
仕事の合間にホームに出て雪の状況を確認。
そして、空を見上げると驚くような光景が展開されていた。
大きな鷲二羽が羽根を広げて空を滑空し、その周りに小さなハヤブサがまとわりついている。
小さなハヤブサが攻撃を仕掛けるのだが、時折り鷲も反転して反撃を試みる。

何回もお互いの攻撃を繰り返しつつ、山の彼方へと消えた。
戦いは何時まで続いたのかは分からないが、あれはきっと縄張り争いの果てなのだろう。

この尾根の楢の大木には毎年「オジロ鷲」が姿を見せしばらく留まっている。
野ウサギを探すためかと思ったが、「オジロ鷲」の餌は魚類だと言うから、それからすると分からない動きでもある。

晴れた日のその尾根です。
尾根の右の沢、斜面は春先になるとカモシカが姿を見せる。
そして、カモシカの次にはスベルべがゼンマイを求めて昇る事となる。
そんな事をぼんやりと考えていたら、何年か前に「鬼ヶ面」を歩いた事を思い出した。
早春の「鬼ヶ面」を歩く(その1)

山の友の誘いは何時も唐突である。
三月末の「鬼ヶ面」登山の話も、急な話だった。妻と二人で相談したが、私の大事な会議の翌日でも有った。
しかし懇親会を早めに抜け出し準備をする事で参加を決めた。

まだ朝も暗い約束の時間に、待ち合わせ場所に行ったが人影は無い。しばらく待ったが誰も来ない。
私達のあいまいな返事に、待たずに出発したと考え後を追った。道路の凍結に注意しつつ軽トラックを飛ばす。
登山口と思われる場所に到着し、探すがいない。

急遽目的地を変えたのかとも考え、会えなかったら一旦帰宅し、
家の近くの山に犬のマックスを連れて登ろうかと妻と相談していると、
一台の車に乗り合わせた仲間が謝りながら顔を出した。
(つづく)