晩生の大豆は、先端の芽を摘むと株元近くにまとまってできる。
晩生の特徴として、その幹の太さも特筆もの。鉈根元を切り落とす。
一株で、どんぶりに山盛り一杯になることもあります。
美味しいのは枝豆としてだけではありません。
大豆としての美味しさも、他に比べるものも無いほどです。
秘伝(その1)
「一人娘」と双璧の秋の美味しい枝豆として知られる晩生の大豆に「秘伝」がある。妻の実家からタネ豆を頂いたのだろうか。何年物にわたり我が家の定番としても作り続けている。オハグロト呼ぶのか、目が出る部分の筋が黒いのが特徴の一つ。
その黒い筋が特徴でもあり、欠点でもある。煮豆や大好きなフライビーンズなどには味の良さで役立つのだが、残念ながら味噌には適さないともいえる。そのわずかな量ではあるが黒い筋が味噌にしても目立つのだ。
ただ、毎年長岡の種苗屋さんが主催する「春一番種物フェアー」には何社もの種苗メーカーが参加して、自慢の種を展示するのだが、岩手県からも出店する。その岩手の種苗店が自慢の種として「秘伝」を出品し、大量に陳列している。ところがその岩手の「秘伝」には例の黒い筋が見当たらないのだ。
驚いてその店の担当者に「オハグロの筋は黒くないのですね」と訊ねると、意味が分からないようで首を傾けていた。そうですよね、あちらでは「秘伝」に黒い筋なんて無いのがきっと常識なのだから。機会があったら、種豆を買い求め、味を比較してみたいと思っているのだが。
(続く)
大豆の「秘伝」ですか。子供の頃大豆を作っていて、それで一年分の味噌を仕込んでいましたが大豆というだけで名前はぜんぜん記憶にありません。何か名前があったのでしょうね。秋の仕事が終わると近所の何軒かで共有の大きい釜や味噌を作る道具を出し、一軒分づつ味噌を仕込んでまわっていました。近所のみんなが顔を揃えて幾日かは賑やかに仕事をしていましたね。田植えと秋の味噌づくりはみんなが協力する行事でしたが、そのうちに田植え機とかが出て来て植える専門の人も居て農作業はコルホーズかソホーズのようになりました。側のタバコ農家の人が機械だけ買って農協に登録し、田植えの時期は一ヶ月も田植えばかりしていたとか、秋は稲刈りばかりしている人もいて大型機械は個人では買わず仕事だけやってもらうという状態でした。その頃から味噌づくりも農協でやるようになって頼むようになったとか。稲の育苗センターも出来て田植えの時はここから苗を買うのです。母親がこの育苗センターにバイトに行っていました。農協の味噌センター?もあったのかも。その分業の農作業から弟たちがそれぞれ会社を退職したあと「株式会社 乳川の里」というどこかの施設みたいな名前の農業法人を立上げやっています。リーダーはJAを退職した私の同級生でホームページを見たらかなりおじいちゃんになっていました(私もおばーちゃんだから当たり前)今度味噌づくりはなんという大豆を使っているのか聞いてみましょう。農業も変わりましたね。
春先の行事で、味噌を作ることが定例になっていた気がします。
大豆を茹でる釜や、大豆をすりつぶす機械は村の共用品でした。
50軒を超える家が、予定をぶつからさせずに使っていたなんて、不思議です。
ひょっとしたら、毎年の行事ではなくて二年に一回、三年に一回だったのかも。
二年味噌、三年味噌なんて言葉もありましたからね。
こちらも農協に委託する味噌作りもありましたが、最近では聞きません。
いや、知らないだけで今でもやってるのかなー。
若い人たちは、よほど食に興味がある人以外、自分で味噌が作れるなんて、
知らない人たちが多くなったでしょうね。
水田の転作に奨励されている「えんれい」は味噌つくりに有っているようですよ。