ゴエモンのつぶやき

日頃思ったこと、世の中の矛盾を語ろう(*^_^*)

あの日その時:取り押さえ審判・証言録 被告人質問/9 /佐賀

2011年01月09日 01時21分13秒 | 障害者の自立
 ◇落ち着かせるのを優先  佐賀市で知的障害者の安永健太さん(当時25歳)が警察官に取り押さえられた直後に急死した問題で、県警巡査長、松雪大地被告(30)が特別公務員暴行陵虐傷害罪に問われた審判の第9回公判(昨年12月16日)。松雪被告に対する被告人質問で検察役弁護士の尋問が続いた。
 検察役 どの時点から保護に入ったと考えるか。
 被告 蛇行運転して交通事故を起こしバイクを蹴り、駆け付けて運転手との間に入った私たちに対して暴れる、その状況で保護に。
 検察役 (被告に同行した警察官の)Aと被告が、保護しようと意見統一させた場面はあるか。
 被告 特に声掛けをしていない。
 検察役 歩道へ移動させようという声掛けもしていないか。
 被告 安永さんの状況を考えれば、声を交わさずとも、歩道が安全と分かる。
 検察役 安永さんに「ここにいると危ないから歩道へ」という声掛けはしたか。
 被告 落ち着かせようと「落ち着かんか」「何しよっか」と言った。
 検察役 車道は危ない、歩道へ行って、という声掛けはしたか。
 被告 激しく暴れながら抵抗する状態だったので、落ち着かせるのが優先と思い「落ち着かんか」と言った。
 検察役 歩道で安永さんが尻餅をつくことがなければどこまで押すつもりだったか。
 被告 周りに何もないところと。倒れた位置くらいまで、と考えていた。
 検察役 (その場で)なぜ解放しなかったか。
 被告 「落ち着かんか」「何しよっか」と声を掛けたが、こちらをにらみ「うーあー」と声を上げ、ツバを吐き、手を振り回していた。私は安永さんが落ち着くまで押さえようと思った。
 検察役 落ち着くとは、腕を振ったりしなくなる状態か。
 被告 私たちの受け答えに答え、暴れないのを待った。
 検察役 逮捕は考えなかったか。
 被告 一連の行動を見て、保護すべきだと考えた。
 検察役 逮捕ではなく保護だ、とAと相談したことは。
 被告 一連を見ているAであれば、保護だと分かっていると思う。
 検察役 落ち着かんか、という声掛けに、まとまって応答はなかったか。意味ある言葉で反論はなかったか。
 被告 ない。「うーあー」とにらみつけている状況。
 検察役 知的障害者だ、という考えはよぎらなかったか。
 被告 精神錯乱者とみて保護行為に入った。
 検察役 精神錯乱者と知的障害者の違いは。
 被告 知的障害者は知的に障害がある人、精神錯乱者は障害にかかわらず、意味不明の言動で暴れる方。
 検察役 蛇行運転を見て、そう感じたのか。
 被告 その段階ではまだ判断していない。
 検察役 保護に入った時点で判断したのか。
 被告 はい。
 検察役 パトロール中、行動がおかしい人をどういうふうに保護するのか、訓練は受けているか。
 被告 抵抗する相手に最小限で押さえる訓練を受けている。
 検察役 相手に(意思が)伝わらない時に抵抗をなくすための訓練や研修は。
 被告 抵抗されればそれに応じて、必要最小限で押さえる訓練を受けている。
 検察役 とすれば、抵抗がやまぬ限り、取り押さえが続くことになるのか。そういう指導を受けているのか。
 被告 どんなに興奮状態にある人でも、精神が落ち着く、と考えているので、抵抗がやむまで押さえていた。
 検察役 取り押さえから逃げようとした場面は。
 被告 押さえる行為に抵抗し、起き上がろうとはしたが立ち上がって逃げることはなかった。

毎日新聞 2011年1月8日 地方版

心のバリアフリー:有識者に聞く/3 イスバスチーム代表・斎藤信之さん /茨城

2011年01月09日 01時15分21秒 | 障害者の自立
 ◇必要な支援の分類を--斎藤信之さん(43)

 --県が秋に導入予定の身体障害者用駐車場の利用証制度について注文は。
 「障害者」とひとくくりにするのではなく、(支援が必要な分野に応じて)分類するなどして、当事者がよく話し合い、理解を深めていくことが重要だ。
 車椅子利用者や妊婦は、車のドアを全開にしないと乗り降りできないので広い専用駐車スペースが必要だ。現在は、大ざっぱに障害者用駐車場となっているので、内臓疾患でも障害者手帳があれば障害者用にとめられる。必要とする具体的なサポートを理解し、制度設計する必要がある。
 --健常者が障害者用を利用する例が目立ちます。
 100円ショップで車椅子マークのステッカーを買って、必要もないのに障害者用駐車場を利用する人もいる。でも想像してみてほしい。脳性マヒや頸髄(けいずい)損傷者は、手のひらで車椅子を数センチ単位でこぐ。どれだけ時間がかかるか。雨の日に病院に行って、障害者用駐車場がいっぱいだったため遠くにとめるしかなく、1時間ずぶぬれになりながら病院の入り口にたどり着くことがある。不正駐車する人はそういう現実を知らない。
 社会は助け合いなので、本来は障害のあるなしは関係ない。どんな人がどんなサポートが必要か理解できれば、助け合える。
 --どのような町を望みますか。
 当たり前のことが当たり前になっている町。頭では、車椅子がどこにでも行けるのがいいとみんな思っているが、どうすればいいか分かっていない。一番の問題は、障害者と健常者が接する機会がないことだ。私はイスバスを通じて障害者と健常者が接する機会を作っている。福祉ではなく、興味が持てるやり方で機会を作っていくことが大切だ。
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 ■人物略歴
 ◇さいとう・のぶゆき  18歳でバイク事故に遭い、脊髄(せきずい)を損傷し車椅子の生活に。22歳で単身渡米し、全米車椅子バスケットボール協会の2部でプレー。04年に帰国後、水戸市にイスバスチーム「スピニング・フープス・レボリューション」(SHR)を設立し、代表を務める

毎日新聞 2011年1月8日 地方版

創作劇:震災での経験、成長する障害者描く 「おじいちゃんの古時計」上演へ /兵庫

2011年01月09日 01時10分50秒 | 障害者の自立
 ◇ボランティア、人との出会い…実話基に

 95年1月の阪神大震災で、ボランティア活動や人との出会いを通じて成長する障害者を描いた創作劇「おじいちゃんの古時計」が16日、尼崎市で上演される。実際にあった話を基に大阪府枚方、寝屋川両市でフリースクールを運営する中川雄二さん(56)が脚本を書いた。中川さんが当時、被災地で感じた、「絶望を乗り越えた末に見えた希望」を舞台で表現する。被災地の上演は3年ぶり。
 「古時計」は、耳の聞こえない少年と、脳性まひで車椅子の少女が、少年の「おじいちゃん」の安否を探しに震災直後の被災地を訪れるストーリー。がれきの中でボランティアに取り組む他の障害者、家族や友人を亡くしながら他人のために一生懸命な女性に出会い、2人は成長していく。
 当時、中学校の教諭だった中川さんは、教え子の障害者と被災地でボランティアに取り組んだ。脚本は、中川さんと教え子が経験した、成長、出会い、いわれのない差別がベース。教え子と被災地の姿を心に温め、02年に数カ月かけて脚本を書き上げた。校内の文化祭で初めて上演した。被災地では、08年に神戸市で初上演。阪神地区では初めての上演となる。中川さんは「震災は、人と人のつながりや生きることの意味を学ぶ上で絶好の教材。決して風化させてはならない」と話す。
 演じるのは、フリースクール内の劇団メンバーら約30人。耳が聞こえない少年を演じる同志社大1年、松井元気さん(19)は、中学校で最初の友人が車椅子だったという。「当時の障害者がどんな経験をして、どんな思いを持っていたかを考えながらながら演じる」と話す。現在、週2回の猛練習に取り組む。
 尼崎市南塚口町3のピッコロシアターで16日午後1時半、開演。大人500円、高校生以下300円。問い合わせは中川さん(090・4289・5317)。

毎日新聞 2011年1月8日 地方版

「打つ」って爽快 「ティーボール」、障害者・小学生が熱中

2011年01月09日 01時02分26秒 | 障害者の自立
 立てた棒(ティー)に乗せたボールを打って得点を競う野球に似た競技「ティーボール」の競技人口が増えている。「打つ喜びを味わってほしい」と、日本の大学教授が具体的なルールを作成した。止まっているボールを打つため、障害のある人でも参加しやすく、障害者団体でも年々広まっているほか、小学校でも授業に取り入れられている。

 障害者の大会は1994年、北海道北広島市で8施設が参加して始まった。小学生のチームなども参加できるようになって規模が拡大し、2010年秋に札幌ドームで開かれた大会は過去最多の83チーム、約1700人が熱戦を繰り広げた。半数近くが障害者のチームだった。

 大会に出場した北海道岩見沢市の岩見沢高等養護学校は、野球部をつくったばかり。キャプテンの2年、対馬麻人君(16)は「新しいチームにも簡単で、たくさん得点できた。野球の基本になる」と声を弾ませた。

 サッカー人気に押されていた94年、全日本野球会議が推奨し、普及が進んだ。小学校では3、4年の学習指導要領に盛り込まれ、11年度からは高学年の要領にも正式に採用される予定だ。

 日本流ルールを作った早稲田大人間科学学術院の吉村正教授(健康福祉マネジメント)は「ここまで普及するとは想像していなかった。指導者の育成が今後の課題だ」と話している。

日本経済新聞

おもいやり駐車場利用者、3分の1が対象外 県調査

2011年01月09日 00時59分02秒 | 障害者の自立
 障害者などのためにスーパーや公共施設などに設けられた車いすマークの駐車場について、必要な人がきちんと利用できるよう県が利用証を発行する「おもいやり駐車場利用制度」導入後の実態調査の結果がまとまり、対象外の人の利用が依然として約3分の1あることが分かった。協力施設の5割近くが一般の利用者が減らない、として県のPR強化を望んでいる。
 制度は2009年7月にスタート。全協力施設988(民間575、公共413)のうち、延べ22施設62区画で昨年10、11月に調査した。
 駐車した475台のうち、県が発行する利用証を持っておらず、対象外とされる利用者は35.2%の167台。残りは対象者だったが、利用証を持っていたのは全体の31.6%の150台。33.2%の158台が所持していなかった。
 一方、全協力施設に対して10月に郵送で行ったアンケート(回収率49.7%)によると、対象者でない利用が「減った」と答えた施設は前年度比4.2ポイント増の40.5%。「変わらない」は同4.7ポイント減ったものの、48.3%と半数近かった。
 不適正とされる利用者には、56.4%の施設が声かけなどをしている、と回答。ただ、28.1%は「対応していない」とし、その理由では、人の余裕がないとの答えが多かった。旗振り役の県への要望では、回答があった施設の71.5%が「PR強化」を求めている。

朝日新聞 -