まりっぺのお気楽読書

読書感想文と家系図のブログ。
ゆる~い気持ちでお読み下さい。

『クラドック夫人』“価値観”の謎

2008-09-28 00:11:47 | イギリス・アイルランドの作家
Mrs.CRADOC 
1902年 サマセット・モーム

よく有名人の結婚会見で「価値観が同じだったから」と聞き
離婚報告のFAXで「価値観が違ったので」と聞きますけど
価値観てなんでしょうね?

「同じ物を見て同じように素敵だと思えました」なんて言ってるけど
本当にそうでしょうか?

だいたい二人の人間が、あらゆる物に対して、まったく同じように
価値を見いだすなんてありえないんじゃないか? というのが私の持論です。
そりゃあ一つか二つくらいはあるかもしれないけどさぁ

まったく同じ価値観を持っているという夫婦は、ものすごくラッキーな
天の采配によるものだと思います。
あるいは、どちらかが献身的に片方の価値観に合わせているんじゃないかな?

『クラドック夫人』は、まず身分違いの結婚から始まります。

バーサ・リィはまわりの反対を押し切って、自分の領地の小作人と結婚しますが
結婚早々からお互いの価値観が違っていることに気付きます。

彼女が大切にしている知的で精神的な生活は、夫のエドワード・クラドックにとって
とるに足らないものであり、夫が精を出す、より上流な社会への取り入り方は
バーサにとっては嘲笑に値するものでした。

しかし、バーサの意に反してエドワードは社会の信用を得て
夫と自分の立場が逆転してしまったことから、バーサは家を出て
叔母のミス・リィのもとに身を寄せます。

バーサは叔母の家でジェラルドに出会い、本当の愛を知ったと思いますが
結局エドワードのもとへ戻り、さらなる失望を味わうことになります。

バーサは、結婚後もエドワードが自分を崇め奉ってくれると思っていたのに
そうじゃやなかったといって悩む訳ですが、そんなの当たり前じゃない?
結婚後も旦那にお嬢様扱いしてもらおうったって、あんた・・・

エドワードは悪い旦那さんではないと思うけど、良い旦那さんでもないという人。
仕事人間といわれた高度成長期の日本人みたいな感じです。
家は守る、浮気しない、社会貢献する、でも奥さんは二の次って感じ。
年がら年中忙しく動き回って、奥さんはほっぱらかしで
「ちゃんと食べさせてるじゃないか」とか言いそうなタイプです。

でも、「一生恋人のようような夫婦でいようね」っていう約束
いったい何組の夫婦が守れると思いますぅ?
そんにいないんじゃないかなぁ?
相手も変わるかもしれないけど、自分も変わるかもしれないんだしね。

身分違いの恋ってロマンティックだし、何もかも乗り越える感じが
たまらない気がしますけど、やっぱりいろいろ弊害があるのかもね。
童話やドラマは乗り越えた後が分からないから
◯◯コンツェルンの御曹司とか◯◯国の貴族みたいな人を
つい狙いたくなっちゃうけど

ところでミス・リィですけど、クールだわ  なんでもお見通し。
とっても年取ったオールドミスみたいに書かれてるけど、40代なのよ

サマセット・モーム全集〈第28巻〉クラドツク夫人 新潮社


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余談です
そういえばデンマーク王室に嫁いだアレキサンドラさん、離婚してたんですね?
チョー玉の輿なのにビックリ!!
やはりいろいろ暮らしづらいことがあるのかしら? 皇室って。
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『エマ』たぶんヒマなんだと思う

2008-09-27 19:13:31 | イギリス・アイルランドの作家
EMMA 
1815年 ジェーン・オースティン

とんだピエロに見えるんですけど、エマ

オースティンは果たして読者にエマをどう見てほしかったんでしょう?
恋を知らない知的な淑女の哀しさなの?
痛い目に遭わされた思い上がった女なの?

私は後者だと思うので、それでお話を進めていきます

富も美貌も知性も持っている若きレディのエマが、自分の洞察力を過信するあまり
自分の話し相手としてお眼鏡にかなったハリエットと若き村の名士エルトン牧師との縁談を
まとめようとしたところからとんでもない誤解が生まれます。

その後も村の新たな人気者フランク・チャーチルが自分を愛していると思い込んだり
都会から舞い戻ったジェインの破れた恋を詮索してみたりと
エマの勝手な妄想はとどまるところを知りません。

しかもエマは自分の考え方に絶対の自信があるから
それをポロポロと人にもらしてしまいます。
エマを諭せるのは屈指の地主で、思慮深いナイトリーしかいません。

エマの行く末はだいたい読めますよね
エマ本人が忌み嫌っている “おせっかいなおしゃべりばあさま” になるのは目に見えています。
だってそんなことばっかり考えてるんだもん、この人。
ヒマなんだね。

喜劇だとすればエマは、最後は “ぎゃふん ” と言わされて終わりそうな人物でありながら
この物語では皆まあるくおさまってハッピーエンドです。
エマは本当に反省できたんだろうか?

よく「ぜったい◯◯だって!」とか「◯◯に違いないって!」と言う人がいますけど
一度立ち止まって熟考するのって大切ですよね
特に影響力の大きい人は気をつけなきゃ・・・

『エマ』を喜劇とみるか恋愛小説とみるかは微妙なところでありますが
モームが『世界の十大小説』の中で書いているように
“純然たる娯楽作品である” と考えると気が楽になります。
何かを得ようとせず、楽しんでりゃいいんだねってことで
たしかに読んでて楽しかったです。

エマ 中央公論新社


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サーファーの部屋・・・作りかけ (*_ _)

2008-09-26 23:35:15 | クラフト
友人に頼まれてサーファーの部屋を作ることになったんですが
作ってる途中で会うことが少なくなってしまい、
作りかけで放棄中です  壁黄ばんでるし
サーファーの本まで借りたのに・・・

個人的には、うさちゃんの後ろにあるラタンのチェストが
自信作です。
ウクレレは厚紙でできてます。

いつか作り上げたいと思ってます

ミニチュアワークの世界―小島隆雄のドールハウス 学習研究社


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この方のドールハウスは独特の世界観があって素敵です
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『エゴイスト』父権の大きさに驚く ( ̄. ̄;)

2008-09-26 23:17:54 | イギリス・アイルランドの作家
THE EGOIST 
1879年 ジョージ・メレディス

たぶん、喜劇なんですよ

内容はそこそこ面白いんだけど、なにしろ引用とか比喩とかラテン語とか
複雑な言い回しで書こうとしてるもんだから
「誰のこと言ってんの?」「何言ってんの?」っていう文章が多くてさぁ
も少しさっさと展開してほしかった。

それはさておき、
自らを人より抜きん出た賞賛と尊敬に値すると人物と思い、
人にもそれを期待する若き貴公子、サー・ウィロビー・パタンが
信じ難いことに、三人の女性に求婚して次々と拒否されるという物語。

最初の絶世の美女コンスタンシアは、結婚直前に家を出て他の男と結婚し
二人目の若く美しいクレアラは、婚約後ウィロビーの館に滞在するうちに
自由を望みだし、彼女を放そうとしない彼に憎しみまで抱き始めます。
最後の砦だったリチシアは、長年一途に愛してくれていると思ったのに
いざ求婚すると断固として拒みます。

では何故、容姿は良い、金と土地はある、貴族で家柄は良い、
ゆき届いた礼儀と物腰で社交界の人気者の彼が、次々とそんな目に
遭ったんでしょうか?

それは彼が、自分を崇めてくれる人たちの中でしか暮らしていけず
自分が所有する者たちには、彼への感謝と服従を要求する
“エゴイスト” だからでした。

ウィロビーの虚栄心への執念は凄まじく、まずはクレアラをつなぎ止めるために、そして
それがだめとなると、体面のためにリチシアと結婚しようと、あちこちで策を弄します。
結局はそれが彼の命取りになるんですけどね

しかし、父親の権威ってすごいもんです
クレアラもリチシアも父親が(ちなみにコンスタンシアは母親が)
いやがる娘の意志などそっちのけで、ウィロビーと結婚するようせまるんです。
クレアラのパパは、ウィロビーの館の心地よい書斎と
素晴らしいワインコレクションのそばに居たいため、
リチシアのパパは、みじめな境遇から抜け出て安泰な老後を送るため・・・
呆れるね
今となっては、少しぐらいはパパの権威って必要かもしれないけどね

ウィロビーは言うに及ばずですが、登場人物の誰も彼もが
大なり小なりエゴイストであることが分かります。
でも当たり前かも。
誰だって自分の思いどおりにしたいことって、少しはあるはずだもの。
それがぜんぜん無いなんて、人生じゃないもの。

エゴイスト〈上〉 岩波書店


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こちら上巻です
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『帰郷』田舎の美しさは分かるけど・・・

2008-09-26 22:08:42 | イギリス・アイルランドの作家
THE RETURN OF THE NATIVE 
1878年 トマス・ハーディ

里帰りしてないなぁ・・・
でも里に帰っても、別に風景は変わらないのよね
両親がいるだけで、あとは東京(神奈川)と一緒なんですよね。

しかし、『帰郷』の主人公クリム・ヨーブライトは故郷の自然や風景が忘れられず
華やかなパリも仕事も捨て英国の荒野の村に帰って来ます。

その頃村では、居酒屋の店主デーモンと、クリムの従妹でもあるトマシンの結婚が
話題になっていました。

デーモンには、実は愛し合った女性ユウステーシアがいました。
なんとなく不安を感じた、トマシンの後見人であるクリムの母は
一度二人の結婚に意義を申し立てます。

ユウステーシアもなんとか二人の結婚を阻止しようとしていましたが
クリムを見た瞬間から、彼と彼の後ろに控えるパリでの生活に惹かれてしまいます。

結局、クリムとユウステーシア、デーモンとトマシン、の二組は結婚しますが
ユウステーシアを諦めきれないデーモンと、
パリへは発たず村でつましい生活を続けようとするクリムに業を煮やしたユウステーシアが
再び不穏な行動をとるようになっていきます。

いまひとつ分からないのは、クリムの頑さです
たしかに、田舎は爽快だろうし、都市の煩わしさを忘れさせてくれるとはいえ
そこまで固執する意味がよく分かりません。

たいした産業もなく、従って働き口もありません。
もともと農業で食べていた人たちならいざ知らず
都会で商業を生業としていきてきた人たちが得られるような仕事はないのです。

だからクリムも、故郷に学校を作るという夢はおいといて
エニシダ刈りという労働で生活を支えようとします。

しかしユウステーシアは、自分が描いていた将来とあまりに違う境遇に
焦燥感と敗北感が募っていきます。

そうさなぁ・・・
エリートサラリーマンだと思ってたのに
いきなり脱サラして田畑を耕しだしたり、道を造り始めたら驚くね!
って感じでしょうか?

村の緑や、村を吹き抜ける風、大地に根ざした花々など
帰りたくなる要素があるのは分かります。
でも都会に住み慣れた人が、いきなりそんな環境に慣れるものでしょうか?
一週間ぐらいいたら飽き飽きしてくるんじゃない?

しかし、ハーディが自分の故郷をとても大切に思い
その自然を愛しているというのはとてもよく分かりました。

フローベールの『ボヴァリー夫人』と比較されることが多いというこの物語。
そうですね、似ているような気もします。
国と時代は違えど女性の(わがままでなく)向上心と探究心は変わらないのだ!
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手芸屋さんです ( ゜ー゜)/゜

2008-09-23 23:22:56 | クラフト
今日は手芸屋さんの一部をご紹介。

お店名は Jane Marple です。
アガサ・クリスティが生み出した、手芸好きなおばあちゃま探偵の名前を拝借

ウインドウまわりです。
小さなお針箱や、家具を置いてみました。
         


思ったより難関だったのは、小さなパッチワーク。
パッチワークは趣味でやってたんですが、こんなに小さいと・・・
         


生地はバルサを白く塗って、一個一個巻いてみました。
ちょっと飽きました
         

最初に造ったもので、ドアが上手くできませんでした。
ちょっと不満が残ります。

大野幸子/ドールハウスのミニチュア小物―お店の本 日本ヴォーグ社


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プロセス付きでわかりやすい!参考になります
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『O・ヘンリ短編集』素直な心で読みたい

2008-09-23 22:41:42 | アメリカの作家

O・ヘンリ(ウィリアム・シドニィ・ポーター)

1906年から1917年の間に出版された、10冊の短篇集から抜粋した46話を収載しています。

『善女のパン』『賢者の贈り物』『二十年後』『最後の一葉』『よみがえったっ改心』など
誰もが知っている良い話しを含め、人々の小さな良心や
ちょっとしたイタズラ心からおこるユーモアを軽妙に書き綴ったお話が収められています。

現代より素朴な時代だったとはいえ、舞台はニューヨークなどの大都会。
当時でいえば最先端の街です。
人間関係も田舎よりは疎遠だったでしょう。
そんな当時のアメリカでイキイキと生きている人たちのエピソード。
良い人は良い人だと、素直に認められる心で読みたい短編集でした。

(一)~(三)の中で、各々好きだった一編をあげてみます。

『水車のある風景(The Church with an Overshot-Wheel)/1911年』
避暑地レイクランズにある水車にまつわる悲しいエピソード。
水車の持ち主ストロング氏は十数年前、突然娘が姿を消してしまいました。
ある夏、彼はアトランタからやって来たチェスター嬢に出会います。

『ハーレムの悲劇(A Harlem Tragedy)/1910年』
フィンク夫人は、階下の友人カシディ夫人のように
夫から愛ある折檻を受けたいと切望しています。
ある休日、夫を怒らせようとしかけてみますが・・・

『荒野の王子様(A Chaparral Prince)/1907年』
11歳でつらい奉公に出された少女レナは、唯一の娯楽であるグリム童話まで
取り上げられてしまい、死を決意して母に手紙を書きますが
その手紙を運ぶ郵便配達員が、盗賊に襲われてしまいます。

短編の名人と言われたO・ヘンリ。
しかしこれだけたくさんあると、確かにやっつけっぽい話しもあります。
素朴すぎて、現代では少しこそばゆい物語もあるかもしれません。
でも、人間何が大切か?っていうことが少しは分かるような話しが満載です。

NHKも『中学生日記』とか流さないでさぁ(誰も観てないって!!)
どうせ現実味が無い話しだったら、この短編集の話しをドラマにして流したらどうかな?

“そんなバカな” なんて気持ちを持たずに、素直に読みたい短編集ですね。

余談です
O・ヘンリって本名じゃないんだね!
彼は詐欺で逮捕され刑務所に入ってた頃、ペンネームで小説を書き始めたらしいです。

今だったら、つい刑務所体験記とか出しちゃいそうだけど
彼は頑に過去のことを話すのを嫌がってたらしいよ。

才能だけで再出発した彼に拍手

今って、有名人とかの体験記があまりにも多すぎない?
そういうのって才能なのかな?

O・ヘンリ短編集 (1) 新潮社


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まずは1冊目から…
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『守銭奴』“金こそ全て”の男のお話し

2008-09-23 10:41:06 | フランスの作家
LAVARE 
1668年 モリエール

本当はシナリオって好きじゃないんだけど
バルザックをはじめいろいろな作家がモリエールのことを書いてるからさぁ、読んでみた。
やっぱり、つまんないです

シナリオだから舞台で観たら面白いのかしら?
でもシナリオってことを抜きにしても、好きな話しじゃないですね。

何しろ登場人物が、皆打算ずくで好きになれないんだよね。

金持ちのくせに金に目がないアルパゴンが主人公。
息子クレアントに小遣いをやらないばっかりに、息子は愛する人に求婚ができずにいます。
しかもその相手マリアーヌの美しさに目を引かれたアルパゴンは
若い彼女を後妻に迎えようと奔走します。

一方、娘のエリーズを裕福な老人アンセルムに嫁がせようとしますが
彼女には恋人ヴァレールがいて、彼はアルパゴンの目を欺くため
執事となってアルパゴンの館に入り込んでいます。

実はヴァレールとマリアーヌは、幼い頃生き別れになった裕福な父親がいます。
さて、その父親とは?

ひと騒動があった後、アルパゴンを除く皆が幸せになるというお話。
もっとも、アルパゴンもまったくふところが痛まなかったので
不幸というほどでもありませんけど。

“ お金じゃないよ、愛なんですよ ”
ということが言いたいんだと思いますが
変な話し、イヤな親父のアルパゴンが一番人間臭くていい人に思えてきます。
好きかと言ったら嫌いなんだけど、他の登場人物なんか
いろいろ綺麗な言葉で飾っても、ミエミエのご都合主義者(にしか見えない)。

特にヴァレールとマリアーヌ、この二人サイテー

マリアーヌなんて、純粋だ清らかだっていうけど
お金のためにヨレヨレの老人と結婚しようとするんだよ

ヴァレールは、愛するエリーズがものすごく嫌がっているのに
いくら家臣のふりをしてるからって、彼女に我慢して結婚を受けろって言うし。
ひどくないですか?

お金で手のひらを返す取り持ちばあさんとか、不正に金を貸そうともちかける
おやじさんとか、だれか損得づくじゃない人はいないのかね?
という人ばかりが、物語によりいっそうの華を添えます。

これって名作なのかな?
私には分かりません。
人間観察力がないとか、知的でないというのならそれで結構
まったく面白くなかったんじゃあ~
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おもちゃやさんです ヽ(´▽`)/

2008-09-22 22:50:38 | クラフト
お店名は『TINY WINDOW』にしました。

クリスマス前みたいにしたかったんだけど失敗です。

でもおもちゃをひとつひとつ作るのはスゴく楽しかった
         
手押し車はいろいろな動物にしてみました。
右端はミニキッチンです。

              
こっちはベビーコーナーです。
よだれかけには、オカダヤで買った小さなアップリケをつけました。

ドアの付け方が悪かったため、中が見づらい造りになってしまいました

私のドールハウス (Vol.10) 学研


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この本はきれいで見やすかったなぁ・・・復刊を願う
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『キャナリー・ロウ』単純で何が悪い!(>_<、)

2008-09-22 22:35:53 | アメリカの作家
CANNERY ROW 
1944年 ジョン・スタインベック

スタインベックといえば、ノーベル賞作家で
『二十日鼠と人間』や『怒りの葡萄』など、社会派の作家と思ってました。
したがって読んだこと無かったんですが、古本市で見つけて
ちょっと面白そうなので読んでみました。

たぶん、書いてて楽しかっただろうな と思える一冊でした。
登場人物の中に根っからの悪人はいません。
エピソードは純朴なものや、慈善精神が感じられるものばかり。
素朴な人々の交流は温かく、村を取り囲む自然は優しい。
ハムサンドやステーキはとてもおいしそうです

街のはなつまみ者マックとその仲間が人の良い先生のためにビックリパーティーを開こうと
企てたことから起こる小事件、大事件に、街の人々の小さなエピソードが盛り込まれ
最後はパーティーが成功のうちに終わる、っていう素朴で単純なお話です。

この物語はスタインベックが『怒りのぶどう』を書いた後に書かれたもので
箸休め的な作品に思われがちです。
人々の心理なんかも深く描かれているわけではありません。

でも、何気ない人々の日常にこそ物語が潜んでいるんだなぁ、としみじみ思われて
(当時の)アメリカ人に愛されたっていうのが分かる気がします。

単純な労働、単純な毎日、単純な人間関係、単純な風景
今となっては取り戻すことができなさそうなだけにセンチメンタルな気持ちになります

突然関係ないエピソードが登場して と思っていたら
アンダスンの『『ワインズバーグ・オハイオ』に影響を受けたと聞いて納得です。
無論、あちらはもう少し沈みがちだったけど、やはり一つの街を舞台にしたエピソードが
織り込まれている良い作品だったもの。

どうやらスタインベックは、実際に物語の舞台になった街に住んでいたみたいで
短篇の中にも度々登場します。
よっぽど愛着があったんですね

スタインベック全集 (9) 大阪教育図書


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こちらに『キャナリー・ロウ』が収められているらしいです
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猫カフェ 初体験 d(⌒o⌒)b

2008-09-21 15:17:04 | もろもろ
昨日、自由が丘の『マーサ・スミス』という猫カフェへ行ってまいりました。
噂に聞いてどうしても行きたかった猫カフェなんですが・・・

このお店はカフェというよりプレイルームみたいな感じでした。
ガラス張りの部屋の中にあるのは、椅子が数脚だけでテーブルはありません。
猫ちゃんのジャングルジムやおトイレ、餌のお皿がぽつんぽつんとあるので
部屋が広いだけに何か寂しい印象でした。

写真の子は一番のお気に入りで、なんとか仲良くしてもらおうと
思ったんですけど、つれなくされちゃいました

お客さんは8人ぐらいいて、7人は必死で猫ちゃんたちのご機嫌をとっていたのに
なぜかこの子は
          
一人退屈そうに椅子に座っている、うちの旦那さんが気に入ったらしく
いきなり膝の上に飛び乗ったかと思うと隣に座り込んで動かないのぉ

          

旦那の隣でくつろぐの図(旦那さんの許可が下りなくてツーショットは載せられず)
じっとして手を出さなかったのが、逆に気に入られたんでしょうか?

下は『家政婦は見た』猫
             

恋の季節だったのか、悩ましいポーズでオスの後ろを追っかけていた子
          

マンチカンタイプも2匹ばかりいて、すごく可愛かったけど
今度はもう少し “Cafe” っぽいお店に行ってみたいと思いました。

その後は自由が丘デパート2Fのロックなカフェで
しこたま飲んで帰りましたとさ。
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『英国王妃物語』“めでたし、めでたし?”

2008-09-19 22:04:23 | 日本の作家

1992年 森 護

思えば私の趣味のひとつ “ 家系図作成 ” はこの本から始まったと言えましょう。
だって複雑すぎて分からなくなっちゃったんですもの

ダイアナ妃は記憶に新しいところですが、長い英国王室の歴史で
王同様、王以上に存在感があったとされる王妃をピックアップした一冊です。

栄誉があるのか無いのか選ばれた王妃は以下の人。

夫を王にのし上げたスティーヴン王妃マティルダ
広大な領地を持つヘンリー二世妃エリナー・オブ・アキテーヌ
愚王エドワード二世妃イザベラ・オブ・フランス
テューダー王家の因を作ったヘンリー五世妃キャサリン・オブ・ヴァロア
バラ戦争の主導者ヘンリー六世妃マーガレット・オブ・アーンジュ
ランカスター、ヨーク、テューダー時代を生き抜いたエリザベス・ウッドヴィル

そして悪名高いヘンリー八世の六人の妃が登場します。
一人目はスペイン王女で、メアリー一世の母キャサリン・オブ・アラゴン
二人目はエリザベス一世の母で、処刑されたアン・ブリーン
三人目はエドワード六世の母ジェーン・シーモア
四人目は肖像画と違っていたためすぐ離婚されたアン・オブ・クレーブス
五人目は淫乱で処刑されたキャサリン・ハワード
六人目はヘンリー八世を看取ったキャサリン・パー

13人の愛人に泣かされたチャールズ二世妃キャサリン・オブ・ブラガンザ
一度の浮気で32年間幽閉されたジョージ一世妃ゾフィア・ドロテア
宰相ウォルポールと夫を支えたジョージ二世妃キャロライン・オブ・アーンズパック
101人の女性関係があったというエドワード七世妃アレグザンドラ・オブ・デンマーク

以上、16人の生きザマが書かれています。
さらっと書いたけど、皆さん良くも悪くもドラマティックな人生を送ってらっしゃる
やっぱりシンデレラとか白雪姫みたいに、“ 幸せにくらしましたとさ”
では終わらないもんですね。

それにしても愛人13人とか、女性関係101人(わんわん物語?)ですよ
それ以外の王だってだいたい複数の愛妾を抱えてます。
しかも、宮殿に住まわせてます。( ヴェルサイユもそうですね )
大奥とかトルコのハレム、中国の後宮なども似てますけど、
こちらはシステムだし、愛妾の子にも継承権がありますからちょっと違うかな?

何が王たちをそうさせるんでしょう?
地位なのか、血なのか、まったく個人の問題なんでしょうか?
気になります。

とにかく日本の皇室と違って、手広くヨーロッパ中からお嫁さん探しをするもので
その上、娘はヨーロッパ中に散らばるわけだから、血縁関係がグチャグチャです
それを家系図にしてひも解いていくのが楽しくなっちゃって・・・
マニアックな趣味をひとつ抱えちゃいました

これさえあれば、あなたも英国王妃通
読んでみたいな!という方は下の画像をクリックしてね

 
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『貴族の巣』完全に名前負けでは・・・

2008-09-18 22:20:09 | ロシアの作家
ДВОРЯНСКОЕ ГНЕЗДО
1857年 イワン・セルゲーイェヴィチ・トゥルゲーネフ

貴族っていっても、田舎の地主さんなのよ。
エルミタージュとかクレムリンなんかを想像して読むと、すごいギャップ

19世紀ぐらいの小説を読んでいると、よく身分とか家柄とかでてくるけど
大貴族は仕方ないとして、田舎の中流の上ぐらいが一番ピリピリしてるみたい。
少しでも上の家柄と縁を結びたくて、少しでも下の家とはつきあいたくないという
そんなことばっかり考えて暮らしてるみたいです。

ロシアの片田舎O---市でもそういう上流社会がありまして
その中のカリーティン未亡人家と地主のラブリェーツキー家を軸に物語が展開します。

ラブリェーツキーには美しい妻がいますが、彼女は行く先々で愛人を作ります。
それを知った彼は妻をパリに残し、一人でロシアに帰って来ます。
妻ワルワーラは、その後札付きの女性になっていきます。

ラブリェーツキーは、親類にあたるカリーティン夫人を訪ねた際にリーザに恋をします。
しかし未亡人は娘を前途有望な上流の青年パンシンに嫁がせようと躍起になっています。

ある日ワルワーラ死亡の一報を受けたラブリェーツキーは、自分の想いをリーザに打ち明け
リーザも同じ想いでいることを知りますが、幸せも束の間でした。
娘を連れたワルワーラが許しを請いに戻って来ます。

物語は、壮大なイメージのタイトルからは計り知れない程地味に
二つの家族と少数の人物で繰り広げられていくわけですが
どうやら作者自身がこの階級(荘園地主)に属していたということで
自分の身の回りで起こったことや噂話を書き綴ったのかもしれないですね。

私はワルワーラ嫌いじゃないかな。
目的がものすごくハッキリしている
“ 安楽な生活をさせてくれる男 ” この一点に絞られています。
だからターゲットを見つけたらあの手この手で楽しませちゃいますよ
しかもミエミエです。これほどわざとらしいと、ある意味清々しいですね。
まあ、容姿に絶対の自信がないとできない事ではありますが。

パンシンも結局彼女の虜になっちゃいます。

逆にリーザなんですけど、ちょっと元気ないですね、 若いのに。
純情で敬虔な淑女だということは分かりますが、なんでも理詰めでこられても
話しててもつまんないよね

男性の方はどちらがお好みなんでしょうね?

邦題『貴族の巣』が原題の直訳だかどうか、ロシア語の分からない私には
見当つきませんが、ちょっと大げさすぎませんかしら?
『地主の集い』とか『領主の応接間』とかでよかったのでは?
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ついでに八百屋さんなど・・・

2008-09-17 02:21:47 | クラフト
さっきデリをご紹介したので
ついでに八百屋さんも・・・ちょっと自信作なのです

一番良くできた(と思っている)トマトを中心に・・・

         

トマトの直径は8ミリぐらいです。 プチトマトは2ミリくらい。
ピーマン、イチゴ、ブルーベリー、アスパラなどが
まわりに並んでます。

私のドールハウス (Vol.8) 学研


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『私のドールハウス』シリーズはかなり参考にさせていただきました。
復刊を願っています。
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遅くなりましたが・・・

2008-09-16 23:21:14 | クラフト
“ミニチュア” というカテゴリーを作っておきながら
何ひとつ書き込んでないので、気になっていました。

とりあえずプロフィール写真のバックに写っている
デリの写真なんかご披露してみます。

ウサギの人形は指人形で12センチくらいです。
目安にして下さい。

*ちなみにウサギ以外は全てお手製です。

まずは外観から・・・
         


ちょっと寄ってみます。
               

他にもいくつかあるので、またご紹介します

草道琴美/はじめてつくるドールハウス ブティック社


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こういうふうに作りたいと思って頑張ったものです・・・
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