
我が家の近くの畑で仕事をしていると、隣の水田で田植えが始まった。
写真撮影の許可を得て、話をすると就農3年目の彼は一人で植えるのだという。

田植え機の運転席の前方上に、気になる機械が着いていて、GPSだという。
早速始まったかと思ったら、違いました。水田の形状が四角形でないためかも知れないが、先ずは印付け。

片側が弓状に湾曲しているためで、四角形ならば一回で済むのかもしれない。
ぐるりと周回して、印付けらしい。田植え機の横に出た小さな車輪が跡を付けています。

一周して印付けを終えると、次は本格的に田植えが開始された。
7条なのか8条なのかは聞かなかったけれども、とにかく多い条数で早いこと早いこと。

中ほどから植え始めて、外周は最後にするらしい。
なるほどですね。変わった形状の水田にどうして隙間なく植えるのかと思った疑問も氷解。

スベルベはまだ田植え休み、稲刈り休みがある時代に育ちました。
我が家は水田を保有していなかったため、近所の田植えの手伝いをしていました。
その際の大人の会話が忘れられない。「稲刈り機、コンバインは出来たが田植え機が出来るはずはない」なんて。
ところが、間もなくその田植え機が誕生して、大勢で並んでする田植えなど昔話の世界になってしまいました。
不整形なので、端は土が寄ってしまい、後で人力で梯子を引き代掻きを行います。
梯子を引く、と知り合いに話すと
意味がわからなかったそうです。そもそも、木の梯子が今は無い!!
時代遅れの事を未だにやっている我が家です。
私も春、秋の農繁休業があった時代です。おまけに長野県は、冬休みの少し後に
寒中休みがありました。毎日、田んぼでスケートやっていました。
米騒動で、今年は植え直しを真面目にやったという話をよく聞きます。自分もその一人。新米ができると古米を食べないという方から
平成のおコメを無償で頂いている。と言う話を聞き驚きました。もち米を2割入れて食べられているそうです。
お米の話題が多い昨今です。
でも、この様な田植え機、コンバイン、籾摺り機、藁切りカッター等1年に一度しか使わない機械のオンパレード。一番高いお米を食べているのは生産者かもしれません。
こちらでも田植えが始まっています。それがまだ刈って無い麦畑もあるしみんなマイペースです。だから7月に入ってもまだ田植えをしているところもありますね。田植え機も大型化して植えやすいように田んぼも四角に耕地整理されたりしました。
人家の遠い広い農地が広がっているところですから植え終わったらスマホで「終わりました。」なんて報告しているような。時代は変わりました。いま話題の備蓄米ですがこちらではまだ見ません。あったら少しだけ買って味をみたいなぁ、なんて仲間で話しています。
近所の田んぼは今年、苗と苗の間が詰まっているように感じます。
測ったわけではないので何ともですが、米高騰で少しでも反収を
増やそうとしてるのかなと思いました。
就農3年目の彼は余裕を持って植えているようですね。
でも、やはり農業の基本は、額に汗して働くことではないでしょうか。
昨今は、汗を流して働く意義が見失われがちな時代になっているようです。
梯子を引いて、起伏を治す仕事は本当にかなり前に見た記憶がありますよ。
私が結婚して、スベルベママの実家を訪問して驚いたことがあります。
なんと、ぬかるみの強い水田で、義母が義父が運転する耕運機の先にロープを付けて引いていたのでした。
文字通り這うようにしてロープを引く義母の姿は衝撃的な光景でした。
大規模圃場化が似合わないような、魚沼の水田も傾斜の強い圃場が整備されています。
その結果、広くて斜度の強い面が水田の付き物となり草刈りに難渋することに。
今の時代に楽をするな、汗を流せと言っても通用しないでしょう。
でも、中山間地にあわないような大型農業機械を見るたびに複雑な思いのスベルベです。
植え付けたサツマイモの活着のためにも、一雨欲しい所です。
雪の降らない関東地域と、深い雪に覆われる魚沼では農業の形態も全く違うようですね。
それでも、以前と比べたら田植え時期も、幅があるように感じますが、猛暑対策に色々考えられているのかな。
90%以上の田植えが終わったように感じる雪国魚沼の水田です。
なんだか、オイルショックの時代をほうふつさせるかのようなスーパーの行列です。
なんで、こんな状況になるのか。それは農政不在だからだと思います。
「猫の目農政」なんて揶揄されたりしますが、国の確固たる方針が無いのがすべての原因でしょう。
減反政策なんて言う方針で、いったん用途を変えた水田は中々元通りになんてなりませんよ。