ぽちごや

FC東京のディケイドSOCIOです。今シーズンは丹羽ちゃんとともに闘います。

2013J1リーグ第8節FC東京vs川崎フロンターレ@味スタ20130427

2013-04-28 22:07:05 | サッカー

つつじもそろそろ終わる候です。東京は春の花の時季も終盤です。

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アディダスデーです。入場の時ステッカーをもらえなかったので東京のスタッフさんに言ったらとってきてくれました。裏を見たらE賞。スタッフさんが「よかったですね。自分がひきましたから\(^o^)/」ってww。ありがとうございます。下敷きをいただきました。

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第21回クラシコでございます。恒例のコラシコ。アドバンスは残念ながら1-4の敗戦。年々子供たちのプレーが魅力的になってるような気がします。サッカーを楽しんでがんばってね。

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トータルでは負け越していますけど、勝っても負けても割りとワンサイドになる印象があるクラシコです。今年のホームマッチは、東京の快勝でした。今日はひさびさよっちさんと観戦でしたから、単純に自分の感想だけじゃなく、お喋りした内容も含まれていますので、よっちさんファンの皆さんもどうぞw。

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東京はお馴染みのスターターです。ネマニャんがカップ戦で怪我してしまいました。残念ですけどこのポジションは選手が揃ってますからチームとしては心配ありません。

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川崎は4-4-2。憲剛に加えてレナトと登里が怪我のため不在。これが川崎のゲームプランを大きく狭めてしまいました。代わりに稲本と悠、ジェシが入ります。川崎のオリジナルは3トップ&ハーフですけど、悠はアタッカーではなくハーフとして入ります。ボランチに稲本が入り、大島を一枚あげました。裕介が左に入り、右SBは本職ではない實藤です。

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今日はまず川崎から。川崎は言わずもがなですけど憲剛のチームです。攻撃の組み立て役がいませんから、必然的に攻撃の選択肢は限られます。追い討ちをかけるように、憲剛の一枚前で最終局面のコンタクトを振るレナトもいませんから、シンプルな攻撃をする以外に手がありません。この点は徹底されていたと思います。川崎の作戦は二つ。嘉人が左サイドに流れて裕介と絡みながら組み立て、東京最終ラインの裏を狙う矢島あるいはその奧の悠がフィニッシュするパターンがメインプランです。もう1つは、稲本から一気にトップにつけて、脇からセカンドアタッカーがゴール前に飛び込みます。いずれにしろ手数をかけずに攻めることが求められます。あとはセットプレー。サッカーとは怖いもので、例え作戦の選択肢が相手より少なくとも、結果は必ずしも順当になりません。むしろ迷いがなくなりチームのコンセンサスがとれて、シンプルに戦える強みになることがあります。

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川崎は守備に特長があります。レギュラーメンバーだとわかりませんけど、今日はこの特長がネガティブ要素になりました。川崎は3ラインの守備陣形を作ることを優先します。本来はバイタルエリアとサイドのスペースを消すことを意図した作戦です。ただこれは守備陣の連動があってはじめて成り立つ作戦で、選手が立つ位置に気を使い過ぎるとかえって逆効果になりかねません。今日の川崎は逆のほうに振れてしまいました。守備陣形を作ると言ってもピッチはそれ以上に広いですから、もともと選手間にスペースがあります。相手の攻撃に応じた選手の連動によりこのスペースを消す作業をする必要があります。川崎はこれができません。つまり、東京の大好物バイタルエリアががら空きなんです。

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というわけで、今日の東京は最近になくオリジナルの作戦で臨むことができました。最近の東京は、オフサイドが多くなっていました。データがないので印象だけですけど、これは裏を狙うプレーが多いということです。ところが今日の東京は、オフサイドが少なかったと思います。CKはほぼ平均値と同じですけど、一本目までずいぶんかかったような気がします。これは、相手最終ラインの裏を狙う必要がないことを表しています。バイタルエリアを自由に使えるのですから、無理にロングボールを使わずとも攻め込めるのです。

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東京の基点はいわずもがな、ルーカスです。ここ数戦はルーカスを厳重にケアされていましたので、繋ぎのスムーズさが失われていました。ロングボールはその打開策でもありました。川崎はルーカスを自由にしてくれました。ルーカスは二つの狙いを持っていました。一つはボランチと宏樹、裕介がつくる三角形の真ん中に位置取り、リンクマンになることです。ルーカスを止めるためには、ボールを受ける前にはっきりとプレッシングしないといけません。中途半端な接近は却って危険です。ルーカスはどこに目がついているのか、寄せてくるとわかるとトラップをコントロールして逆サイドに出すことができます。大宮もチームとしての守備ロジックはゾーンでしたけど、ルーカスには厳しいチェックをかけてきました。川崎の最大のミスはここだと思います。ルーカスのもう一つの狙いはゴール前です。宏樹と裕介の間もしくは裕介の背後にぴったりつき、パスを呼び込みます。スルーを受け、最終局面に絡む仕事をします。今日は状況に応じてこの二つを使い分けていました。ようするに、ルーカスはやりたいようにプレーしていたということです。これでは東京の攻撃が活性化するのは同理です。

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序盤、稲本がロングシュートを放つなどペースを握ろうとしますけど、そんなわけで早々に東京がリズムをつかみます。東京のゴールを阻んだのは、最終局面でのジェシの踏ん張りでした。千真とジェシの攻防はとても激しかったです。ビッグチャンスに継りそうなシーンでジェシが千真を抑えることで、いつ崩壊してもおかしくない川崎の守備をギリギリ保たせていました。こうなると嫌なのが、得点できないまま時間が進み、セットプレー一発で沈むパターンです。そういえば去年も似たような展開で楠神とジェシにやられましたから、どことなく不安がよぎっていました。今日の川崎で唯一の希望である嘉人の存在は、ジェシとともにかろうじて試合の体を保つ要素だったと思います。

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そんな不安を振り払ってくれるゴールがようやく生まれます。前半22分。センターライン付近のFKをいったん最終ラインに戻します。加賀がボールを持ってルックアップ。ルーカスとポジションチェンジしていたアーリアが、真希、大島、裕介の中間、あいまいな位置に顔を出します。このあたり、チームとしての狙いはしっかり統一されていたようですね。加賀がアーリアにつけると同時に、徳永がオーバーラップ。アーリアは得意のワンタッチで徳永に渡します。裕介をひきつけた徳永は縦行かず、宏樹を連れてきた千真にパス。この動きでジェシと宏樹の距離が離れ、ゴール前にぽっかりスペースができます。アーリアがこれを見逃しません。アーリアをケアするため、稲本が戻ります。パスを受けた千真は宏樹と真希が寄せる前に中央側に大きくトラップします。これでバイタルエリアが空きます。ど真ん中にいたのが慶悟。千真はこれを見て慶悟にパス。慶悟には、ジェシと稲本と真希が寄せます。宏樹はそのまま千真についていってしまっていて、つまりゴール前のアーリアは完全にフリーです。慶悟は三人を引きつけてからアーリアにパスします。これがアーリアの足元から大きくズレますけど、アーリアの足はすごく長かった。伸ばしたつま先にボールがあたり、これがルーカスの目の前に溢れます。實藤はアーリアに寄せていたのでルーカスはどフリー。綺麗に流し込みます。東京1-0川崎。

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やっぱり東京がオリジナルのサッカーをできていれば、こういう東京らしいセクシーなゴールが生まれます。今日の川崎の作戦ミスを象徴するようなゴールでした。以降、完全に東京が試合を支配します。だけどなかなか追加点が入らないまま、前半終了。ひとえに川崎最終ラインの個人の頑張りだと思います。

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川崎は後半から問題点を修正してくると思っていました。とはいえ選手の選択肢は少ないので、最終ラインに中澤か山越を入れて攻撃力をアップさせるギャンブルもありかなと思いました。けど、やり方も含め何も変えず後半がスタートです。当然、東京が支配する流れは変わりません。唯一変えたのかと思えたのが、嘉人の役割です。後半の嘉人は、組立てに加わらず前線に残っていました。フィニッシャーに専念させようとしたのかもしれません。たしかにこのほうが怖いです。もはや裏を狙うかセットプレーしか得点チャンスを見いだせない川崎ですから、とにかく嘉人に最終局面で仕事してもらう形だけでも作りたかったのかもしれません。それでも嘉人にボールが出ません。組立てが出来る選手がいなくなりましたから、当然といえば当然ですね。

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欲しかった追加点がようやく入ります。後半20分。ヨネが自陣でターンオーバーしたボールがルーカスに渡ります。ルーカスは千真へ。千真は周囲を確認して自陣からドリブル開始。時間を作ります。センターラインを超えたところで、左サイドをあがってきたアーリアにパス。アーリアは川崎が守備陣形を整える前に一気に前線に送ります。ルーカスがボールを持ったとき、右サイドを慶悟もあがっていました。慶悟はアーリアにパスが渡るのを見てコースを変えます。宏樹とジェシの前を横切るダイアゴナルランをしつつアーリアのパスを引き出すタイミングを計ります。二人の息がピッタリあい、慶悟が抜け出します。ゴールパフォーマンスはアーリアと宏介の発案でワカチコw。東京2-0川崎。

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追加点がなかなか入らないので、ペースを変えるためにナオの時間かなと思っていた矢先でした。だけど、試合のドミナントになっているのだから、川崎が動かない以上東京が自ら先に動く必要がありません。正直、今日の風間さんは打ち手がなかったのでしょう。結果的に裕介を左に持ってきたことが今日一番の失敗だと思います。とはいえ残る左SBの選択肢は山越しかいません。守備は裕介のほうが安定しています。アウェイでもありますし、勝ち点1を獲得できれば満足という意図だったのかもしれませんね。それならいっそ、ルーカスをマンマークすればよかったのにと思いました。で、ようやく川崎が動きます。真希に代えて森谷を投入。矢島と悠の2トップにし、中盤は嘉人を頂点に置いたダイヤモンド型にシフトチェンジします。今度は嘉人にリンクマンに徹してもらい、チャンスを増やそうという意図でしょう。あとは、悠のがんばりにかけるイメージです。おそらく急造だと思いますけど、案外奏功します。悠のシュートアテンプトが増えます。だけど、それも脅威ならず。矢島をパトリックに代え、パワーアップを計りますけどこれも有効にはなりませんでした。

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ポポさんは面白い動きをします。ようやく川崎が動いたので、思い出したように立て続けにカードを切ります。慶悟に代え忠成を投入。試合が安定していたこともあり、千真と忠成を両立するテストに再チャレンジです。これはまあ、予想の範囲ですけど、次の交代が面白かったです。千真に代えてヒョンスを投入します。ピッチ現場はちょっと混乱していましたw。結果的には、ヒョンスをアンカーに置き秀人とヨネを前に出します。4-3-3です。秀人とヨネをフォアチェッカーにする意図でしょうけど、これ、ポポさん独特の美意識なんじゃないかと思います。相手がダイヤモンドにしたので、ガチ勝負になるようシフトを合せたんじゃないかと思います。自分はポポさんをリアリストではなくロマンチストだと思っていますので、その視点で見たらそう思えるのです。武士道というか騎士道というか、優位性を探るのではなくあくまでもガチンコ勝負で力勝ちするという美意識をポポさんは持っているんじゃないでしょうか。自分がそういう価値観なので、バイアスかかってるかもしれませんけど。

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最後はナオをおかえりなさい投入してタイムアップを迎えました。東京2-0川崎。

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ほぼ試合を支配した完勝です。よっちさんと自分的には、多少メランコリックな気分を含んだ勝利の喜びを感じていました。理由は二つあります。一つはもうちょっと得点できたんじゃないかということ。今日の川崎は正直強くはなかったです。実際ドミナントになれていたのだから、もっとはやく先制できれば、前半のうちに追加点をとれていれば、もっと楽に試合を進められましたし、楽に観戦できました。先制点がファーストシュートですからね。欲ではありますけどw。

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もう一つは、ライバル川崎の不出来。選手が代わっていますから致し方ないのですけど、それでもクラシコなんですから。もっと覚悟を決めたシンプルな作戦で臨んでいれば、東京を少しは苦しめられたかもしれません。もっとスリリングな試合を見せてもらえたかもしれません。エクスキューズは十分に理解できますけど、この試合だけはなりふり構わず挑んでほしかったです。

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今日のMVMはアーリアの足の長さですねw。先制点が象徴しているのですけど、それ以外の攻撃でも守備でも、アーリアの足がにゅっと伸びて優位に立つシーンが何どもありました。アーリアに限らず足の長さでは東京はリーグトップクラスでしょう。足の長さ点が欲しいですw。

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秀人がかなり復調してきました。フィードの正確性が戻ってきてます。まだプレー判断の遅さが目立つシーンがあります。狙われてターンオーバーされるお馴染みのシーンが何度かありました。ベストの秀人はもっとはやく判断できます。試合中も試合後もヨネと話している様子が見られます。きっと二人のサッカー談義は深くマニアックなんでしょうね。秀人が復調し二人のコンビネーションが高まれば、東京の支配力はもっと上がるのかもしれません。まだまだ成長過程です。楽しみです。

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千真は、ゴールできなかったのは残念ですけど、試合ごとに創造性が高くなっているような気がします。むしろ千真のトリッキーなアイディアに周囲がついていけないシーンも見られるようになりました。案外千真は顔に似合わず異質な感性を持つアーティストなのかもしれません。

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宏介の復調が待たれますね。秀人同様、仙台戦が調子の波の底だったような気がします。徐々に復調していますけど、局面でのミスやオーバーラップのタイミングなど、プレーが不安定です。徳永はいちはやく復調しましたから、宏介が戻ると相手にとって手のつけられないアタックがまた見られるかもしれません。

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去年はこの時期から長い低迷期間に入りました。梶山と宏介の離脱が直接の原因でした。徐々にレギュラーが固定されてきましたから、主力が離脱する影響がより深刻になります。今日の川崎を見て、いっそうそのように感じました。怪我ならずとも、調子の上下動の振幅をできるだけ小さく短くする努力をチーム全体でがんばってほしいです。

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ファジがとんでもないことになっています。開幕以来無敗。首位決戦も0-3から後半追いつく渾身のドロー。タイミングが悪く、まだ今シーズンのファジを確認できていません。負けない強さの理由をはやく確認したいです。

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最高の形でゴールデンウィークが始まりました。連戦ですから、チームがリズムに乗ることが大切です。今日で星が五分になりました。相手は調子が上りつつある鳥栖と磐田ですけど、一気に貯金生活に入りたいですね。期待しましょう。

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八重の桜ロケ地の旅 ―2013/04/15 会津若松―

2013-04-21 19:23:22 | 旅行記

プチ東北の旅ラストです。お八重さんに会いに今年も会津にやってまいりました。

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よく来らったなしーw。

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磐越東線です。会津若松駅はお八重さんでいっぱい。

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大きな赤べこ。

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改札も赤べこ。メッセージも会津弁にしたらいいのにね。

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駅を出て右側の小さな公園を抜けて、南に向かいます。

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この道をまっすぐ進みます。

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工事の看板にも八重たん。

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駅から歩いて10分程度で、会津町方伝承館につきます。

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城下町レンタサイクル。1日500円。会津に限らずですけど、自転車が便利です。会津は中心部から東に向かってゆるやかな登り坂になっていて、風が強い日はちょっと抵抗を感じるかもしれないですけど、まったく問題ないです。

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今日の相棒です。

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中央通りから神明通りを鶴ヶ城の方向に向かいます。鶴ヶ城の前、通りに面して日新館の跡地です。

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神明通りに案内があります。去年はまだなかったです。

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左に鶴ヶ城があります。南に向かって100mくらい進みます。

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ここを右折します。この看板も去年はなかったです。

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住宅街なのでくれぐれもお静かに。

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お八重さんとあんつぁま生誕地の碑。私有地なのでご注意ください。

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実際の生誕地は50mほど進んだところにあるんだそうです。

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生誕地は駐車場でした。こちらも私有地なのでご注意を。

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お八重さんにご挨拶をすませ、鶴ヶ城に向かいます。

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お馴染みの会津弁が置いてありましたw。

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会津はまだ梅が残っています。

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桜。

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満開の桜を楽しみに来たのですけど、開花したばかりでした。中通りは満開なのですけど、山間部はやっぱり寒いんですね。

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鶴ヶ城天守閣。雨予報だったのですけど、晴れました。やっぱり晴男w。天守閣は快晴が似合います。

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鉄門。

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本丸に入りました。お馴染みの構図。

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かっこいいです鶴ヶ城。

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本丸の建物はこんな感じだったそうです。

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梅と鶴ヶ城。

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ちょっとだけロケ地巡り。会津の街角のシーンで出てくる塀です。麟閣です。お八重さんと二葉さんがぶつかったところですね。小八重ちゃんが追鳥狩りの準備で忙しい大人達にあった場所。

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お八重さんが走っていた径。

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ドラマではこの塀の手前にも木塀がありましたけど、セットを建てたんでしょうね。

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小八重ちゃんが小時尾ちゃんと手習い帰りに歩いてた径。小八重ちゃんが与七郎さんに”蓋”という字を教えてもらった場所でもあります。

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お八重さんと尚之助さんが雨宿りした井戸です。ドラマでは櫓がありましたね。

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あんつぁまが駆け込んだ門。鉄門の本丸側です。


2013J1リーグ第7節FC東京vs名古屋グランパス@味スタ20130420

2013-04-21 00:58:20 | サッカー

季節はずれといいますか、25度を越える初夏の陽気かと思えば、3月のような寒さになったり、気温差の激しい日々ですけど、皆さま体調にはくれぐれもお気をつけください。

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小金井公園の藤棚が綺麗です。

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4連敗を経て迎えますは、難敵名古屋でございます。先日ナビスコカップで対戦しました。その時はドローでした。結果もさることながら内容も寒く、名古屋のグダグダサッカーにはまってしまいましたから、不安を覚えながら味スタに向かいました。

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やっぱりグダグダな名古屋を粉砕して、爽快な勝利です。ひさしぶりな勝利でもあるので、溜飲が下がりました。

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東京はスコッドを代えず望みます。マリノス戦からミッドウィークをこなす5連戦は、仙台で疲れのピークを迎えたようです。ひさしぶりに1週間空く日程ですからリフレッシュできたかどうかがポイントでしたけど、どうやら幾分かリカバリできているようです。心配していた秀人は、さすがにトップコンディションとは言えませんけど、コンタクトプレーでも弱さを見せませんでしたし、しっかり周囲を見れてました。消極的なバックパスもほとんどなく、安心しました。千真も闘莉王、増川を相手にしてもポストを納められてましたし、積極的にシュートを狙えていました。

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とくに今日の東京は右サイドが復調していました。もちろん対戦相手との兼ね合いがありますけど、左で作り右で仕掛ける東京らしいリズムが出来ていたと思います。序盤、徳永がオーバーラップのタイミングを逸すシーンが2度ほどありましたけど、チームのリズムが良くなると徳永の絡みかたも違和感がなくなりました。生命線である右サイドが良くなると、逆サイドの宏介とアーリアによるアタックも有効になってきます。わずか1週間でコンディションを立て直してこられたことは、シーズンを考えると心強いポイントになると思います。

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名古屋は怪我で長期離脱していたケネディがスターターに復帰しました。今シーズンのベストメンバーかもしれません。シフトは、ケネディと玉田が縦に並ぶ4-2-3-1です。

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今日の名古屋はらしくない試合の入り方をしました。攻撃に関しては普段通りゆるいリズムを作り出します。ターンオーバーしても急ぎません。基本的には最終ラインの闘莉王か増川に一旦下げてから攻撃を開始します。パターンは3つ。最終ラインからのロングボール。ボランチの散らし。それから玉田または佳純を絡めたサイドアタックです。玉田は相手バイタルエリアを広範囲に動き、アタックのルートを作ります。佳純は玉田との距離感を大切にしているようです。左サイドに張るのではなく、玉田が動いた後をフォローしている感じ。一方の貴章は、右サイドとトップが仕事場です。今年の名古屋は右からの仕掛けを信条とするチームのようです。カップ戦の時はほとんどロングボールを放り込むだけでしたけど、さすがにフルメンバーが揃うと攻撃も多彩になります。狙いは東京の両SBの裏、とくに宏介サイドのようでした。珍しく宏介が1on1で負けるシーンもありました。東京の両SBはストロングポイントではありますけど、守備では基本的にはSBの個人能力にゆだねていますから、突破されると一気に中央が危険になります。とはいえ、ケネディがまだまだ本調子ではない様子で、ゴール前の最終局面の迫力に欠けます。ただ名古屋には伝家の宝刀セットプレーがありますから、調子がよくないとは言えあなどれません。

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一方守備面では、名古屋らしさがなかったです。名古屋といえば、時としてラフとも言えるコンタクトプレーを辞さないチームです。ですから局地戦が激しくなる傾向にあるのですけど、今日の名古屋は序盤、割合クリーンでした。守備網をしっかり作ってバイタルエリアを閉める作戦で、あまりアグレッシブにターンオーバーを狙いにきません。このため試合早々に東京がリズムをつかみます。名古屋守備網の間をアタッカーがかい潜り、パスを受けに顔を出します。狙いはSBの背後と、CBとSBの間です。序盤からルーカスや千真が飛び出すシーンがありました。

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ところが名古屋がアジャストしてきます。前半が10分を過ぎた頃に名古屋が守備のやり方を変えます。アタッカーとダニルソンが積極的にフォアチェックを仕掛けてくるようになりました。東京のパスルートを寸断する作戦からパスの始点を止めようという作戦に方針変換しました。これで一時名古屋がリズムをつかみます。

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ただそれも一時です。東京はズルズルと名古屋のリズムにはまることはありませんでした。ひとつにはケネディの不調があると思いますけど、東京の守備の頑張りも理由にあげられます。ヨネはもとより、秀人、ルーカス、アーリアが中盤で積極的にコンタクトプレーに臨みます。名古屋のアタックのスピードを緩めるとともに、ターンオーバーを狙うことができます。膠着したなかにも、スリリングな局面が展開する密度の濃い試合になりました。そんななか、先制点はやはり恐れていた名古屋のセットプレーから生まれます。

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前半30分。右CKを権田が弾いたボールが流れ、佳純が追いつきます。慶悟と対峙した佳純は寄ってきたフリーのダニルソンにパス。ダニルソンがルックアップして上げたクロスがドンピシャケネディに合いました。ダニルソンをフリーにし過ぎですね。東京0-1名古屋。

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東京、名古屋とも、戦い方を変えません。ひょっとすると名古屋はリトリートしてくるお馴染みの逃げ切り大作戦をしてくるかと思ったのですけど、フォアチェックを継続してきました。結果論ですけど、ここが勝敗の分岐点だったかもしれません。

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前半アディショナルタイム。徳永が本多に倒されて得たPKをルーカスが決めました。前半のうちに追いついたのは、とてもとても大きかったです。東京1-1名古屋。

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闘莉王のハンドリングが無効と判定されたジャッジに、チームもスタッフもスタンドも苛立っていた時間帯だっただけに、このゴールは悪い流れになりそうな展開を止めてくれました。ハーフタイムの間にピクシーが作戦を練り直す時間があるわけですから、試合巧者の名古屋に主導権を渡さなかった意味でも、試合全体のなかで価値の高いゴールでした。そのまま前半終了。

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後半頭から名古屋が動きます。本多を阿部に代えます。守備面を強化し、東京の右サイドのアタックを止める意図だと思います。PKを献上したうえ警告を貰っていたことも考慮したんだと思います。ところが皮肉なことに問題は逆サイドで起きました。

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後半6分。モリゲが隼磨に倒されて得たPKをふたたびルーカスが決めました。東京2-1名古屋。

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東京は再三ビッグチャンスを逃していたうえ、名古屋に計算通りセットプレーで先制される良くない展開でした。それをPK2発でひっくり返すことができたのですから、ラッキーでした。一方の名古屋は、前半からのフォアチェックがアダになります。PKの判定に対する心理的な影響もあったと思います。急に足が止まりました。とくにダニルソン、佳純、隼磨が攻守に動けなくなります。こうなると名古屋は、寝技大作戦を繰り出します。意図的にコンタクトプレーをしかけ、東京のファールを誘います。試合の組立てを放棄して、セットプレーだけに頼ります。これができるから名古屋は強いのですけど、正直見ていて気分がいいものではありません。そんな名古屋の意図を粉砕するゴールが生まれます。

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後半14分。ルーカスのドンピシャヘッドを止めた楢崎が左サイドにいる佳純にスローで渡します。そこに徳永がチェクに行き、ターンオーバー。徳永は中央フリーの千真にパス。千真は思い切りよく右足でシュート。東京3-1名古屋。

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千真は再三ビッグチャンスを外していましたから、ゴールできてよかったです。これで名古屋は前進すらできなくなります。東京が繰り出すアタックをゴール前で弾くのがせいいっぱいになります。寝技も東京陣内でセットプレーを獲得するためではなく、東京のリズムを狂わせる程度の効果しかありません。佳純をヤキモフスキーに、貴章を輝希に代えてチームをフレッシュにしようとしますけど、試合の流れはもはや変えられませんでした。

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東京は名古屋に弾かれたこぼれ球を拾えるようになり、波状攻撃を繰り出します。そこで宏介に代えヒョンスを投入します。宏介がやや守備に不安があったことと警告を1枚貰っていたことも影響したと思いますけど、ポポさんの意図はより積極的なものだと思います。仙台戦で加賀のオーバーラップが有効なことがわかりましたから、加賀のスピードを活かし名古屋をいっそう押し込めようということだと思います。

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東京は更に、疲れの見える千真を忠成に、ルーカスを相太に代えます。手負いの名古屋を仕留める4点目が入っていれば、もっと楽に試合を終えられたし、スタジアムもお祭りムードになったと思います。個人的には、ネマニャんのほうが有効なんじゃないかと思いました。名古屋はもっとシンプルにシュートを狙われたほうが嫌だったと思います。

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名古屋はおそらく疲労から寝技がますます顕著になります。選手によっては意図的な寝技もあったと思いますけど、多くはコンタクトプレーで粘り切れず倒れてしまったのではないでしょうか。試合前のコンディションはわかりませんけど、結果的には積極的なフォアチェックは作戦ミスだったような気がします。東京も攻めきれず、このまま試合終了。東京3-1名古屋。

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ヨネは安定感が出てきました。プレーが空回りし始めるとパスミスをするようになるのですけど、今日はむしろ秀人のような正確なフィードも見せ、変わらず好調のようです。ヨネは怪我の影響で休みがありましたから、コンディションを調整できたのかもしれません。試合中、モリゲ、秀人、アーリアと議論をしているシーンがありましたけど、ヨネが一番主張している様子が見られました。チーム内でもリーダーとしての素質が芽生えているのかもしれません。

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リーダーといえば、ルーカスの気迫はスタンドから見ていてもよく感じられました。チームメートを叱咤激励するシーンが何ども見られました。ルーカスが元気でいる限り、東京は大丈夫です。

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ピクシーのサッカーは本来、シンプルなサイドアタックを基本とするチームです。闘莉王が加わって以来、少しテイストが変わってきました。サイドアタックを基調とすることに変わりはないのですけど、リズムが違います。以前の名古屋はスピードに乗った流麗なアタックを見せていましたけど、いまはすっかり緩いリズムのチームになりました。自分など、東京に見慣れているとすごく違和感を感じます。これは善し悪しではありません。Jのなかでも特異なサッカーをする名古屋は貴重です。ラフプレーさえ改善してくれれば、リスペクトできるチームなのですけど。まあ、それもサッカーですけどねw。

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ようやく連敗が止まりました。カップ戦を含め、今月初勝利です。試合内容は悪くなかったどころか、つまんない試合はカップ戦の名古屋戦を除くとなかったのでまったく心配してなかったのですけど、負けがこむと周囲の雑音が騒がしくなります。結果が出たのでチームも迷いの芽を摘むことができたでしょう。難敵名古屋を封じた今日の勝利は単なる1勝ではなく、ふたたり上昇気流に乗るターニングポイントになると思います。

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次節はクラシコ。今日の勝利で取り戻したリズムをふたたび失うことなく、連勝したいですね。

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2013J2リーグ第8節モンテディオ山形vsガンバ大阪@NDスタ20130414

2013-04-14 21:57:41 | サッカー

プチ東北の旅次なるは山形でございます。

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酒菜一さんにて、晩酌いただきました。

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霞城公園です。桜はまだつぼみです。

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東大手門です。

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最上義光公!。

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高麗門を復元中です。

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月山。

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霞城をあとに、シャトルバスで天童に向かいます。NDソフトスタジアム。

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今年のJ2リーグ初観戦は、山形vsガンバ。ファジじゃなくてすみませんw。

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ガンバが粘り強い守備でスミイチを守りきり、好調山形を振り切りました。

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山形はオーソドックスな4-4-2です。今日はロングボール主体の作戦です。と言っても、普段の山形を見ていないのでガンバ対策なのかはわかりません。ロングボールとはいえけして放り込みではありません。萬代と中島がガンバ最終ラインの背後を抜ける狙いにあわせ、長いスルーパスを低い位置から送ります。

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この作戦そのものは合理的だと思います。ただ今日の山形は二つの問題がありました。まずはプレー精度の問題。山形は縦のロングスルーの他にく両SBからのアーリークロスを用意していました。これが合いません。原因は出し手にあります。山田、中村ともクロスの精度に欠きました。これではいくらガンバ最終ラインと藤ヶ谷に弱点があろうとも、脅威にはなりません。

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二つ目の問題は作戦にあります。なにしろ中途半端でした。守備では、フォアチェックをかけるでもなくリトリートするでもなく、スクエアに構えてしまいました。攻撃でも、ガンバの弱点を積極的につこうとしませんでした。ガンバの泣き所は藤春の背後です。アーリークロスは藤春を自陣に引き込ませる効果はありません。もちろんガンバにポゼッションされることを前提に、ターンオーバーしたらガンバ守備陣が作られる前にカウンターを仕掛けることはセオリーです。ただ、効果をあげるためにも藤春を封じておきたかったですね。

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ようするに山形は、対ガンバにおけるストロングポイントを明確にしないまま試合に入ってしまいました。見方を変えると、山形は普段のサッカーをすることを選択したとも言えます。その意味ではガチ勝負を挑んだということですし、そもそも順位は山形のほうが上ですから、妥当なのかもしれません。

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ガンバは少しアジャストしていたかもしれません。攻撃のやり方は去年までと変わりません。右の家長と左の二川を基点に攻めの形を作ります。ここに秋とSBが絡むサイドアタックが基本です。今日はレアンドロがブレーキで秋がアクセルでした。秋はポジションを自由に使い、パスを引き出すスタイルです。無駄走りをいとわずムービングを繰り返します。レアンドロはフィニッシュの精度がよくなかったです。自身の流れに乗れなかったのかもしれません。

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そんなわけでガンバがイニシアチブを握り、先制します。前半21分。ヤットのショートコーナーを藤春があげ、岩下が合わせました。山形0-1ガンバ。

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ヤットがいてもガンバはそれほど高さがあるわけじゃないので、セットプレーの得点はちょっと意外でした。興味深いのはここから。昨年のガンバは最多得点にもかかわらず失点の多さが課題でした。結局シーズンが終わるまで改善されず、降格してしまいます。移籍した中澤を除きレギュラーメンバーを実質変えていない健太さんは、大がかりな改革をせずコンサバティブです。当たり前ですけど、最終ラインの不安を日本代表コンビで補います。今野はマルチに仕事をこなす器用さはありませんけど、スウィープ力は超級ですし、テクニックも水準以上ですから、ヤットの隣は居心地がいいんじゃないでしょうか?。

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先制してからのガンバは、さらにコンサバティブになります。リトリートします。攻めの強度を弱め弛いリズムに引き込むのはガンバの得意技ですけど、引きこもるイメージはないですからびっくりしました。もちろんガンバのアタッカーはカウンターをやらせても一級品です。ヤットと今野が繰り出すロングフィードでレアンドロ、秋、家長が抜け出すビッグチャンスが数多くありました。このまま前半終了。

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後半頭から奥野さんが動きます。山田に代えて亮を投入します。ガンバが引いたのでサイドの攻撃力を上げたいという意図でしょう。続けざまに、萬代を比嘉に代えます。ポゼッションの精度を高めるためでしょうか?。もう一枚、宮阪を廣瀬に代えますけど、これは怪我によるアクシデント。

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ガンバの交代は、コンディションが落ちた選手をフレッシュな選手に変える趣旨だと思います。レアンドロは今日は彼の日ではなくリズムが悪かったので、将生に代えます。さらに二川に代えて阿部を投入です。山形に攻撃権を持たせる状況をよしとしないのであれば戦い方を変えたかもしれませんけど、健太さんはあえて抗いませんでした。だからリトリートは作戦なんだと思います。最後は途中出場の将生を内田に代える用心さで、ガンバが猛攻する山形を抑え逃げ切りました。山形0-1ガンバ。

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ホントに今日の戦い方がプラン通りなのであれば、ガンバは一番大きな課題に挑んでいると言えるでしょう。守備が安定すれば、攻撃力はまったく問題ないわけですから、ガンバ復活が現実になる日も遠くないと思います。気になるのはレアンドロのコンディションですけど、シーズンは長いですから。

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山形の強みは、正直よくわからなかったです。ジュヨンと宮阪に試合を作る能力があることはわかりました。あとは彼らが使う選手が必要ですね。ロメロ・フランクの強さは他のJ2チームだと有効なのかもしれません。昇格するためには、もう一枚スピード系の選手が求められると思います。

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この試合で課題を解決しつつあるガンバと、ガンバとの距離感を測ることができた山形。リターンマッチはどちらがこの経験を活かせるんでしょう。

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今日はガンバ目当てで17,000を超えるお客さんが入りました。残念ながら堪能できなかったと思います。ガンバの戦い方も影響したと思います。いい相手がくると集客力がある替わりにパフォーマンスが下がるリスクも伴います。リピーターになってもらうためには「サッカーって楽しい」って体験が大切です。ホスピタリティももちろん大事ですけど、やっぱり試合の内容です。まずはミスを減らすところからがんばってほしいです。

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初めて山形新幹線に乗りました。次はいよいよお八重さんのふるさとに向かいます。

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2013J1リーグ第6節ベガルタ仙台vsFC東京@ユアスタ20130413

2013-04-14 08:03:38 | サッカー

今年もまた、東北に戻って来ました。先月デビューしたスーパーこまちです。赤色がかっこいいですね。

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仙台に来たら、北辰鮨さんです。メニューに書いてないのですけど、1,500円のおまかせコースがあります。うんまいです。オススメ。

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榴岡公園の桜でございます。見事な垂れ。

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このまま進むとKスタ宮城。今日はライオンズ戦なのですけど仙台に戻りますw。

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4月対戦が恒例になるのでしょうか?。今年も桜咲く杜の都で仙台戦です。

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リーグ3連敗でいつの間にか序盤の勢いを失った東京が流れを止めるためにとても重要な試合でした。結果は、後半シフトを変えてから盛り返した好ゲームでしたけど、仙台に粘られ逃げ切られてしまいました。

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東京はオリジナルシフトに戻します。トップは千真です。

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仙台は赤嶺が怪我のため不在。直前のナビスコカップで得点している柳沢が代わりに入ります。仙台は怪我人に泣かされるシーズン序盤ですけど、徐々にベストメンバーが戻っています。角田のスタメン復帰はとても大きいです。角田は真ん中でコンタクトを挑みながらスウィープをこなします。仙台がターンオーバーするきっかけを作ります。ただ、相手にとって角田最大の脅威は攻撃力です。とくにミドルショットとヘッドは、ここぞという時に決めてきますから、角田をフリーにするわけにはいきません。

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パク・チュソンが抜けた穴は和田が埋めつつあります。仙台の攻撃が菅井に偏ることなくバランスがよかったのは、和田のフィットを証明していると思います。

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大海が合流できていませんが、石川は十分代わりを務めています。つまり今日の仙台守備陣はとても安定感がありました。うしろが信頼できるとチームに勢いをもたらします。今日の仙台は、去年の強い頃の仙台と思ったほうがいいと、そうそうに覚悟しました。

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東京は大宮戦と同じアプローチで試合に入ります。積極的に縦に仕掛けます。仙台もコンセプトの違いこそあれ、大宮同様バイタルエリアを閉めることを優先する守備の考え方です。さらにそこには角田と富田がいますから、バイタルエリアの局地戦に臨むと仙台の思うツボに自らはまることになります。中盤を省略するのはそういう意図だと思います。今日はどちらかというと左で作った時のほうが機能していたような気がします。アーリアと宏介のコンビネーションがチームの強みになってきたことを意味してるのかな?

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仙台のアタックはビルドアップが基本ですけど、長いボールを使って縦をつく昨年までの攻撃を捨てたわけではなく、主導権をとるまではロングボール主体のようです。

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つまり東京と仙台は同じようなプランで試合に入りました。実力差があるわけではありませんから、当然主導権争いの時間が長くなります。一見単調で膠着しているように見えた序盤は、局面では激しい攻防があったと思います。そんな攻防を制したのは仙台でした。前半15分くらいから東京のパス回しにミスが出始めます。おそらく仙台が東京の攻撃のリズムを掴んだんだと思います。ターゲットはやはりバイタルエリアです。東京がビルドアップを試みるとバイタルエリアに誘き寄せ、仙台自慢のコンタクトプレーでターンオーバーを狙います。これが有効になると仙台はシフトを変えます。角田が下がり3バック気味になります。両SBが非常に高く位置取り、クロスに備えます。中央は、梁さんと冨田が陣取り、パスをさばきます。前線にウィルソンを一人置き、柳沢と吉彰が間を狙います。ようするに4-4-3または3-4-3のような形になります。狙いは三つ。ひとつは両SBをフリーにしサイドを制圧すること。二つめは仙台のストロングポイントである中盤三人、梁さん、角田、富田の関係性を円滑にすること。三つ目はゴール前の人数を分厚くすること。アタックの形はフレキシブルです。基本的にサイドから攻めますけど、単純なクロスは少なく、むしろカットインが多いです。ゴール前に人数をかけサイドからドリブルでゴリ押しすることで、わけわかんない状態にし、意表をついたタイミングでシュートに持込みます。仙台がペースを握るきっかけが、仙台の作戦とはいえ東京のミスにあるので、工夫のしようはもう少しあったような気がします。

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東京のミスは、コンディションが影響しているような気がします。顕著なのは、シーズンイン当初と比べてワンタッチパスが激減しています。出し手の視野と受け手の可動域が狭くなっているためだと思います。もちろん相手のプレッシングが関係しますから単純にコンディションとは言えないかもしれないけど、好調時は相手の作戦に関係なくパスが回っていましたから、一番の原因はそこだと思います。とくに秀人が狙われています。今日は効果的なサイドチェンジがほとんどありませんでした。疲労によって視野は狭まるといいますから、ダメージの蓄積が影響しているような気がします。

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それから千真がパス回しの基点になれていません。トリッキーなパスを出せていますから思考は鈍ってないのでしょうけど、パスが繋がらないんです。アタッカー同士の距離感が、微妙に狂っているんだと思います。これもコンディションが原因だと思います。

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昨年もそうでしたけど、心身のコンディションが整った東京は、少なくともゲームのオーガナイズは無敵です。今年はトップコンディションでシーズンインしたんでしょう。どっかでペースダウンする予感はあったのですけど、はやく来てしまいましたね。東京のパス回しは、選手間の繊細な連携のうえに成り立っています。どこか一点でも狂うと、円滑にパスが回らなくなります。だからこそ、バックアップが重要になってくるんです。カップ戦を通じて相太、ネマニャん、たま、草民はパス回しのクオリティを保つ選手ということが確認できましたから、秀人と千真は状態に応じて休ませる配慮も必要かもしれませんね。

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さて、今年の東京は自発的にモードチェンジができるチームです。仙台に握られたイニシアチブを取り戻します。後半30分くらいになると、東京がたびたびゴールに迫ります。仙台がシフトを変えたことで、守備網に少しだけギャップができたのかもしれません。それから、東京は縦に速い攻撃に徹しました。これでワンタッチパスが繋がるようになりました。ひさしぶりにゴール裏から「セクシー東京」チャントが出たのもこの時間帯です。押しつ押されつな密度の濃い内容で、前半が終了。

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けして後半の入り方が悪かったわけではないと思います。まずは前半のよい流れを維持する選択は、セオリーだと思います。ですけど、不運にも先制点が仙台に生まれてしまいました。後半2分。右サイドでボールを持つ柳沢が前方の吉彰にパス。吉彰は寄せてきたヨネを背負いつつ、後方の富田に戻します。富田はルックアップし、ゴール正面でどフリーになっている角田にパス。ヨネがズレたため秀人も併せて移動。このため中央がぽっかり空いてしまいました。角田は寄せてきた秀人をトラップでかわし、狙い済まして低い弾道のミドルショットを突き刺します。ゴラッソ。仙台1-0東京。

134

東京はゲームプランを変更しません。ただ、ボールが納まらず機能しなくなっていた千真を忠成に代えます。これで前線の連携は少し改善されました。時間はたっぷりありましたし、試合のリズムそのものは大きく変わらなかったので、選択は間違ってないと思います。

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ところが仙台に追加点が入ってしまいます。後半15分。自陣石川からの超ロングパスを最前線でウィルソンが受けます。ウィルソンは細かいステップで加賀との微妙な距離を保ちながらドリブル。ゴール前に迫ります。さらに細かなフェイントで加賀の過重を狂わせ、スピードアップ。角度のないところからサイドネットに流し込みます。仙台2-0東京。

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よく2点差は怖いといいますけど、手倉森さんは用心深く手をうちます。いきなり守備固めのメッセージをすることなく、疲れが心配される吉彰を勇人に代えます。さらに柳沢に代えて本来メイヤのヘベルチを投入。時間を使うため、前線でボールを保持できるようにする意図でしょう。

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対するポポさんはギャンブルに出ます。シーズンの流れを考えると、ドローでもいいから連敗を止めたいところ。強力な守備網を誇る仙台相手に、超攻撃モードに出る必要がありました。昨年もポポさんは、重要な試合で超攻撃モードにシフトチェンジしています。アウェイの浦和戦でしたね。ここぞという時の秘密兵器なのかもしれません。秀人を下げ3バックにします。アーリアがボランチに入ります。仕上げはトップ。ルーカスに代えて相太を投入し、ゴール前に据えます。これ、見てみたかったんです。相太を軸に据えて、周囲の選手が相太の周囲を使うアタックの有効性を確認したくて。

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相太はめちゃくちゃ機能しました。硬軟使い分けたポストプレーは、とても安定していました。相太に納まりますから、東京のアタックにリズムが生まれます。さらに仙台に跳ね返されてもセカンドボールを拾えます。波状攻撃に持ち込むことができました。仙台をゴール前に押し込み、猛攻をしかけます。

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後半34分。右CKをニアで相太がフリックし、ゴール前に送ります。飛び込んだのは忠成。頭で突き刺しました。仙台2-1東京。

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さらに東京は、守備で足が動くようになりました。ボールを奪われても、一歩早く動き出せるようになったし、粘り強くチェイスできるようになりました。東京名物エル・シクロン。わけわかんない状態に試合の流れをもっていきます。テクニックがあってルックスもいい選手が揃ったいまの東京ですけど、がむしゃらにプレーできるのは、チームにディシプリンがある証拠ですね。ポポさんを信じましょう。

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手倉森さんは、ヘベルチを10分で下げる勝負師っぷりを発揮し、松下を投入。チームを落ち着かせます。これが奏功し、仙台が逃げ切りに成功しました。仙台2-1東京。

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エル・シクロンモードになってから正直仙台サポの様子が目に入らなくなったので一方的な感想かもしれませんけど、ユアスタの盛り上がりは凄かったんじゃないでしょうか。勝ち負けを超越すると、東京サポも仙台サポも大満足な試合だったと思います。まあ、勝ったほうがいいですし、東京が置かれた状況が非常に厳しいのが問題ですけど。

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ヨネが凄かったです。ヨネはもはや、東京のセンターラインと言っても過言ではないと思います。チームが不調であってもヨネが確実にスウィープしてくれるので、ペースを握り直すことができます。東京の自発的なモードチェンジは、ヨネが原動力になっていると言っていいと思います。

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あらためて加賀の可能性を感じました。3バックになってから徳永との連携がすばらしかったです。徳永がボールを持つタイミングを見て加賀がオーバーラップする瞬間の迫力たるや。スクランブルのオプションとして、加賀の攻め上がりをこれからも見れるかもしれません。

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強い仙台が戻ってきました。相手にペースを握られても、ガテン系な展開に持ち込むことで仙台のリズムに引き込むことができます。こういうことが、強いチームになる条件のような気がします。

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4連敗です。基本的には、戦い方の問題というよりコンディションだと思います。選手選択を含め、コンディションに合せた柔軟な作戦変更を試みてもいいと思います。それと、やはりシュートチャレンジがまだまだ足りません。まずゴールを見る。見えたら撃つをプレーのファーストチョイスとしてほしいです。

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仙台を離れ、山形にやって参りました。プチ東北旅行の二日目は、山形でございます。

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