実は、突然停電したのだ。
いつもはすぐに復旧するのだが、この日の停電は長かった。
いつか手術中に停電することがあるのではないかと恐れていた。
手術中に停電すると、灯りが消える。麻酔器が止まる。心電図他のモニターも消える。手術台が上げ下げでき なくなる。馬を吊り下げて運ぶホイストが動かせない。・・・・・
この日は、手術室をはさんだ反対側の覚醒室では、開腹手術をしなければいけない馬が、去勢手術が終わるのを待っていた。
停電は、なかなか復旧しなかった・・・・・・
何度か一瞬電気がついたが、すぐ切れてしまう・・・・・
こんなときのために発電機を用意してある。
全館の電気をまかなうわけにはいかないが、手術室の最低限の電力をまかなえるようになっている。
この発電機の電気で、去勢手術を終えた馬をホイストで吊り起こす用意をし、次の馬の開腹手術を始めた。
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この日の停電は、まだ昼間だったので良かった。
夜中の手術中に停電したときのことを考えておかなければいけない。
非常灯は点くのだが、非常に暗くなる。その中で、冷静に迅速に対応しなければいけない。
北電さん、停電しないように頼みますよ~
馬は・・・
ある意味、人間の生命保険金より高い馬も・・・
値段がすべてではないでしょうが、考えると恐ろしいですね
人の病院には自動的に切り替わる非常電源があるのだろうと思います。しかし、ときどき作動させて点検しているという話は聞きませんね。
20年やってきて、診療中に停電したのは初めてでした。しかし、手術している時間は確実に増えているので・・・・危機管理が必要です。
命に比較できるリスクはありませんが、私の場合、超高価な受精卵の性判別中だったりと思うと恐ろしくなります。PCRは一瞬だと自己復旧するみたいですが、やり直しはきかないですから、無停電電源につないだ方が良いですね。
停電のための設備は各種あると思うのですが、それぞれコストや性能はどうなのでしょうか。われわれのように生物を扱う職場には必要でしょうね。