2012.03.24 農地土壌の放射性物質濃度分布図、山梨県5箇所 県産農産物の安全性を考える材料として
この記事の続きは、「2011.08.23 山梨 桃 放射能で検索される」です。
2011年6月27日に厚生労働省の改正がでて山梨県では桃の検査を始めた、7月1日には結果が出ると報じられています。【放射性ヨウ素と放射性セシウムは不検出でした 07.01 19:36 NHK】
この件について、知事臨時記者会見(平成23年6月30日木曜日)があり、添付資料の2011年6月30日-「県産農産物の放射性物質検査について」 は既に私も前記事-6月のアクセス、放射能汚染への関心@山梨で確認しています。
私は知事記者会見から、横内正明山梨県知事は、食品中の放射性物質に関する「検査計画、出荷制限等の品目・区域の設定・解除の考え方」 をどのように考えておられるか確認したかったのですが、知事はこの意味を誤解されておられるのでは無いかと思います。
平成23年3月17日 厚生労働省-放射能汚染された食品の取り扱いについて、これが基本的な最初のメッセージです。
『飲食に起因する衛生上の危害の発生を防止し、もって国民の健康の保護を図ることを目的とする食品衛生法の観点から、当分の間、原子力安全委員会により示された「飲食物摂取制限に関する指標」を暫定規制値とし、これを上回る食品については食品衛生法第6条第2号に当たるものとして食用に供されることないよう対応することとし、・・・』
暫定規制値のことは今は問題にしません、国民の健康の保護を図ることを目的として検査やその結果による出荷制限が行われていると考えるべきです。
山梨県名産の「桃」や「葡萄」は日常の食べ物では無く、まずは県民(国民)が毎日の食材にするものこそ優先して検査を実施することが山梨県にも求められたと私は理解しています。記者会見の質疑応答を読む限り山梨県の新聞記者さんにもその意識は無さそうです。
私自身は店頭に並んでいるなら地産地消です、例えヨウ素やセシウムが少々入っていても全く気にしません。可哀そうなのはデータを示される事なく 「安全だよ」 と言われて生活する子供たちです。福島県の子供たちの内部被ばくは他人事で済ますことができない、「想定内」の引出しに追加すべきです。
政府の指示があろうと無かろうと、外の状況を見ている限り県内でも土壌・食材汚染を想定内とすべきなのは言うまでもないと思うから私はブログ記事を書いてきました。指示が出ても県民(子供)保護より先に名産品の売上保護に向いているように思えるのは残念です。これでは棄民政策で東電保護を優先しているかに見える菅直人政権と変わりないじゃないですか。大本営の信頼性が無くなった時、国民を守るにはそれぞれの地域ががんばるしかないのです。3.11で世の中は変った。
『県によりますと、4か所の桃、いずれも、放射性物質の放射性ヨウ素と放射性セシウムは一切検出されなかったということです。
県は桃のほかぶどうについても出荷が本格化する直前から検査も行う方針で、そのほかの農産物については桃やぶどうの検査結果などを見て判断するとしています。』(NHK山梨県のニュース 07月01日 19時36分) NHKが報じた通りの発言なら、だから順序が逆だと私は言うのです。
地面の葉物、根菜類、果実、当初の茶葉・・・他県での汚染はどのような状況で検出されたのか、葉物は水洗いした後では不検出なら消費者はそれを考えればよいし、仮に大根から検出されたなら地中に浸透した放射性物質が大根に吸収されていくことがあるのか、そういうことは農業県の山梨には専門家が多いから答えはすぐに分かるでしょう。そういう汚染のパターンが見えてくれば果物では理論的に汚染されることはないと判断できるかも知れません。
それが逆だったら、桃や葡萄は植物的な性質から汚染はされないが葉物や根菜は汚染される育ち方をするなら、検査体制は逆になるかも知れません、私は農作物には全く素人ですからわかりません。しかしインターネットのセキュリティを考える時にはあらゆる方向と手段による攻撃について考慮します。こちらがOKだから全てOKという判断はできません。
◇ 「3.11東日本大震災後の日本」ブログで、2011年7月3日のまとめ記事-土壌中の放射能はどれだけ植物に移行するのか? が参考になります。
◇ 2011年5月27日農林水産省-農地土壌中の放射性セシウムの野菜類と果実類への移行について が出ていたことを知りました。山梨県農政部は既にこの報告は読んでいるでしょう、その上で桃と葡萄の調査を先行させたなら私は消費者の立場で山梨県農政の考え方を理解できません。
【2011.07.04 追記】
◇ 2011.07.06 汚泥肥料中に含まれる放射性セシウムの取扱い@山梨、下水汚泥が肥料の原料にもなっていることを知りましたので情報を確認しました。 【2011.07.06 追記】