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ADHD:時間処理機能の異常など、最新研究を紹介--高松 /四国

2011年07月20日 01時12分41秒 | 障害者の自立
 ◇香川大・石川教授ら講演「薬物治療は一般的、違いや処方に理解を」
 発達障害の一つで、注意力や落ち着きに欠け、多動が目立つ「注意欠陥多動性障害」(ADHD)の最新研究を紹介するシンポジウム「ADHDの新展開~壊れた脳内時計への対応」が今月8、9日、高松市内で開かれた。三つ目の症状として注目を集めつつある「時間処理機能の異常」について研究発表などが行われた。【馬渕晶子】

 シンポジウムは香川大医学部付属病院子どもと家族・こころの診療部の主催で、石川元(げん)・医学部教授らが講演した。

 石川教授によると、ADHDの症状は、経験や知識に基づいて選択や判断できない「実行機能の異常」▽「後で遊べる、ほうびがもらえる」などの考え方ができず、我慢できない「遅延報酬の理解困難」--の二つとされてきた。

 しかし、英サウサンプトン大のシュヌガバーク・エドマンド教授が昨年6月、「3時間で作業を終わらせる」などの段取りができなかったり、時間を守ることができない「時間処理機能(=タイミング)の異常」という、三つ目の症状を発表した。「時間処理機能の異常」のみに悩んでいながら、従来は他二つの症状に分類されていた患者もいたという。

 石川教授はADHDの薬物療法についても触れ、脳内でドーパミンやノルアドレナリンの神経伝達物質の濃度を高めるメチルフェニデート(商品名・コンサータ)とアトモキセチン(同・ストラテラ)が国内で主流と説明した。石川教授は、コンサータが実行機能にも遅延報酬にも有効とする一方、ストラテラは実行機能のみに効くが食欲低下の副作用が軽く、24時間効果を発揮するのが利点などと特徴を挙げた。

 時間処理機能については、前頭前野などが関係している他二つの機能・症状と違い、側頭葉・小脳がつかさどっていると指摘。治療に既存薬が使えるのか、新薬の開発が必要となるのかについては、今後の研究課題という。

 石川教授は「薬物治療は一般的になっており、ADHDの子どもは40人に2人いる。教育関係者や家族にも、薬の違いや処方について理解してもらいたい」と述べた。

毎日新聞 2011年7月16日 地方版



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