真実一路くんのひとり言

だれがやっても同じやとあきらめず、一歩ずつ
長いものには巻かれず、真実を大切にして。

老齢、母子加算廃止は違憲 原告尋問の京都・生存権裁判

2009-02-10 | Weblog

 生活保護の老齢加算、母子加算削減・廃止は違憲、違法として訴えている京都・生存権裁判、第18回口頭弁論が9日京都地裁(瀧華聡之裁判長)で行われた。裁判が行われた101号大法廷は満席で傍聴できない人が出るほどであった。

 この日の裁判は、4人の原告本人の尋問であった。昨年、6月の第16回口頭弁論で京都地裁は原告の尋問も認めず、結審をしようとしていたものを「生活実態に目を向け、切なる声に耳をかたむけよ」という原告らの抗議行動のたたかいで勝ちとられたものだ。

 加算削減後の厳しい生活実態が原告の言葉を通じて、またパソコンからの大画面に写し出され、憲法25条に保障された健康で文化的な生活とはとても言えない実態が明らかにされた。

▲定時制高校に通う息子さんが生き甲斐という母子加算の原告、辰井絹江さん。その息子さんが身につけていたズボンやズックが証拠として示された。ズボンは膝やお尻の部分に穴が空いている。ズックは左側が破れている。靴下はというと左右別々、破れた方はほかしているからだ。繕いようがないほどに着用していたが、息子さんは「まだ、いい」と言う。クラブ活動は卓球をやっていたが、クラブ活動には扶助はない。ユニフォームやラケット代がいる。

母子加算の削減は1万5千円。削減前までは、たまに廻る寿司に息子さんと一緒にいったが、今は行けない。散髪も回数を減らし2年に3回。よそいきの服などとても買えなくなった。

せめて、就職活動にスーツを…、成人式には人並みの格好で…。子を思う親の当然の気持ちです。

▲食べて寝るだけが健康で文化的な生活かと裁判長に訴えた松島松太郎さんは、大正14年生まれの83歳。16歳から70歳まで働きずくめ。建設会社に勤めていたが、病気になって生活保護をうけることに。住まいは山科。築40年ー50年のアパートに住んでいる。換気扇に穴が空いていて寒風が入り込む、夏には蜂が入ってくることも。

お風呂は1日おきに入っているが水の入れ替えは4日に1回。お風呂に入った気にならいので月に1回は銭湯にいく。

食事の材料は近くの4つのスーパーをまわって安い商品を買っているという。月約1万8千円の老齢加算が削れれてどうしているか。

肉は牛肉が買えなくなった。マグロの刺身も480円のものは買えず、切り落としのものを買うようになった。サバも198円のシメサバを買っている。果物はバナナぐらいは買う。加算があった頃、イチゴはたまに買った。酒、たばこはしない。週に2,3回294円のコーヒーを飲みに行く。旅行が好きだが加算があったときは年2回ぐらいできたが、今は年1回、みじめな食事を抑えこんで、空き瓶に500円玉を貯めて行く。

「健康で文化的な生活を営む権利があるというが、文化的はどこにあるのか、食べて寝るだけでは生きる望みがない、削るものは、食費しかない。加算なんで削ってしまったのか」(傍聴席からはすすり泣き)私にも涙が頬を伝いメモが取れなくなってしまう。

「弱い者をとことんいじめるのか、はいはいと引き下がっていたら、なんぼでも苦しめられる。これ以上削りようがない!」と、この8月に84歳となる松島松太郎さんは裁判長に訴えたのです。


 
  裁判終了後の報告集会で感謝と決意を述べる原告・辰井絹江さん

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