畑に吹く風

 春の雪消えから、初雪が降るまで夫婦二人で自然豊かな山の畑へと通います。

連載138「カツライス」(その1)

2018-02-02 09:36:21 | 食べ物

     カツライス(その1)

 

 食べ物好きな両親に育てられ、それなりに美味しいものは食べていた。

しかし、貧しかった我が家には外食など習慣にも無く、家族そろっての外食など映画の中の物語の様なものだった。

第一、村から見たら大層な町の堀之内とは言っても、洒落た食堂、レストランなど無かったのだったと思う。


 そんな田舎の貧乏息子が、長岡の高校に入学し、都会とは呼べないまでも、

親に連れて行ってもらった事も無い大きな町に通うことになり、町の暮らしに触れる事となった。


 長岡市の外れから同じ電車で通うことになった同級生が居た。

農家の長男ながらさすがに長岡市の中心から離れているとは言え、結構世慣れした町の子の匂いを持っていた。


 その友達にある日、突然「おい、豚カツを食べに行こう」と誘われた。

田舎者とてさすがに豚カツくらいは知っているし、勿論その頃は家でも母が作ってくれて食べていた。

しかし、友達が誘ってくれた豚カツ屋と言うのが、どうも想像していた雰囲気とは違う。

そして、注文に応じて出てきた品物を見て度肝を抜かれる思いがした。


             (続く)


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