ぽちごや

FC東京のディケイドSOCIOです。今シーズンは丹羽ちゃんとともに闘います。

2014 FIFAワールドカップブラジル グループリーグ第3節日本vsコロンビア@アレナパンタナウ20140625

2014-06-29 20:55:31 | サッカー

我らがサムライブルーグループリーグ第3戦は、決勝トーナメント進出がかかる、4年間の真価が問われる一戦です。

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対戦するコロンビアはすでに決勝トーナメント進出が決まっています。ギリシャvsコートジボワールの結果次第ではありますけど、まずはコロンビアに勝つ必要があります。

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日本はまた少しアジャストしてきました。GKは川島。CBは今日も麻也と今野。SBは内田と長友。ボランチは今日の長谷部の相棒は青山です。WGは右に岡崎左に香川がスタメン復帰。トップ下に本田。1トップは今日は嘉人です。

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コロンビアはなんとスターターを8人入れ替えてきました。シフトは4-2-3-1です。GKはオスピナ。CBはバランタとバルデス。SBは右にアリアス左にアルメロ。ボランチはグアリンとメヒア。WGは右にクアドラード左にラモス。トップ下にキンテロを置いて、1トップはジャクソン・マルティネスです。

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試合はコロンビアの攻勢から始まります。ドリブルとショートパスで日本ゴールに迫ります。日本はこれを、体をはった守りで力強く跳ね返します。

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立ち上がりの攻勢を凌ぎ、5分を過ぎると日本がイニシアチブを握ります。中盤を日本が支配します。日本のフォアチェックが機能し始め、中盤でターンオーバーできるようになります。イーブンボールも日本が拾うようになります。ボールを保持できるようになると、日本は縦パスが入るようになります。今日のポストは分散しています。真ん中の本田だけでなく、右の岡崎にもポストを入れます。ポスト役も粘り、アタッキングサードで日本らしいショートパスを繋いだ攻撃ができていました。振り返ると、この時間帯に先制できていれば、レギュラーメンバーを大量に下げ、コレクティブネスに問題があったかもしれないコロンビアに対し、試合の結果は変わったかもしれません。しかし無情にも、カウンター一発で、ある意味で試合の趨勢を決めるゴールが生まれます。

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前半17分。岡崎がバランタにボールを奪われます。バランタには青山がアタックしますけど、こぼれ球をマルティネスに拾われます。アドバンテージ。マルティネスからラモスへのパスをカバーしようとした今野のプレーがPKとなります。これをクアドラードが決めました。日本0-1コロンビア。

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コロンビアの初シュートがPKゴールでした。先制されても試合のイニシアチブは日本が握ります。今日は岡崎が岡崎らしいプレーを見せていました。日本の最大の得点源は岡崎です。岡崎の特長は、サイドからダイアゴナルにゴール前に飛び込んでピンポイントで合わせるシュートです。コートジボワール戦とギリシャ戦では、どのような意図があったのかわかりませんけど、岡崎の躍動感が失われていました。本田に収まり、左サイドで作り、右で仕留める。そんな日本のゴールの方程式を見せられなかったのは、ひとつには長友の対処を施されていたこともあると思いますけど、エース岡崎をエースと仕切れなかった日本の前線にも因があると思います。やっぱり1トップが最後まで定まらなかった影響は、とても大きかったと思います。

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コロンビアのレギュラー温存のギャップがどのくらいの影響だったのかは、コロンビアの選手を全然知らないのでわかりませんけど、見た限りでは、前線のクオリティは、日本の弱点である最終ラインが十分に対処できる範囲だったと思います。これが日本にイニシアチブが来ていた最大の因だと思います。もうひとつは守備の高さです。日本は、グローバルな基準ではハイプレーに難があります。代表のメンバー選考で豊田を外しましたので、ハイプレーには挑まない覚悟をしていました。今日のコロンビアは、標準でした。高さに苦労することのプレッシャーがかなり軽減されています。日本が押し続けるなか、ついに同点ゴールが生まれます。

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前半アディショナルタイム。コロンビアのアタックをペナルティエリアで防いだ日本は、内田がそこから長駆ドリブル。一気にコロンビア陣に入ります。コロンビアは前線の帰陣が遅く、内田に誰もマークに行きません。この時コロンビアは最終ライン4枚と両ボランチが4+2の2ラインを引いています。日本は中央に岡崎がいてバルデスが見ています。左アリアスの外側に嘉人、内田の隣に香川がフォローしていてグアリンが見ています。右ライン際の本田は、アルメロがラインに入ろうとしていてフリーです。内田の選択は本田でした。本田はパスを受けてライン際をドリブル。アタッキングサードに入ります。アルメロとメヒアを引きつけルックアップ。この時ゴール前は、ニアに香川、真ん中に岡崎、ファアに嘉人そのさらに外に内田が流れようとしています。コロンビアはそれぞれマンマークでマッチアップしていて、4on4。数的にはイーブンです。ただ、香川と岡崎は、相手DFの前を取れていました。これを見た本田は、岡崎の前方にクロスを送ります。岡崎は伝家の宝刀ダイビングヘッドでゴール右隅に押し込みました。日本1-1コロンビア。

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このまま前半終了。

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後半頭からペケルマンさんが動きます。2枚同時に代えます。クアドラードに代えてカルボネロが入り右WG。キンテーロに代えてハメス・ロドリゲスがトップ下に入ります。ハメス・ロドリゲスが入ることで攻撃ルートの目標ができ、前半とは一転コロンビアがイニシアチブを握ります。コロンビアの狙いは、日本の定番の攻め所、左右のSBの背後です。ほぼ一方的に押し込まれる展開のなか懸命に守っていましたけど、ついにゴールをこじ開けられてしまいます。

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後半10分。アリアスが右ライン際からドリブルで中央に侵入。アタッキングサードに入ります。これに香川と長谷部がつき、中央がぽっかり空きます。そこにロドリゲスがいました。アリアスは十分に引きつけ、ロドリゲスにパス。青山が寄せますけど、ロドリゲスはワンタッチで青山をかわし、ペナルティエリアに侵入。吉田と内田がこれを見ていて、内田の背後からゴール前に出ようとしているマルティネスをマークできていません。ロドリゲスはこれを見逃しません。マルティネスにパス。マルティネスはワントラップして左足で流し込みました。日本1-2コロンビア。

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日本は反攻に出ます。ロングボールで一気にアタッキングサードに入り、状況を打開します。重心が高くなったところで、得意のショートパスを繋いだ攻撃でゴールに迫ります。ザックさんが動きます。青山に代えて蛍を投入。さらに岡崎に代えて曜一朗を投入し、トップに入れます。嘉人が右WGに回ります。日本が攻め込む時間が続きますけど、ペナルティエリアに入る手前のパスがコロンビア最終ラインに弾き返されます。

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後半37分。コロンビア陣のイーブンボールの競り合いからこぼれたボールがカルボネロに渡ります。ルックアップしたカルボネロは、寄せてきた長谷部をトラップでかわし、右サイドを駆け上がるロドリゲスにロングパス。ロドリゲスはそのままドリブルでアタッキングサードに入ります。日本1-3コロンビア。

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このゴールは日本を消沈させるのに十分な威力がありました。コロンビアはGKを代えるセレモニー状態です。オスピナに代えてモンドラゴンが入ります。ザックさんが最後のカードを切ります。香川に代えて清武が今大会ようやく初出場。そのまま左WGに入ります。今日の香川はようやくコンディションが戻っていたようです。ドリブルで再三チャンスを作っていましたし、なにより香川の長所であるシュートを打てていました。でも、結局ノーゴール。そして、日本の息の根をとめるゴールが生まれます。

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後半45分。自陣でパスを回すコロンビアは、グアリンに渡ったところで攻撃モードに入ります。前方のカルボネロに縦パス。カルボネロはドリブルで日本陣に。蛍と清武を引きつけ、トップのラモスに付けます。ラモスはターンして今野と対峙しながらキープし時間を作ります。その間、左サイド内田の外側をロドリゲスが駆け上がっていました。それを見たラモスは、麻也の背後を抜けるスルー。麻也より先に追い付いたロドリゲスが麻也をかわして左足で流しこみます。ロドリゲスは3試合連続ゴール。ルックスもいいですし、隠れていたニューヒーローの登場です。日本1-4コロンビア。

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このまま試合終了。日本1-4コロンビア。

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結局、最後までエース本田のコンディションは上がりきりませんでした。前回大会で日本をベスト16に導いたセットプレー、とくにFKは、今大会は不発に終わりました。前回は本田と遠藤の左右のキッカーが揃っていましたけど、遠藤の出場機会が少なく、ほとんど本田が蹴っていました。本田のコンディションは、流れのなかのポジショニング、視野、パス感覚は徐々に上がっていたと思うのですけど、セットプレーの精度は低いままでした。繊細な感覚が戻らなかったんだと思います。

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本田、香川、岡崎。日本が誇るエースのコンディションの調整が、初戦に間に合わなかったことが、日本が後手に回った一番の原因だろうと思います。コロンビア戦を見る限り、やっぱり日本の攻撃は十分にコンペティティブです。でも、攻撃陣全員のコンディションが整わないと、コンペティティブ足りえません。本田と香川は所属クラブの問題、岡崎は疲れがあったのでしょう。主力選手が普通に海外でプレーするようになりましたから、主力選手にワールドカップイヤーをどう過ごしてもらうのか、有力国が常に直面する難しい課題に日本も取り組む必要ができてきました。

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全体の戦力としては、FWとCBのクオリティが課題です。CBに関しては、育成方針のある意味重要な岐路かもしれません。もちろんデカくて強くて速くて上手いCBを育てられればそれにこしたことはないのですけど、なかなか日本人の特質を考えると難しいでしょう。麻也の挑戦は素晴らしいものだし敬意を感じます。方向性的には、小さくてもいかにコレクティブに守るかになると思います。

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やっぱり一番の課題はFWでしょう。代表のことを考えたら、有力な選手はどんどんヨーロッパの第一線に出るべきです。幾多の挑戦のなかで、ワールドカップで普通にマルチな点がとれるFWが出てくるでしょう。

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残念な結果ではありましたけど、総括するとザックジャパンは素晴らしいチームだったと思います。グローバルななかで初めて日本のポジションを明確にできたような気がします。南ア大会までは、世界への挑戦という言葉で片付けられていたと思うのですけど、日本のスタイルがおぼろげに見えてきた今大会は、アイデンティティを示すことができたと思います。日本のスタイルが結果に結びつくかどうかは、スタイルの核となる選手のコンディション次第ということ。言い換えると、コンディションが整いさえすれば、日本は決勝トーナメント上位に行くだけの資質をもうすでに持っていると思います。日本独自のスタイルというものは、五里霧中のなか、ジーコさんがグローバル標準で挑んでダメだったことを反面教師にし、オシムさんがキーワードを示してくれたけどまだ具体的なイメージには至らず、岡田さんが具体化に挑戦したけど一度挫折して、ようやくザックさんが定義してくれました。このザックさんの功労は、先人の挑戦の系譜の上とは言え、クラマーさんにも匹敵すると思います。

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4年後、2018年はロシアです。いまの主力は、まさにいま成熟期なのですが、4年後には円熟しているでしょう。いまの方向性を失わず、そのまま正常進化していけば、日本はきっと大活躍すると思います。ブラジル大会は、そのための試金石でした。課題も明確ですし、確実に前進していってくれると思います。

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最後に、退任されたザックさんの感謝の言葉を送りたいと思います。ありがとう、アルベルト・ザッケローニ監督!

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加賀健一選手ルーツを巡る旅 ―20140621 潟上―

2014-06-26 22:38:23 | 加賀さん

加賀さんファンの皆さまこんにちは。大変長らくお待たせをいたしました。プロバイダ変更に伴うブログの移行の時に消えてしまった後半部分を復刻させました。残念ながらバックアップが無いので、投稿当時のエントリーは再現できませんけど、写真は残っているので概ね復元できたと思います。

本エントリーは、加賀選手および加賀選手のご家族のプライバシーを侵害する意図はありません。したがって個人に関する情報はありませんので、そのような目的の方はご覧にならないでください。

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今年も行くぜ、東北(^o^)/。

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早朝のANAで空路東北に入ります。羽田を出るとき、天候の都合でもしかすると引き返すかもと言われ、ドキドキしました。雲間から、鳥海山が覗いてました。

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秋田空港です。いきなりなまはげがお出迎え。

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秋田空港からシャトルバスでJR秋田駅に向かいます。秋田駅のバス停は、木造り。バス停に限らず、秋田ではいたるところで木が使われていて、とてもあたたかく感じます。

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秋田杉で作られた秋田犬。

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JR秋田駅です。秋田県は3年連続訪れていますけど、2012年13年は東側でした。日本海側は初めてです。めちゃくちゃ楽しみです。

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秋田といえば、竿橙。

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NHK秋田放送局のなまはげ。

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JR秋田駅の天井には、ステンドグラスがあります。

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JR秋田駅在来線改札内のなまはげ。

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JR秋田駅在来線と秋田新幹線の乗り換え口。

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さきほどの秋田杉秋田犬の兄弟がいました。

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秋田杉恋プロジェクトです。

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秋田犬弁w。

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杉玉。

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しらかみ3兄弟。

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自分にとって秋田といえば、このかた。FC東京背番号5。秋田出身唯一のJ1選手、加賀健一選手です。自分のiPhoneのケースは、加賀さんです。

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というわけで、FC東京の仁賀保キャンプに向かう前に、加賀さんのルーツを巡ります。

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秋田から男鹿に向かう、男鹿なまはげライン。

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そういえばなまはげは青赤ですね。加賀さんがFC東京でプレーすることを示唆してたんでしょうかw。

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ワンマンの2両編成です。降車は前方のドアから。運転手さんが切符を確認してくれます。切符入れも青赤。

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やってまいりましたのは、JR二田駅でございます。

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加賀さんの地元、秋田県潟上市天王は、かなり広い町です。男鹿なはまげラインの駅でいうと、出戸浜、上二田、二田、天王です。

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なので、加賀さんの地元の駅がどれなのかはわかりません。出身校を考えると、たぶん二田駅なんだろうと思い込むことにしました(^-^)

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加賀さんが朝夕毎日立っていた二田駅ホーム。

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二田駅の駅舎全景です。

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跨線橋の内部は、やっぱり杉でした。たぶん加賀さんが通学していた頃は、こんな感じではなかったんじゃなかったと思います。

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北側、天王駅方面。男鹿はこの先です。

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南側、上二田駅方面。

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二田駅は自動改札w。

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二田駅舎内です。シンプルですけど、なかなか素敵なデザインです。加賀さんのサインがあるかなと思ったんですけど、縁のものは何も無かったです。

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さすがに北国。

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JR二田駅の外観。

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二田駅の周辺。

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二田駅前の町並みです。

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加賀さんの制服もこちらでお直ししたのかな。きっと小学校から中学にかけてめちゃくちゃ背が伸びたんでしょうね。

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ENEOSのある交差点。

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潟上市役所天王支庁です。

潟上市市民憲章。

週末だったので支庁は閉まっていました。

入口だけ入れたのですけど、ここにもまったく加賀さん的なものはありません。 ちょっと期待してたんですけどw。日本代表にならないとなかなかね。

天王公民館です。

それでは、加賀さんの足跡をたどってみたいと思います。小学校に入るまでの経歴の記録がないので、ここは妄想。公民館の前にあるふただ保育園です。

てんのう幼稚園です。天王中学の隣にあります。

さて、ここからはリアルに加賀さんヒストリーです。潟上市立天王小学校です。加賀さん在籍当時は天王町立ですね。1996年のご卒業。たまたま小学校で遊ぶ子ども達を見守ってるお母さんがたがいらっしゃいまして、門の外からお声がけをしてみました。

「こんにちは」

「こんにちは。どちらからいらしたんですか?」

「東京です」

「東京!?。わざわざ?。何もないでしょ?」

「ええ、あw。ぼくはFC東京ってサッカーチームのファンなんですけど、今秋田でキャンプしてるんです」

「ああそうなんですか。Jリーグの。それで」

「はい。それで、天王がFC東京の加賀健一選手の地元なので、見に来たんです」

「加賀選手?。ここの出身なんですか」

「ええ。天王小学校から天王中学を卒業されてます」

「そうなんですかー。いやだ。知りませんでした(^^ゞ」

少年団の関係のかたくらいしかご存知ないのかなあ。加賀さんはあんまり目立ちたいタイプじゃないですからね(^^ゞ。でも地元のかたに加賀さんをPRできてよかったです。

天王小学校のグランドです。加賀さんは小学4年生の頃にサッカーをはじめたそうです。天王町はスポーツが盛んなのだそうで、レベルの高い環境のなかで育ったのかもしれませんね。ちなみに少年団はこちらのグランドは使ってないので、少年団の練習が無いときは、こんな風に小学校で遊んでいたかもしれませんね。

続きまして、潟上市立天王中学校です。

ちょうど剣道の試合をしてました。

剣道場の反対側に柔道場。

体育館とクラブハウスです。

サッカー部のクラブハウス。たぶん体育館自体がリニューアルされているみたいなので、加賀さん在籍当時とは違うと思います。

天王中学のグランドです。めった広いです。校舎寄りから陸上トラック、中央にサッカーコート。奥に野球場があります。こちらもきちんと整備されていて、スポーツが盛んなのが伺えます。

サッカーコートです。クレーです。

ベンチ。

この天王中学のグランドが、天王スポーツ少年団の練習場です。

天王JFCのチームカラーは赤と黒。今所属するチームをイメージいますね。

たぶん、この用具倉庫は、加賀さん在籍当時も使っていたんじゃないかと思います。遠目に見ると光の加減で青赤に見えまして、ちょっと心が震えました。

天王は高い建物がないこともあって、空がホントにでっかかったです。こんなに大きくて綺麗な空の下で、少年時代の加賀さんは夢とボールを追っかけていたんですね。

そして、加賀さん旅立ちの刻。二田駅から南に伸びるこの単線鉄路が、プロサッカー選手加賀健一の第一歩を刻みました。

加賀さんっぽいものには出会えなかったけど、加賀さんの心に流れるふるさとの想いにちょっとだけ触れることができたような気がします。


FC東京秋田キャンプ@仁賀保グリーンフィールド20140621・22

2014-06-25 23:13:53 | サッカー

1日目 秋田から羽越本線に乗って仁賀保にやってまいりました。

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仁賀保駅舎内に、日本代表からメッセージがありました。

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秀人のもあったんですけど、にかほ市サッカー協会の配慮だと思います。

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JR仁賀保駅。

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仁賀保駅前はこんな感じ。

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駅から北にすぐ、駅前通りと県道166号線の交差点にある松野医院。

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交差点を北に渡ってすぐにある、日本で2番目に古い蔵元飛良泉さんです。

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そのすぐ先は平沢港です。

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仁賀保名物風力発電機の巣。

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交差点に戻って西側に小高い丘があります。仁賀保神社です。

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境内に土俵。

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もうちょっと西に歩くと、八幡神社です。

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立派な拝殿です。八幡神社から仁賀保の街と平沢港

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八幡神社の西側に、TDK博物館があります。残念ながら土日休は閉館。

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そろそろ練習開始なのでグランドに行きます。駅の西側で羽越本線を越えて南側に出ます。ちょっと歩くと小さな公園があります。

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その先に複合スポーツ施設があります。

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仁賀保運動公園です。

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にかほ市に歓迎していただきました( ´ ▽ ` )ノ。

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仁賀保グリーンフィールド。

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クラブハウス。

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マネージメントルーム。

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ショップが出てました。地元のかたがグッズを買っていただいているようです。人気はタオマフとファンブック。見学においでのかたが皆さんタオマフをしてらっしゃいまして、東京から来た青赤サポと地元のかたの見分けがつきませんでしたw。

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見学者は土日とも、5~60人はいたと思います。仁賀保グリーンフィールドはブラウブリッツも試合をするようですのでプロのプレーに触れる機会はあると思いますけど、日本のトップクラス、なかでも代表に選ばれるような有名選手に触れる機会はあまりないと思いますから、地元のサッカーファンも喜ばれたんじゃないでしょうか。こども達が水筒持っていっぱい見に来てたのは嬉しかったし、おじいちゃんおばあちゃんがご覧になっていたのも嬉しかったです。

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土曜日午後のトレーニングの様子です。

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別メニューの加賀はランニング中心。相太はストレッチ。志有人はランニングとボールを使ったフィジカルトレーニングです。

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その他の選手のテーマは、タクティクストレーニングです。キャンプには、U-18から佐々木渉くんが参加していました。

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ウォームアップは、二人一組のバリエーションフィジカルトレーニング。引っ張り合いっこが楽しそうでした。

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続いて、グランドの奥側のピッチ外でボールを使ったコンビネーショントレーニング。タイトな10on10でパス&ランです。スペースが無いなか、スペースメイクの動きと速く正確でタイミングのいいパスを出すトレーニング。始動日にもやってましたけど、いっそうタイトになってました。つながったパスの回数をスタッフがカウントしてます。これを2セット。これを見て、「え?。もしかしてポゼッションやるの?」って仮説が頭のなかに浮かびました。

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このトレーニングの面白さは、選手が馴染むポジションがよく分かることです。中央を好む選手は中にいますし、サイドの選手は外でパスを受けようとしています。プレースタイルも選手の個性が出ます。パスを受けるために待つ選手。パスを引き出す動きをする選手。コンタクトを辞さない選手避ける選手。なかでも目立っていたのは梶山です。梶山は一人だけ常に真ん中にいます。一番タイトなエリアなのになぜか梶山はいつもフリーです。コンタクトでもボールを失いません。やっぱり梶山は、ようするに一番上手いです。ここまでがウォームアップ。

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午後のメインテーマはタクティクスです。少しずつ人数を増やします。最初は攻撃のシチュエーショントレーニングです。4on4+GK。ゴール前に右から徳永、カズ、ヒジュ、宏介が並びます。アタッカーは右から河野、千真、エドゥー、よっちという並び。アンカーの位置にミステルがいて、アタッカーにパスを出します。プレースピードはゆっくりです。というより、ボールを動かしながらミステルが講義してる感じです。ミステルがパス一つずつプレーを止めて、その時のシチュエーションを解説します。アタッカーには攻撃の選択肢、DFにはマークとスペースの受け渡しを確認していきます。練習の様子その1その2

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このトレーニングは、パターントレーニングというより、試合中に起こる局面を切り取って、選手にプレーの選択肢を考えさせている感じでした。見ていてサッカー脳が刺激されてめちゃくちゃ面白いです。選手の受け取りかたも様々で、興味深いです。全般的に言うと、選手はミステルの言葉に頷いたり、あるいは質問したりはしてませんでした。一般社会に例えると、たとえは仕事の指示を受けたのに応えない感じ。ミステルは何度も「分かったか?」と聞いてました。こういうところもコミュニケーション能力だと思います。

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理解度は推測しかできないのですけど、総じて反応は良かったと思います。とくに中堅からベテラン選手は真剣さが伝わってきました。若手のなかにはミステルが話しているとき集中してない素振りを見せる選手もいました。個性の違いなんでしょうかね。ここで脳にいっぱい皺を作っておくことが試合に活きると思うのだけど。

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人数が少しずつ増えます。ヒデがアンカーに入り、5on4です。これにSBがつき、7on4です。右にナオ左に翼。だんだん実戦に近くなり、選手の動きが複雑になっていきます。選手の選択肢も刻々と変わり、それをミステルが解説します。さらにセンターハーフがつきます。9on4。右に慶悟左にヨネ。選手の入れ替わりは、DFはSBに陸とむっくんが入ります。アタッカーはCHが入れ替わります。秀人、梶山、たま、羽生です。だいたい1ポジションに二人ずつなんですけど、アンカーだけ秀人、梶山、ヒデの競争になっているようです。

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次は守備から攻撃への切り替えのシチュエーショントレーニングです。4-3-1が並びます。徳永、カズ、ヒジュ、宏介、ヨネ、秀人、慶悟、河野です。アタッカーは、トップに2枚と左右のサイド、アンカーです。またも真ん中にミステルがいて、攻撃側のどこかにパスを出します。その状況に合わせ、プレス→インターセプト→アタックと、ターンオーバーのプロセスを確認していきます。ここでもミステルは、選手に考えさせます。ここにパスが出たら河野はどうする?、河野が動くと慶悟はどうする?、みたいな感じで。

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このトレーニングを繰り返せば、そして選手が真摯に取り組めば、自ら考えることができる選手が育ちそうです。ただ、選手の反応を見てると、まだまだな感じがします。2月の中盤にやることかな。

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2014 FIFAワールドカップブラジル グループリーグ第2節日本vsギリシャ@エスタジオ ダス ドゥナス20140620

2014-06-20 21:43:12 | サッカー

サムライブルー第二戦ギリシャ戦です。直前にコロンビアがコートジボワールに勝ち、勝ち点6で首位。勝ち点3のコートジボワールが続きます。日本とギリシャは互いにグループリーグ突破のジャンピングボードにしたい対戦です。

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ギリシャの堅く高い守備を最後まで崩せず、悔しいドローとなりました。

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日本はスタートスコッドをアジャストします。GKは川島。CBは今日は麻也と今野が組みます。SBは内田と長友。ボランチは今日も長谷部と蛍。WGは右に今日は香川に代えて嘉人、左に岡崎。トップ下に本田を置いて、1トップは大迫。

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ギリシャは4-1-2-3。GKはカルネジス。CBはマノラスとパパスタソプロス。SBは右にトロシディス左にホレバス。3CHは右からマニアティス、カツラニス、コネ。WGは右にフェトファツィディス左にサマラス。1トップはミトログル。

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コートジボワール戦では、慎重な入り方をしたため日本らしいアグレッシブな戦いができませんでした。その反省もあってか、あるいは勝たなければ苦しい状況になるためか、今日は序盤から攻勢に出ます。

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ただこれは、ギリシャの作戦でもありました。コロンビア戦のギリシャを見ていませんけど、話しによるとガチ勝負に臨んだようです。本来ギリシャはいわゆる堅守速攻に極めて特化したチームです。今日は本来のオリジナルモデルに回帰したようです。非常に堅い守備網を敷きます。日本の抑え所を二つに絞っていたようです。長友と岡崎です。長友に対しフェトファツィディスがマンマークでつきます。これがギリシャの守備網をフレキシブルなように見せました。ギリシャの守備網は、4-3-3、4-4-2、5-4-1とダイナミックにシフトしていたように見えましたけど、これはようするにフェトファツィディスが長友の位置でポジションを変えたせいです。ただ、フェトファツィディスの位置によって中盤と最終ラインもポジションをアジャストしますから、やっぱりダイナミズムはあったかもしれません。フェトファツィディスが中盤にいる場合(長友がミッドサードにいる場合)は、マニアティスが内に絞りカツラニスとダブルボランチのような形になります。フェトファツィディスが最終ラインまで下がると、ギリシャのゴール前は、トロシディス、マノラス、パパスタソプロスが山脈を築きます。

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このギリシャのダイナミックな守備シフトチェンジが、結局最後まで日本を苦しめます。ギリシャはサイドの守備を1枚にします。つまりクロスを上げさせることは容認する構えです。変わりにゴール前に山脈がありますから、高さには絶対の自信があるということでしょう。

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それでも序盤は、ギリシャもまだ色気がありました。カウンターに人数をかけていました。流れのワンチャンスはもとより、ギリシャの宝刀であるセットプレー獲得を狙っていました。

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ギリシャのこの作戦は日本にとってけして悪いものではありません。とくに中盤の守備が、ダイナミックに動く分バイタルエリアのゾーンの受け渡しが必要になります。日本はそこを利用します。本田が中盤に下がってコネを引っ張り出します。長友がミッドサードに上がると、マニアティスはフェトファツィディスのフォローを意識します。これでバイタルエリアはカツラニス1枚になります。ここを大迫と嘉人が狙います。日本はポストが収まるので、得意のショートパスがつながります。代表のショートパスは縦を意識していることが特長です。コンダクターは本田です。今日の本田はポジショニングもパスも安定していました。コンディションが上がってきているのかもしれません。

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日本はパスがつながりますし、シュートもそれなりに打てます。でも決定的なシーンがなかなか訪れません。日本の得点源は岡崎です。その岡崎にシュートシーンがありません。ギリシャのもう一つの抑え所は岡崎です。トロシディスが岡崎につき、自由にさせません。岡崎を左にした意図はよくわかりませんけど、長友との時間共有の長さの違いかもしれません。日本が圧倒的にポゼッションしますけど決定的なシーンは無く、ギリシャの意図通りに試合が進みます。イニシアチブがどちらにも渡らないまま、それでもそのうち日本にゴールが来ると思ってました。

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ギリシャが変調したのは、前半も終盤にかかってからです。まずミトログルが怪我で下がります。代わってトップにはゲカスが入ります。ギリシャの選手の特質は全然知りませんけど、少なからずカウンターに影響はあったでしょう。さらに決定付けたのはカツラニスの退場です。数的不利となったうえ、中盤の要のアンカーを失ったギリシャですけど、もともと守備偏重なのでネガティブな影響はありません。よくあることですけど、数的不利は必ずしも内容が不利になるわけではありません。むしろリズムを掴む場合があります。戦いかたが整理されている場合に起こります。まさにギリシャがそうでした。ギリシャは完全に守りに入ります。カウンターどころか、勝つ手段をCK一本に絞ります。フェトファツィディスを下げカラグニスを投入。コネと組んでボランチ。ゲカス一人を残した4-4-1です。フェトファツィディスに代わってマニアティスが長友を見ます。のちにこの退場は、日本にとっても大きな影響を及ぼします。

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ここから一方的に日本が攻めます。それでもギリシャの守備プランは大きく変わってないので、最終局面で有効な攻撃ができません。前半はこのまま終了。

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ザックさんが動きます。後半あたまから、長谷部に代えてヤットを投入します。長谷部は警告を受けていますし、ギリシャが完全に引くので、攻撃のコンダクターが必要ということでしょう。結果論ですけど、ハーフしか使えない長谷部をスターターとして使うことには賛成できません。アタックのオプションを一つ失いますし、先行逃げ切りを得意とするチームなんだから、まずは攻撃系の選手を使うべきです。コートジボワール戦もそうですけど、最初からヤットで良かったんじゃないかと思います。

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ヤットが入って中盤での収まり所が増え、日本のポゼッションがさらに強まります。蛍や今野も攻撃に加わるようになります。さらにザックさんが動きます。大迫に代えて香川を投入。今日は守備を意識する必要がないので、少なくともその点で香川の不調を心配する必要はありません。香川は左WG。岡崎がトップに入ります。

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日本が圧倒しているように見えましたけど、なかなかシュートアテンプトにつながりません。ギリシャが巧妙でした。ギリシャは両サイドを解放します。日本にボールを支配されることが分かりきっていたので、ギリシャはゴール前を死守することに専念します。大迫を下げましたので日本には高さがありません。長友と内田にクロスを上げられても、中央には絶対の自信があったんでしょう。なので、バイタルエリア中央で本田とヤットがボールを持つと、3+4のブロックで中央を閉めます。中央突破のパスコースを封じられた本田とヤットは、やむなくサイドに。サイドでは、内田と長友がカットインするコースを消し、コーナーポスト側に追い込みます。で、クロスを上げさせてゴール前で弾き返す。この繰り返しが、後半延々と続きます。

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後半に2度、FKのチャンスがありました。ヤットと本田。日本が誇る左右の宝刀です。前回大会でヤットと本田に救われましたし、本田が国際的な評価を得るきっかけにもなりましたから、期待が大きかったのですけど、今日は不発です。本田はCKでもコントロールが定まってなく、まだ蹴るほうの感覚は戻りきって無いのかもしれません。

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レフリーのジャッジも影響しました。ギリシャに退場者を出したので、レフリーはイコライズしてきました。ギリシャのファールを取らなくなり、日本のファールを取ります。通常であれば、もう少しFKのチャンスがあったような気がしますし、長谷部のはやい交代は、そういう事情もあったと思います。

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ダラダラと時間が過ぎていきます。ザックさんの選択は、パワープレーでした。麻也を前線にはらせます。高さに対し高さで抗じようという意図です。これまた結果論ですけど、やっぱり前線にフィジカル系は必要でしたね。

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その豊田、川又を切ってまでブラジルに連れてきたのがタレント豊富なセカンドアタッカーです。曜一朗、清武、まなぶです。高さで難しいならアジリティで勝負という考えもあったと思います。結局カードを1枚余らせたまま終わったので、代表選考時のプランをここにきて貫けなかったのだとしたら、試合の結果よりむしろ残念でなりません。たしかに出場した選手は機能していましたしコンディションも悪くなかったので、リズムを変える怖さはあったと思いますけど、それはオプションの選手を信じられなかったということにもなります。

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ギリシャが動きます。コネに代えてサルピンギディスを投入。中盤をフレッシュにする意図だと思います。

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クロス偏重、残されたカードと、モヤモヤ感を感じながら時が経ちます。そして無常にもその時がきました。スコアレスのまま試合終了です。日本0-0ギリシャ。

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状況ですけど、首の皮一枚残し合いました。次節コロンビアに勝つことが条件で、ギリシャが勝った場合はギリシャとの得失点差(いま+2)、ドローの場合はコートジボワールとの得失点差(いま-1)です。絶頂期のファルカオを見られないなんて悠長なこと言ってられません。コロンビアがめちゃんこ強く、コートジボワールのクオリティを考えると悲観しかできませんけど、可能性のある限り全霊で応援します。

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本田の復調は好材料です。もはや守る要素は無いので、今日のギリシャじゃないけど戦いかたのコンセンサスはとれるんじゃないかと思います。何点取られても、それ以上にボカスカ取る!。心配なのは今日信頼されなかったオプションアタッカーたちですけど、グッとこらえて次に備えてほしいです。それから岡崎。厳しいマークを抜けて岡崎らしい魂がこもったゴールがみたいです。

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絶対トーナメントに行くよ!

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2014 FIFAワールドカップブラジル グループリーグ第1節日本vsコートジボワール@アレナ・ペル

2014-06-15 15:44:25 | サッカー

4年間。

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サッカーに関わる様々な人の想いがそれぞれの軌跡を辿り、いま集結します。

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ブラジルワールドカップ。我らがサムライブルーの船出です。レシフェに想いをはせ、小平市民総合体育館のパブリックビューイングに参戦しました。

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エース本田のゴールで先制するも、以降は防衛戦となり、2分間で逆転されました。厳しいスタートとなりました。

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日本はテストマッチを経て、スタートスコッドを少し弄ってきました。GKは川島。CBはモリゲと麻也。SBは右に内田左に長友。ボランチは長谷部が復帰、ヤットではなく蛍と組みます。WGは右に岡崎左に香川。トップ下に本田を置いて、注目の1トップは大迫でした。

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コートジボワールはエースがスターターから外れます。GKはバリー。CBはボカとゾコラ。SBは右にオーリエ左にバンバ。ボランチはティオテとディエ。WGは右にカルー左にジェルビーニョ。トップ下にヤヤ・トゥレ。1トップはドログバではなくボニーです。

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両チームとも、非常に慎重な入り方をしました。初戦であるうえ、夜10時キックオフとはいえ高温多湿。しかも雨です。コートジボワールの事情はよくわかりませんけど、少なくとも日本は怪我明けでコンディションが心配です。本田、長谷部、内田、麻也。岡崎もテストマッチで負傷しました。慎重な入りかたには、そんな事情があったような気がします。もちろん攻撃力がありフィジカルで圧倒的に勝るコートジボワール相手に序盤からリスクテイクすることはないという判断もあると思います。

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これにコートジボワールも同調してくれます。大エース不在ということも影響したかもしれません。互いに有効なチャンスがないなか、地味な様子伺いが続きます。多少コートジボワールがシュート数だけで勝るかなというところでした。日本がいつギアを上げてくるのかなと緊張感をビシビシ感じていると、いきなりワンチャンスをものにします。

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前半16分。日本のCKをコートジボワールがタッチに逃れた、左サイド深い位置からのスローイン。長友がゴールライン際の香川に落とし、戻しをふたたび受けます。長友にはボニー。ニアにオーリエ、ディエ、ヤヤ・トゥレが集まってます。ゴール前にボカとゾコラが大迫を見てます。大外の岡崎にはバンバ。この時、相手DFラインから少し距離を置いて、ペナルティエリアの枠ギリギリに本田が下がり、フリーになります。それを見た長友は本田にパス。本田は右足トラップで寄せてきたヤヤ・トゥレをかわし、落としたボールを左足でゴールに叩き込みました。ゴラッソ。日本1-0コートジボワール。

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ここからしばらく、日本の時間になります。長谷部や岡崎のシュートもありましたけど、決定打にはなりえず。

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そして、次第にコートジボワールに攻め込まれる時間が増えてきます。防衛戦一方の難しい試合になってきました。おそらく日本は、守り切ろうという意識はなかったと思います。フィジカルに勝るコートジボワール攻撃陣に対し、長谷部、蛍、内田、長友が懸命に1on1で耐えます。最終局面でも、モリゲと麻也が体をはってコートジボワールのアタッカーに自由を与えません。日本守備陣は本当によく頑張ったと思います。

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前半はこのまま終了。

ハーフタイムで、ドロンパがパフォーマンスを見せてくれました。

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後半の入りは悪くなかったと思います。ふたたび攻撃を志はじめます。前方へのパスが見えはじめました。でもそれもつかの間、またコートジボワールに試合を支配されます。

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ここで驚くべきことが起こります。ザックさんが先に動きます。長谷部に代えてヤットを投入。そのままボランチに入ります。リードしている状況で先に動くのはセオリーではありません。それだけ長谷部の時間は限定されていたってことでしょう。長谷部アウトは仕方ないとは思いますけど、ヤットの選択はこの試合を大きく左右しました。ザックさんの意図は、より攻撃を志向していたと思います。前線でパスがつながらず、攻撃がまったくかたち作れません。ヤットの視野で攻撃プロセスを安定させ、もう少し日本が攻める時間を長くしたかったのだと思います。あまりにもコートジボワールに攻撃が偏重してましたから。

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ただこれは、長谷部だけの問題ではありません。同時にヤットだけでリズムが変わるわけではありません。このチームの心臓は、なんと言っても本田です。今日の本田は、価千金の仕事をしましたけど、試合の組み立てという意味では、まだ本調子にはほど遠かったようです。かねてより日本の命運は本田のコンディションが握っていると思っていました。本田のことですから、なんだかんだ本番には間に合わせてくると思っていましたけど、少なくとも緒戦は間に合わなかったようです。パスミスが多いです。ポジショニングも、まだ可動範囲が狭いですし、タイミングが遅いです。本田が機能しないと香川がリズムをとれません。日本の1トップは本田と香川を活かすハブですから、大迫に個人での状況打開を期待するのは難しいです。唯一本田と香川に影響されず独力でアタックできるのは岡崎ですけど、岡崎もまだ、相手DFの裏を取りきるパフォーマンスができるコンディションに仕上がっていないようです。ようするに、ヤットはボールを持てるけど、ヤットがパスを出す先のアタッカーが不調だと、ヤットは機能しません。むしろ危惧されるのは、長谷部とヤットの守備力の差です。ヤットが長谷部のように体をはって守るプレーはありませんから、ギリギリの線でコートジボワールの攻勢をいなしていたのだとすると、付け入る隙になってしまうんじゃないかと心配してました。ようするに、今野、青山、伊野波という選択肢もあったんじゃないでしょうか。それでも守り切れるとは思えませんでしたので、ザックさんの選択をやっぱり指示します。

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コートジボワールが動きます。非常にわかり易い攻撃指令です。ボランチのディエを下げ、大エースドログバを投入。ヤヤ・トゥレが1枚下がって4-4-2になります。そして、早々効果を見せます。

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後半19分。日本自陣のビルドアップで、香川からホスピタルなパスを受けた本田が中央でバンバとティオテに囲まれ、ターンオーバーされます。ティオテはヤヤ・トゥレに預けます。ヤヤ・トゥレはターン。香川、本田、蛍がマッチアップしますけど、誰もヤヤ・トゥレにアプローチしません。まずここが問題。ヤヤ・トゥレは十分周囲を確認して、選んだのは右サイドをオーバーラップしてきたオーリエです。オーリエはアタッキングサードに入った辺りでヤヤ・トゥレのパスを受け、ルックアップ。この時ゴール前は、ボニーに麻也とモリゲ。ニアのジェルビーニョに長友。大外ドログバには内田がつき、4on3です。ただいやらしいのは、ボニーが麻也の背後に周り視界から消えたことです。攻め上がってきたオーリエのケアは難しいと思いますけど、本来は香川の守備位置です。どオーリエは麻也の裏にアーリークロス。そこにボニーが飛び込みます。モリゲのスタートが一瞬遅れ、ボニーがダイビングヘッドで合わせました。日本1-1コートジボワール。

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パスをつないで攻撃は日本に尽く粘られ弾かれていたコートジボワールでしたけど、ここに来て飛び道具を抜いてきました。そして、一気に逆転されます。

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後半21分。コートジボワール自陣のビルドアップから。バンバがロングフィードを最前線のドログバに送ります。これは麻也がクリア。こぼれたボールがジェルビーニョに渡ります。この時バイタルエリアにボニーがいましたけど、ヤットがつき切れてません。ジェルビーニョは、長友とヤットを引きつけて中央のボニーに預けます。この時、右大外をオーリエが上がっていました。そしてまた、香川がオーリエをフリーにしていました。ボニーはそれを見て、オーリエにパス。オーリエはルックアップ。ゴール前は、麻也とモリゲの間にドログバ。。大外カルーに内田がついてます。ニアにジェルビーニョが入ってきます。一度マッチアップする長友の前に出るふりのフェイクから背後に回り、ゴール前に飛び込みます。これを見ていたオーリエが長友を越える高速低空クロスをジェルビーニョに送ります。ジェルビーニョは飛び込みながら合わせ、頭を振りました。日本1-2コートジボワール。

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たて続けにオーリエからのクロスにやられてしまいました。いずれも中盤の選手を中央に引き寄せられて、オーリエをフリーにしてしまったことが原因です。次戦に向け、課題になったと思います。

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ザックさんが動きます。大迫に代えて嘉人を投入。興味深いことにコートジボワールが引きます。たぶん、コートジボワールもギリギリのコンディションだったんじゃないでしょうか。次の1点が日本に入っていたら、この試合の結果は真逆になったかもしれません。守り切ろうとするコートジボワールに対し、日本が攻めます。それでも日本の攻撃が機能しません。パスがつながりません。原因はやはり本田です。本田にはボカ、ティオテ、ヤヤ・トゥレが厳しくマークします。このため本田のところでパスミス、ターンオーバーが続きます。ザックさんはシフトをアジャストします。嘉人を左に香川をトップ下に移します。本田をトップに置くゼロトップです。たぶん、本田をおとりに使って香川に攻撃のコンタクトを任せようとしたんでしょう。香川センターは、テストマッチで感触をつかんだシフトですから。残念ながらこの試みは機能しませんでした。本田が機能しないと香川は活きないですから。

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ラムーシさんが動きます。ボニーに代えてジャクパを投入。ふたたび4-2-3-1に戻します。逃げ切りのメッセージです。さらに足をつったボカに代えてヤコナンを投入。

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1枚カードが残るザックさんがどうするかと思っていましたら、最後のカードをようやくきります。香川に代えて曜一朗を投入。日本が猛攻をしかけますけど、効果的な攻撃はまったくできず。レシフェに無情の笛が響きます。このまま試合終了。

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はからずもコンディションに不安が残る同士の対戦になりましたけど、結果的にはパワーとスピードにやられてしまいました。一歩が飛び込めない。もう一足寄せられない。負け惜しみ上等で言うと、2失点は計画の範囲内だと思います。タレントの揃う前線に対し、まだまだ守備はピンで守り切れるだけの力がありませんから。なので、問題はむしろ攻撃だと思います。パスの精度とスピードが足らない。なにしろ本田と香川には、急ぎコンディションを上げてほしいと思います。

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でもワールドカップは結果がすべてです。悔やんでいる暇などありません。コロンビアがギリシャを粉砕したようです。一番の難敵だと思っていたギリシャが、ひょっとするとあまり守備が整っていないのかもしれません。難しくはなりましたけど、残り2戦、全勝してほしいです。

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