まりっぺのお気楽読書

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スペイン女王イサベル2世王女 マリア・デ・ラ・パズ

2017-01-19 21:43:14 | スペイン王妃・王女
相思相愛の夫を得た王女
イサベル2世王女 マリア・デ・ラ・パズ・デ・ボルボン
バイエルン王子ルートヴィヒ・フェルディナント妃


1862〜1946

前回よりさらに長いです… 最後まで読んでいただけるとよいのですが…

イサベル2世には三男六女のお子様がいましたが
長男、次女、三女、三男は幼くして亡くなっています。
四女マリア・ピラールは18歳で急死しました。

マリア・パズは五女です、が、父親はカディス公ではなく、イサベル2世の秘書をしていた
政治家で外交官のミゲール・デ・カスティラだと言われています。
カスティラは老後、マリアの屋敷の一部を与えられ、亡くなるまでの26年間を過ごしました。
やはり他人ではなさそうですね。

マリア・パズは、イサベル2世の娘たちの中で一番母親似で、地味な顔立ちでした。
強い個性は無く、気さくで親切、ロマンティックで芸術的。
スペインの歴史と詩を書くのが大好きで、絵も上手でした。
またオペラや舞台の鑑賞が好きで、自らハープの演奏もしていました。

18歳の時、従兄のバイエルン王子ルートヴィヒとの縁談がもちあがります。
        
ルートヴィヒの母親は、イサベル2世の従姉妹にあたるアマーリエで
息子とマリア・パズの結婚を望んでいました。
アマーリエは人柄を重視したそうですが、ルートヴィヒは、マリア・パズの
ポートレイトを見て決めたそうです。 どれかしら? これかしら?
               
さぁ! ここからはルートヴィヒのプロポーズ大作戦をお送りします。

マリア・パズの兄アルフォンソ12世は、ミュンヘンでしばらくルートヴィヒと
学友だった時期があり、お友だちってことで彼を招待します。
マリア・パズは、ルートヴィヒがやって来た日のことを日記には記していますが
あまり魅力は感じなかったようで、結婚はイヤだなぁ…と思ったようです。

マリア・パズはルートヴィヒのプロポーズを断ります。
しかし、ルートヴィヒはあきらめるもんか! 受け入れてくれるまで待ちますとも!!

2年後、マリア・パズはまだ未婚でした。
1833年、ルートヴィヒは再びスペインを訪れ、二人で庭園を散歩中プロポーズ。
マリア・パズも今回は結婚をOKしました。

一度はフッた相手ですが、マリア・パズにとって、この結婚は大正解だったと言えましょう。

二人は結婚後、ミュンヘン郊外のニンフェンブルクに落ち着きました。
ルートヴィヒはものすごい音楽家で、オーケストラでヴァイオリンも弾いていました。
ミュンヘン大で薬学を学んでいました。
軍隊ではハイランクでしたが、政治的策謀は嫌いで、宮廷生活は避けていました。
マリア・パズも芸術家気質だし、演奏もするし、すごく気が合いそうね。

夫婦はニンフェンブルク宮殿での静かな暮らしを愛していました。
スペインから芸術家を呼び寄せて、彼らのパトロンもしていました。
長女ピラールは画家になっているのですが、両親の趣味の良さと
多くの芸術家に囲まれた暮らしが影響していたかもしれませんね。

また、多くの時間をチャリティーに費やし、貧しい子供たちの保護施設を拡大
1913年にはミュンヘンに学校を設立しています。

実家との交流は続いていて、姉のイサベルや義姉マリア・クリステュネとの文通で
スペインの様子を聞いていました。
長男フェルディナントは、アルフォンソ12世王女マリア・テレサと結婚しました。
第一次世界大戦後、一家の富は一気に落ちぶれましたが
度々王族としてスペインに招かれ宮廷で過ごしました。
束の間、日々のやりくりの苦労が忘れられて幸せだったかもしれませんね。

しかし、追い打ちをかけるように、甥のアルフォンソ13世が廃位され
マリア・パズの権利によるスペインからの収入が途絶えます。
さらにさらに、ヒトラーの台頭で暮らしは切迫していきます。

バイエルン王家の主派と違って、ルートヴィヒが属するアルベルティン家は
ナチに対して反抗的ではなく、夫婦の息子と二人の孫もドイツ軍に従軍していました。
それでも、ナチは王家締めつけの手は緩めず、家宅捜査され、手紙類も開封されました。

1945年、やっと終戦か… と思ったら、アメリカ軍がやってきて
一家が暮らす邸宅も襲われました。
困窮中も守ってきた、母イサベル2世の形見の宝石も奪われてしましました。

終戦後は、反戦派の市民や連合国側から見れば、ヒトラーの登場を招いた貴族社会、
ナチに加担した王族ってことになって、たたかれる対象になっていたかもしれないです。

一年後、マリア・パズは階段から落ちて、数時間後に亡くなりました。
84歳でした。 夫ルートヴィヒはその3年後に亡くなりました。

“ パズ ” というのは “ 平和 ” という意味だそうです。
平和への願いが込められた名を持ち、家族との平和で静かな生活を望んでいた女性の晩年が
戦争によって、踏みにじられてしまったかと思うと哀しいですね。
             
(Wikipedia英語版)

ひとことゆるキャラコーナー
みなさまはとっくにご存知だったのでしょうけど、ニャンゴ・スター! かわいいね!!
しゃべらないで口もとに手をあてる仕草もCute〜 「おいおい」しゃべるかも…ということですが、このままでいてほしい


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