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今日のことあれこれと・・・

記念日や行事・歴史・人物など気の向くままに書いているだけですので、内容についての批難、中傷だけはご容赦ください。

妊婦さんの日

2009-02-23 | 記念日
日本記念日協会の今日の記念日を見ると今日(2月23日)は、「妊婦さんの日 」だそうだ。
”妊娠している女性(妊婦さん)に対して、もっと思いやりの心を持って接しようと、2009(平成21)年5月23日に「BABY BABY BABY!」という映画を全国で公開する東映株式会社が制定。映画は出産をテーマとしたエンタテイメント作品で、大ヒットした「ナースのお仕事」のキャスト、スタッフが手がけたもの。日付は2と23で「妊婦さん」と読む語呂合わせから。”・・・とか。
急げ!急げ!オリンピックまでに!
1963(昭和38)年、この年は、東京オリンピックが、翌年に迫っていた。
こんにちわ 赤ちゃん あなたの 笑顔
こんにちわ 赤ちゃん あなたの 泣き声
その小さな手 つぶらな瞳
はじめまして 私がママよ
「こんにちわ 赤ちゃん」作詞:永六輔、作曲:中村八大
当時、東京の街で梓みちよの大ヒットした曲「こんにちわ 赤ちゃん」を、口ずさみながら街を歩いていると、おっと、坂本九の「上を向いて歩こう」(作詞:永六輔、作曲:中村八大)でなくてはいけなかった・・・などといったことが冗談ではないほどに、東京中が”突貫工事”中であった。この当時の日本にとって、オリンピックは「参加するため」だけに意義があるのではなく、「建設をする意義」の方が大きかったともいえる。高速道路や地下鉄を建設し、新幹線を走らせ、競技場やその付帯設備を造る。ついでに電話や下水道も整備し、首都を一気に改造する。高度経済成長の仕上げとしての「戦後」の一掃を計るために・・。そして、東京の街から下町情緒や人々の様々な郷愁を一掃して、無機質な近代都市へと変貌していった。しかし、1964(昭和39)年頃から経済は急速に縮小し事態は一変した。
1964(昭和39)年にサンウェーブと日本特殊鋼(現大同特殊鋼)が、1965(昭和40)年には山陽特殊製鋼が倒産した。さらに大手証券会社各社が軒並み赤字に陥った。こうした事態を受け、不況拡大を防ぐために政府は、1965(昭和40)年5月に山一證券への日銀特融、7月には戦後初である赤字国債の発行を決めた。結果、当時の政財界の関係者が危惧していた昭和恐慌の再来を未然に防ぎ、高度経済成長を持続していくこととなったが、今又、米国のサブプライムローン問題に端を発した世界的経済収縮が始まっている。
何か難しい話になったが今日は、何もそんな難しい経済の話しを書こうと言うのではない。ただ、妊婦さん、出産、あかちゃん・・と連想し、梓みちよの「こんにちわ 赤ちゃん」の歌を思い出していると丁度、この歌が、今と同じ様な経済状況になった数年前の曲であったことを思い出しただけである。
こうした昭和の高度経済成長の影で社会公共投資や福祉支出は低水準にとどまり、また環境破壊が起こり、公害病の発生、大量生産の裏返しとしてのゴミ問題などの公害の問題が高度経済成長期後半になると深刻化した。これは国民が環境よりも経済成長を優先した結果であると言える。また、都市への人口集中による過密問題の発生と地方からの人口流出による過疎問題も発生させた。戦後の経済成長の中で、変っていったものはそれだけにとどまらないだろう。私などから見ると一番変化したのは、日本人のものの考え方、価値観の変化だろう。都市への人口集中から、核家族化が始まり、女性の社会進出などもあり、ファミリー(家庭)を中心とした近隣社会との繋がりはなくなり、公共のことよりも自己中心的なそれも物欲の世界にどっぷりと浸かっている。そして、家族内での団欒もなくなり、学校から帰っても家に親の居ない孤独な子供、又、核家族化による老夫婦だけの孤独な生活や果ては、孤独死する老人も多くでてきた。そして、日本の人口が高齢化しているなかで、結婚をしない若者や結婚をしても子供を生まない若者層が増え、少子化問題が非常に深刻化しているのが現状である。この問題については、以前にこのブログ「1991(平成3)年の今日(8月14日)、総務庁が1世帯あたりの人数が初めて3人を下回ったと発表した」でも簡単に触れた。
梓みちよの「こんにちは赤ちゃん」には、「二人だけの愛のしるし すこやかに美しくしく 育てといのる・・・」といった、生まれた子どもへの限りない愛情あふれる言葉が出てくる。
しかし、折角誕生した子供を親が育てるのが面倒だからと、簡単に捨てたり、また、虐待し、挙句には、死に至らしめてしまうような親もいるのが今の日本の現状である。
そして、今の時代には、タレントだけではなく「できちゃった婚」・・・などと言う言葉が、普通の若者たちに流行語のように使われているのである。
子供を作った人達のただ、セックスの結果として「できちゃった・・・」子供って、どんな、将来が待っているのだろう?又、最近は、バツイチなんて言葉がさもトレンディな言葉のように使われている。離婚をした男女双方にはそれぞれに、それなりの言い分があるのではあろうが、子供にとっては、好むと好まざるとにかかわらず、片親の欠けた環境で育たなければならないのである。それは、決して、幸せなことではないだろう。そういう環境で育った子供は、成長し大人になったとき、結婚と言うもの、出産と言うことにたいしてどのような考え方を持つようになるのだろう・・・?。ふと考えさせられることである。
「こんにちは赤ちゃん」は、作曲者・中村八大の第一子生誕をヒントに永六輔が作詞した作品で、当初は、そのエピソードからパパの心情を歌詞にしようと思いついたが、それをママの心情に置き換えたのだというが、この歌詞には、かっての古きよき時代の人々の「あかちゃん誕生」に対する根源的な気持ちが表現されている。ちょっと、その歌、聴いてみる?本当に良い歌だよ。
YouTube - 1963年 梓みちよ / こんにちは赤ちゃん
http://www.youtube.com/watch?v=OYanE9CBSpQ
2人の愛情の賜物として生まれてきた子供。そんな子供の幸せを想う親の気持ちがあふれている。少なくとも、私たちの年代の者は、そんな親の愛情の中で育まれてきた。
第2次世界大戦で街中焼きつくされ着るものどころか食べるものもない苦しい時代に、親は、自分たちは食べるものもろくに食べずに私たちに食べさせてくれた。本当に苦しい家庭事情の中で、精一杯の愛情を注ぎ込んで育てられた私たちは、貧乏のどん底にあっても、親への不満など感じたこともないし、自分を生んでくれた親に対して心から感謝している。又、親は、親で生まれてきた可愛い赤ちゃんは成長し、5歳になったくらいで、十分に「親に生んでもらった恩返しをしていると思っている」ものだと何かで読んだことがある。
私の場合、家人の身体上の都合から1人しか子供が出来なかったが、私たちにとって何よりも可愛い子供は、その成長過程で、私たちに子供を育てるという幸せを与えてくれた。それで、十分に親孝行してくれたと感謝している。この後は、私たちと同様に、自分達が生んだ子供を私たちがしたと同じように愛情を注いで育てて欲しいと思っている。私たちもその孫の成長を暖かく見守っている。
西洋には「赤ちゃん(幸運)を運んでくるこうのとり」の伝説があるようだが、日本のこうのとりのゆりかごは赤ちゃんポストと呼ばれて、捨て子が運ばれてくるようだ。そういえば、以前にこのブログで慈恵病院で「こうのとりのゆりかご(赤ちゃんポスト)」運用を開始のことを書いたことがあるが、今はどうなっているんだろうね~。
戦後の日本は経済成長と引き換えに、かっての日本のよき風習や伝統、そして、世界に誇れる美しい心を失ってしまった気がする。
今の若い人達には、赤ちゃんの誕生が、どれほど幸運なことであるかを、わかって欲しいものだが、今の時代、出産をするのに、産科医や入院できる病院などが不足していることがマスコミなどで報じられている。
映画BABY BABY BABY!」について、”東映の川田亮プロデューサーが「不妊治療や妊婦の労働条件など、社会問題も取り上げ『子供を産むっていいな』と思ってもらえる作品にしたい」とコメントした”・・・との記事をどこか見た。映画のチラシにも、”男には出来ないお仕事”のサブタイトルが付いているが、その通りで、子供を生むことは女性にしか出来ない。だから、女性には、他のどのようなことよりも子供を生むこと、また、その子供を育てられることの幸せを感じて欲しい。そのためには、女性が子供を生み易い、そして、育てやすい環境を如何に作り上げてゆくかが日本の将来を決めることにもなるだろうね。このような問題について、国は責任をもって、取り組んでくれないと困る。
しかし、子供を出産する側の人達も、余り、医者や病院側、企業などばかりを責めてもダメだろう。今のようなことになってしまった根本には、企業も人も日本の全ての人達が、効率や金銭のみを追求し、そして仕事や働き方についても、キツイ、汚い、危険なことを避け、ただただ、楽で、責任のない仕事をして簡単に金を得る、自分にとって都合の良いことばかり考えるようになったことに大きな原因があるのだと思う。だから根本的な解決のためには、原点に帰って、日本人の誰もが、自分のことばかりでなく、人のことを思いやる優しい心を取り戻さないといけないのではないだろうか。世界的な大不況が到来している今の時代は、経済の仕組みだけでなく、このような人の考え方も全て見直す時期に来ているのだと私は思う。
(画像は、映画のチラシ「BABY BABY BABY」)
参考:
日本記念日協会
http://www.kinenbi.gr.jp/index2.html
東映株式会社HP
http://www.toei.co.jp/
東映映画・BABY BABY BABY!公式サイト
http://www.babybabybaby.jp/
妊娠-Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A6%8A%E5%A8%A0
梓みちよ - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A2%93%E3%81%BF%E3%81%A1%E3%82%88
高度経済成長 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%AB%98%E5%BA%A6%E7%B5%8C%E6%B8%88%E6%88%90%E9%95%B7
サブプライムローン - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%83%96%E3%83%97%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%A0%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%B3
You Tubu・Nurse no Oshigoto
http://www.youtube.com/results?search_type=search_playlists&search_query=Nurse+no+Oshigoto
バツイチ - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%90%E3%83%84%E3%82%A4%E3%83%81
今回のゲストは… : 映画「Baby Baby Baby!」
http://cmail.exblog.jp/8216005/

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