神奈川県は、去年殺傷事件が起きた相模原市の知的障害者施設の建て替え方針の再検討に向けて、入所者の家族を対象にした説明会を開き、家族側からは、県の当初の構想案どおり同じ規模の施設の再建を望む声が多く出されました。
神奈川県が事件が起きた「津久井やまゆり園」で開いた会合には、入所者の家族およそ100人が出席し、施設の建て替え方針をめぐって意見が交わされました。
この中で県の担当者は、同じ規模の施設を再建するという県の構想案に対し、障害者団体などから入所者が地域に根ざした生活を送ることができるように小規模な施設を複数作るべきだといった反対の意見が出されたため、再検討を進めていることを説明しました。
これに対して家族からは、「地域の中で暮らせないから施設に入っている」とか、「施設がないと親として不安だ」などと、県の構想案どおり同じ規模の施設の再建を望む声が多く出されました。
家族会の大月和真会長は「大規模な施設でしか暮らせない人がいることをわかってほしい。一刻も早く建て替えを進めてもらいたい」と話していました。
神奈川県の小島誉寿福祉部長は「さらに家族の意見を聞く機会を設けて検討したい」と話していました。
2月19日 NHK