ゆきんこブログ

月刊ガソリンスタンド誌
『変化と試練が、人と企業を強くする』
連載中!

SSにおける、集客の手法

2018年12月17日 10時28分31秒 | Weblog

SS業界では最近は燃料油の市況が安定したので若干ではありますが、再投資の動きが見えています。
しかし、中小零細業者における再投資はまだまだといったところです。
そんなSS業者の特性としては、
FCなどのSS関連業態に関連する投資を考える業者が多いわけですが、
実は、新たな仕事を手掛けても労多くして、利益につながらず、
逆にコストに負けて赤字になるところも多いようです。

SS業界は人真似のビジネスが多くて効果が少ないですね、
一時的に利益が出ても、継続した利益確保が非常に難しいといった声が多いですね。
また、自社が成功しても、
すぐに競合店でも真似ができてしまうFCのようなビジネスモデルでは定着しないようです。

数年前のことですが、
大手家電販売店(y電気)の役員である友達と「集客手法」のアイデアで討論したりアイデアを出し合ったことがあります。
〇〇〇カードを作って、店頭にパチンコ屋のようなくるくる回る機械で来店ごとに何も買わなくてもポイントを付与するといったアイデアでした。
当時、私は駅前のタワーマンションに住んでいて、
駅周辺を毎日散歩しながらその家電販売店の本社の店頭にある機械で毎日カードを入れてはくるくる回してポイントを貯めてみました。
ある時、一度に3000円くらいのポイントが出て大当たりして驚いたことがありました。
後日、家電量販店の友人が言うには、あまり効果が無くて「失敗!!」ということでした。

最近、時代の流れも考えずにガソリンを安売りして集客し
「油外販売」で利益を上げるという販売手法を行う業者がいます。
「集客手法」に本業の燃料油をエサにするようでは、とてもプロの技とは思えません。
既存のSS業者にとっては迷惑な話です。

単に「集客」を考えるなら
他にも手法はいくらでもありそうです。

優良顧客の囲い込みを云いながら、
価格志向の底辺顧客ばかり集めてみても、そんな顧客は車検も板金も価格志向なので
予約だけはしてみても、WEBで安いところを見つけては購入するといったところです。
今度は、車検屋さんが価格破壊で大迷惑。
まあ、いたちごっこの繰り返しなのです。

それに、影響される一般企業は大迷惑で、経営的にも疲弊してしまう。

本日も、
朝から、そんな話題で電話を頂戴していますが、
このような石油業界において、「今後の展望」や具体的な経営手法を論ずることなんてできるはずもありませんね。
いつの時代でも、どんな業界でも、時流や常識に逆らって企業業績を伸ばす経営者はいないわけではありません。

しかし、SSビジネスはそのような業種ではなくてもっとコアなエネルギービジネスです。
ゆきんこサポートセンターは、石油ビジネスにおけるダンディズムを大切にする経営者と共に頑張ります。


もっと、もっと、儲けましょうよ!!

2018年12月14日 13時46分59秒 | Weblog

毎日、掲示板の業転市況ばかり眺めていても儲かりません。
1円や10銭単位の仕切り変動で一体貴方の会社はいくら利益が増えますか・?
零細企業の販売数量では劇的な収益構造の改善は不可能です。

それよりも、売り方を工夫したり、自社が立地する地域のマーケティング活動がポイントなのです。
SS店頭で来店客を待っているようでは、ダメなのです。
安値看板で集客した来店客に「油外」を販売することも大切ですが、
一時的に爆発的な販売実績を上げてみても、継続させることが難しい。

一時的にモチベーションが高くなったマネージャーが、
とんでもない数のワイパーやタイヤを売ったら、
後任のマネージャが売れなくて、ひどい目にあったなんて事例は枚挙にいとまがありません。

「商い」とは「空きが無い」こと、「飽きない」ことが大切です。
継続した収益構造を創り上げることが最大のポイントなのです。
それは、儲かる「仕組みづくり」

単月で、タイヤやワイパーなどを爆発的に売ってみても、それは「需要の先取り」
如何に安定した販売収益を上げることができるのか・・・、がポイントです。

ですから「馬鹿売れ」よりも安定的な販売を実現させる「仕組みづくり」が大切なのです。

さあ!!
これを読んだら、インターネットなんか覗いてないで
地道に灯油の配達に行きましょう!!
お客様の灯油ボイラーの調子が悪ければ、修理して仕入の無い作業収益を挙げましょう!!
ボイラーが売れるかもしれません。
そしたら、隣の家にも灯油のセールスをしてみましょう。
こちらから、消費者に飛び込んでいけば、車検が取れるかもしれません。
SS店頭でお客様を待っているようでは、収益向上はありません。

もっと、もっと、儲ける工夫を能動的に実行することが大切です。


SSビジネスを展望しながら、忙中閑ありの年末です。

2018年12月14日 13時03分28秒 | Weblog

いよいよ師走ですね。
今日は、当社も年末の食事会。
忘年会は28日に軽井沢のリゾートホテルで温泉に浸かって行う予定です。

本日は、特撰の「下仁田ねぎ」、「下仁田こんにゃく」で軽井沢の「ツルヤ」から牛肉を取り寄せて
豪華な「すき焼き・食べ放題」のパーティーを行います。

社員スタッフだけでなく、近くの別荘の友達やゴルフ仲間も参加しての恒例行事となっています。
エレクトーンの名手の久保君は張り切って準備しており、彼のコンサートも兼ねています。

この一年間は、
社業も比較的安定して推移できましたので、楽しい忘年会になりそうです。
現在も仕事は大忙しですし、年明けからも開発、構築業務が立て込んでいますから
忙中閑あり、といったところです。

私は、来る年の石油業界の展望に関する原稿執筆作業中。
SS業界では色々と課題は山積ですが、
すでに、SSビジネスに関する業態改革の動きは非常に活発化しております。
今後の展望としては、大手ディーラーを中心として外販デリバリー体制の構築が急速に進んでいます。
これは、SS数の減少やセルフ化により必然的に派生してきた石油製品の小口配送体制弱体化に対応する業界の課題でもあり
配送コストの価格転嫁を中心とする市況形成の大きな流れでもあります。

特に、SS過疎地帯や大災害発生時などにおける安定供給体制を前提とするBCP対策も含んでおり
最近では、元売りや大手商社などを中心に大きな動きが出ています。
これまでは、地域の石油組合などが行ってきたBCP対策で、
実効性は、今一歩、という感じでしたが、
個別企業が本格的な取り組みとして具体的に計画を立てながら、
平時でも収益性を確保しながら緊急時への対応も行うという非常に具体的で実効性の高いシステム構築となっています。

最近は販売市況がある程度安定してきたことから、システムへの再投資を進める企業が増えているわけですが
SSビジネスでは、これまでの単発的なアイデアビジネスよりも、
業態改革に関するソフト部分への傾注度が高くなっています。

「忙中閑あり、閑中、某あり」といった師走です。


石油業界は適正市況確立により、BCP対策に着手しましょう。

2018年12月13日 09時02分02秒 | Weblog

仕切り価格よりも燃料油の販売価格の適正化維持が重要なリテール業界。
仕切り価格の動向も気になりますが、
利益確保のためには業界としての適正価格の維持が望まれている昨今のSS業界。

いかに油外収益確保が必要とは言っても、
主軸の燃料油の赤字を埋めるだけのSS経営ではいつまでたっても「朝の来ない夜」が続きます。

せめて、SS店頭の主軸である燃料油部門で赤字が出ないように・・
季節商品である灯油で冬場の収益を上げて黒字にする。

販売数量の少ない、零細業者にとっては「仕切り価格」の情報も必要ではありますが、
原油価格や元売り施策の動向を論じてみても、どうにもならない現実があります。
そんなことよりも、みずから現実のマーケット市況の適正化構築に努力すべきです。

最近、気になるのは、
東南海地震の話題が頻繁にテレビで報道されていることです。
かなりの確率で大災害が予測されていることから、非常に心配です。
石油リテール部門においては、BCP対策を真剣に考えておく必要がありそうです。

過去の大災害発生時を教訓として
緊急時のデリバリー体制を想定しておく必要があります。
「ゆきんこサポートセンター」でも石油販売企業の各社とBCP対策の検討をスタートさせます。

石油ビジネスは、目先の利益確保だけでなく
非常時への対応が課題となっています。


SS業界の業態改革が進んでいます。

2018年12月11日 10時08分34秒 | Weblog

暖冬だと思っていたら、
ここ数日の冷え込みはようやく冬の到来を感じさせます。
当社も朝からストーブを点けていよいよ冬支度といったところですが、
北国のユーザー様からは、すでに配送業務が真っ只中の情報で、朝からサポートしています。

それでも、一時から見ますとめっきり「朝市サポート」が少なくなりました。
シーズンオフのシステムサポートとリビジョンアップなどをこまめに行ってきたことが功を奏しているようです。
当社「雪ん子」の最新バージョンは非常に安定した稼働を開始しております。

冬場の灯油ビジネスが通年の決算に貢献し黒字になる企業が増えており、
オフシーズンから準備をしている企業が増えています。

大手ディーラーでは
元売り統合後を視野に入れての外販配送センターの設置に向けたシステム構築が急増しており
冬場のこの時期でも、すでに来季に向けてのシステム構築がスタートしています。

SSビジネスの業態改革は大手ディーラーを中心にスピードアップしています。
来年の春ごろからは、その動きが具体的かつ顕著に見えてくるはずです。

すでに、ガソリン安売りで集客し「油外」で儲けるという商法は終焉し、
コアとなる、燃料油の採算性をキープしながら、
抜本的な基軸商品の外販で収益を確保する、業態転換がポイントとなっています。
SS数の減少や、セルフ化によるSS業界の変化を視野に入れての新たな業態改革です。

ゆきんこサポートセンターでは、具体的なビジネスモデルの提案をスタートさせます。


灯油ビジネスで儲ける秘訣

2018年12月11日 09時49分09秒 | Weblog

今年の冬は暖冬で灯油ビジネスは低調なスタートとなっていますが、
各地とも価格市況は堅調なため、一応の採算性は維持されているといった声が聞こえてきます。

しかし、配送体制の効率化が課題となっています。
合理的配送体制の構築により収益性と配送可能なボリュームは大きく変化しますので、
その部分を認識しながら、如何に効率化するのかがポイントです。

やはり、SS店頭ビジネスの片手間に行う灯油配送ビジネスは効率面でのコストが掛かりすぎるため
中途半端な体制では大きな収益を望むことができないのが実情ですが、
本格的に取り組みますと、石油ビジネスの最大の収益ビジネスになるわけです。

作業を工夫することで、効率化や収益性が大きく変わるという意味では
SS店頭販売オペレーションとは全く異なるビジネスモデルであるともいえます。

業転市況や仕切り価格にばかりこだわっていると「樹を見て、森を観ず」ということになります。
ゴルフでいえば、「ヘッドアップ」といったところでしょうか・・・
「利はもとにあり」とも云いますから、仕入原価が安いにこしたことはありませんが、
ボールを見過ぎて体が回らなければ、チービンでOBを打つことになりかねません。

体の使い方もビジネスもスウィングバランスがポイントです。

まあ、道具もそれなりに必要です。
と、プロが云ってました。

ゴルフもビジネスも難しいものですね。



冬場の軽井沢、ようやく暖房完備にしました。

2018年12月04日 11時38分18秒 | Weblog

12月に入りましたが、今日は軽井沢でも小春日和のようなポカポカ陽気です。
こんなに暖かくては灯油が売れなくて困りますね。

仕切りが下がって、値幅が出そうなので少しは収益が確保できればと思います。
配送スタッフの人手不足や高齢化などで、宅配可能なホームエネルギーである「灯油」は
高齢化が進む冬場の過疎地域などではまさに、ライフラインなのです。

別に、不当な高価格ではなくとも、少なくとも採算ラインはキープできなければと思います。
現在では、私も消費者ですから、
安いにこしたことはありませんが、配送コストを考えると、なんとも複雑な心境なのです。

家をリフォームして、床暖房も灯油。窓ガラスは二重サッシ、さらに、ペレットストーブ、
今年の冬は、暖かく過ごせそうです。


今後のSSビジネスを展望。 冷静な対応を・・

2018年12月04日 10時36分16秒 | Weblog

本年も年末に至りました。
私にとっては、あっという間の一年でした。
齢を重ねてくると一年という期間が短く感じられるのは私だけではないはず。

石油業界における近年のSSビジネスマーケットの変化はこれまでの成長期から成熟期、
そして、昨今の「淘汰期」に至り、その変化の速度が速まっているように感じます。

「ガソリン」に関しては、今後も需要縮小が止まるわけではなくて、
経産省の試算によると国内ガソリン需要は、2022年度には2017年度比で1割減る見通しとなっています。
ですから、SS数の減少があるにしても、相対的な販売減の傾向は続くことになるはずです。
リテール部門においては、SS数の減少による「残存者収益」が見込まれるのかもしれませんが、
問題は、既存SS業界における適正な市況形成が可能かという点が注目されています。

実は、最近になりまして某大手コンサルティング企業からの要請により
今後のSS業界動向に関する見解を求められました。
業界誌などからも同様の要請を受けて意見交換などを行いました。

直近の市況動向を鑑みますと、
以前よりも価格競争は緩和され、一応の採算が確保されつつあるという見解が増えています。
SSビジネスにおいては、再投資に向けた経営環境を構築できるような企業が増えてくることで
「次」に向けた展開が見えてくると期待されているところです。
SS業界にとっては、まず基幹収益となる自動車用燃料油の市況環境が適正化することが前提となっています。

確かに、長期的に見れば、自動車用のエネルギーはEVなどの普及により将来的な展望は薄いわけですが、
当面、ガソリン市況の安定化により「次の時代」に向けての投資源泉を確保する必要があります。
既存SS業者はその点を認識し、新たな展開と経営構想を練る最後のチャンスが到来しているともいえそうです。
その中で、次にどう手を打つかがカギになるという事ですから、
大きなチャンスが到来しています。

本年、7月10日、出光興産の月岡隆会長と昭和シェル石油の亀岡剛社長が正式に握手を交わしました。
2015年7月の協議開始から3年、ようやく2019年4月に両社の統合が実現する運びとなっており
昭和シェルは出光興産の完全子会社となるはずです。
2009年に成立した「エネルギー供給構造高度化法」により、
経済産業省が精製設備の効率化や廃止を促したことも再編を加速させたと思います。

今後は、元売り統合による販売競争が緩和されることで、SS業界が安定的に成長することを切に願っています。
ガソリンは53.8円/㍑が税金なのでありさらに二重課税なのですから、
本来は安売りすべき商品ではないと思うわけです。
不当廉売などで業界みずからの首を絞めて、地方には「SS過疎地帯」が多発中であり
消費者である高齢者などの国民が不便を感ずるようでは国の施策にも問題があるといわざるを得ません。

最近でも、一部地域のSS企業がいまだに、ガソリン安売りで集客し、
「油外」と称する関連ビジネスを展開しているようですが、問題ですね。