沖縄の悲劇

沖縄でまた米兵による女子暴行事件が起きたため、沖縄県民は怒りを爆発させている。一体何回、何度同じ事が繰り返されるのだろう。それも沖縄の人達ばかりに。

沖縄の悲劇は、経済的に疲弊し米軍基地が無ければ経済が成り立たない仕組みになっていることにある。米軍基地を撤廃して欲しいと声高に叫び、望みながら、一方で米軍基地内や基地関係の仕事についている人が全県民のざっと約３分の１とも言われているため、沖縄県民の生活と米軍、沖縄経済と米軍の関係はそう容易く切れるものではないところが厄介なところなのだ。

そして繰り返し起る米兵の婦女子暴行事件に対して、日本政府は毅然とした態度を取り始めたのは、つい最近と言っても良い。以前は、事件を起こした米兵を逮捕する事も事情聴取することすら出来なかったのだ。そもそも沖縄米軍基地の諸経費は、日本の思いやり予算という勘定項目で支払われているのだ。

つまり、大雑把に言ってしまうと、日本政府は大金を払って米軍に日本の安全を守ってもらっているという図式がここに見える。だからと言って、日米の関係は植民地でも無く対等のはずなのに、日本政府は何かことが有っても、何もせず、何も言わずを通して来たのだ。

自分の国も安全を守るために滞在している人達が、ある時突然「オオカミ」に大変身なんてことになったのでは、話しにならないではないか。そして、犠牲になるのは何時も女子ばかりだ。政府は断固とした態度でこの事件に臨まないと、日本国民にも背を向けられてしまう。