DAISPO WORLD BOXING EXPRESS

今年もやってるやってる~

カネロ、師走に3階級制覇挑戦へ(色々:10‐11‐18)

2018年10月11日 03時21分45秒 | 世界ボクシング
最近(2018年10月11日ごろ)のニュースです。

1)先月15日に、大激戦の末ゲナディー ゴロフキン(カザフスタン)との再戦を制し、WBAミドル級のスーパー王座と、WBCミドル級王座を獲得したサウル アルバレス(メキシコ)。早くも次の一戦が発表されています。アルバレスは師走の15日に、米国・ニューヨーク州のマジソン スクエア ガーデンのリングで、一階級上のWBAレギュラー王者であるロッキー フィールディング(英)に挑戦します。その一戦がカネロ(アルバレスのニックネーム)にとって54戦目の試合となりますが、初めてのニューヨークでの試合となります。

2)この試合は、アルバレスにとって世界3階級制覇を賭けた戦いとなりますが、WBAスーパーミドル級にはスーパー王者としてカラム スミス(英)が君臨中。そのスミスは2015年11月にフィールディングと対戦し、僅か165秒で同胞を粉砕しています。

3)スミスがスーパー王者でフィールディングがレギュラー王者として君臨しているWBAスーパーミドル級戦線。そのランキングを見てみると3位にジョン ライダー、5位にクリス ユーバンク、6位にジョージ グローブス、10位にザック パーカー、12位にデビット ブロフィーが控えており、英国色がやたらに濃い階級となっています。

4)先月末29日、IBFスーパーミドル級王者ホセ ウスカテギ(ベネズエラ)が無冠戦10回戦のリングに登場。アルゼンチンのエセキエル マデルナに大差判定勝利(3対0:100-90x2、98-92)を納めています。

5)本来ならウスカテギとIBFスーパーミドル級内での王座統一戦を行うはずだったジェームス デゲール(英)。デゲールはその統一戦出場を辞退し、王座を返上しています。そのデゲールが30日、無冠戦8回戦のリングに登場。コロンビアのフィデル ムニョスに3回KO勝利を収めています。そういえばこのデゲールも英国籍でしたね。

6)もう30年も前にそのIBFスーパーミドル級王者だったグラシアーノ ロッシジャーニ(独)。今月2日、イタリア南部に位置するシチリア島で、自動車にはねられ死亡。まだ54歳という年齢でした。ご冥福をお祈りします。

1988年3月に、創世記のIBFスーパーミドル級第3代の王座に輝いたロッシジャーニ。その王座は3度防衛した後に返上。その後主戦場をライトヘビー級に移しました。IBFスーパーミドル級王座獲得からちょうど10年後の1998年3月、空位だったWBCライトヘビー級王座を獲得したロッシジャーニですが、WBCは何とスーパースター優遇策を決行。当時ヘビー級への転向を計画していたスーパースター・ロイ ジョーンズ(米)がライトヘビー級に留まることを表明したため、ロッシジャーニは暫定王者に格下げに。もちろんロッシジャーニはWBCを法で訴えて、しかも見事に勝利。同団体を破産に追い込んでいます。その後両陣営は和解に達しましたが、WBCはその時に消滅しているべきでしたね。今、改めてそう思わされます。
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三代、末吉は痛み分け(OPBF/日本スーパーフェザー級)

2018年10月10日 01時02分58秒 | 世界ボクシング
先週末6日・土曜日、後楽園ホールで行われた試合結果です。
OPBF(東洋太平洋)/日本スーパーフェザー級王座統一戦:
OPBF王者三代 大訓(ワタナベ)引き分け(1対1:115-113、113-115、114-114)日本王者末吉 大(帝拳)

*キャリアで大きく上回る末吉のペースで始まった「王座統一戦」。中盤戦から徐々に三代が盛り返し、後半戦には五分の展開に。結局、WBO同級王者伊藤 雅雪(伴流)の国内ライバル対決は痛み分けという形に。三代は6月に獲得した王座の初防衛に、末吉はちょうど一年前に獲得した王座の3度目の防衛に成功しています。

現在、日本では今回争われた日本国内とOPBFの2つの王座に加え、WBOのアジア太平洋戦も行われることが許可されています。その王座は現在、世界王者である伊藤が返上した後空位のまま。出来れば来春行われる日本国内王座のカーニバル戦で、それら3つの王座が争われてほしいものですね。
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ベテルビエフ、挑戦者を粉砕(IBFライトヘビー級)

2018年10月09日 05時15分24秒 | 世界ボクシング
先週末6日、米国・イリノイ州で行われた試合結果です。
IBFライトヘビー級戦:
王者アルツロ ベテルビエフ(露)TKO4回2分36秒 挑戦者カラム ジョンソン(英)

*時間的にはこの試合の約半日後に横浜で行われたWBAバンタム級戦。井上 尚弥(大橋)のKO勝利は見事なものでした。しかしこのライトヘビー級戦も違った意味で見事というか、凄いものでした。

試合開始直後から「殴り合い」を開始した両者。初回にベテルビエフがジョンソンをぶっ倒せば、2回にはジョンソンがお返しとばかりにロシア人からダウンを奪います。6分間の間に互いにダウンを奪った両選手ですが、打ち合うことを止めず。そんな中より強烈で、的確なジャブを放つベテルビエフが主導権を握っていきます。

不器用そうで意外に試合巧者なベテルビエフ。パンチを放ち続ける中、微妙に距離、立ち位置を変えていきました。4回後半に再び英国人をマットに這わせたベテルビエフ。ジョンソンはカウント内に立ち上がるも、試合継続は許されませんでした。

火の出るような打ち合いに勝利を収めたベテルビエフ。昨年11月に獲得した王座の初防衛に成功するとともに、全勝全KO記録を13に伸ばしています。18戦目にして初の黒星を喫してしまったジョンソン。今後のキャリアに影響しかねない負け方だっただけに心配です。


WBAスーパーバンタム級戦:
王者ダニエル ローマン(米)TKO10回2分36秒 挑戦者ギャビン マクドネル(英)

*日本のリングでもお馴染みのローマン。終始試合をコントロールし、終盤TKO勝利を収めることに成功。昨年9月に京都で獲得した王座の3度目の防衛に成功しています。
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井上、また初回で勝利(WBAバンタム級:レギュラー王座)

2018年10月08日 01時12分24秒 | 世界ボクシング
現地時間の数時間前(7日・日曜日)、横浜アリーナで行われた試合結果です。
WBAバンタム級戦(レギュラー王座):
王者井上 尚弥(大橋)KO初回70秒 挑戦者ファン カルロス パヤノ(ドミニカ)

*試合開始から約1分、サウスポーのパヤノに対して井上が放ったワン・ツーの右パンチがドミニカ人のあごに直撃。その一発で試合は終わっています。この試合に関して、これ以上の解説はいらないでしょう。

井上 尚弥がただただ凄い選手だということを改めて認識させられました。
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小浦、新鋭に快勝(OPBFミニマム級)

2018年10月07日 00時12分47秒 | 世界ボクシング
先月29日、後楽園ホールで行われた試合結果です。
OPBF(東洋太平洋)ミニマム級戦:
王者小浦 翼(E&Jカシアス)判定3対0(119-108x2、117-110)挑戦者冨田 大樹(堺東ミツキ)

*昨年7月に当時空位だった同王座を獲得している小浦。今回が3度目の防衛戦となりましたが、OPBF戦ながらも3試合続けて日本人挑戦者との対戦となりました。

挑戦者冨田は、王者を上回る(?)若さの新鋭。来月に21歳になる挑戦者ですが、これまで12戦して無敗を維持してきた王者同様今後に期待ができる選手です。

若者同士の一戦となったOPBF最軽量級戦。序盤戦は冨田も王者に対抗していきますが、中盤以降、小浦が徐々に、徐々にとペースを把握。11回には決定的となるダウンを奪った小浦は大差判定防衛に成功。防衛回数を3に伸ばすとともに、全勝記録を14(9KO)としています。


世界主要4団体すべてのランキングに顔をのぞかせている小浦。来年あたりには世界初挑戦が実現するのではないでしょうか。そこで2018年10月7日現在のミニマム級王者たちの顔ぶれを見てみましょう。

WBA:ノックアウト CP フレッシュマート(タイ/防衛回数9)
WBC:ワンヘン カイヤン ハーダオジム(タイ/10)
IBF:空位
WBO:ビック サルダール(比/0)
OPBF:小浦(3)
日本:小野 心(ワタナベ/1)

小浦に限らず最軽量級の日本人選手には、タイに乗り込んで強豪王者と拳を交え、WBAかWBC王座を豪快に奪取して貰いたいんですがね。
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今週末の試合予定

2018年10月06日 00時08分41秒 | 世界ボクシング
2018年10月第1週末の試合予定です。

6日 土曜日
後楽園ホール
OPBF(東洋太平洋)/日本スーパーフェザー級王座統一戦:
OPBF王者三代 大訓(ワタナベ)対 日本王者末吉 大(帝拳)



タイ
WBCスーパーフライ級戦:
王者シーサケット ソー ルンビサイ(タイ)対 挑戦者イラン ディアス(メキシコ)

米国・イリノイ州
IBFライトヘビー級戦:
王者アルツロ ベテルビエフ(露)対 挑戦者カラム ジョンソン(英)

WBAスーパーバンタム級戦:
王者ダニエル ローマン(米)対 挑戦者ギャビン マクドネル(英)

メキシコ
WBCラテン・スーパーフェザー級戦:
王者ジョニー ゴンザレス 対 挑戦者トーマス ロハス(メキシコ)


7日 日曜日
横浜アリーナ
WBAバンタム級戦(レギュラー王座):
王者井上 尚弥(大橋)対 挑戦者ファン カルロス パヤノ(ドミニカ)



WBCライトフライ級戦:
王者拳四郎(BMB)対 挑戦者ミラン メリンド(比)

WBAスーパーライト級戦:
キリル レリ(ベラルーシ)対 挑戦者エドゥアルド トロヤノフスキー(露)


11日 木曜日
後楽園ホール
OPBFスーパーライト級戦:
王者内藤 律樹(E&Jカシアス)対 挑戦者永田 大士(三迫)

OPBFスーパーバンタム級王座決定戦:
WBOアジア太平洋バンタム級王者勅使河原 弘晶(輪島スポーツ)対 グレン サミンギット(比)

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意外な苦戦。アンカハスが引き分け防衛(IBFスーパーフライ級)

2018年10月05日 02時39分36秒 | 世界ボクシング
先週9月28日・金曜日、米国・カリフォルニア州で行われた試合結果です。
IBFスーパーフライ級戦:
王者ジェルウィン アンカハス(比)引き分け(1対1:116-112、111-118、114-114)挑戦者アレハンドロ バリオス(メキシコ)

*これまでに地元比国以外にも、様々な国で実戦を行ってきたアンカハス。その過程で世界王座を獲得し、試合ごとに評価を上げてきました。その評価通り、この試合が3試合続けての米国での防衛戦となりましたが、格下と思われた挑戦者相手に予想外の苦戦を強いられてしまいました。

挑戦者バリオスは今回が23戦目の選手。これまでに2度、WBOの地域王座であるNABO戦に出場しますが両試合とも引き分けを経験。その2試合以外はすべて10回戦以下で試合を行ってきた選手です。対する王者は今回が6度目の防衛戦と、両者の戦績を比べてみると王者の絶対有利になるであろうと予想されていました。しかし結果はどちらに転んでもおかしくない引き分けという判定結果に。

試合後、「パンチのタイミングがずれていた」と漏らした王者。これまで重ねてきた5度の防衛戦で圧勝劇を演じてきた気の緩みでしょうか、6年半ぶりに白星以外の結果を自身の戦績に加えることになりました。近い将来に井岡 一翔(Sankyo)から、「組みやすしと」ラブコールが届くかもしれませんね。
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また違反!?(色々:10‐04‐18)

2018年10月04日 00時11分10秒 | 世界ボクシング
最近(2018年10月4日ごろ)のニュースです。

1)今月20日に米国・マサチューセッツ州で、強豪デメトリアス アンドラーデ(米)と防衛戦を行う予定のWBOミドル級王者ビリー ジョー サンダース(英)。ドーピングに引っかかり、アンドラーデ戦はおろか、保持する世界王座のはく奪の可能性があるようです。数日中にこの試合が決行されるかどうかの判断が下されるようですが、薬物反応の出た選手はどんどん罰するべきです。

2)もしWBOミドル級王座が空位となる場合、その王座をアンドラーデと、同団体のスーパーウェルター級タイトル保持者であるハイメ ムンギア(メキシコ)の間で争って欲しいと思っているのは私(Corleone)だけでしょうか?

3)8月に大竹 秀典(金子)を秒殺したアイザック ドビ(ガーナ)が師走の8日、保持するWBOスーパーバンタム級王座の3度目の防衛戦を行います。米国はニューヨーク州で予定されるこの一戦。だれがドビに挑戦するかは現在までに発表されていません。

4)6月に当時空位だったWBOスーパーライト級王座を、敵地英国に乗り込んで獲得したモーリス フーカー(米)。来月16日、米国・オクラホマ州のリングで、指名挑戦者アレックス サウセド(メキシコ)を相手に王座の初防衛戦を行います。

5)フーカーをターゲットの一人としている岡田 博喜(角海老宝石)。先月14日に米国・カリフォルニア州のリングに登場。アルゼンチン出身のクルスチャン コリアに2対1の判定勝利を収め、苦しみながらも米国初戦白星を飾っています。その戦績を19戦全勝(13KO)にしている岡田。このコリア戦が、米国のリングはもちろん、後楽園ホール以外での初めての試合となっています。

6)WBOライトフライ級王者のアンヘル アコスタ(プエルトリコ)が今月13日、米国のラスベガスのリングでアブラハム ロドリゲス(メキシコ)を相手に、保持すす王座の2度目の防衛戦を行います。
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リナレス、見事な再起(スーパーライト級)

2018年10月03日 03時49分43秒 | 世界ボクシング
先月末29日、米国・カリフォルニア州で行われた試合結果です。
スーパーライト級10回戦:
ホルヘ リナレス(ベネズエラ/帝拳)TKO3回1分31秒 アブネル コット(プエルトリコ)

*5月にあのワシル ロマチェンコ(ウクライナ)と激戦を演じ、偉大なる敗者となってしまったリナレス。世界王座転落から4ヶ月、再起+スーパーライト級進出第一戦でミゲル コットの親戚であるアブネルと対戦。世界中堅クラスのコットにレベルの差を見せつけて勝利。試合終了は3回まで延びましたが、2回に強烈な右でダウンを奪った一撃が決定打となりました。

ロマチェンコ戦があれだけの激闘だっただけに、「再起戦を行うには少々期間が短すぎるのでは?」と思いましたが、流石はリナレス。切れ味抜群なパンチと、そのシャープな動きは新たな階級でも健在であることを誇示しました。


今後はライト級でロマチェンコとの再戦、もしくはスーパーライト級で4階級制覇を狙っていくことになるリナレス。その2階級の現在(2018年10月2日)の世界王者たちを並べてみました。

ライト級
WBA:ロマチェンコ(ウクライナ/防衛回数0)
WBC:マイキー ガルシア(米/1)
IBF:ガルシア(0)
WBO:ホセ ぺドラサ(プエルトリコ/0)

スーパーライト級
WBA:キリル レリ(ベラルーシ/0)
WBC(正規):ホセ カルロス ラミレス(米/1)
WBC(暫定):レジス プログレイス(米/1)
IBF:空位
WBO:モーリス フーカー(米/0)

*実力者たちが顔を並べていますが、やはりライト級でロマチェンコやガルシアと対戦して貰いたいですね。
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スミス、ついに戴冠(WBAスーパーミドル級)

2018年10月02日 05時30分56秒 | 世界ボクシング
先週10月28日・金曜日、サウジアラビアで行われた試合結果です。
WBAスーパーミドル級戦:
挑戦者カラム スミス KO7回2分2秒 王者ジョージ グローブス(共に英)

*英国人同士の世界戦ながらも、なぜだかサウジアラビアで行われたスーパーミドル級トーナメントの決勝。評価、人気の高い選手同士の白熱した試合になりましたが、191センチの長身のスミスが中盤KO勝利でライバルを撃沈。デビュー当時から注目されていたスミスですが、プロ6年、25戦目(全勝18KO)にして初の世界のベルトを腰に巻くことに成功しました。

試合の方は、身長で劣っているグローブスが左ジャブでリードする形で始まりました。しかしスミスが、徐々に徐々にとペースを掴んでいくという展開に。最終的にはスミスがKO勝利を収めましたが、試合自体はまさに一進一退。6回終了時までの公式採点も、1対1(59-55、57-57、55-59)とまさに五分五分。新王者スミスは勿論のこと、敗れたグローブスのボクシングも大いに評価されるべきでしょう。

この試合の前座には、元WBAミドル級暫定、マイナー団体IBOスーパーミドル級王者のクリス ユーバンク(英)がJJ マクドナー(アイルランド)に3回TKO勝利を収めています。ユーバンクは2月にグローブスに敗れてはいますが、まだまだ注目されている実力者。来年早々に「スミス対ユーバンク」戦が実現するのではないでしょうか。
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