まりっぺのお気楽読書

読書感想文と家系図のブログ。
ゆる~い気持ちでお読み下さい。

『そして誰もいなくなった』最初と最後、どちらの一人が幸せか?

2014-03-30 22:23:19 | アガサ・クリスティ
TEN LITTLE NIGGERS 
1939年 アガサ・クリスティ

クリスティ好きとしては『そして誰もいなくなった』は、もちろん読んでいたのですが
あまり面白かった記憶がなく「あー、あったねぇ…」という感じでやりすごしていました。

このあいだ韓国ドラマを見ていたら『そして誰もいなくなった』のことがでてきて
そういえば犯人だれだっけ? とふと思い再読してみました。

そうしたら面白くて、さすがクリスティ! と再認識しました。

私が忘れていただけで、広く世間に知られている話だから
あらすじはくどくど書かないね。

10人の男女が、海岸から1マイルほどのところにある孤島に呼び集められ
ひとり、またひとりと殺害されるというお話しです。

10人は島に到着したその晩に、何者かが録音したレコードによって
過去に犯したとされる罪状を読み上げられました。
もちろん皆否定しますけれども、なにかわけがありそうな感じです。

ポイントは殺害の手順が、古い子守唄の内容にしたがって行われることです。
これはクリスティのミステリにはよくある手法ですよね。

殺人の方法が予告されているようなもので、細心の注意をはらって
警戒を怠らずにいればいいようなものだけど、その隙を狙ってまたひとり殺される…
というわけで、かなり神経にきますよね。

それから、だんだん人数が減っていくにしたがって、お互い顔色をうかがうようになり
疑心暗鬼になっていいます。
だって犯人は自分たちの中のひとり以外にありえないんですもの。
一緒にいると怖いけどひとりにはなりたくないということで
あいつが犯人だ! と思う人間と行動をともにしなければならない状況… ひえ~
最初に死んだ人が幸せ者に思えるよ。

とうとう最後のふたりになった時、彼らはどうするのか? 犯人はどっちだ? という
最高の見せ場が訪れるわけですが、実は私、途中で犯人を思い出しちゃったんですぅ。
そして「あぁぁぁ、だからガッカリしたんだった」と思いましたよ。

誰かが謎を解くというパターンではなくて、本人による告白という
火曜サスペンス劇場、崖の上のラストのパターンなのですね。

たしかに、それまで自分なりの推理をたてながら読み進めてきた方々は
どれぐらい推理が正しかったか確認できて、それはそれで楽しめるのかもしれません。
だけど私は、やっぱり「犯人はお前だ!」とピシッと指差して終わってもらった方が
気分的にスッキリするのよね。
犯人の自己満足で終わられてもねぇ…

まぁ、ラストの好みはおいといて、内容は文句なく面白いと言えます。
章を細かく区切って登場人物各々の事情や神経のたかぶりを描いていまして
中だるみなく楽しく読み通せます。
冒頭で感じたドキドキは最後まで途切れず、緊張感を保ったままラストまで読めました。

この物語の犯人は最後に、この “ 壮大で芸術的な ” 犯罪の動機を述べています。
一部は正論かもしれないし、理路整然としているように見えますが
言ってることはけっこう無茶苦茶ですよ。

この物語の犯人のような人間は、あまり少なくないような気がするのよね。
どういうタイプか書くと読んでてわかっちゃうと思うから書きませんが
同じような思考でもっとムチャクチャな犯行に走られたらと思うとものすごく恐ろしい…
どうか考え込まず、肩の力を抜いて楽に生きて下さい、と言いたいわ。

いつまでも輝き続けるミステリの逸品
読んでみたいな!という方は下の画像をクリックしてね



ひとことゲームコーナー
私はあまりゲームが好きでなく、今までスマホでゲームしたことはないのですが
職場のAさんが教えてくれた “ ほしの島のにゃんこ ” にハマってしまいました。 働き者のネコが愛おしいぞぉ
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『魔術師』愛は魔法・・・なんてね

2014-03-26 21:50:14 | イギリス・アイルランドの作家
THE MAGICIAN 
1907年 ウィリアム・サマセット・モーム

モームが好きな私は『魔術師』もかなり前から持っていたのですが
裏表紙に “ オカルティズム文献を駆使し渾身の力をこめて描きあげた ” と書いてあるもので
どうも尻込みしてしまって今まで読んでいませんでした。
で、勇気を出して読んでたら、予想以上に楽しめました。

たしかに、気味が悪かったり、オカルト文献からの引用を長々読まされてグッタリしたり…
というところはありました。
でも、どちらかというと現実的なテーマを、独特の落ち着いた筆遣いで描くモームが
こういう物語も書くのか… という新鮮さも味わえました。

ちょっと紹介しますね。

自称 “ 魔術師 ” で、異様な容貌と奇異な行動で人目を引くオリヴァ・ハドゥ
評判の高い医師で、紳士的なアーサー・バードン
アーサーの婚約者で、人並みはずれて美しいマーガレット・ドーンシィ
以前マーガレットを教えていた元教師で、パリではルームメイトのスージー・ボイド
アーサーの父親の友人で、医者を引退して神秘学を研究しているポロエ博士

主な登場人物は以上5人とこじんまりしています。

あらすじはすごーくはしょっていきますよ!
パリで絵の勉強をしていたマーガレットをアーサーが訪ねて来ます。
プロポーズから2年、もうすぐマーガレットと結婚できるアーサーは幸福の絶頂にいます。
マーガレットも、父の死後世話になったアーサーを幸せにしたいと望んでいます。

そんな二人の目の前に現れたのがオリヴァです。
アーサーもマーガレットも、最初からオリヴァの神秘的な力など信じられず
嫌悪感を抱いていたのですが、それが憎悪にまで達する出来事がおきました。

ところが、ある体験からマーガレットがオリヴァを愛するようになり
とうとうアーサーを裏切って、秘密裏にオリヴァと結婚しフランスを後にしました。

アーサーはうちひしがれてイギリスに帰ります。
スージーは気晴らしに出た旅先のイタリアでハドゥ夫妻の悪い噂を聞き
モンテカルロで別人のように下品になったマーガレットを見てショックを受けます。

ロンドンで再会したアーサーとスージーは、一緒に知人のパーティにでかけ
そこでオリヴァとマーガレットとも再会してしまいます。

変わり果てたマーガレットに唖然としたアーサーですが
勇気を奮い起こしてマーガレットを訪ねて行くと、彼女の口からとんでもない話を聞かされて
いてもたってもいられず彼女をホテルから連れ出しました。

ここから話は俄然神秘的な方向へ向かっていくのですが、書くのはやめときます。

字面だけ追っていくと、やっぱり好きなタイプの物語ではなかったです。
ラストなんて、本当にモームが書いたのぉ? と軽くショックを受けてしまった気持悪さ。

なのですが、ものすごく勝手な解釈が浮かびました。
恋愛って、少なからず魔法にかかったようになるでしょ?
それをすごくオーバーに書き表したのがこの『魔術師』なのじゃないかしら?

百歩譲って、マーガレットの奇行はオリヴァの邪悪な力が影響を及ぼしていたとしましょう。
だけど、スージーの方もかなり魔法にかかっちゃってますよ。
密かにアーサーを愛するようになったスージーなのですが
マーガレットを忘れられず、彼女を助けたい一心で周りが見えないアーサーの
言いなりになっちゃってます。
そんなことまでしてあげる必要ないのにってことまで、引き受けちまって…

10年以上恋い焦がれ、尽してきた挙げ句にぺちゃんこにされたアーサーだって
マーガレットがポロリともらしたひと言で、普段の冷静沈着さをかなぐり捨てて
後先考えずに危険に立ち向かうわ、理解できない行動をするわで、これも魔法でしょ?

他人がなんと言おうと愛おしく見える容姿や表情
頭では拒もうとしても、どうしても抗えない恋しい人への想い
相手の好みに合わせようと、とんでもないイメチェンを図って失笑を買う
世間がどう見ていても許してしまうひどい仕打ち… などなど
恋心が冷めた頃にゃ~、なんで…? と、自ら呆れたり後悔したりすることってありますよね!
もう、変な魔法をかけられていたとしか思えないよ。

モームは、自伝的小説と言われている『人間の絆』の中で
どんな目に遭わされても別れられない女性との不幸な愛を書いていますが
魔法とか魔術という理解し難いものに重ねて
そんな恋心の不思議をデフォルメしたのではないでしょうか?
まったく違ってたらすみません。

結婚して10年もたっちゃうと、いったいどこがそんなに好きだったんでしょう?ってことも
もう思い出せないのよね~、 お互い様だと思いますけど…
でも私にもきっと、旦那の何から何までステキに見えた時期があったわけなのよ。
これを魔法と言わずしてなんと言う?

旦那に言わせりゃ、K-POPのどこがそんなにいいんだか! ってことになるらしいんだが
これも魔法にかかっちゃってる状態だとあきらめてほしい…

ひとことK-POPコーナー
BIGBANGのライブDVDにMBLAQのカムバック、SHINeeのライブDVDと楽しみが続々な今日この頃
嬉しいけどお財布が心配よぉ、消費税も上がるっていうのに…

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『国境の向こう側』やっぱり買っちゃった

2014-03-22 19:47:17 | イギリス・アイルランドの作家
THE OTHER SIDE OF THE BORDER AND OTHER STORIES 
グレアム・グリーン

以前『見えない日本の紳士たち』を読んだ時に知った
早川書房のグレアム・グリーン・コレクションを近所の書店で見つけたので
わくわくしながら買ってみました。

結論から言うと、面白かったのですが、政治色がやや強いような気もするし
テーマも、どちらかというと男性が好きそうなものが多かった気がします。
故に、私は『見えない~』や、以前読んだ『二十一の短篇』の方が好きかしら。

いくつか紹介しますね。

『最後の言葉(The Last Word)』
老人は何年か前の事故以来記憶を無くして、何者かから年金をもらい
監視を受けながら、誰とも接触することなく生きてきました。
しかし、ある日、いきなりパスポートとビザを渡され、部屋から連れ出されます。

近未来小説なのかしら? 「世界はひとつ!」っ言ってるのが恐ろしくなります。
争いを無くし、地球上の国々をひとつの国家にするためには
こんなにめちゃくちゃな過程を通過しなければならないのかしら?
この物語に登場する指導者は名君なのか、暴君なのか? 疑問が尽きない物語です。

『英語放送(The News in English)』
ドイツからの英語放送を聞いていた老ビショップ夫人は、臆病博士というあだ名の男性の声が
自分の息子デイヴィッドのものだと気づいて怒りだします。
妻メアリーは、放送を聞いているうちにあることに気がつき、陸軍省を訪ねます。

第二次大戦中の話で、もちろんフィクションなのでしょうけど
こういうことが実際にあったのではないかなぁ、と思わされる話です。
英雄談ですが、すごく切ないなぁ。
妻としては「そんなことはいいから帰って来て! 」と言いたくなるかも…

『宝くじ(The Lottery Ticket)』
気弱なミスター・スリプローは、ベラクルスで何気なく一枚の宝くじを買い
旅行の目的地である陰鬱な熱帯の町に向かいました。
そこで宝くじが大金を当てたことを知って困惑したスリプローは
賞金はいらないと口走ってしまいました。

最初はね、笑える話かと思っていたのね。
そしたら、かなり危険と隣合せな展開で、教訓になる話に思えてきました。
まず、旅先は慎重に選ばなくちゃでしょ、宝くじが当たったら黙ってろ!でしょ、
そして、寄付すること=善とはなりえないこともある、ってことでしょうか?
これからは心して募金しよう。

グリーンも、モームのように諜報活動をしていた時期があったそうで
この一冊には、その頃の体験が書かれているのかもしれませんね。
モームもそうでしたが、グリーンも敵国が悪という見解から書いているわけではなく
かなり中立な立場から書こうと努力しているように見受けられました。

“ ドラマを見据えて ” というつもりで書いていたのかどうかは知りませんが
『二十一の短篇』同様、映像化されそうな内容のものが多かった気がします。
だけどロケーション的にも、政治的にもドラマ化するのが難しそうに思えるけど…
ドラマになっているのかしらね?

読み応えはありました。
テーマは幅広いし、多重人格的に様々なタイプの表情を見せていて
飽きも感じませんでした。

ただ、いまだに長篇に手が出せずにいます。
一冊読み通すのがしんどそうでね… 私の勝手な思い込みなんですけど。
もう少し短編を読んでから考えます。

ひとことお薬コーナー
急にタコっていうの? ウオノメっていうの? が3つもできちゃって、小さ~いんだけどすごく痛いんです
笑いごとじゃないの! 靴を履くのさえ痛ッというわけでイボコロリを購入…本当に3日後にポロリととれてほしいぞ
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『遠い声 遠い部屋』ビジュアル系小説

2014-03-17 22:09:29 | アメリカの作家
OTHER VOICES,OTHER ROOMS 
1948年 トルーマン・カポーティ

発売当時絶賛されたそうですね。
でも、これはねぇ… 難しいです。
どの登場人物も独特というか特異な美しさを纏っている、ファンタジー色の強い一編で
面白くないわけではないのですが、好きじゃない物語。

文章は、今まで読んできたカポーティ同様、楽しんで読むことができましたし
全篇の3分の2ぐらいまでは本当に没頭して読んでいたのですが
後半はだんだん幻想の深みにはまり、ブクブク沈んでいくような感じで
私にはついていくのが困難になっていきました。

かいつまんで書いてみますと…
母を亡くし、親戚のところに身を寄せていたジョエル・ノックスという美しい少年が
会ったこともない父親エドワードと暮らすことになり
ヌーン・シティという町を訪れるところから物語が始まります。

町にはこれといって何も無く、訪れる手だてさえ無いのですが
父エドワードは、その町の近くに大きな屋敷を持つエイミイ・スカリィという女生と
再婚しているということでした。

登場人物はざっと30人ほどなのですが、大きく二つに分かれます。
ジョエルが、もともといた世界(ニューオーリンズ)に残してきた人たちと
ヌーン・シティに着いて新たに知り合った人たちです。

新たに知り合った人たちは、ほぼ全員が、一般的にノーマルと呼ぶには
人間離れした感性の持ち主のように(私には)思えて仕方がないわけなのですが
そんな人たちの中に、ジョエルは投げ込まれてしまったようなものなのね。
頼りになるはずの父親は、まったく頼りにならない状況にありました。

もうこれ以上は書かないんだけどさ…
私は最初から、このストーリーがジョエルに対して残酷だと思いながら読んでいました。
そして、好転を待ち望みながら読み続けていましたが、事態は悪くなる一方に思えました。

この展開とラストが、不幸なのか幸福なのかは見解のわかれるところかもしれませんが
というか、だいたい何を象徴しているラストなのかもはっきりしなかったわけですが
私はジョエルを不憫だと思うし、正直言ってかなり落胆しました。
できたら違う形で終わってほしかったと思っています。

どうやら、少年が大人になる過程を、抽象的に描いた話のようでもあるのですが
あまりに抽象的すぎて、ジョエルがピーターパンの変種みたいに思える。
現実的に暮らしていたニューオーリンズ時代の方が大人に思えるのは、私の気のせい?

短編集『夜の樹』で感じたカポーティ感が凝縮された中篇のような気がします。
そのラインが好きな方にはたまらない一冊かもしれません。

私にとっては、カポーティの美意識の計り知れなさを見せられたように感じた一冊でした。
マリリン・マンソンみたいなさ、白~くてグロ美しい感じの人が
頭に浮かんでは消え浮かんでは消えっていう状態で読んでいました。
ちょいと疲れたね。

ひとこと韓流コーナー
職場のAさんが、ドラマ『主君の太陽 』を貸してくれたので観たらすごく面白くて17話一気に観ちゃったよ こらこら
ソ・ジソブ=哀愁を背負った暗い人(役)という印象でしたが、ラブコメもいけるんですね
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『ひとさらい』続編に期待

2014-03-11 21:47:28 | フランスの作家
LE VOLEUR D'ENFANTS 
1926年 ジュール・シュペルヴィエル

私はシュペルヴィエルという作家は知らなかったのですが
背表紙のあらすじを見たらおもしろそうだったので読んでみました。

うーんとね… もう少しセンセーショナルな内容かと思っていたのですけど
そうでもなかったです。

さくさくっと書いてみますね。

舞台はパリ、7歳か8歳のアントワーヌという裕福な男の子が、女中とはぐれ
ずっと後をつけてきた紳士に声をかけられるところから物語が始まります。

アントワーヌが紳士の高級なマンションについて行くと、すでに子供たちがいて
年長のジョゼフという少年はパリの貧民街から、幼い双子はロンドンから
それぞれ「さらわれて来た」と言います。

紳士はフィレモン・ビグアという南米大陸にある国(たぶんウルグアイ)の大佐で
大統領に敵視されて、美しく従順な妻デスポソリアとパリへ渡ってきたようです。

生活もきちんとしていて、兵士としてもひとかどの人物だったらしい紳士が
なぜに “ ひとさらい ” を?

大佐は故国からの便りで、自分が帰国する日も近いと感じ
「どうせなら女の子もひとり連れて行きたいなぁ…」と考えるようになります。 おいおい…
そしてある晩、美しい少女マルセルを家へ連れて帰ります。

大佐はその日から気もそぞろ、マルセルのことしか考えられなくなります。
さぁ、ここで『ロリータ』とか『痴人の愛』を思い浮かべた皆さん、
近いんだけど違うんですよ。
本当に立派な人なのよ、大佐。
マルセルを父親として愛そうと苦悩するあまり、黒髪が白髪に変わるなんて!

しかし、年ごろの少年もいる家の中で、何事かが起こるのは必至、ですよね。
そんなわけで平和だったビグア家にもある事件があり、大佐はパリを発つ決心をします。

南米大陸に向かう船の中で安堵しかけた大佐ですが、あ~!なんてことでしょう!!
うふふ …内容はこれぐらいにしときます。

原題と邦題が同じなのかどうかわかりませんが、厳密にいうと大佐の行動は
“ ひとさらい ” というのとは、ちょっと違う気がします。
連れて来た子たちは(特にアントワーヌ以外は)さらって来たのではなくて
そうしないとどうなってたか… という状況にいたと、私には思えるわ。

貧しくて酷い目に遭っていると思われる子を探して連れ帰り
あたたかい家庭を与えようと気を配っている大佐、
いつも連れて来た子たちに対して、本当に良かったのかという自問自答を繰り返す大佐、
自分でミシンを踏んで服まで作っちゃうんですよ! すごいでしょ?

でも、いくら優しさから出た善行だとしても、やはり非合法なわけですよね。
ちゃんと手続きを踏んでいたら、こんなに悩まなくてもよかっただろうに…

なんだか読んでいてすごく可哀想に思える反面、イライラしたりしました。
妻のデスポソリアも哀れに思える… しかもあのラスト! 妻は大打撃を受けるはず。

なんなのよ? この最後は と怒りさえ感じた私に朗報が!
解説をパラパラ見ていたら、なんと、続編があるらしいですよ、やったね!!
あのラストからどうやって続編が生まれるのか、まったくわけがわかりません。
ものすごく読みたい気分になっているのですが、邦訳は出てないみたい。
どなたか訳して! お願いします。

ひとことK-POPコーナー
Toheart (WooHyun & Key) のMV、二人ともグループで歌っている時とは違う魅力で、曲も楽しいですね
発売明日だっけ? 早く到着しないかなぁ…
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『片恋・ファウスト』話はここからじゃないのぉ?

2014-03-06 22:39:23 | ロシアの作家
АСЯ,ФАЧСТ 
ツルゲーネフ

表題の2篇がおさめられている一冊ですが、『片恋』は以前書いたので割愛します。

で、『ファウスト(ФАЧСТ)/1855年』ですけど…
うーん… ものたりない、というのが正直な感想です。

物語は、9年ぶりに領地のM村に戻ったBという青年が
ペテルブルクにいるVという友人に宛てて書いた手紙の形式で進んでいきます。

長閑な村に帰って感傷に浸り「なにもやる気なーい」という手紙から始まり
6日後の手紙には、ばったり大学時代の同窓生に出会った話が書かれています。

大学時代の友人プリイームコフは、人は善いのですが頭からっぽ、という人物で
その彼から、妻がヴェーラ・ニコラーエヴナだと聞かされBはビックリ!

Bは若い頃ヴェーラと結婚したいと考えたことがありました。
そこで彼女の母親に結婚の許しをもらいに行ったのですが
バッサリ断られたという過去があります。
ヴェーラは当時から、母親に畏怖の念を抱いていて言いなりでした。

「もう過去だしのことだし…」というわけでプリイームコフの邸を訪ねたBは
三人の子の母になっても初々しい、少女のようなヴェーラと再会します。

最初はどちらかというとヴェーラを客観的に見ていたようなBの手紙の内容が
どんどん変化していくわけなのですが、それは書かないよ~。
たぶん、誰もが思う通りに進んでいくと思いますが…

そして、思ったほどのすったもんだが無いまま、悲劇的なラストが訪れるわけですが
私としては、ここからが楽しそうなのに! と歯ぎしりせずにはいられません。
ここまでは序章でしょ?

いや、ここで終わるからこそ悲恋小説なのだ、ということなのかしら?
そりゃあ私は若くはありませんが、やっぱり現代人なので、もう少し刺激がほしいですね。

ツルゲーネフは、奔放な女性が好みのタイプのような気がしてましたが
清純で敬虔な女性の方が理想的だと考えていたのでしょうか?
『貴族の巣』のリーザもそんな感じだけど…

そういえば、『貴族の巣』にはワルワーラ、『春の水』にはマーリヤという
主人公の対極にいる女性が登場して、それが面白かったのよね。
今回はそういう女性がいないのが、面白味が欠けた要因のひとつかも。
なんにでも魔性の女を登場させりゃいいと言っているわけではありませんが…

あ、なんで『ファウスト』かっていうと、主人公がドイツから持ち帰った本で
本を一冊も読んだことがないというヴェーラに読み聞かせてあげるのね。
で、ヴェーラがファウストのある場面に自分を重ねちゃう、
重ねちゃって取り乱しちゃう、というわけなのですが
私は『ファウスト』を読んだことないので、なぜそうなるのかよくわかりませんでした。
だから、解説終わり

ひとことRobiコーナー
無趣味に近いうちの旦那さんが、週刊Robi再刊行版を買って来ました
第一号で造るのは目ん玉だけ! 先は長そうですが、どうか最後まであきらめないで造りあげてほしい
Robiってこの子です 
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『バースデイ・ストーリーズ』どんな誕生日もめでたいといいね

2014-03-03 08:46:28 | アメリカの作家

R・バンクス/D・ジョンソン/W・トレヴァー/D・ライオンズ/L・セクソン/P・セロー
D・F・ウォレス/E・ケイニン/A・リー/R・カーヴァー/C・キーガン/L・ロビンソン/
村上 春樹

『恋しくて』に続き読んでみた、村上春樹さん編訳の一冊です。
一筋縄ではいかないバースデイの物語ばかりで面白かったのですが
私の好みからいうと、ラッキーなバースデイと、アンラッキーなバースデイが
半々とまではいかなくても3:7ぐらいの割合で入っていたら
もう少し楽しめたかなぁ…などと思っています。

印象に残ったお話しをいくつかあげてみます。

『バースデイ・ケーキ(The Birthday Cake)/1993年 ダニエル・ライオンズ』
ルチアは、戦時中から毎週土曜日に夫の好物のホワイト・ケーキを買っていて
夫の死後も欠かさず続けていました。
少し閉店を過ぎてしまいましたが、いつものようにロレンツォのベーカリーに行くと
マリアが待っていて、娘の誕生日なので最後の1個だったケーキを譲って欲しいと言います。

ルチアは意地悪だと思う、それはもう! だけど味方せずにはいられなかったです。
自分を曲げない頑固なばあさん… 自分にはなかなか真似できないだけに憧れるわ。
名前から見て、家族を愛するイタリア系のマンマだと見ましたが、最後が悲しいのよね…
マリアに対する仕打ちへの罰のようにも思える痛ましさでした。

『慈愛の天使、怒りの天使(Angel of Mercy,Angel of Wrath)
                    /1991年 イーサン・ケイニン』
71歳の誕生日の朝、カラスの大群に窓から入り込まれたニューヨークのエリナーは
デンバーにいる息子のバーナードに電話をします。
バーナードは動物愛護教会を呼べと言って電話を切りました。
取り残された2羽を逃すために、動物愛護教会から若い女性がやって来ました。

若けりゃ逆に大騒ぎして、思い出に残る誕生日ってことにできるのでしょうが
一人暮らしの老女の家ではそうもいきませんよね。
それはさておき、バーナード~、だめじゃーん。
これもつらい話だけど、最後はほんのちょっとだけいい話で終わってます。

『ライド(Ride)/2003年 ルイス・ロビンソン』
オールデンは、母親と離婚後別々に暮らしている父親から誘われて
16歳の誕生日に小旅行に出かけます。
トラック運転手の父親は、絵画をニューヨークまで運ぶと言っていましたが
途中である計画をもちかけてきます。

最初は、どんな父親なんだよー!!と思いましたが、最終的には
誕生日にグレイトな経験をさせてあげられて良かったね!ということ? 違うよね。
計画が上手くいってもいかなくても、息子の人生を変えてしまうんだもの。
クールに父親にふり回されてる息子に、なんだかグッときてしまいました。

おさめられているお話しの誕生日は、みなスペシャルなエピソードを孕んでいますが
どちらかというと、あんまり良いことではありません。

確かに、家に帰ったら家族や友人が待っていて、祝福されてプレゼントもらって
ひとしきり騒いで寝ました… なんていう話、面白くないものね。
誕生日にプロポーズされて嬉しくて涙にむせぶ、ってのも、他人にはどうでもいい話よ。
物語としては、誕生日なのに…! というエピソードの方が読み応えありますね。

誕生日って、だんだん憂鬱になってくるわぁ… できることなら忘れてしまいたい。
いっそこの世から無くなってほしいぐらいよ。

とはいえ誕生日は、毎年、全ての人にぬかりなくやってくるわけね。
何もないよりはいいのかもしれないけど、できたら良いことがおこるといいですね。

ひとことK-POPコーナー
昨日行った人生初のファンイベントですが、まーくーはーりー! 遠かったよ…
でもすごくいい席だったの!! コンサートとは違う雰囲気で楽しかったです。
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『O・ヘンリー・ミステリー傑作選』苦しいこじつけが・・・

2014-03-02 14:18:21 | アメリカの作家

O・ヘンリー

新潮社の『O・ヘンリ短編集』で46篇の短篇を読んで、たぶん厳選された短編集なんだろうし
当分読まなくていいかしら…などと思っていたのですが
ミステリーも書いていたのね、と思い買ってみた一冊、なんだけど…
これをミステリーって言っちゃう?

ミステリーはキャパシティが広いので、そう言えなくもないと思いますが
やっぱり、“ いい話 ” という印象が否めない話が多かったですね。

28篇中、好きだったお話しをいくつかあげてみます。

『虚栄と毛皮(Vanity and Some Sables)』
モリーに説得されて悪事から足を洗ったキッドが、真面目に働いて8ヶ月が過ぎました。
ある日、キッドがモリーに、とても高価そうな毛皮を送りました。
ところが、キッドが仕事をしに行った家で、高価な毛皮が無くなったことがわかりました。

ありがちな話だけど、若いキッドのプライドが微笑ましい。

『X嬢の告白(The Confession of…)』
イギリスで6年間、上流社会教育を終えて帰国したリネットの前に
身分の高いクランストン卿が現れました。
しかし、あまりの完璧さに疑念を抱かずにはいられません。

最後びっくり!&笑えます。リネットの母親がどうかと思うわ…

『感謝祭の二人の紳士(Two Thanksgiving Day Gentlemen)』
その日、浮浪者のビートは、公園のいつものベンチに座りました。
ビートは、ひょんなことからはちきれそうに満腹でした。
けれども、毎年感謝祭の日にディナーをごちそうしてくれる老紳士を
失望させてはならないと、ごちそうになる決心をします。

イギリスっぽい感じがしますけど、これぞ O・ヘンリー!というお話しです。

『平和の衣(The Robe of Peace)』
上流社会の中でも最上流で、誰もが認めるベスト・ドレッサーでもあった
ベルチェインバーズが、突然失踪してから一年ほどたちました。
彼の古くからの友人二人が、スイスを旅行中に、極上のリキュール酒に惹かれて
険しい尾根にある修道院を訪ねると、なんと、そこに
ボロを身に纏ったベルチェインバーズが、修道士として暮らしていました。

これはねぇ、教訓も含まれているのかもしれないけど、かなり粋な話だと思います。

以上4篇の結末は、一般人としてホッとするところに落ち着きます。
面白くなさそうに聞こえるかもしれませんが、ちゃんと面白いです。

4篇には上から順に、嫌疑・詐欺・浮浪者・失踪と、ミステリーくさい副題が
つけられているのですが、かなりこじつけに思えます。

それ以外の話にも、殺人者とか罠とかそれらしい副題がついています。
そりゃそうなんだけどさぁ、無理くりミステリーにくくらなくても…と
笑えるものもあったりして…編者の苦労が伺えました。

後半にシャーロック・ホームズのパロディ『シャムロック・ジョーンズ』のシリーズ3篇と
詐欺師のジェフ・ピーターズが主人公のシリーズが5篇おさめられていて
一応ミステリー仕立てになっているのですが、逆になんだかつまらなかったかな…

短篇の名士ではあっても、ミステリーには向かない作家だったのかもしれませんね。
だんだんいい話になってっちゃって、謎解きとか関係なくなっちゃうんですもの。
そもそも謎解き不要な話しばかりだし…

ミステリーは幅広い!ってことで、良しとしますか?

ひとことK-POPコーナー
わたくし、この年になって、今日生まれて初めてファンイベントってものに行ってきます。
だってハードロックにはそういうのが無かったんですもの… どんなことするのでしょうね?
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『世界短篇文学全集2 イギリス文学20世紀』21世紀はどうする?

2014-03-01 02:57:08 | イギリス・アイルランドの作家


アメリカ版についでイギリス版も読んでみました。
こちらも『イギリス短篇24』におさめられている『砂糖きびは苦い』
『カリフォルニアの伯爵夫人』をはじめ、シリトーの『長距離ランナーの孤独』
デュ・モーリアの『恋人(接吻して)』など重複しているものが多数ありました。

作家陣は他に、ハートリー、A・マードック、M・スパーク、レッシングなど
こちらも盛りだくさんです。

ただ、アメリカ版にくらべて、未読なものの中に好きだ!という話が少なかったのね。
いくつかご紹介します。

『夏の夜(Summer Night)/1941年 エリザベス・ボウエン』
エマは車を走らせている途中、ドッグ・レースのある村から男に電話をかける。
ロビンソンは、いきなり隣人のジャスティンとクイーニー兄妹の訪問を受ける。
少佐は家で子供たちを寝かしつけ、フラン叔母をなだめていた。

実は不倫の話しなんですが、別々の場所にいる女性と不倫相手の男性と夫の
同時間帯の出来事を書いています。
三人の行動を想像しながら読むと、映像的になってさらに面白かったです。

『象を射つ(Shooting an Elephant)/1950年 ジョージ•オーウェル』
低地ビルマに派出所の警察官として勤務中のある日、象が逃げて市場で暴れた。
象使いは12時間ほどかかる場所にいて誰も象を鎮められない。
手にしているウィンチェスター銃に人々の視線が集まっていた。

私は常々 “ 赤信号、みんなで渡れば怖くない ” というのは、笑いごとじゃなくて
けっこう恐ろしいことだと思っているのですが、やっぱり集団の力って怖い。
集団と向き合った時の個人の、なんと無力なことでしょう。
なにかを集団でやらかす時には、よーく考えてからにしないとね。

『不思議な事件(A Mysterious Affair)/1956年 ジョイス・ケアリー』
友人のネッド・シンプソンは、都会に嫌気がさして、早くリタイヤしたいと言い続ている。
彼の妻ネルは、夫が土いじりができるようにと郊外の家を探すが
理想が高すぎてなかなか良い家が見つからない。

日本には「なかなか引退させてもらえませんのじゃ」っていう人は多いんですけど
伝統工芸とかやってる会社以外は、なんとかなるものだと思うよ。
で、そういう人が本当に潔く引退して、田舎に引っ込めるものなのか?
都知事選の後だからってわけじゃないけど、なかなか教訓になるお話しかと…

こちらは、植民地や世界大戦などの物語に加え、ちょっと怪奇的な要素を含む話が
多かったような気がします。
やはりイギリス人は怪奇的な話がお好きだったのかしら?
ま、建物に風情があるからね。

どうなんでしょう?
私が不勉強なだけですが、最近の作家はアメリカの方が元気な気がする…
この頃アメリカの作家ばかり読んでる気がするんですよね。
もとはイギリス文学びいきだったのに… 大好きになれるイギリス人作家を見つけなければ!!

ひとことK-POPコーナー
TOHEART WOOHYUN & KEYのティザーを見ると、二人はとても楽しそうですね! 期待が膨らみます
こうなったらオニュとソンギュの89ラインもどうでしょう? 大人の魅力ってことで…
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