ゴエモンのつぶやき

日頃思ったこと、世の中の矛盾を語ろう(*^_^*)

「累犯障害者」の孤独な人生 還暦後に知的障害と判明するケースも

2014年01月17日 03時07分22秒 | 障害者の自立
知的障害などがあって犯罪を繰り返す「累犯障害者」の救済の動きが広がりつつある。だが、共通するのは「孤立」や「貧困による生きづらさ」を抱えている点で、刑務所は身寄りのない人々にとって“安住の地”という声もある。

 東京都葛飾区の社会福祉法人「原町成年寮」が運営する都内60カ所以上の施設には、知的障害者344人が暮らしている。2011年以降は累犯障害者7人を受け入れ、新たな人生の伴走をしている。

 東京都出身のノボルさん(仮名・65歳)は2年前、静岡刑務所を出所した。50代を迎えてから7年間スーパーで万引きを繰り返した末、窃盗罪で懲役1年を言い渡されて服役した。

 それ以前も、服役こそ免れてきたが、万引きの常習者で、留置場に10回以上入っている。盗むのはたいてい弁当やカップ麺、缶コーヒーなど。冬場はジャンパーやズボン、靴下にも手を出した。

 なぜなのか。

「食いたいから。人間が生きていくためには食べなければならない。でも、他人の物を盗(と)るのはよくないですよね」

 記者の質問に答える口調は常に柔らかく、「ハイハイ」「わかりました」と人当たりが良い。だが実際は重度の知的障害者で、それが発覚したのはわずか2年前のこと。刑務所での知能検査の結果は知能指数(IQ)32だった。

 小中学校は普通学級に通い、義務教育終了とともに働いた。靴屋の店員、ボイラー点検、ゴミの収集……。職場の人間関係につまずきがちで、嫌気がさすと辞めた。生活に困らなかったのは両親と3人、親戚から借りた一軒家で暮らしてきたからだ。

 53歳のとき、父が浴室で倒れて亡くなった。翌年に母も病死した。生活費だった親の年金が途絶え、ノボルさんも腕が動かなくなって日雇い労働ができず、飢えをしのぐために盗むようになった。

 2年後、それまでは家賃5万円の滞納に目をつぶってくれていた親戚に家を追い出され、仕方なく公園内の小屋へ移った。生活保護を受けようと役所に2回ほど相談に出向いたが、「まだ働けるのでは」と言われて帰ってきた。冬の厳しい寒さで両足の指が壊死し、病院に運ばれて切断した。入院費を支払うために生活保護を申請してもらったが、退院後に受け取り方がわからず、それっきりになった。

 数年間にわたるホームレス生活は、スーパーの警備員に万引きを通報されて逮捕、実刑判決となり、幕を閉じた。ノボルさんにとって刑務所とはどんな場所だったのだろうか。

「住むところと食べるもの、仕事もあって、毎日充実していました」

※週刊朝日 2014年1月24日号

「障害者の能力知って」 就労支援施設、取引拡大目指し売り込み /熊本

2014年01月17日 03時00分32秒 | 障害者の自立
 ◇食品、くまモン玩具など展示

 熊本市内の障害者就労支援施設19団体でつくる「はーとアラウンドくまもと」(福島貴志代表)が、施設が提供する商品やサービスを多くの人に知ってもらう取り組みを続けている。リーマン・ショック後の不況で落ち込んだままの取引を少しでも増やしていくのが狙い。福島代表(50)は「彼らが持つ能力を発信して仕事の幅を広げたい」と意気込む。

 熊本市役所の一室で14日にあった13の就労支援施設が参加した合同説明会。「はーとアラウンドくまもと」主催で、各施設が作ったせんべいやゼリーなどの食品や、県のPRキャラクター「くまモン」を図柄にした玩具などが並んだ。訪れた市の関係者は試食したり、玩具を手に取ったりして品質を確かめた。

 就労支援施設では、障害者がそれぞれの症状に合わせた条件で働いて工賃を得ている。ただ、取引先が障害者福祉に理解のある企業や自治体に限られるため、得られる工賃は最大限に働いても月数万円がやっとだという。

 国は昨年4月に障害者優先調達推進法を施行し、公的機関が物品やサービスを就労支援施設などに優先的に発注するよう定めた。しかし施設の情報が十分に伝わっていないため、発注に結びついていないのが現状という。

 はーとアラウンドくまもとでは、商品開発のプロを招いての合同研修会を開催したり、複数の施設の商品を集めた共同販売を実施したりしている。今後は施設への発注を増やすため、企業や市民へのPRにも力を入れていくという。

毎日新聞 2014年01月16日 地方版

レタス生産快調 障害者通う壮瞥の「工場」、1日80株出荷「多くの人、働く場に」

2014年01月17日 02時55分50秒 | 障害者の自立
 【壮瞥】幅1・5メートルの水耕容器を4段に積んだラックがずらりと並び、リーフレタスが鮮やかな緑の葉を広げる。町内滝之町の障害者就労支援事業所「さらら壮瞥」にある植物工場は、寒さが厳しさを増す真冬の外界とは別世界。広さ約60平方メートルと小規模だが、胆振管内初の植物工場として昨年6月に完成以来、順調に出荷を続けている。

 さらら壮瞥では21人の通所者が、農作業の手伝いとパンの製造販売をしている。植物工場は、4年前まで果樹園社長だった坂爪義春理事長(76)が、通所者の就労機会を増やそうと開設を決意。築50年を超すものの、ブロック造りで断熱性の高いリンゴ貯蔵庫を改造して使うことで経費を抑え、最新設備を約1千万円で導入した。

 植物工場は照明や空調設備、栄養分入りの水溶液などを使い、作物の生育を屋内で人工的に制御するシステムで、季節を問わず同じ条件で生産できる。

 さらら壮瞥の工場は冬の寒気や日光を遮断し、室温22度、湿度75%前後に保つ。育苗期を含め50日で1株90グラムにして出荷する。168個の水耕容器は、スポンジ上で発芽した苗やこんもり育った出荷期の株など、生育日数別に分けられている。

 工場では毎日、通所者3、4人が働き、坂爪さんは半年の成果を「生産面は安定した」と振り返る。佐賀県の設備メーカーの指導に基づく作業の中で、メーカー側が60%程度を標準とする発芽率は100%を達成し、出荷量も1日80株ほどに上る。「壮瞥の水が良いのかも」と話し、室温管理の電気料も「成長促進用の蛍光灯の熱だけで冬も室温が30度ほどに上がり、予想より低コストに推移している」と笑顔を見せる。

 今後は販売面が課題だ。出荷先はパンの直営店(店頭価格1株130円)に加え、道の駅そうべつ(同140円)、胆振、日高などのコープさっぽろ(同168円)を確保したが、袋や箱代を差し引いた1株当たりの収益は、120円の目標に対し現在は100円以下にとどまる。坂爪さんは「無農薬で洗う手間もいらない植物工場産レタスの人気を高め、より多くの人に働いてもらいたい」と稼働2年目の夢を描く。

北海道新聞(01/16 16:00)

「亡き祖父 喜ぶ」 全国障害者技能競技大会 部門金賞・大谷さん

2014年01月17日 02時50分27秒 | 障害者の自立
 二〇一三年度の全国障害者技能競技大会「アビリンピック」のビルクリーニング部門で頂点の金賞に輝いた川崎市川崎区の会社員大谷晃弘さん(22)が十五日、市役所を訪れ、福田紀彦市長に報告した。金賞獲得は生前の祖父と交わした約束で、大谷さんは「祖父も喜んでくれている」。

 大谷さんは知的障害者で、高津区の建物総合管理業「互幸ワークス」に入社して四年目。「日本一に」の誓いを胸に、通常勤務後も居残って練習を重ねた。初出場の前大会は銀賞。昨年十一月に幕張メッセ(千葉市)で開かれた今大会で、会場に設けられた模擬オフィスのごみ処理、床の掃き・拭き作業を的確に行い、二度目の挑戦で夢をかなえた。

 竹中伸幸社長から「努力が結果になった」とたたえられ、大谷さんは「次は健常者の大会で日本一を目指したい」と抱負を語った。福田市長は「有言実行ですばらしい。これを励みに今後も頑張って」と激励した。


「祖父との約束だった」という金賞を福田市長(右端)に報告した大谷晃弘さん(中央)。左は竹中伸幸社長=市役所で

東京新聞 : 2014年1月16日

餅つき:新成人祝い 障害者ら70人楽しむ−−蕨・総合社会福祉センター /埼玉

2014年01月17日 02時48分04秒 | 障害者の自立
 蕨市錦町の総合社会福祉センターで15日、就労支援事業などを行う多機能型事業所「スマイラ松原」に通う障害者と職員ら約70人が餅つきを楽しんだ。同事業所の「新年・新成人を祝う会」の恒例イベント。今年成人式を迎えた3人も参加した。

 参加者が順番に杵(きね)を持ち、大きな臼の中のもち米を力いっぱいつくと、「ぺったん、ぱったん」の音に混じり、周囲から「よいしょ、よいしょ」のかけ声が響いた。できたての餅は、参加者にさっそく振る舞われた。

 事業所には19〜61歳の障害者が通所。散歩を楽しんだり、パン作りに取り組んだりしている。萩原勇一郎所長(46)は「みんなで楽しめてよかったです」と話した。

毎日新聞 2014年01月16日 地方版