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山梨県庁サイトに一覧ページがあるのを確認しました-県産農産物の放射性物質検査結果 更新日:2011年7月27日(2011-08-04 追記)


山梨県産の農産物について、これまでの測定は以下のような公表データがあります。検査機関の東京検疫所は自治体の要請があれば検査を引き受けているが企業・団体の依頼は扱わないようなのでジェトロのリストには掲載されていないのでしょう。
◇ 2011年7月27日 県産農産物(ナス、リンゴ)の放射性物質検査の実施について(採取日:平成23年7月26日 検査日:平成23年7月27日 検査機関:厚生労働省東京検疫所)
◇ 2011年7月21日 県産ブドウ(デラウェア)の放射性物質検査の実施について(採取日:平成23年7月19日 検査日:平成23年7月21日 検査機関:厚生労働省東京検疫所
◇ 2011年7月1日 県産モモの放射性物質検査の実施について(採取日:平成23年6月30日 検査日:平成23年7月1日 検査機関:厚生労働省横浜検疫所輸入食品・検疫検査センター)
◇ 2011年6月30日 県産農産物の放射性物質検査について これは6月27日厚生労働省、区域の設定改正について山梨県の発表です、これにより7月1日以降の測定が始まりました
◇ 2011年6月30日 山梨県内で生産されたお茶(荒茶)の放射性物質検査について-南部町(採取日:平成23年6月29日 検査日:平成23年6月30日 検査機関:厚生労働省横浜検疫所輸入食品・検疫検査センター
◇ 2011年6月24日 山梨県内で生産されたお茶(生茶葉)の放射性物質検査について-南部町-二番茶
◇ 2011年5月17日 山梨県内で生産されたお茶(生茶葉)の放射性物質検査について-大月市,上野原市
◇ 2011年5月13日 山梨県内で生産されたお茶(生茶葉)の放射性物質検査について-南部町

データの記載は「不検出」ですが、これはゼロを意味せず、測定器の検出限界以下であることを意味していると私は解釈しています。1アンペア以下では針が振れない電流計でも1.01アンペアは計れるようなものだと思います。
昔の経験を思い出しました、お風呂に水を入れる時にポタポタ程度に蛇口を調整すれば水道メーターは動かない? 水道屋さんに尋ねたら動きます!

長野県産農産物の放射性物質の検査結果について からリンクされているPDFファイルでは、『定量下限値は、「緊急時における食品の放射能測定マニュアル」(厚生労働省)に基づき、20 Bq/kg です。これより低い場合は、「不検出」とされます。』 と注記されています。どこかで読んだ記憶があるのですが、基準値以下の場合には「不検出」と書いているページを批判する記事もありました。
10Bq/kgや3Bq/kgという検出限界値を説明しながら、「検出限界以下」と表記したデータを掲載している自治体ページも多数見ています。私テキには好みです。

「緊急時における食品の放射能測定マニュアル」 については、厚生労働省-食品中の放射性物質の検査について に以下のリストがあります--◆はPDFファイルです
試験法について
 平成14年5月に発出している「緊急時における食品の放射能測定マニュアル」と平成23年3月18日付および4月20日付事務連絡を参照してください。

緊急時における食品の放射能測定マニュアル(40ページ)[398KB] 【平成14年3月 厚生労働省医薬局食品保健部監視安全課】私がダウンロードしたのは2011年3月17日作成のファイルです
『「緊急時における食品の放射能測定マニュアル」に基づく検査における留意事項について』(平成23年3月18日厚生労働省医薬食品局食品安全部監視安全課 事務連絡)[89KB]
『「緊急時における食品の放射能測定マニュアル」に基づく検査における留意事項について』(平成23年4月20日厚生労働省医薬食品局食品安全部監視安全課 事務連絡)[271KB]
 「放射能汚染された食品の取り扱いについて」(平成23年3月17日厚生労働省食品安全部長通知)[132KB]

魚について
神奈川県で県内で生産された食品の放射能濃度について 掲載日:2011年7月28日更新 から魚について見ていて気が付きました。
独立行政法人水産総合研究センター、ここに 「水産生物放射能分析技術研修会-試料の採取及び調整方法について」の開催について というページがあり、リンクされている 「資料:試料の採取及び調製方法について(PDF)」 が素晴らしいです。3,286 KB の大きなファイルですが、写真を使って実際の作業が解説されています。魚はこのように処理して測定するのかと、私は初めて知りました。
最後に書かれています--『解体した魚は、部位毎にまとめてビニール袋に詰めて冷凍保管。 また、これまでの測定した試料では、暫定基準値に達する濃度は検出されていないことから、残滓の処理は通常の廃棄物として処理することが可能と判断。 なお、暫定基準値以上の濃度が検出された場合の残滓の廃棄方法については、今後の課題。』
そして、『信頼のおける測定値』→『行政・漁業者・消費者の適切な判断』 とまとめられています。
測定済み試料は追試が可能なように保存してあるという意味に解釈できるのでしょうか。そういう点を見ていくことも科学的な態度としては大切です。

厚生労働省平成23年4月20日の事務連絡には、野菜の測定方法について書かれています。リンゴを皮を剥かずに丸ごとかじるような食べ方は昔話になるかも知れません。最近の私はレタスも水洗いしています(^o^)

お米への関心
前記事のコメントに書いたことを再掲しておきます
3.11東日本大震災後の日本ブロガーさんは既に小麦について記事にされ、お米の検討もされました。
7/23 今年の米の放射性セシウムによる汚染具合を予想する!後編、この記事では検出限界以下だろうと推測されています。
昔の米不足の時のように外米の美味しい食べ方を研究しておこうかと思っていたのですが、今年も美味しい新米を食べられるでしょう。
しかし行政が的確・迅速な発信をしなければ、風評被害が発生する可能性は大きいとも思っています。



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農林水産省、平成23年7月25日 高濃度の放射性セシウムが含まれる可能性のある堆肥等の施用・生産・流通の自粛について
これがソースだと思いますが、7月28日夕方のニュース記事で、『飼育している牛や酪農家から預かって放牧している牛のふん尿を使って堆肥を生産して県内の農家に有機肥料として販売・・・』を読みました。(NHK山梨県のニュース「たい肥出荷自粛要請 県内は」)
先日は汚泥肥料中に含まれる放射性セシウムの取扱い@山梨について記事を書いています。
私は農業や畜産業のことを全く知りませんからソースを確認していくだけです。それは日本の食料問題がこれからどうなるか、子供たちは何をどのように食べることができるかという問題への関心からです。
農林水産省の要請記事には、以下の事が書かれています・・・(引用は部分)

 2 高濃度の放射性セシウムを含む堆肥を農地土壌に施用すると、土壌中の放射性セシウム濃度が増加する可能性が高く、そこで生産される農作物の放射性セシウム濃度が食品衛生法の暫定規制値を超過する確率が増大します。
 5 この基準が設定されるまでの間、とりあえず、17都県(青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、新潟県、山梨県、長野県及び静岡県)で発生した堆肥原料及びこれらを原料とする堆肥については、農地土壌への施用を自粛していただくこと、また、こうした堆肥原料及び堆肥の生産・流通を自粛していただくことが必要であると考えております。

私は「放射能汚染された食品について山梨県の対応が変です」 を書いた時に、農作物が土壌からどういう養分を取り込んで成長するのか、農作物に放射性物質が蓄積される科学的な検証のことに触れました。その時確認した農林水産省平成23年5月27日の「農地土壌中の放射性セシウムの野菜類と果実類への移行について」  私は内容は理解できませんがリンクはしました。
上に引用した農林水産省の2項は、農作物と肥料の関係について自分達が検証した学問的な根拠を踏まえているのでしょうか?
『農林水産省は、より実態を反映した移行係数を得るため、自治体や試験研究機関と連携し、新たに作付けされる農作物の収穫時における放射性セシウムの分析結果と栽培土壌中の放射性セシウム濃度の比較や栽培試験を実施するなど、農地土壌中の放射性セシウムの実態や移行の程度に関するデータを収集・解析してまいります。』はどうなったのでしょうか。

とりあえず禁止しておけば何かあった時に責任は問われない、そういう官僚の意図が透けて見えるような「要請」だと感じます。
NHKの記事には、『牧場の運営を委託されている県子牛育成協会は「国に放射性セシウムの基準を早く作ってもらい販売を再開できるようにしてほしい」と話しています。』 と書かれていました。
農林水産省が「移行係数」と書いたように、農作物の成長と肥料の関係は作物により異なるでしょうから、施肥する作物を特定しない汎用肥料の汚染基準などは制定できないと私は思います。汚染度ミニマムに合わせたら販売できる堆肥は無いかも知れません。東京電力から早急に賠償をとる方策こそが必要ではないかと思います。税金で補償するのは止めて欲しい。

さらにビックリしたのは、「記」の『(1)  原子力発電所事故後に17都県で生じた家畜(豚・家きんを除く。)の排せつ物・・・』です。豚肉や鶏肉には汚染は無いという意味に受け取れます。既に調べて広報されているなら、私は読み落としています。
牛肉だけがなぜこれほど報じられるのか・・・牛肉輸入の今後の展開と深い関りがあるのだろうと私は感じますが、私がたまに買う時の牛肉はオージー・ビーフが多いように思います、安いから。

全ての国産農畜産物には何がしかの放射性物質が含まれることになれば、食生活の状態により内部被ばくの状態も人それぞれに変化するでしょう。これからの日本の汚染食品の許容基準策定こそは、縦割り行政の壁を崩して総合的に官僚を動かしていく政治主導が求められるものです。
カロリー計算しながらダイエットするように、摂取した放射性物質の値を記録しながら食生活をしていく日本民族の姿はSFとは言えないかも知れません。

山梨県内100個所の放射能測定に7月28日の結果を追記しました。0.08μSv/時 が出ている測定場所は地元の教育委員会が確認なさると良いと思います。何を確認すべきかは既にお分かりのはずです。



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