静 夜 思

挙頭望西峰 傾杯忘憂酒

人間の「自然死」「病苦」「老衰」vs「自裁する権利」

2024-01-25 15:57:16 | トーク・ネットTalk Net
★☆【毎日】かしまし娘:正司歌江さん死去@94歳・・国が定める「老衰」の定義とは=「死亡の原因のない自然死」
* 三味線やギターを弾きながら~♪ うちら陽気なかしまし娘 ~と歌い出す姉妹漫才トリオ「かしまし娘」の正司歌江(しょうじ・うたえ、本名平井歌江=ひらい・うたえ)さんが19日午前0時38分、老衰のため
  大阪府の自宅で死去した。94歳。北海道出身。葬儀・告別式は親族で行った。老衰は2022年の日本人の死因第3位。この年は17万9524人が亡くなっている。そのうち女性が12万9561人と約72%を占め、
  がんなどの「悪性新生物」に次ぐ女性の死因2位となっている。

* 厚生労働省の「死亡診断書マニュアル」は死因としての「老衰」を「高齢者で他に記載すべき死亡の原因がない、いわゆる自然死の場合のみ用いる」と定義している。
* かつては死亡診断書に「心不全」や「呼吸不全」と記載されるケースも多かったが、世界保健機関(WHO)が定めた原死因選択ルールにより、1995年1月以降、多くの人が終末期に迎える心不全などの状態は
  死因として記載しない流れになり、老衰が選択されるケースも増えた。
   日本人は老衰の定義にもある「自然死」に「人生を全うする」との意味を重ねる人も多い。福田医院の福田伴男院長は「ご遺族と相談の上ですが、明らかな原因がない場合、老衰とすることもあります」
  と話した。


  1月4日「トークネットTalk Net」:象は癌抑制遺伝子が多く「長寿でも細胞が老いない」象が死ぬのは癌以外の原因だけ ← 人間は老いて癌になり 死ぬのが自然
   で述べたように象は特別だが、人間も他の生き物と同様「老いて衰える」から死ぬ。だが人間の場合、ポックリは稀で、年齢が嵩むほど罹る病の種類が増える。
   TVに登場するドコも悪くない100歳90歳は飽くまで稀有な例外。幸い癌を逃れても、長く生きるほど衰えは進み、心臓や肺が弱る。全て自然の摂理が老衰であり、病だ。
   ここで無駄な抵抗は見苦しい、と感じるか否か。貴方は自裁する権利を否定するか? 生存記録を伸ばすことが両親&祖先への感謝だ、と信じ続けていけるか?

⇒ 「老衰」の訪れが自然に叶うことゆえ、老衰まで待つべきか? 生憎「老衰」の前に様々な病を得て苦しむ、これが大方の高齢者だ。それを承知で皆な日々を送っている。
  だから、致死率の高い癌などの病を得るのはラッキーツ!・・となる。(長患らいするのに死ねない病に苦しむ時間)と(死の見えた時間)を天秤にかけたくなるのは人情。

  長患いに苦しむ事が嫌な人は居る。<幾ら苦しくても生き続けること自体に意味がある>と言う人も居る。そこには個人の好み・美学があるだろう。どちらも可。
  然し、安楽死幇助が刑事犯罪になる日本では、自身で死のタイミングを決めるのは至難のワザ。老いると自殺も難しそうだ。物理的ではなく精神面で難しい?
  長く生きた生物的な未練+親族への愛着+自己否定感vs自己肯定感の葛藤等々・・・・。 私もカウントダウンの鐘の音は聞こえており、日に日に大きくなる。
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≪ 今朝の3題 ≫  中国にまつわるニュース3件  (30年前への郷愁) (日本で生活保護受ける在日中国&台湾人) (不動産不況打開の奇手)

2024-01-25 11:42:19 | トーク・ネットTalk Net
【1】現代ビジネス◇ 中国で大流行中のドラマ『繁花』を観た人が”今の中国”に感じる「違和感の正体」:中島 恵
* 2023年12月27日から中国のテンセントビデオ(動画配信サービス)やCCTV(中国中央テレビ)で放送が開始された途端、たちまち社会現象となるほど大ヒットしているドラマがある。
  それは『繁花』(ファンホア、Blossoms Shanghai)だ。  私は此のドラマを紹介したいのではない。上海語版の流通を巡る方言論議と別に、中島氏の興味深い記述を次に掲げる。

『92年、鄧小平が上海や深圳を視察する「南巡講話」を行い、中国が高度に経済成長するきっかけとなったが、そうした「イケイケ」の時代、中国の輝かしい時代に対する郷愁、ノスタルジーがあるのではないか、
と分析をする人も多い。ある中国人はこう話した。「『あの時代(90年代)はよかった。皆ともに貧しかったが、皆が将来の夢を持っていた。毎日ワクワクしていた。夢を実現するためなら、どんなにつらいことでも
がんばれた』という共通認識があります。
  それと比べて今の中国はどうでしょうか。中国はこんなにも経済発展したけれど、果たして、中国人は幸せになれたのでしょうか。貧富の格差は拡大し、大きな声で自分の意見も自由に言えない、窮屈な雰囲気が
あります。経済も悪くて、社会全体を覆う雰囲気も暗い。中国から海外に逃げ出す人も多く、失業率も高いままで、若者は夢を持てません。← どこまで中国人自身が、そう思い始めているか?(小李)

【2】シュフーズの意見◆東京都在住中国人の”生活保護受給者” 5年で『2倍に急増』を受け、SNSでは「祖国に養ってもらうべき」「納税あほくさい」:
* 東京都内の中国人高齢者における生活保護受給者数が過去5年間で2倍に増加したことが調査で判明しました。令和四年度の外国人生活保護受給世帯は全体で6,917世帯、うち中国・台湾出身者が1,594世帯を占め、
  特に中国人高齢者の増加が顕著です。この増加は江東区で特に目立っており、中国人住民の増加に伴い、地域が「チャイナタウン」化している様子も見受けられるようです。地元商店街では中国人向けの店舗が
  増え、新たな社会的変化が進行中とのこと。この現象は、在日中国人の数の急増と関連しており、日本政府の移民政策により外国人生活保護受給者のさらなる増加が予想されます。
 ⇒ 此の意見は、日本在住外国籍者への福祉政策全般に関わる根本を示唆している。諸外国が在住外国人へどこまでの生活保護的補助を行っているのか、日本と比べてどうか? 
   <労働力補充ではなく共にクニを構成する人達>として外国人を受け入れるのか否か? ここに全ては掛かっている。


【3】The Wall Street Journal :不振の中国住宅販売、奇策使う業者 Rebecca Feng

* 天津のある不動産会社は「家を買って、タダで奥さんをもらおう」とのメッセージ付きで動画広告を流した。これは、住宅購入者に無料の特典を提供する際によく使われる文言に似せて、「奥さんのために家を
  買おう」とのフレーズをひねった言葉遊びだ。この広告を流したことで、不動産会社は昨年9月に4184ドル(約62万円)相当の罰金を科せられた。浙江省の住宅団地は昨年、住宅購入者に10グラムの金
  (ゴールド)を提供すると約束した。
* 中国の不動産不況がもたらした打撃は広範囲にわたる。非上場企業を中心に、50社以上の不動産開発会社が債務不履行に陥った。販売は成立したものの引き渡しが終わっていない未完成の物件を開発会社は
  数百万戸規模で抱えている。当局は物件の完成を支援するために資金をつぎ込んできたが、未完物件数は積み上がっている。
* 不動産危機は、土地売却を主な収入源としていた中国の地方政府の財政を圧迫した。エコノミストの推定では、地方政府が抱える隠れ債務の残高は4000億ドルから8000億ドル超に上る。
  債務不履行の観測が広がることを懸念する中央政府は一部の地方政府を対象に、借り換え支援を目的とする債務交換プログラムを打ち出した。
   不動産危機がもたらした傷はまだ広がるとの見通しが大半で、投資家は弱気なままだ。香港上場の不動産銘柄の動向を示す主要株価指数は昨年まで4年連続で下落し、年明けからは15%下落している。
 ⇒ 土地私有を認めない社会主義体制下、使用権の売買が地方政府の財政を賄う奇妙な仕組み、これが一つ。不動産の売買において、住宅完成前に全額を払い込む奇妙な商習慣が、二つ目。
   現下の中国国内経済の軋みは、此の二つのユニークな仕掛けが発する不良債権増大&金融市場の歪み深刻化が主因だ。真の自由市場・自由競争を導入できぬ政治体制ゆえ、変われない?
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日本で女性議員が増えず 民意反映が出来ない真因:それはムラ社会的後援会・業界団体と政党の連鎖に乗っかる高齢男性たち

2024-01-25 09:28:52 | 時評
▽ 毎日【政治プレミア】「強者」の女性議員を追いつめるハラスメント浜田真里・Stand by Women代表  <抜粋>
* 「そんなことを言うと投票しないぞ」
   ◆ ①投票をお願いする立場なので、権力関係が逆転します。「そんなことを言うと投票しないぞ」と言われると弱いのです。女性議員からはハラスメントを受けても「下手に切れない」「市民全員がお客様」
    「はっきり言って人気商売」などの声を聞きます。
* 「コントロールしようとする」
   ◇ 「当選したいなら、おれの言うことを聞け」と言われます。②選挙期間の平日に活動できる人というと、特に地方では定年退職後の男性が多くなります。結果として、高齢者のための政策を掲げざるを
     得なくなり、若い人が出馬しても支援者は高齢者ばかりという状況になりがちです。
* 「365日24時間」
   ◎ 子育て中の議員が選挙活動は午後6時まで、と言うと支援者から「それでは当選できない」と反対されるのです。③今の選挙スタイルでは、誰かをケアしている人が勝てる仕組みがありません。
     ④「頑張っているから」ではなく、政策や実績で投票するように変えないと議員も激しい活動をやめることができません。政治家が変わるなかで有権者も変わるしかありません。
     選挙の場では有権者のパワーは強いです。「こういうやり方でも票が取れる」となれば政治家も変わります。

    「出陣式」など、平気で戦争の言葉を使います。また⑤「ウグイス嬢(女性のアナウンス係)」と言います。「ウグイス」「嬢」ってなんでしょうか。疑問を抱かないのは関わる人たちが単一化している
    からです。男性文化がぎゅっと濃縮されたのが今の政治の世界です。

★ 「女性、若者、よそ者」
   ▼ なぜ議会内でハラスメントが横行しているかといえば、学校のいじめと同じ構造です。閉じられた世界でヒエラルキーがあります。しかも権力闘争がからみます。内部だけでは解決できません。
     ⑤これまで政治の世界とつながりのない人、しがらみのない人、変えていける人が入ることが不可欠なのですが、排除しようとします。「女性、若者、よそ者」をいかに入れていくかが大事です。
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下線を引いた①~⑤の部分、ここに<日本社会では、どうして対等な個人の個別支持ではなく組織・営利団体の支持なしには選挙できないのか?>への答えが詰まっている。
言い換えると、何故≪後援会組織≫≪業界団体≫≪政党≫に属さないと選挙に出られず、出ても当選できない仕組みになっているのか? への答えだ。
米国と対比してみよう。


① 米国では鉄鋼業界と並び国政への影響力の強い自動車産業。その労働組合は州議会、連邦議会、大統領を問わず、立候補した人物本位に投票先を組合内で議論し、
  同意できない組合員は拘束されずに自主投票で自分が信頼したい人物を選ぶ。ここに「しがらみ」「利害関係」「買収」「裏金」が入る余地は極めて薄い。

② 支持者の多くは現役勤労者ゆえ、候補者を招いての演説集会・寄付・募金の催しは勤務を終えてからの夜になる。ヒマな老人が仕切る日本の「後援会」式にはならないし、
  子育て勤労世代向けの政策ではなく高齢者福祉政策しか言わせてもらえない、とはならない。

③ ”誰かをケアする”対象は高齢者だけでなく幼児・身障者も含むが、②と同様、米国のようなベビーシッター制度や公的ケア施設が不備な日本で夜の集会は開けない。

④ 「子育て・ケアに頑張っている」女性だから投票を!と同情に訴えるのは女性であることを売りに便利に使われている事と裏腹であり、女性が政策本位に訴える活動は
  日本で好まれない。

⑤ 出陣式で拳を突き上げる姿。あれこそ男性文化であり、銃器保有で如何にミリタリズムが浸透する米国でも、選挙の場にはそぐわず<イカレテル>と排斥されてしまう。
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タイトルにハラスメントとあるが、此の記事はセクハラを言ってるのではない。政治に顕著な(日本社会の女性全般への低い扱い)を指している。
2000年以降の選挙制度・区割り変更に纏わる問題点が現在の政治を機能不全に貶めている主因だが、それだけではなく、浜田氏が言うように、有権者側の問題、即ち、
自立した個人の単位で政治を考える姿勢の欠落したムラ社会意識の残存が根強くはびこる現実こそ、真の民主的選挙を実現できていない根本的原因だと私は考える。
 ここに、いったいどれほどの日本人が気づき、選挙制度改革とペアになった後援会活動や業界団体への政治資金規制の根本的改正を求めてゆくだろうか?
これが変わらなければ、日本の政治は前進せず、政治停滞は経済活性化の停滞を招き、国の衰微はますます進むだけだ。
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