムのために送別会を開いてくれ、心配するなと言ってくれます。母親は前にも増して電話してくる(出ないけど)。抗がん剤仲間のアランとミッチ(どちらもおじいさん)という新しい友達もできました。ミッチが持ってきた「ハッパ」入りのマカロンを食べ、いままで人生安全志向だったのに、「ハッパ」にも目覚めました。そして、頭を剃ります。

もう一つの出会いがあります。セラピストのキャスリーン。研修医でアダムが3人目の担当。実績はないし、治療もぎこちない。患者を診てるというより、マニュアルに沿うだけ。アダムを落ち着かせるつもりで時々体に触れますが、心がこもってないので迷惑なだけ。当然、アダムは信用しないんだけど、治療の一貫だと思い、なんとなく受け続けます。カイルはというと、話題といえばセックスのことばかり。病気のアダムを無理やりナンパに連れ出す始末。

やがてレイチェルの看病がおざなりになってきます。ふいにいなくなったり、帰りが遅かったり。もちろん、お約束の流れ。カイルに現場を目撃され。一人ぽっちになってしまったアダム。そんな時、アダムはキャスリーンとプライベートな話をする機会があり、なんとなく二人の距離が近くなってきます。

ふとしたことでアダムは、口うるさい母親やチャラいだけだと思っていたカイルが、ガン患者との接し方を勉強していることを知り、告知依頼の孤独感が次第に薄れていきます。

抗がん剤の効果がなく、治療方法の選択肢は手術しかなくなります。両親、カイル、チャスリーンが見守るなか、手術が始まります。

キャストは少なめで、とてもコンパクトにできています。

主演のジョセフ・ゴードン=レヴィットはちょっとエスニックな風貌で、日本人には馴染みやすいかもしれませんね。表情の作り方がとても上手です。戸惑い、苛立ち、他人事、安らぎなど、ストーリーの進行にそってアダムの内面は刻々と変化しますが、それを実に見事に表情で演じています。このひと、実はリバー・ランズ・スルー・イットで、ブラピのお兄さん、ノートンの子供時代を演じていたんですね。

テーマは全然違いますけど、ちょっとSIDEWAYSに雰囲気が似てるかな。様々なメッセージが込められていると思うのですが、肩がこることなく楽しむことができます。大人のコメディと思ってもいいかもしれませんね。案外カップルにオススメかもしれません。