DAISPO WORLD BOXING EXPRESS

今年もやってるやってる~

ウラジ、陥落(3団体統一ヘビー級)

2015年11月30日 00時14分24秒 | 世界ボクシング
現地時間の半日ほど前、ドイツで行われた試合結果です。
3団体統一ヘビー級戦:
挑戦者タイソン フューリー(英)判定3対0(115-112x2、116-111)王者ウラジミール クリチコ(ウクライナ)

*3団体王座のうち、最長の防衛回数を誇るIBF王座の18度目の防衛に成功してきたウラジ。その王座とついに決別する時がきました。

試合ごとに何となく元気が無くなってきていた感のあったウラジですが、この試合では、特に若き挑戦者を前に、その傾向が随所に見られました。

全ラウンドを通じてみれば、前王者となるウラジはそれほど悪くはありませんでした。しかし年齢差に加え、体格で劣っていたウラジは常に後手後手の展開に回されます。



数字上ではウラジを上回っていたフューリーですが、ボクシングでも上回ります。王者の十八番である左ジャブに打ち勝つ、常にペースを支配。ウクライナ人が接近戦を試みればフットワークでかわすか、右のオーバーハンドで威嚇。時には左構えにスイッチするという器用さも見せます。しかし英国人のボクシングは挑戦者というより、王者のボクシング。少々いただけません。

中盤以降徐々に硬さの取れていったウラジですが、最終回まで思い切った攻撃が出来ませんでした。体格差に加え、先手を取られ続けた事も敗因の一つでしょう。



私(Corleone)の採点は114対113で新王者を支持。フューリーは11回に後頭部への打撃のため減点1を科されています。

敵地で歴史的強豪にこれだけの試合をして勝利したのだから評価されるべきでしょう。しかしそのボクシングを見る限り、残念ながら新時代の先駆け、という感じはしません。



元気なく敗れたウラジ。両者には再戦契約があるそうです。実力的には雪辱可能でしょうが、ここらで引退するのもあり、ではないでしょうか。
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マレー、4度目の正直ならず(WBOスーパーミドル級)

2015年11月29日 01時47分34秒 | 世界ボクシング
今月21日、ドイツで行われた試合結果です。
WBOスーパーミドル級戦:
王者アーサー アブラハム(独)判定2対1(116-111、115-112、112-115)挑戦者マーティン マレー(英)

*これまでに3度、ミドル級で強豪相手に世界挑戦を果たしているマレー。いずれの試合も敵地、または第3国での挑戦。初挑戦は4年前の師走、当時WBAミドル級王者として安定政権を築いていたフェリックス シュトルム(独)と引き分け。2度目は2013年の4月、南米・アルゼンチンに渡りWBC王者セルジオ マルティネス(亜)からダウンを奪うも僅差の判定負け。3度目は今年の2月、中立国モナコであのゲナディー ゴロフキン(カザフスタン)にしぶとく食い下がるも11回TKO負け。いずれの敗戦も、敗れたとはいえ評価は落としていません。驚くことにこのマレー、ゴロフキン戦から今回のスーパーミドル級での初挑戦試合までの間に3戦こなし、すべてKO/TKO勝利を収めています(8回戦が2度ありますが)。

英国人にとり2度目のドイツでの試合となったこの試合。前半戦は王座奪取の期待が持てる試合運びを展開しますが、そこは常勝将軍アブラハム。最終的には自分のペースに持っていき逆転勝利。僅差の判定ながらも2度目のWBOスーパーミドル級王座の5連続防衛に成功しています。

IBFミドル級王座時代よりも安定感を欠くアブラハムですが、勝ち所を心得ているようです。一方のマレー、常に強豪への挑戦を試みてはいるのですが、王座奪取に何かが足りないようです。
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今週末の試合予定

2015年11月28日 00時42分25秒 | 世界ボクシング
2015年11月最終週末の試合予定です

28日 土曜日
ゼビオアリーナ仙台
WBCライトフライ級戦:
王者ペドロ ゲバラ(メキシコ)対 挑戦者木村 悠(帝拳)

WBCスーパーフライ級戦:
王者カルロス クァドラス(メキシコ/帝拳)対 挑戦者江藤 光喜(白井・具志堅)



ドイツ
3団体統一ヘビー級戦:
王者ウラジミール クリチコ(ウクライナ)対 挑戦者タイソン フューリー(英)



カナダ
IBFスーパーミドル級戦:
王者ジェームス デゲール(英)対 挑戦者ルシアン ブテ(カナダ)

米国・テキサス州
IBFスーパーウェルター級戦:
王者ジャモール チャーロ(米)対 挑戦者ウィルキー キャンプフォート(ハイチ)
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福原、空位の王座を獲得(日本ミニマム級)

2015年11月27日 00時40分42秒 | 日本ボクシング
今週日曜日22日、フードパル熊本で行われた試合結果です。
日本ミニマム級王座決定戦:
福原 辰弥(本田フィットネス)判定3対0(97-94、97-93x2)山本 浩也(全日本パブリック)

*前王者となる大平 剛(花形)が王座を返上したために行われた王座決定戦。先手を取った福原が山本の反撃を凌ぎ判定勝利。地元の福原が久しぶりに熊本の地に日本王座をもたらしています。熊本といえば重量級でOPBF(東洋太平洋)王座の3階級制覇を達成しているクレイジー キム(ヨネクラ)の出身地でもあります。キムが東京を主戦場としていたため、あまりピンときませんが。

最軽量級の試合と言ってしまえばそれまでなのですが、同王座戦では2012年2月以来KO/TKO決着がないのが少々寂しい気がします。
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ワンヘン、無難にV3(WBCミニマム級)

2015年11月26日 00時03分04秒 | 世界ボクシング
一昨日24日、タイで行われた試合結果です。
WBCミニマム級戦:
王者ワンヘン メナヨーシン TKO9回2分15秒 挑戦者 永吉(韓国)

*1年前(約13ヶ月前)に同王座を獲得しているワンヘン。今回が3度目の防衛戦になりますが、先月の頭に無冠戦6回戦に出場しTKO勝利を収めています。9回に左フックで挑戦者をキャンバスに送った王者。レフェリーはその後試合をストップしています。

最近では非常に珍しくなった韓国人選手の世界戦出場となりましたが挑戦者の、恥ずべきことに前日計量をパスすることが出来ませんでした。最終的に挑戦者は106.5ポンド、ミニマム級とライトフライ級の中間だったようです。まだ一月残っている2015年ですが、計量失敗の選手がゴロゴロと登場してきた非常に残念な年になってしまいましたね。
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ボディー一発!クロラが王座奪取に成功(WBAライト級:レギュラー王座)

2015年11月25日 02時51分22秒 | 世界ボクシング
先週末21日、英国で行われた試合結果です。
WBAライト級戦(レギュラー王座):
挑戦者アンソニー クロラ(英)KO5回2分30秒 王者ダルレイ ペレス(コロンビア)

*7月に対戦した両選手。その時はクロラから見て1対0(116-111、113-113x2)の引き分けでペレスが防衛に成功しています。現行のWBAとしては珍しく両選手に直再戦を指令。今回も前回と同様競った試合内容となりましたが5回終盤、クロラの左ボディーが見事に炸裂し王者がダウン。ペレスは10カウント内に立ち上がることは出来ませんでした。

2度目の世界挑戦で王座奪取を果たしたクロラ。同級にはWBO王者テリー フラナガン、かつてクロラをTKOに葬っているデリー マシューズと同国人のライバルが君臨。ライト級英国戦線が非常に面白いものになってきました。

不思議に思うのが同級のWBA暫定王座。4月にマシューズが同王座を獲得しているのですが、来月12日にこれまた英国出身のケビン ミッチェルがイスマエル パルロソ(ベネズエラ)が現在空位(!?)となっている暫定王座を争います。ミッチェルは5月にWBC王者ホルへ リナレス(ベネズエラ/帝拳)と激戦を演じTKO負けを喫した選手。対するパルロソは18勝勝17KO2引き分けという強打者。面白い試合になりそうです。
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ショック!三浦が逆転TKO負け(WBCスーパーフェザー級)

2015年11月24日 01時49分05秒 | 世界ボクシング
先週末21日土曜日、「コット対アルバレス」戦の前座だ行われた試合結果です。
WBCスーパーフェザー級戦:
挑戦者フランシスコ バルガス(メキシコ)TKO9回1分31秒 王者三浦 隆司(帝拳)

*初回、挑戦者の先制攻撃に遭遇し足元がぐらついた三浦ですが、4回から右ジャブが有効に決まり始め試合をコントロールしていきます。そして同回、左一発でバルガスをキャンバスに送り先制のダウンを奪っています。

8回には左右を上下に持っていき、この回終了間際には左でメキシカンをぐらつかせます。ここで試合は決まったようなものだな、と思ったのですがどうしてどうして。9回早々にとんでもないどんでん返しが待っていました。右ショートを中心にした連打で今度はバルガスがダウンを奪うと、その後は怒涛の追加攻撃。三浦も執拗なクリンチで難を逃れようとしますが、結局は捕まってしまいTKO負け。4度守ってきた王座と決別する結果となってしまいました。

8回終了時までの採点でも2対0(77-74、76-75、75-75)でリードしてた三浦。本当に残念な結果となってしまいました。気になったのは三浦の上体が常に棒立ちだということ。バルガスでなくとも近い将来に同じような結果が待ち受けていたかもしれませんね。


WBCインターナショナル・シルバー王座スーパーバンタム級王座決定戦:
ギレルモ リゴンドー(キューバ)判定3対0(100-90x2、97-93)ドリアン フランシスコ(比)

*試合自体はキューバ人の一方的なもの。しかしその試合内容に、途中からはブーイングが聞かれたそうです。
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カネロ、大差判定勝利!?(WBCミドル級)

2015年11月23日 00時40分57秒 | 世界ボクシング
現地時間の昨夜、米国・ネバダ州で行われた試合結果です。
WBCミドル級王座決定戦:
サウル アルバレス(メキシコ)判定3対0(117-111、119-109、118-110)前王者ミゲル コット(プエルトリコ)

*私(Corleone)は一人のボクシング・ファンであり、ボクシングの採点を本業とするジャッジではありません。本職の方が出した結果が、3人のプロ揃って大差でアルバレスを支持しているのですから仕方ないと言えばそれで終わりなのですが。

正直試合終了のゴングが鳴った時、コットの勝利は確実だろう、と思っていました。私は115対113でコットの勝利と見ました。

試合前、ゲナディー ゴロフキン(カザフスタン)が、「コットは体重を落とし過ぎ」とコメントを残しております。確かにゴロフキンの言う通りこの試合のコットのパンチは軽く見えました。しかし単発で後続打が続かないアルバレスのパンチを防ぎ、中盤戦はインファイトで、後半戦はアウトボクシングでメキシカンを捌いたと思ったのですが。

何はともあれ2階級制覇を達成したアルバレス。WBCからは15日以内に暫定王者で、WBAスーパー王座とIBF王座も保持するゴロフキンとの統一戦へ向け交渉を開始するよう指示が出ています。アルバレスをサポートするオスカー デラホーヤ(米)は、「ゴロフキン対カネロ」戦の実現を5月の第1週末をターゲットにしていく方針のようです。
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コット対カネロ戦まであと半日(色々:11‐22‐15)

2015年11月22日 00時44分05秒 | 世界ボクシング
最近(2015年11月22日ごろ)のニュースです。

1)現地時間の半日後に迫った注目の一戦、ミゲル コット(プエルトリコ)対 サウル アルバレス(メキシコ)戦。既にご存知の方も多いでしょうが、WBCはコットが保持していたミドル級王座を剥奪。アルバレスが勝利したのみ新王者誕生となります。コットが勝利した場合、現在暫定王座を保持しているゲナディー ゴロフキン(カザフスタン)がそのまま正規王者へ昇格。アルバレスが勝利の場合、15日以内にゴロフキンとの対戦交渉に臨まなければならないようです。コットが勝利するとすべてがスムーズに行くような気がします。

今回の試合の契約ウェートは、ミドル級の一つ下のスーパーウェルター級+1ポンドという155ポンド。ひょっとしたらコットは、4月に最終戦を予定しているマニー パッキャオ(比)との再戦を狙っているのかな?と思ったのですが、現在のコットのトレーナーを務めているのがフレディー ローチ氏。氏はパッキャオの参謀でもあります。あと1年ほどで現役を退くと公言しているコット。今後どんな路線を歩んでいくのでしょうかね。

ちなみにコットは前日計量をスーパーウェルター級リミットを下回る153.5ポンドでクリアしています。



2)前日計量といえばIBFバンタム級戦に出場を予定していたランディ カバジェロ(米)。何とバンタム級リミットを5.5ポンドも上回る失態を演じ、もちろん王座は剥奪。対戦者リー ハスキンス(英)との体重差がありすぎるため試合自体も中止となっています。これまで暫定王者だったハスキンスは自動的に正規王者に昇格しています。

3)今回の興行に出場する三浦 隆司(帝拳)の応援団として、同僚でWBCバンタム級王座保持者の山中 慎介もラスベガス入り。これはIBF王者との統一戦交渉の兼ね合いもあるのではないでしょうか。

4)今度の土曜日28日にタイソン フューリー(英)との防衛戦を控えている3団体統一ヘビー級王者のウラジミール クリチコ(ウクライナ)。挑戦者が長身選手なため、スパーリング相手として現役を引退している元WBC、WBO王者である兄ビタリを選んだ様子。現在ウクライナの首都キエフの市長を務めるビタリですが、現役復帰は無いとの事。

5)大晦日に11度目の防衛戦を予定しているWBAスーパーフェザー級王者内山 高志(ワタナベ)。具志堅 用高の持つ日本人世界王者の連続最多防衛記録13に迫ってきていますね。その前に内山が破れる可能性がある記録があります。それはブライアン ミッチャル(南ア)が打ち立てた同級史上最多連続防衛記録12。

6)3階級制覇を狙っている元IBFフライ級、3団体統一スーパーフライ級王者ビック ダルチニアン(豪)が来月12日、本拠地豪州で再起第2戦目を予定しています。対戦相手は未定です。
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今週末の試合予定

2015年11月21日 00時26分18秒 | 世界ボクシング
2015年11月第3週末の試合予定です

21日 土曜日
ドイツ
WBOスーパーミドル級戦:
王者アーサー アブラハム(独)対 挑戦者マーティン マレー(英)

   

英国
WBAライト級戦(レギュラー王座):
王者ダルレイ ペレス(コロンビア)対 挑戦者アンソニー クロラ(英)

米国・ネバダ州
WBCミドル級王座決定戦:
前王者ミゲル コット(プエルトリコ)対 サウル アルバレス(メキシコ)



WBCスーパーフェザー級戦:
王者三浦 隆司(帝拳)対 挑戦者フランシスコ バルガス(メキシコ)

IBFバンタム級王座決定戦:
正規王者ランディ カバジェロ(米)対 暫定王者リー ハスキンス(英)

スーパーバンタム級10回戦:
ギレルモ リゴンドー(キューバ)対 ドリアン フランシスコ(比)


22日 日曜日
大阪・住吉スポーツセンター
OPBF(東洋太平洋)スーパーウェルター級戦:
王者デニス ローレンテ(比)対 挑戦者細川 貴之(六島)



フードパル熊本
日本ミニマム級王座決定戦:
福原 辰弥(本田フィットネス)対 山本 浩也(全日本パブリック)




24日 火曜日
タイ
WBCミニマム級戦:
王者ワンヘン メナヨーシン 対 挑戦者 永吉(韓国)


25日 水曜日
米国・フロリダ州
WBAスーパーウェルター級戦(レギュラー王座):
王者エディスランディ ララ(キューバ)対 挑戦者ヤン サベック(スロベニア)
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