ぽちごや

FC東京のディケイドSOCIOです。今シーズンは丹羽ちゃんとともに闘います。

ものすごくうるさくて、ありえないほど近い(Extremely Loud & Incredibly Close)

2012-02-29 23:43:34 | 映画

ものすごくうるさくて、ありえないほど近いを観ました。

予告でSeptember.11をテーマにした作品であることを強調していましたけど、この作品は謎解きの物語です。なのでストーリーを書くのは控えます。ネタばらしになっちゃいますからw。

オスカーはニューヨークの対岸、ニュージャージーに住む少年。小さな宝石店を営むパパと仲良しで、二人で命名した調査探険っていう遊びに夢中です。最近の探険テーマはニューヨークの失われた第六区の痕跡を探すこと。そんな普通の生活を送っていたオスカーを突然悲劇が襲います。September.11、たまたま商談で世界貿易センタービルを訪れていたパパが、テロに巻き込まれてしまいます。家族に伝言メッセージを残してパパは逝ってしまいます。ママは誰も入っていない棺でお葬式を上げました。それから1年、オスカーはパパのクローゼットで偶然、鍵をひとつ見つけました。パパの遺品が見つかるかもしれないと思ったオスカーは、鍵を差し込む「何か」を探し始めます。鍵が入っていた袋に書いてあった「Black」という単語だけを頼りに。

観る前に知っておくと便利なのが、ニューヨークの行政区ですね。ニューヨークは、マンハッタン、ブルックリン、クイーンズ、ブロンクス、スタデンアイランドの5つの行政区でなっています。6番目の行政区がかつてあったのかどうかはわかりませんけど、あると思ったほうが、ロマンチックかもしれないですね。

この作品には謎がいっぱい仕込んであります。

・なぜオスカーはこんなにうるさいのか?
・オスカーが見つけた鍵は、何に使う鍵なのか?
・オスカーはなぜママを避けるのか?
・オスカーはなぜ鍵に執着するのか?
・オスカーはどうやって録音機を誰にも聞かせないようにしたのか? そもそもなぜ誰にも聞かせなかったのか?
・オスカーが訪ねたブラックさん達は、なぜオスカーを不信に思わないのか?
・おばあちゃんの同居人は何者か? なぜ同居人しているのか?
・おばあちゃんの同居人はなぜしゃべらないのか?
・パパは最後に何を言ったのか?
・アニーはなぜ泣いていたのか?

・そもそもタイトルの意味は何?

覚えているかぎりでざっとあげてもこんなに謎があります。この作品の素晴らしさは、謎のひとつ一つを丁寧に解き明かしてくれているところです。だから観終わって疑問が残らず、すっきり映画館を出られるのです。これらの謎を全部解き明かすことができるんですけど、それやっちゃうとネタばらしw。

正直なところ、序盤はイライラしてました。子供っぽい映画だなと思ってました。オスカー主観で物語が進行するので、子供っぽくなります。オスカーの賢しげな振る舞いが苛立ちを増幅させます。でも、オスカーが賢しげでうるさい理由を知ると、納得でき、一気に気持ちが物語に吸い込まれていきます。終わってみれば、とても練りこんだ巧妙なストーリーだと思います。

我慢できないのでちょっとだけネタばらしをしますw。この映画は、発達障害をテーマにした映画でもあります。オスカーは自閉症の検査をした結果ポジティブではなかったようですけど、数字への執着や、年齢のわりに過剰な論理性、ちょっとだけ欠落した社会性など、発達障害に特徴的な症状を示しています。発達障害は、症例の定義が研究途上で、現在進行形な研究分野です。なので、認定がされにくい障がいです。潜在的な発達障害の患者数は、一般に認識されている以上に及ぶと言われています。我々自身が発達障害である可能性もあるのです。大事なことは、周囲のひとの接し方だと思います。まだまだ(あるいは永遠に)、こうしたらいいという接し方のガイドラインのようなものができているわけではないですので、身近なひとほど負担が大きいこともあるんだと思います。オスカーのパパは、発達障害の傾向を察し、オスカーの特徴的な能力を伸ばす方向で成長を期待していたんでしょう。ママも、そんなパパの教育方針に賛成し、パパに任せていたんだと思います。そんな生活を一変させた事件で、オスカーとママの間にいたパパが失われ、お互いに距離を感じるようになったんだと思います。事件の前はパパしか見えてなかったオスカーが、ママの愛に気づきます。クライマックスでは一気に距離が縮まり、そんな二人の優しい気持ちを感じ、観てる我々を感動させてくれます。謎解きにくるまれたもう一つのメインテーマを感じました。

クレジットではトム・ハンクスとサンドラ・ブロックが主演ですが、オスカー主観で進行しますので、実質的にトーマス・ホーンが主役です。少しばかり普通と違う性格のキャラクターを、見事に演じます。子役なんてカテゴリーでくくるのが失礼に思うくらい上手です。

おばあちゃんの同居人役のマックス・フォン・シドーが楽しいです。まったくセリフがないのですが、オスカーに対する特別な感情を表情の演技でみごとに表現していました。

オスカーのキャラクターのせいで、セリフが異常に多いですし、セリフの音量が大きくて高いので、耳と脳に負担がかかります。子供や年配のかたにはちょっとしんどい映画かもしれませんね。決してわかりやすい作品でもないですし。

ただ、やっぱり泣けます。隣の女性は号泣してました。女性がひとりで観るのにもいいでしょうし、カップルも楽しめると思います。オススメです。


FC東京キックオフイベント2012

2012-02-26 23:24:34 | スポーツ

「王者」FC東京は、来週土曜日、ゼロックススーパーカップで2012シーズンをスタートします。今日は、今シーズンの成果を祈念して、キックオフイベントが開催されました。@東京都の政の中心、東京都庁都民広場。たぶんここに来たのは、学生時代に初めて東京に来て以来ですw。

009

1,000人くらいのサポーターが集まったそうです。なかには、たまたま通りがかった人もいたようですけど。FC東京のサポーターになりませんか?

008

東京都のT。

018

こうして見ると、いっぱい詰めかけているように見えますね。

011

ゆりーとを食べるドロンパ。

013

女の子がガン見してます。可愛いですね。FC東京のサポーターになりませんか?

017

ゆってぃとジョナサンの前フリに湧く(?)青赤サポーター。

023

今日の司会陣。土屋礼央さん、渡辺一平さん、ゆってぃ、ジョナサン(シガー)。

032

土屋さんはめっちゃハイテンションでした。一人だけ前に出すぎw。素晴らしい。盛り上げてくれました。

043

選手入場。

047

プロサッカー選手がずらっと並ぶと、壮観ですね。

060

まず阿久根社長の挨拶。今年から、シーズンの安全祈願を東京の中心明治神宮で行うことにしたんだそうです。選手スタッフはキックオフイベントの前に明治神宮を参拝。そこにサポーターを集めるわけにいかないので、近くでみんなが集まれないかということで、都庁都民広場での開催になったそうです。さらには国体、五輪誘致を絡めた文脈で、東京都の協力があったようですね。

068

選手は背番号順に二列で座ってました。たかひで先生ともりしげ君。

075

米本ー!

076

楽しそうな北斗、平松、丸山。いつも楽しそうな谷澤。

082

進行は選手へのインタビューから始まりました。まず権田のインタビュー。五輪予選の話題で、東京の選手からはボロクソに言われたのに、Twitterでサポーターに元気づけてもらってありがたかったと言ってました。奥さんと東京とどっちが大切と礼央さんに聞かれ、東京のことはファミリーだと思っていると上手に(?)まとめてました。素敵な笑顔のモリゲと、眠そうな大竹。

088

続いてたかひで先生。キャンプの成果とポポ東京のスタイルについて話していました。内容は忘れました。スミマセン。

104

もりしげ君。今年はFKで25点とるのか?とゆってぃに聞かれ、まだ練習してないと答えてました。え? まだ練習してないのぉぉぉ?

116

徳永でございます。今日、神宮で何をお願いしたのかと聞かれ、家族の安全と答え、爆笑。おいおいチームの祈願だろ?w。ウケすぎの羽生さん。

128

ナオさん。かっこいいですね。サムライブルーの話をしてましたけど、見とれてて忘れちゃった。スミマセンw。

134

楽しそうな選手たち。いい笑顔です。

139

このひとを忘れてはいけないでしょう。谷澤です。決めてくれ。2011シーズンの華麗な白鳥ポーズに続き、2012シーズンのゴール後パフォーマンスを問われ。

159

ネズミのポーズwww。ダメでしょう。案の定、羽生さんに「二度と見たくない」と言われ、考え直すことにしたそうです。さらに谷澤から「フクアリを満員にする」暴言が飛び出し、サポーターから大ブーイングを浴びてました。ダメすぎだろう、ヤザーww。

162

谷澤のダメパフォーマンスを見せられたら、黙っていられない人が。「東京魂」太田宏介。ヒョンスヒョンは通訳の安さんに、太田のことをなんて紹介されているんでしょうね。ちなみに太田は、今シーズンのゴール後パフォーマンスを、ゆってぃのギャグをモチーフにするそうで、実演してました。で、やっぱりブーイング。ダメ系ゴール後パフォーマンスと言えば平山じゃないですか。平山にもふって欲しかった。

169

やっと、ポポさん登場。今日のポポさんのジョーク。「今日はいっぱいサポーターが集まってくれて嬉しいですけど、まさかこれだけじゃないですよね?」。そうですよ。皆さん、味スタをいっぱいにしてポポさんを驚かせましょう!

178

無理矢理、通訳の塚田さんにもコメントを求める礼央さん。ごく普通にコメントを始めた塚田さん。あとは任せたとばかり、座っちゃったポポさんw。サポーターから声がかかり、「サンキュー」と叫ぶ塚田さんww。

193

インタビューのコーナー終了。グランドコートを脱ぎ、SHIPSスーツで整列。スーツ姿は萌えますね。

201 

You'll Never Walk Alone♪の合唱。サビだけ。ていうか、礼央さんが一番歌っていて、ひとりだけ気持ちよさそうでした。歌手みたいでした。

199

選手代表の挨拶。新選手会長むっくんです。心配そうに見つめる平山と北斗。お手並み拝見な表情のアーリア。

215

拳人も先輩を心配してます。なぜか嬉しそうなアーリア。

218

実に堂々とした(?)スピーチで、一安心の社長と先輩達。やるじゃん、むっくん。

226 

U23代表招集で新体制記者発表会を欠席していた、チャン・ヒョンスの挨拶。日本語でした。凄い上手。

251

新加入選手(と、なぜか廣永)が、初々しいシュワ~~~。

256

最後は、「FC東京、魂」をみんなで唱和して、おひらき~。

260

礼央さん達司会陣が、変な間をつくらず上手に進行してくれたおかげもあって、とっても楽しくなごやかなイベントになりました。選手達もしっかり話すことができていて、ちょっと安心しました。これもプロとしての自立として大切なことですから、意識してほしいですね。

まだまだ寒いけど、来週には開幕です。もうすぐ春ですね。待ち遠しいです。


はやぶさ 遥かなる帰還

2012-02-12 22:39:07 | 映画

かすかに春の匂いがしてきましたね。もうすぐそばまで来てますよ。

はやぶさを観ました。はやぶさ/HAYABUSA(堤幸彦監督作品)に続き、はやぶさ三作のふたつめ。瀧本智行監督の作品です。ていうか、渡辺謙のはやぶさ。

感動しましたー!。途中、映画を観てることを忘れてしまうくらい、入り込んでしまいました。ひさしぶりに映画で泣きました。やっぱりロストしたはやぶさが見つかるシーンと、帰還するシーンは涙が出ます。帰還するシーンは、マジで涙でちゃんと見れませんでした。

ベースになるはやぶさの物語はご存知のとおり。幾多の困難にもかかわらず、地球に帰還したはやぶさと、プロジェクトに携わった人々の苦労の物語です。

どうしても、はやぶさ/HAYABUSAと比較してしまいます。どちらが良いというわけでなく、両方とも素晴らしいです。両方とも泣けます。はやぶさのほうが大人向けですかね。

一番の違いはサブテーマです。はやぶさ/HAYABUSAは、竹内結子演ずる若手科学者が、はやぶさプロジェクトに関わることで飛躍をとげるきっかけをつかむ、若者の成長ストーリーです。一方はやぶさは、山崎努演ずる町工場のおやじのセリフ「じゅんぐり」が象徴するように、技術継承の大切さを訴える作品です。いずれもメッセージ性の強い作品ですけど、はやぶさの物語がボクら日本人に与える感動の力強さと多様性を物語っているんだと思います。いろんな継承がありました。東出じいちゃん(山崎努)から孫の拓也。松本夏子(中村ゆり)から新人の女性研究員。山口先生(渡辺謙)から藤中先生(江口洋介)。それから、はやぶさからはやぶさ2。

どちらの作品にも共通するサブテーマもあります。技術開発を継続することの大切さがその一つ。糸川先生に始まる日本の宇宙開発が、一歩一歩継続してきた成果が、はやぶさの快挙だったということ。やはり、短期的な視点でしか語られない事業仕分に対するアイロニーがあるんでしょうね。ただまあ、税金の無駄遣いはやめなきゃいかんのも事実。こういう批判を浴びることを厭わない蓮舫さんは、それはそれで偉いと思います。

それから、携わっていた人々が抱く、はやぶさと仕事への愛情を描いているのも共通しています。社会全体がコンサバティブで無気力無感動な時代になってきていますけど、はやぶさプロジェクトが困難に粘り強く立ち向かう情熱は、そんな雰囲気への警鐘であり、がんばっている人たちへのエールです。

演出の違いもあります。はやぶさ/HAYABUSAはダイジェスト的だったと思います。あくまでも両作品を比較したら、ですけど。広報を担当する架空の若い女性キャラクターの目線でストーリーが展開しますから、どこか優しく、若々しく感じます。子供や中高生が観ても楽しい作品だと思います。はやぶさはリアリティを強調したヒューマンストーリー。だから、意見の相違による人と人とのぶつかり合いも描かれています。はやぶさでは、イオンエンジンの複合モード運転を決断する場面で、藤中先生とメーカー(NEC)社員(吉岡秀隆)が衝突したことを丹念に描いていました。

はやぶさの物語は、普通に人を感動させる力を持っていますから、誰が作っても良い作品になる可能性が高いと思います。でも、この作品は渡辺謙による渡辺謙のための映画になりかねない恐れもありました。それほど渡辺謙を中心に撮られてます。でも、そうならなかったのは、山崎努と吉岡秀隆の好演によるところが大きいです。山崎努演じる町工場のおやじが放つセリフは、さりげなくどれも素晴らしいんですよ。「じゅんぐり」とか「仕事は金じゃねーんだよ。金じゃない何かが人間にはあるんだよ」とか。吉岡君はどんな役をやっても吉岡君なのですが、そこがいいんですね。普段はヘナヘナしてるんだけど、キレた時のギャップが凄い。メーカー社員としてイオンエンジンの開発者として、複合モードに反対するシーンが印象的です。

それでもやっぱり、渡辺謙は存在感があります。好むと好まざるとにかかわらず、リーダーは「嫌われ役」に徹する必要があるんでしょう。作品を通じて、山口先生の表情は眉間にシワが寄ってるんですけど、たまに見せる笑顔や涙に感動するんです。20世紀フォックスが作ったはやぶさ/HAYABUSAよりもハリウッド的な印象を受けるのは、渡辺謙が主演だからかもしれないですね。

基本的に男たちの物語ですので、女優さんは物語の中心に出てきづらいのですが、東出じいさんの娘で朝日新聞記者役の夏川結衣と中村ゆいは綺麗でした。夏川結衣、好きなんです。中村ゆいはおひさまに出てましたね。

子供も観にきてたんですけど、どうですかね。完全に大人向けの作品です。難しいという意味じゃなく、華々しいキャッチーなシーンがなく、控えめなんだけど重厚な演出だから。カメラワークも同様です。陰影をはっきりさせた、リアリティを強調していました。仕事がんばっている大人に観てほしい作品です。

かなりオススメです。


ついで旅 ―2012/2/9長野―

2012-02-11 22:00:23 | 旅行記

仕事で信州大学にお邪魔したついでに、善光寺にお参りしてきました。長野には何度か来てるんですけど、善光寺はたぶん初めて。

朝の長野駅。各地で記録的な大雪となっている最近のお天気で、長野も雪って予報だったので相当ビビっていたんですけど、雪なかったです。ちょっと拍子抜け。チラホラ舞っている程度。それでも最高が0℃ですから、さすがに寒いです。駅前の仏様もツララを下げていらっしゃいました。それにしても、ちょっとセクシーですよねw。

002

バスを善光寺大門で折ります。目の前に、老舗藤屋旅館でございます。

003

仁王門です。

004

吽行です。高村光雲の作だそうですね。

007

阿行です。

006

三門です。

009

鳩さん寒そう。膨らんでます。かわいい。

011

鳩といえば、三門の善光寺の額です。特徴的な鳩字です。実は、3文字の中に鳩が5羽隠されているんだそうです。見つかりますか?

012

さて、本堂!。どっしりとしてかっこいいです。

014_2

お線香をくべるところにいた狛犬。ヨダレふけよww。

017

本堂は参拝料500円。靴を脱いであがり、まず内陣に座りお参りします。冬期の平日の午前中ですから、参拝客はまばら。内陣を独占しました。善光寺のご本尊は「一光三尊阿弥陀如来像」。絶対の秘仏だそうですね。自分はただでさえ目が悪いのに、ご本尊をまつっているあたりが薄暗く、ぼんやりしてよく見えませんでした。ミステリアスでいい雰囲気。

本尊の下に地下道があって、通れます。戒壇巡りというんだそうです。自分はまったく予備知識がなかったので、戒壇巡りって何をするのかわかっておらず。説明を読むと、どうやら通路のどっかに”極楽の錠前”なるものがあるらしいです。入口のところに高校生っぽい集団がいて、もう一回行くかどうかもめてました。見つかりにくいのかしらと思いながら、入ってみると。。。

これが、真っ暗なんです。説明書きに、内部が暗いと書いてあるのがチラっと見えたんですけど、ホントに真っ暗。入った瞬間、ヤバイと思いました。ひっかえそうかと思ったんですけど、後ろからさっきの高校生が入ってきて、大人のプライドで引くに引けず。とにかく前進することにしました。なにしろ怖かったです。間口の大きさがわかんないので頭をぶつけそうな気がしたのと、それとやっぱりオバケw。ずーとなんか気配してるんです。とりあえず右の壁を便りに進みます。と、壁がなくなりました。この瞬間は、真剣に混乱しました。生きて出られないと思いました。ホントですよ、ホント。とにかく壁を探したら、左手にさわりました。どうやら通路が右に折れているようです。それで、今度は左の壁をたどって進みます。これが運のつき。通路がまた右に折れます。ようするにUターンしてるんですね。なんか戻れそうで安心しました。と、後ろでさっきの高校生が、見つかったと騒いでます。コロコロと何かを回す音がするし。そこに錠前があるみたいですね。またまた大人のプライドでひっかえすわけにいかず、結局触らずに出てきました。もう一回右に折れると、出口の明かりが見えます。目のさっかくで、床が一段下がっているように見えます。不思議だなあ。通路はどうやら、ロの字になっているんでしょうね。今度くることがあったら、錠前触るぞー。

本堂に下がっていたツララ。

021

本堂の屋根に、雪。

024

善光寺資料館に行きました。正直しょぼかったです。川中島の戦いなどにも登場するくらいの名刹なのに、もっと貴重な遺産が残ってないのかなあ。残念でした。

026

お昼前になっていました。団体客がいて、ちょっと活気が出てきました。まあ、冬のお寺は静かなほうが良いです。

027

善光寺三門前の仲見世といえば、おやきでしょう! でも、自分が食べたこれ、おやきじゃないですよねw。切干大根。うんまかったです。

Dsc_0570

仁王門前に猫がいまして。水を飲んでる姿が愛らしく。

Dsc_0571

長野駅前に戻ってきました。ここの鳩さんもやっぱり寒いらしく、丸まって動きません。

028_2

昼食は、信州ですからやっぱりお蕎麦。ぼっちさんです。うんまい。

Dsc_0574

仕事を終えて東京に帰ります。おやきも蕎麦も食べたので、晩ご飯は駅弁。駅ビルのお弁当屋さんがしまっていたので駅前を探してもなく。駅員さんに聞いたら、ホームで売っていると教えてくれました。

Dsc_0579

長野市は、案外東京から近いですから、時々来たいなと思いました。あったかい時にね。


没後150年 歌川国芳展

2012-02-06 00:04:43 | アート・文化

久しぶりに六本木に行きました。ヒルズができたときに一回と、あと映画を観にきたような気が。たぶん3回目。街いく人が皆さんお洒落で綺麗で。緊張します。

001

六本木ヒルズから見えた東京タワー。てっぺんが曲がってますね。

004

歌川国芳展を観にきました。

Dsc_0560

日曜日で、チケット買うのに20分くらい待ち。

Dsc_0561

入場に30分強待ちましたけど、トーハクと違って屋内で暖いですし暇つぶしを持ってたので、待ち時間は気にならなかったです。

Dsc_0562

どうやら展示は前期と後期に分かれているようで、作品も違うみたいです。閉幕まもないこの時期ですから、今日は後期。有名な絵が何点かなかったです。まあ仕方ないですね。

展示は8部構成。

・武者絵

・役者絵

・美人画

・子供絵

・摺物と動物画

・風景画

・戯画

・風俗・娯楽・情報

人気の美術展って疲れるんです。人が多いですから自分のペースで観られないのが辛いのです。そんなわけで、最近は、最後まで会場全体を確認して、一番面白いところを先に見るようにしてます。クライマックスはたいがい最後のほうです。それで、最後のほうは比較的空いてる。いちばん良いところで心身ともに疲れていたら、これはもうバカらしいですから。今日も全体を確認したら、やっぱり『其のまま地口 猫飼好五十三疋』や『みかけハこハゐが とんだいゝ人だ』といったみどころは最後のほうでした。そんなわけで、戯画から観ることにしました。これ、美術館を観賞するときの見方として意外とオススメですよ。

テーマそれぞれのタッチは似てるんですけど、テーマが違うと雰囲気が違います。武者絵の、とくに源平の戦いを描いた絵は、密度がたかく感じ、また構図も面白かったです。『大物浦平家の亡霊』と『讃岐院春属をして為朝をすくふ』がよかったです。役者絵は、通例通り名場面を大胆に設置してます。ただ写楽の大首を観た後なので、緻密で面白いけど迫力はもうちょっとでした。美人画がいいのですよ。表情が一様でなく気持ちがわかるよう。写楽展で観たほかの絵師にはない個性だと感じました。時代がちがいますけどね。美人画のなかでアンニュイな表情をする女性の絵は、どことなく竹久夢二っぽいタッチなんです。江戸末期から大正に至る作風の繋がりが感じられたような気がしました。風景画も良いのですよ。どことなく洋画みたいなタッチなのは、国芳が洋画の構図を習いにしたからだそうです。『忠臣蔵十一段目夜討之図』はモデルがあるそうです。それはそうとして、犬にエサをやっている義士がいるのが楽しいです。『両国の涼』の花火の火の粉、『かすみが関』の坂を登ってくる感じもよかったです。

国芳といえば、なんといっても動物画と戯画ですね。幕府の禁令で役者絵、武者絵、美人画が書けなくなったんで、動物を役者絵に代入したり、戯画を書いたりしたんだそうです。『其のまま地口 猫飼好五十三疋』は、東海道53宿を猫のしぐさで洒落て示した絵です。ウィットがきいてて楽しい。自分はカエル好きですから、忠臣蔵の登場人物をカエルで書いた『かゑるづくし』も楽しかったです。『化物忠臣蔵』は忠臣蔵の名場面を化物が演じてるオムニバスで、化物表情が楽しくって見飽きないです。それから、なんと言っても『きん魚づくし ぼんぼん』です。新しく見つかった9枚目のきん魚づくしシリーズらしいです。金魚が二足歩行で歩いているんですよ。おたまじゃくしの手をひいたりして。あんまり可愛かったので、ポスターを買ってしまいました。

戯画は、やっぱり『みかけハこハゐが とんだいゝ人だ』。人の顔が人でできてるヤツです。見たことありますよね。実際観るとびっくりです。

010

人の流れが途切れる合間をまって、結局3回観てました。楽しかった。江戸時代の絵師は、スポンサーの求めに応じて絵を書いていたので、現代のアーティストに比べて制約が多かったと思います。禁令もあったりして。それでも現代に残る名匠の作品は、どこかやっぱり個性的なんです。時代を経ても語り継がれるものは、個性なんですね。そんなことを再認識した美術展でした。

あと一週間ですけど、オススメです。