NYヤンキーズやレッドソックスなど資金力で選手を買い揃え試合に勝つことが半ば常識化するメジャーリーグ界において、
ブラット・ピット演じる貧乏球団アスレチックスのGMビリー・ビーンが選手の過去の実績を徹底的に数値分析し、
長打率ではなく出塁率で他球団が見向きもしなかった選手を集め「マネーボール理論」と呼ばれる戦略を実践していく、
というストーリーです。
この映画の中で「新しい方法論を取り入れ古い業界の中で突き進んでいく革新の困難さ」を感じました。
「マネーボール理論」はメジャーリーグの世界では当初破天荒過ぎて、周囲の批判を浴びます。
旧態依然のスカウトマンや持論を曲げようとしない監督などチーム内でも不協和音が鳴り響き、
このまま失敗すると高卒期待のルーキーとして球界入りしたがメジャー選手として大成しなかったビリーに明日はない状況。
そこで敢えて自分がイケると信じた「マネーボール理論」を推し進め実践していく。
「パイオニアは既得利権を得ている成功者から煙たがれ叩かれようとする。その中で何を信じて行動していくのか?」
これは野球の世界だけでなく、ビジネスの世界でも通じる事だと思います。
この映画のメッセージの1つはここにあると感じました。
いわゆる一般的なサクセスストーリーとは違うなと感じました。
マネーボール理論は一定の成果を上げたとは言えるが、主人公ビリー・ビーンは本人が臨むような成功は収めない。
確かにドラマチックなシーンもあります。
シーズン途中にビリーが独断で選手のトレードを行い、それまで選手と関わらないGMであったのに
積極的にチームを盛り立て自らが分析結果を選手に説き、史上初の20連勝に挑んでいくシーンは
テンポよくドラマチックに進んでいきます。
でも映画のラストは「あれっ、これで終わり!?」と感じるフィナーレ。
しかしながら、金持ち球団が自分の球団で成果を上げた選手をあっさり高額で買いさらっていくやり方を苦々しく思っていたビリーが、
他球団からの自らへの史上最高額オファーを受け入れるのではなく己の信念を最後まで貫いていく、というところを描きたかったのだと思います。
一部をノンフィクションとしてフィナーレを典型的なサクセスストーリーとして華やかに作り上げるより、
意味があるのだと思います。
最後まで「自分を信じて行動する」ことを主題に置いていると感じました。
この映画、出産前に見る最後の映画です、多分。
(two thumb up)で楽しんできました
今までは息子の振り替え保育を利用して旦那さんと土曜日に映画というのをちょくちょくやっていましたが、
子ども二人になるとそうは行かないなぁ。今度映画館に来れるのはいつの日になることやら。。
最後の映画が見ごたえある、ちょっと考えさせられる映画で良かったなぁ
ありがとうございます。
ぽちっと押してもらえると、blog更新の励みになります
にほんブログ村