英語と仕事の好きなワーキングマザーゆきの日記

小4、小1のボーイズを抱える、管理職ワーママの日記。お酒、ランニング、旅行とショッピング、仕事について綴ります。

フェルメール『真珠の耳飾りの少女』の魅力

2012-09-15 00:51:13 | 美術館
最終日を目前に控えたマウリッツハイス美術館展に行ってきました。

目玉はなんと行ってもフェルメールの『真珠の耳飾りの少女』。
実物は思った以上に小ぶりの作品で間近で見るためには10分ほど並ばなければならず、
肩越しで見るレーンにて鑑賞。
それでも本作の不思議な魅力を味わえた気がします。
あどけない表情の少女が振り向き様にかすかに微笑んでいます。
トローニーと呼ばれる、実在する人物ではなく画家の想像で描かれた人物画だと類されるそうですが、
あまりにも無防備な表情からフェルメールと親密な関係であったことを思わせます。
服装から超裕福な貴族ではなく一般庶民だったと想像出来ますが、
大粒の真珠の耳飾り、ラピスラズリで彩られた鮮やかなターバンは
17世紀に海運貿易で黄金期を迎えたオランダの富と異国情緒への憧れを表しているのでしょう。

絵画の時代背景を知るのももちろん楽しいのですが、
『真珠の耳飾りの少女』は
 - 黒の背景に青と黄色の服装のコントラスト、真珠の白という明快な色合い
 - ターバンでのまとめ髪にあどけない少女の表情、コンパクトなかわいさ
こういうところがシンプルに好印象!と感じました。
鮮やかなブルーと砂色のターバンでのまとめ髪に真珠のピアス、
リゾートだったら十分通用するファッションなんじゃないかと思いながら鑑賞。
こういう現在に通じるところが人を惹きつけて止まない理由なのかなと思います。


真珠の耳飾りの少女に、


武井咲さんが扮した、ということをやっていたようです。それにしても似てる!


衣装まで再現していたらしい。この色合い、好きです

海運力で世界貿易を牛耳った17世紀のオランダでは
貴族のみならず一般庶民も絵画に興味を持ち家に飾る余裕があったそうです。
よって同時期の他国では見られなかったような万人うけする風俗画、静物画が発達し、
それまで宗教画の背景でしかなかった風景も主題として描かれるようになります。
そんな17世紀オランダの絵画を一堂に鑑賞出来るのは、
現在マウリッツハイス美術館が改装中であるから。

名立たる美術館の改装中に行われる「○×美術館展」の世界巡業。
ワシントンナショナルギャラリー展もオルセー美術館展もそうだったけど、
今回もむちゃくちゃ混んでいました
ざわざわした人混みの中鑑賞することは分かっているのですが、
東京にいながらにして本物に触れるチャンスを生かしたいと
足を運んでしまいます。
今回もフェルメールを間近で見られて良かったです。
次は何を見に行こうかな?



マウリッツハイス美術館展はこの3連休まで。気になる方は上野にGO!
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オルセー美術館展

2010-08-07 06:45:04 | 美術館
ずーっと行きたいと思っていたオルセー美術館展にようやく行きました。

一昨日のPM1時半過ぎでしたが、終了まで残り10日余り、夏休み期間ということもあり入館まで30分待ち
館内も予想通りむちゃ混みで、人混みの隙間から名画を臨む感じでした。。

しかしながら印象派の終焉からの、時代の移り変わりと画家の感性が生み成す新しい絵画を、
時代とテーマに分けて展示しており、工夫がなされているなと感じました。

・印象派の代表格モネの「睡蓮」は、移ろい行く季節を見たままに表現するために
 同じテーマでいくつもの作品を残したそうです。
 「睡蓮」のそれぞれの作品が自分として楽しめるようになると良いなと思いました。

・途中から印象派から距離をおいたセザンヌの「水浴の男たち」からは
 その力強い表現と色彩で印象派とは異なる方向性を感じます。


 また素早くありのままを描こうとする印象派の静物画とは異なり、
 じっくり時間をかけ画面での調和を重要視した「台所のテーブル」は印象的。


・点描技法で代表されるスーラ、シニャックらの色彩は一見印象派の影響があるかのよう。
 しかしながら点の大きさ、色彩を厳密に計算し緻密な作品になっています。
 シニャックの「マルセイユ港の入り口」はピンクの優しい色合いですが、
 近くで見ると強い色彩のタイルが敷き詰められているようでした。


・最初のころには印象派の影響(アニエールのレストラン・ド・ラ・シレーヌ)の見られるゴッホも
 次第に自分の内面を作品の中に表現しようとします。(アルルのゴッホの寝室など)
 ゴッホとお互いに影響を与えてあったゴーギャンや後の統合主義、ナビ派など抽象主義へと
 つながって行きます。

・そして何と行ってもアンリ・ルソーの「ヘビ使いの女」。
 ジャングルの木々の深い緑のデザインのような表現、シルエットで描かれた女性の神秘さ、
 これがレコードジャケットだとするとどんな音楽を奏でるのか楽しくなります。


しかし兎にも角にもむちゃ混みのオルセー美術館展
常設展を持たずに特別展で見る人を惹きつけようとする新国立美術館は
この先もこんな感じなんだろうな。
でも時代を超えた名画をこの時に見た経験はきっと将来に生きるはず。
今回は「蛇使いの女」を見たことで、ここ2-3年印象派を集中的に見てきた所から
他へ目を向けるきっかけになりました。
これまでのオルセー美術館も1つ1つの作品をじっくり楽しめるような空間でしたが、
リニューアルするオルセーにも是非行きたいです



ボストン美術館展とオルセー美術館展

2010-06-03 08:35:06 | 美術館
それぞれ六本木と国立新美術館でやっている特別展ですが、両方とも是非行きたい

今朝のJWAVE Tokyo morning radioでオルセー展にフォーカスしていて、
また思い出してしまった(笑)

今年は特に印象派を中心とした特別展が多く、嬉しい限りです
ルノアール展とモネ展には行きましたが、やはり両方とも良かった。

なんとか平日に時間を作って名画を前に心の洗濯をしたいものです。


マネとモダン・パリ

2010-05-06 17:46:07 | 美術館
連休の谷間モードの会社を抜け出し、三菱一号館美術館に行きました。

この美術館の最初の展覧会がマネ。
近代画家の父と言われ、型破りな手法で作品を編み出し、
変わり行くパリとその人々を描いた先進的なマネを、
変化の激しい東京に新しく出来た美術館の最初の展覧会とした想いが伝わります。

「黒の画家」と言ってもいいくらい、黒を多用するマネの代表作とも言える、
ベルト・モリゾの肖像画。
この絵のバランスと可愛らしさの中にしんの強さを感じさせるモリゾの表情が好きです。
この絵を見るのは3度目だけど、また見られて良かった。

そんなモリゾも属する印象派ですが、マネは一概には印象派とは言えないそうです。
初期のころの作品はスペインの影響を受けて、黒と明るい原色を基調とする感じ。
後期はパリコミューンの戦火を逃れ、アーカッションやオランダでの自然光を
取り入れる印象派の影響を受けた作品もありますが、
黒の画家だけあって印象派とは一線を画す色彩であったり。

何より官展で認められることを重要視して、印象派展には出展せず
酷評されても官展にこだわったあたりも印象派とはすんなり表現出来ないと。
(絵が売れなくても生活出来る裕福な家庭だったので、自分の主義を貫けたようですが)

マネの魅力を楽しむと同時に新しい美術館も楽しもうと思っていたのですが、
こちらの方はイマイチ

ステキな建物だとは思うのですが、なんせ狭い。

今度はボストン美術館展に行ってみよう

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