2ヶ月齢の黒毛和種子牛が腹囲膨満して、便がでない、食欲不振、とのこと。
開腹したら、腹膜炎で、消化管が腹壁に張り付いていて、第四胃に穿孔が見つかった。
一概に、「牛は丈夫だ」とは言いたくないが、やはり牛は強い。
馬なら・・・腹膜炎でひどいことになり、開腹手術で穿孔が見つかっても予後不良だろう。
この子牛、フィブリンで消化管はあちこち張り付いていたが、腹水はさほど増量もなかった。
牛はやっぱり丈夫だ。
-
この月齢の子牛の腸閉塞は、腹膜炎による癒着が多いように思う。
臍からの感染、あるいは4胃穿孔。
この子牛は哺乳ロボットで人工哺乳されていた。
人工哺乳でなければあまりおこらない事故のように思う。
////////////
お雛祭りだからか?オラ君久しぶりに女子会参加の図。
馬、とくにサラブレッドは弱いですね。速く走れることだけで生き延びてきたのだと思います。
牛はすごいのですね…
癒着でも通過障害が起きてしまうのですね!
腹膜炎(感染)に対してはお腹の中に抗生剤等を入れられるのですか?
腹膜炎による癒着で通過障害が起きている、というのは子牛の腹囲膨満のひとつのパターンかと思い記事にしました。
抗生物質を入れますが、どれだけ効果があるか・・・牛が強いのは癒着させて傷を治す力が強いこともあります。ひどい癒着が残ると、元の木阿弥、です。