森の中の一本の木

想いを過去に飛ばしながら、今を見つめて明日を探しています。とりあえず今日はスマイル
  

「ボクたちはみんな大人になれなかった」

2024-04-29 02:22:51 | ユーモレスクを聴きながら(book)

4月に読んだ本の感想です。

作者の燃え殻さんの文章が好きです。

ドライな感じなのに、なぜか湿った空気感が漂う文章。

彼はツイッターから出てきて、その文章から「140文字の文学者」と呼ばれていたらしいです。

 

この帯の説明をお借りするならば

アッ、いや写そう思いましたがお写真で手抜きします。(;^_^A

まったく別れの理由も分からずに、ある日突然別れがやって来て・・・・

「今度CD、持っていくからね。」と言う言葉で別れて、そしてそのまま終わってしまった二人。

だけど心のどこかで、やっぱり好きな人。

私にはそんな恋などなかったけれど、それでもなぜか懐かしさを感じさせるのでした。

 

ところで昔、田中康夫氏の「何となくクリスタル」っていう本があったでしょ。あれは、ファッションなんかの注釈が凄くて、それで話題になったようなものだと思うのですが、この本を読み始めて、なぜかその本の事を思い出したのです。もちろん、この物語に注釈なんかないですよ。だけど私は、思わず自分でメモを取ってしまいました。知らない言葉、知っておきたい言葉がたくさんあったからなんです。

と言っても、電車の中で読んでいたりしたので、数は多くないのですが、その中に

《「いま孤独なんだ。」を

「いま、自由なんだ。」に言い換えると鎮静剤くらいに効くんだよ。》と言うのがあって、忘れたくない言葉だなと思いました。

また私は、今までの人生で小沢健二を知らなかったのですが、今は知っているのは、この本のおかげです。

それから「うる星やつら2 ビューティフルドリマー」は、アマプラのウォッチリストに入れました。

 

そして今知ったのですが、これ、森山未來と伊藤沙莉さんで2021年に映画化もされていたのですね。

見てみたいけれど、アマプラにはなくて残念です。

 

 

実は、燃え殻さんはその作品で二作目。

2021年1月に「すべて忘れてしまうから」というエッセイを読みました。

好きすぎて、感想を書きそびれたのです。

確かにすべて忘れてしまう・・・・・この本に書かれていた内容なども。

だから私は目次の写真は撮りました。最近時々、エッセイなどはそれをやります。意外と記憶の橋渡しになります。

と、書いてその写真に撮ってある目次をしみじみと読んで・・・・・

さすがに3年たったらアウトじゃんと思いました(;^_^A

と言うより、その本を読んで、3年も経ってしまったのだなと思い、「あーヤダヤダ。年々時間は加速して行き、もうあっという間に死んでしまうに違いない。」と言う気持ちになっています。

だけど「死にたい」という相談を受けて、彼は言います。

「死にたい」を「タヒチに行きたい」に置き換えたらいかがでしょう、と。

あなたは「死にたい」のではなく「タヒチに行きたい」のだと、彼は言います。先に書いた本の感想でも、この置き換えの発想が出てきますが、習得したい技術ですね。

 

またそのエッセイは次の1文に惹かれて読み始めました。

それは「長生きって最大の復讐です。」でした。

 

 


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