![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7c/ce/e481cd47cfba1bd97b07770c1a06b1fc.jpg)
フランス宮廷に染まったイングランド王女
オルレアン公夫人 アンリエッタ・アンヌ・ダングルテール
1644~1670/愛妾 1660以降~1665頃
アンリエッタ・アンヌはイングランド王チャールズ1世の王女で
争乱の中エクセターで生まれました。
母のアンリエッタ・マリアはアンリエッタを生むとフランスへ逃れ
2歳の時にモートン夫人に連れられてフランスに渡るまで会えませんでした。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/19/99/18c3e67e7485b31aeaea90c3741481dc.jpg)
17歳の時、いとこにあたるオルレアン公と結婚することになります。
前の年に兄のチャールズ2世が王政復古でイングランド王に即位していましたので
イングランド王妹とフランス王弟の結婚は、大きな政治的意義を含んでいました。
しかしオルレアン公…実は若くてハンサムな紳士が大好きという方でして
アンリエッタあまり幸福でない新婚時代を送ります。
アンリエッタは美しく機智に富んでいて、陽気でお人好しな女性でした。
恋愛にも興味津々で男性をじらして楽しむようなところもありました。
ご陽気な義兄ルイとアンリエッタはとても気が合い、親しくなって
宮廷にはよからぬ噂が漂い始めます。
一方、夫のオルレアン公はというと、アンリエッタを罵倒し
自分がどの紳士と上手くいったかをひけらかしました。
ちょっと変わった嫉妬の仕方ですよね。
いくら恋愛に甘いフランス宮廷とはいえ、王と王弟妃の不倫は
スキャンダルにもほどがある! ということで、ふたりは慎重に行動します。
特に母后アンヌ・ドートリッシュと王妃マリー・テレーズの目を欺くため
ふたりは、アンリエッタの侍女の中からカモフラージュになる女性を選びました。
ルイがちょくちょくアンリエッタを訪れるのは、侍女の中に愛人がいるから、と
思わせるためです。
そこで選ばれたのがルイーズ・ド・ラ・ヴァリエールです。
アンリエッタ一生の不覚![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/gp30.gif)
しばらくすると、ルイーズは本当にルイの愛妾になってしまいました。
アンリエッタは腹いせに夫オルレアン公の恋人だったギーシュ伯の恋人になります。
もうぐちゃぐちゃね! 誰が誰を見返したいのかよく分からなくなってきました。
1670年、アンリエッタはルイ14世の力を借りて
夫の新しいハンサムボーイ、騎兵のフィリップ・ド・ロレーヌをリヨンで投獄し
ローマに飛ばすことに成功しました。
しかしオルレアン公は兄に泣きついたり、説得したりと手を尽くし
恋人を王の側近に戻そうとしていました。
アンリエッタは兄チャールズ2世と仲が良かったので、ドーヴァー密約の特使として
1670年にイングランドに向かいました。
使命を果たしてドーヴァーから戻った2週間後、パリ近郊のサン=クルー城で急死します。
オルレアン公による毒殺説、フィリップ・ド・ロレーヌの知人よる毒殺説が流れて
検死が行われたそうですが、腹膜炎か潰瘍という結果だったそうです。
でもね…どうかしら? いざとなったら自国の王族の肩をもつものじゃなくて?
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/17/81/91f599030f23b35dda20497d45b08318.jpg)
フランス風に描くとこんなかんじ…
オルレアン公はその後ルイ14世の説得で、イザベル・ド・パラティーヌと再婚します。
イザベルはアンリエッタのまた従姉妹にあたります。
オルレアン公の再婚の条件は、フィリップ・ド・ロレーヌをフランスへ帰すこと、
だったそうでございます。
革命がなくて平穏無事にイングランドに住んでいたら違う人生だったかもね?
でも、オルレアン公と結婚したら同じことになるのか…
(参考文献 森護氏『英国王室史話』 Wikipedia英語版)
これさえあれば、あなたも英国王室通
読んでみたいな!という方は下の画像をクリックしてね
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オルレアン公夫人 アンリエッタ・アンヌ・ダングルテール
1644~1670/愛妾 1660以降~1665頃
アンリエッタ・アンヌはイングランド王チャールズ1世の王女で
争乱の中エクセターで生まれました。
母のアンリエッタ・マリアはアンリエッタを生むとフランスへ逃れ
2歳の時にモートン夫人に連れられてフランスに渡るまで会えませんでした。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/19/99/18c3e67e7485b31aeaea90c3741481dc.jpg)
17歳の時、いとこにあたるオルレアン公と結婚することになります。
前の年に兄のチャールズ2世が王政復古でイングランド王に即位していましたので
イングランド王妹とフランス王弟の結婚は、大きな政治的意義を含んでいました。
しかしオルレアン公…実は若くてハンサムな紳士が大好きという方でして
アンリエッタあまり幸福でない新婚時代を送ります。
アンリエッタは美しく機智に富んでいて、陽気でお人好しな女性でした。
恋愛にも興味津々で男性をじらして楽しむようなところもありました。
ご陽気な義兄ルイとアンリエッタはとても気が合い、親しくなって
宮廷にはよからぬ噂が漂い始めます。
一方、夫のオルレアン公はというと、アンリエッタを罵倒し
自分がどの紳士と上手くいったかをひけらかしました。
ちょっと変わった嫉妬の仕方ですよね。
いくら恋愛に甘いフランス宮廷とはいえ、王と王弟妃の不倫は
スキャンダルにもほどがある! ということで、ふたりは慎重に行動します。
特に母后アンヌ・ドートリッシュと王妃マリー・テレーズの目を欺くため
ふたりは、アンリエッタの侍女の中からカモフラージュになる女性を選びました。
ルイがちょくちょくアンリエッタを訪れるのは、侍女の中に愛人がいるから、と
思わせるためです。
そこで選ばれたのがルイーズ・ド・ラ・ヴァリエールです。
アンリエッタ一生の不覚
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しばらくすると、ルイーズは本当にルイの愛妾になってしまいました。
アンリエッタは腹いせに夫オルレアン公の恋人だったギーシュ伯の恋人になります。
もうぐちゃぐちゃね! 誰が誰を見返したいのかよく分からなくなってきました。
1670年、アンリエッタはルイ14世の力を借りて
夫の新しいハンサムボーイ、騎兵のフィリップ・ド・ロレーヌをリヨンで投獄し
ローマに飛ばすことに成功しました。
しかしオルレアン公は兄に泣きついたり、説得したりと手を尽くし
恋人を王の側近に戻そうとしていました。
アンリエッタは兄チャールズ2世と仲が良かったので、ドーヴァー密約の特使として
1670年にイングランドに向かいました。
使命を果たしてドーヴァーから戻った2週間後、パリ近郊のサン=クルー城で急死します。
オルレアン公による毒殺説、フィリップ・ド・ロレーヌの知人よる毒殺説が流れて
検死が行われたそうですが、腹膜炎か潰瘍という結果だったそうです。
でもね…どうかしら? いざとなったら自国の王族の肩をもつものじゃなくて?
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/17/81/91f599030f23b35dda20497d45b08318.jpg)
フランス風に描くとこんなかんじ…
オルレアン公はその後ルイ14世の説得で、イザベル・ド・パラティーヌと再婚します。
イザベルはアンリエッタのまた従姉妹にあたります。
オルレアン公の再婚の条件は、フィリップ・ド・ロレーヌをフランスへ帰すこと、
だったそうでございます。
革命がなくて平穏無事にイングランドに住んでいたら違う人生だったかもね?
でも、オルレアン公と結婚したら同じことになるのか…
(参考文献 森護氏『英国王室史話』 Wikipedia英語版)
これさえあれば、あなたも英国王室通
読んでみたいな!という方は下の画像をクリックしてね
さて、オルレアン公がアンリエッタと別れて再婚した相手・イザベル・ド・パラティーヌ
は本当に重要人物ですよね?
アンリエッタと同じジェイムス1世の子孫で、このイサベルの残した子孫が歴史上有名な人物となりますね。
マリア・テレジアの夫のフランツ・シュテファン、そして、あの有名なマリー・アントワネットとなります。
イサベル自身も、沢山の書簡を残しているようで、それが重要な歴史資料となっていると言われていますね。
このイサベルに関しては、
宮本絢子著「ヴェルサイユの異端公妃」(鳥彩社」
という本がありますよ。
彼の愛妾だけでひと項目できてしまいそうな勢いです。
そしていつもながらまりっぺさんのテキストはわかりやすくて楽しい!
ダイスキです(^ω^)
そうなんです、ルイ14世でこのシリーズをいっちゃうつもりです
有名どころだけでもかなりの人数…いったい毎日何をやってたんだか…
考えてみればこの王様が人生を謳歌して、真面目一本槍のルイ16世がギロチンにかけられるとは、不思議な国ですよね?
褒めていただいて舞い上がってます
張り切って書きますね!
マリアンヌさん、こんばんわ
イザベル・ド・パラティーヌはアンリエッタ・アンヌを書くにあたって知ったのですが。非常に興味深い女性ですよね。
エレノア・ハーマンの本にも随所に彼女の手紙や覚え書きが登場します。
ルイ14世の愛人やオルレアン公の破天荒ぶりで霞んでますけど、宮廷内では一目置かれていたのではないかしら?
教えていただいた本も興味津々です。