ゆきんこブログ

月刊ガソリンスタンド誌
『変化と試練が、人と企業を強くする』
連載中!

石油ビジネス最前線

2010年03月31日 07時47分12秒 | Weblog
最近、仕事が動き出したという実感を持っています。
一昔前とは異なる石油業界の色々な課題が寄せられています。

これからの石油業界の推移を考えながら「次の時代」に向けた模索が開始されているわけです。
これからは、この業界も少し大人の業界になりそうですね。
システムに関しても、かなり高度な要求が増えています。

やはり、社内管理体制の再構築が中心です。
ガソリンスタンド運営を中心として、大手企業や元売販社などでは
本社などの業務管理オペレーションの改善により抜本的なコストダウンに必死に取り組むケースが増えてきました。
やはり、人件費のコスト比率が一番高いわけですが、
少ないスタッフで今まで以上の経営効率化を実現するための工夫がポイントとなっているわけです。
減販の時代ですから、当然のことです。

地方などではSS過疎地帯も発生しており、今後は淘汰や閉鎖による販売量の増加も見込まれることから、
SS立地などを中心とするマーケティング戦略も重要な要素となってきたようです。

総じて卸売を含む直売部門の業績がかなり良好な企業が増えてきたのが最近の傾向です。

やはり、少ないスタッフで大量の流通を消化できる体制作りがポイントとなってきました。
それに付随しての「与信限度額管理」、「油種別数量枠管理」なども並行して強化されつつあります。

最近、石油流通取引では、CODや「前受け金」なども増えており、
資金回転率が急速に早まりつつあります。
「資金繰り計画」の自動演算化なども必要となっています。

対応に追われる毎日です。

SSパワーアップセミナーの開講

2010年03月29日 03時51分02秒 | Weblog
今から20年ほど前に、シャープシステムプロダクト主催による「SSパワーアップセミナー」が数年にわたり開講され、
私はそこで石油流通システムの講師をつとめた事がありました。

当時のSS業界システムといえば店頭P0Sシステムの仕様が中心でしたが、
今考えると当時は日本における石油流通システムの黎明期であったように思います。

先進的な企業ではすでに、国産データベースエンジンによるシステム開発しており
ウィンドウズも存在しなかった時代にDWH(データウェアハウス)構築を模索していたわけです。

「雪ん子」はその頃すでに、完成度の高い「灯油配送システム」として稼働を開始しておりました

「ペトロマスター」の概念もすでに完成し、自分の会社でテスト稼働を開始しており、
全国から視察の方がお見えになっていたわけです。

当時、シャープシステムプロダクト、タツノメカトロニクス、NTTなどの企業を窓口とする販売体制が構築されたわけです。

実際の石油流通ビジネスを拡大展開しながらの
地方の中小企業による膨大な時間と予算をかけたシステム開発でしたから色々な意味で大変なプロジェクトであったわけです。

順調にスタートを切ったITビジネスだと思われましたが、
一時は挫折に近い憂き目もみました。

一度は「夢が潰えた」と思われた私の石油流通関連システム開発プロジェクトなのですが、
その後、多くの難関を克服し、今こうして存在しています。

いつの間にやら、今度は石油業界が淘汰の波に晒されており時代の流れを痛感している昨今です。
これだけ石油ビジネスの最前線に浸かって生きてきますと、最近ではようやくこのビジネスで「勝ち残る」ための手法やポイントが見えてきました。

全国各地の皆さんからセミナー開講の要請も増えてきましたので、
いよいよ今度は自分が主催して「石油ビジネス・パワーアップフェア」を開講しようと考えています。

すでに当社には石油ビジネスに精通したスタッフも何名か存在しており、
クライアント企業のご要望にもお応えできると確信できます。

現在、企画を立案中。

原稿締め切りで焦っています。

2010年03月27日 04時38分58秒 | Weblog
郵政問題は混迷です。民間金融機関との兼ね合いでさらに混乱が続きそうです。

民主党政権になってから、
色々な意味でビジネス環境が日毎に変化しているような気がしています。

すでに石油業界の変化の話題だけでは世の中の流れに付いていけないような時代です。

「仕切り価格体系」などの話題に振り回されて、
経営に大切なポイントを忘れている石油リテール業界を見ていると本当にこれでいいのかと感じます。
末端のリテール業者がWTIの市況や元売のコストを論じてみても、
自分自身の足元の経営課題から目が離れたら大変なことになってしまいます。

知らないよりは、知っていたほうがよいというレベルの情報と
生き残りのためには絶対必須の情報があるわけですが、
区別がついていない方も多いようです。

減販の時代にまだまだ懲りない、
軽薄なSS経営者が多いと嘆く方もいらっしゃいます。
全く同感です。

いま、本当に重要な事は何なのか、

石油ビジネス本流では、まだまだ勝ち残る方策や手法はたくさんあります。
少し目線を変えて考えてみる事も大切な時代ですね

そんなわけで、月刊ガソリンスタンド誌の5月号の原稿を執筆中です。

異業種などにも少し目を向けながら、石油ビジネスのリテール部門を考え直しています。

「次の時代」に向けて始動する石油ビジネス

2010年03月25日 13時04分17秒 | Weblog
春と共にようやく営業活動も活発化してきて冬眠から覚めたような感じです。
今年は、時節がら全国から軽油税納税帳票に関する対応が多くて忙しいですね。

給油所数が500箇所を超えるような企業の年間差異数量報告書の作成まであります。
一社の報告書類だけでもA3の用紙で1000枚を超えるケースさえあるわけですから担当者も我々も大変です。

この業務ばかりは、素人ではできません。
まさに石油流通ビジネスの「プロフェッショナル」の分野です。

複雑な「仕切り体系」をどのように処理して、仕入平均単価をリアルタイムに把握して
常に現在の正確な収益を把握するための対応などにも対応しています。

石油流通ビジネスはサブ店における請求書作成のための勘定系処理と
特約店における管理業務とでは次元の異なる作業を強いられているのが現実です。

最近では、与信限度額管理や油種別数量枠管理などをシステム的に処理できる機能が必須となっているわけで、
いつの間にやら、従来元売りが行ってきた管理業務が特約店でも同様に必要となっているわけです。

元売同様のWEB受注システム(EDI)などを装備する大手特約店が急増しており、
本社管理部門のコストダウンが急速に進行しています。

管理部門のコストダウンが不可能なら、石油ビジネスから撤退しなくてはならないような時代か到来するのかもしれません。

石油ビジネスにおける「勝ち組企業」のセオリーが見えてきました。
「次の時代」に向けて、いよいよ動き出した石油業界です。

石油ビジネスのターニングポイント

2010年03月24日 10時02分02秒 | Weblog
色々な業界で大きな変化の波が出てきました。

郵貯銀行の預金保証枠が拡大するので、金融界が大荒れになりそうです。
地方の中小金融機関などは大変なことになるようです。
預金が大きく郵貯に流れる可能性がありますから、今後の動向に注目です。

日本の金融機関は「ぬるま湯」につかってのうのうと過ごしてきたわけですから、
この程度の事は仕方がない。

郵貯は従来は財政投融資として国が自由に予算として使えたわけですが、
平成13年頃に自主運用となっているはずですから、
まさか郵貯を国が吸い上げて財源不足を補うという事でもないのでしょうが
相対的には、国民のお金が官のほ方へ流れていくような気がします。

この先どうなるのか、難しい問題です。

石油ビジネスも実は構造的な変化にさらされているわけです。
SS数がどこまで減るのか、元売りなど上流のさらなる統合などにより流通も大きく変化しています。

相対的な減販の時代を迎えて、石油ビジネス企業のあり方や位置づけも変わってきました。
これからは大局的な見地での推移を見極めながら、
それぞれの企業の立場に立った生き方の模索がポイントとなりそうです。

経営者にとっては「事業家」としての腕の見せどころとも言える時代です。

ガソリンスタンド経営の実態と石油流通ビジネスは全く別物

2010年03月23日 10時59分13秒 | Weblog
忙中閑あり、厳しい仕事の中で少しだけゴルフで息抜きができました。
しかし、日曜日の花粉と黄砂は凄かったですね、
涙とクシャミで酷い目にあいました。

首都圏では、ようやく桜の開花宣言が出ていよいよ春です。
こんな季節になると、心も体も動きだします。
今年は、一生懸命体を動かして体を鍛え直しましょう。

石油業界はいつの間にやら、急速に経営格差が拡大中。
中小業者にとっては今迄のように元売批判の話題どころではありません。
まずは、自社の足元固めからといったところです。
時代の流れは意外に早く、これまで以上に厳しい経営環境が発生してくる予感です。

本屋の店先へ行くと、「恐慌」の表題ばかりが目立つ時代です。
何をいまさら・・・、と思いますが、
現実は、かなり厳しい状況となっているわけです。

石油業界だけではなくてほとんどの業種がターニングポイントを迎えているようです。
いよいよ本格的なデフレスパイラルの波が襲っています。
地方の中小金融機関なども厳しい経営環境となりそうですから、要注意。

しかし、こんな時代ですから、逆にビジネスチャンスもあるわけです。
ガソリンスタンド経営の実態と石油流通ビジネスは全く別物だと考える方が増えています。
正解ですね。

ガソリンスタンドの店頭運営オペレーションだけで増収増益を狙うとしたら大変な時代です。
まして、「業転市況や仕切り情報」だけで経営が成立するはずもないわけです。

ユニクロの柳井社長、ソフトバンクの孫正義氏の愛読書である
「成功はゴミ箱の中に」を読み直しています。
マグドナルドの創業者レイ・クロック著の本です。

石油ビジネスにおける「ゴミ箱」とは・・・
ガソリンスタンドビジネスでも
店の作りや単純な店頭販売オペレーションなど表面的な要因だけでは「成功」への道は遠いと感じています。

本物だけが勝ち残る時代です。

連休だから仕事をしよう!!

2010年03月19日 10時08分41秒 | Weblog
今年の灯油ビジネスは、気候条件にも助けられ配送を中心に価格面でも堅調に推移。
改めて、収益性の高さが認識されたシーズンとなりました。

来季に向けて、早くも「雪ん子」を駆使した灯油販売体制の見直しと構築が動きが盛んです。

SSフィールドを飛び出しての外販配送サービスとして、
新規ビジネスのように取り組むケースが増えており、来シーズンあたりからは全国各地に新たな配送センター開設の動きが見えてくるはずです。

まずは、CTIを駆使した「受注コールセンター」の開設などからスタートするのが一般的です。

さらに、携帯電話によるWEB受注体制、
直売部門ではまるで元売システムのようなEDIによる受注体制の構築など、
石油流通ビジネスを巡るシステム構築により、最近の石油流通ビジネスは大きく変化しています。

SS運営オペレーションの部分と異なり、
全社的な基幹業務統合系システム構築により、全社的な経営コスト削減の動きが顕著です。

高機能な石油専用ソリューションを駆使することで、ビジネスの情報処理速度、機能の拡大による劇的な省力化を実現し、競合他社と経営格差をつける事も可能です。

今日からの連休は関連資料の作成と原稿執筆作業です。

私の場合、休日のほうが仕事が忙しいわけです。
昼間はゴルフ場へ出向いて、夕方から徹夜での作業が続きます。

起業の季節

2010年03月18日 05時32分32秒 | Weblog
祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響あり
沙羅双樹の花の色 盛者必衰の理(ことわり)をあらはす
驕れる者久しからず ただ春の夜の夢の如し
猛き人もついには滅びぬ ひとへに風の前の塵に同じ。

時代の節目です。
JALやトヨタ自動車のような大企業でさえも経営の転換期で
生き残りを賭けたガラガラポンの局面ですね、

多くの経営者が創業期のよな新たな気持ちで再起業構築に向けての「志」をたてる時期を迎えています。

企業も、脱皮や節目があるから強く成長できると感じます。

成功するにしても、苦難の時期や経営の難しさを感じなければ、ドラマにもなりませんね。

コタツで、ミカンでも食べながら他人事として「プロジェクトⅩ」を見て涙を流してみても、
自分はあんなリスクは負いたくないものだと考える人と、
「俺も頑張ろう!」と勇気づけられる人では、人種が全く違うように思えます。

徹底してリスクを回避する事が賢い生き方なのだと考えている人もいるわけですが、
ビジネスですから経営者にとって完璧なリスク回避の方法はないわけです。

夢があるから生きられる。

生活の糧を得るためだけに仕事をすると考えている人間にとっては、厳しい時代です。

しかし、ロマンをもってビジネスを起業するとしたら絶好のタイミングが到来しているわけです。

この時代をピンチと考えるのか、ビジネスチャンスとしてとらえるのか、
ビジネスチャンスは成功の女神の前髪を捕まえるくらいの心意気が必要ですね。

人は歩みを止めた時に、そして、挑戦をあきらめた時に年老いていくのだと思います。


この道を行けばどうなるものか

危ぶむなかれ

危ぶめば道はなし

踏み出せば

その一足が道となり

その一足が道となる

迷わずゆけよ

行けばわかるさ

(一休禅師)

M氏の思い出

2010年03月17日 05時33分15秒 | Weblog
あれは、20年ほど前の事でした。
朝、私が出社すると駐車場に一台のレンタカーが止まっていて、私を待っていました。
はるばる北海道の旭川からガソリンスタンドの経営者であるM氏が訪ねてきたのでした。

非常に商売熱心なMさんは私の石油流通ビジネスに興味を持ったようで、
施設を見たり、石油流通に関して熱心な質問をされていたわけですが、
その後、息子さんと一緒に再度訪問された事もありました。

事務所と併設されていた「焼き肉レストラン」で食事をしながら、
石油ビジネスに関する熱い思いを語り合ったものです。

当時は米国のジョバーのようなビジネスを目指していた自分ですが、
その後、全国の独立系業者の方が何社も視察に訪問されました。

地方の田舎での石油ビジネスでしたから、ガソリンスタンド自体は付属的なビジネスで、
本業は、大規模プロジェクトのパトロール給油や中間流通の業転ビジネスが中心で、
関東、甲信越一円を飛び回っていたわけです。

大型ローリーによる自主配送。
自社貯蔵施設の建設と運用管理、中継配送のための基地、
中間溜分を中心とする小口需要に応じるための4㌔ローリーによる配送体制。
そして、灯油配送システム「雪ん子」の原点となった「灯油配送センター」など
まるで運送会社のような体制でした。

当時、私の会社は日本国内のほとんどの元売や商社の直売部門と提携し大規模な公共事業への納入業務を担当していたのです。
ダム建設、高速道路、新幹線、長野オリンピック関連、空港建設、発電所建設プロジェクトなど多忙を極めた時期でした。
ゴルフ場の開発から建設などまで、まさに石油直売ビジネスの最盛期でもあったわけです。
とにかく、石油製品が売れまくった時代です。

そして、石油流通管理システムの構築、受注配送システムの開発。
今考えれば、不動産ビジネスや外食産業の収益まで膨大な開発予算を投入しての石油流通ビジネスのプロジェクトがスタートしていたわけです。

外国の石油事情を見て歩いたり、まだ、ウィンドウズも存在していない時代に、
元売のシステム担当から大学教授になったK氏を招いてデータベースシステムを構築したり、
その後私の頭は石油流通ソリューション開発に没頭していったわけです。
たった一人で山の中に籠って開発をすすめました。
今となっては、懐かしい思い出です。

その後、私の人生も色々ありました。ビジネスの厳しさを身に沁みて感じました。
その後は実際の石油流通取引から一切手を引き現在に至ります。
その事が自分自身の「けじめ」だと思っております。

私の夢はその時点で一度は潰えたと思ったわけですが、
全国各地に私のビジネスに興味を持っていた方がこれほど多かったのかと驚くと共に、
石油業界の皆様に救われました。

その後は、驚くほど多くの方からのオファーを頂きながら、
感謝と共に今日の私の石油ソリューションビジネスの原点が構築されました。

まさに、「お客様のよろこびが、我がよろこび」です。
月刊ガソリンスタンド誌、本年度の原稿テーマとなっています。

私自身の石油ビジネスに関する思い入れは今後も人生そのものとして続きます。

私にとって生きていくという事は、仕事をする事。

石油ビジネスで自主流通体制を確立するという事は、「品質管理」、「流通管理」をはじめとして全ての業務について、コンプライアンスと管理体制が問われます。

まさに、「油断」大敵です。

離合集散

2010年03月16日 06時02分36秒 | Weblog
経済の活性化は進まないのに、政治の世界は動きが激しくなりそうです。
野合というべきか同床異夢というべきか、政治家も生き残りを賭けた離合集散が始まりそうです。

まるで企業の合併や統合のように政治家も生き残りを掛けた離合集散といったところです。
政策なのか生き残りのためなのか、話を聞いていてもよく判りません。
鳩山氏などは薩長連合なんて言葉まで出ていますから、まるで「竜馬伝」気取りです。

「日本はどうなるのだろう・・・・?」なんて、言葉が聞こえてきます。
冷静に考えたら大変な事が起きているような気がしていますが、皆さんはどう思いますか・?

巷では「みんなの党」が急上昇中といいますが、どうなんでしよう・
現在の政党のどこが政権をとっても現在の民主党と同様のような気がします。
政治に対する国民の期待感が薄くなりすぎて、半分はあきらめで冷め切っています。

国家の財源不足でこのままでは「減税による景気対策」なんてとても望めそうにもありません。
消費税論議も始まるようです。これからは重税感が高まってくるのでしょう。
困ったものです。

大学生も就職難。
まさに「大学は出たけれど・・」なんて言葉が復活しています。

政治家は離合集散、学生は就職難、経済は長期低迷で「先が見えず」、

地域ごとに活性化できるような、地方自治のカタチが見直されてくるような気がします。

そんな中で、石油ビジネスはこれからどうなる、
「石油村」の今後のあり方、生き残り策についても改めて考え直す時代ですね。