今日(8月3日)は、「ハサミの日」
美容家で山野学苑創設者の山野愛子さんが、「針供養」に倣って「ハサミ供養」を提唱し、8月3日に使えなくなった鋏の供養が行われる。「は(8)さみ(3)」の語呂合せ。
始まりは1981年8月3日、当時国際美容協会の会長をしていた山野愛子さんにより提唱され、東京都港区芝の大本山増上寺に「聖鋏観音像」が建立されたことに始まる。
美容師にとって命の次に大切なものである「ハサミ」に感謝の心を表すためものとか。山野学苑は「日本チャリティ協会」と一緒に、毎年8月3日の「ハサミの日」を記念して、山野美容芸術短期大学と山野美容専門学校の学生と、美容サロンで働く美容師に呼びかけて、都内各地の特別養護老人ホームなどを訪ねて、カットやメイクのボランティア活動を行っているようだ。自分の仕事に使っている道具などを大切にし感謝の意を表す風習は多くあり、刃物の産地では包丁供養、箸の業者が、箸の日に箸供養、また、毎年10月9日「どーぐの日」に東京合羽橋商店街の裏手にある矢先稲荷神社において料理道具に感謝するための、“道具供養祭などが行われている。
解説板に”ハサミは観音菩薩の御手そのものである。”・・・とある。
以下参考の 文具よもやま話によると、ハサミが世界で最初に発見されたのは、約3500年前の青銅器時代だといわれているそうで、2枚の刃をU字型のバネでつないだ「握りバサミ」のような構造は、今日の物と殆ど変わりが無く、イギリスから中国に至るまで、各地で同じようなハサミが発掘されているそうだ。
日本に西洋式のハサミが入ったのは、鉄砲と同じく種子島からだと言われており、江戸時代になって、髪結いや植木屋生け花、呉服店などでハサミが広く使われるようになり、江戸後期には播州や越後、美濃、越前などに専業のハサミ鍛冶が生まれた。”・・・とある。
この写真→>亜蟲瞰写真帖「唐突な1枚」ログ「聖鋏観音像」をよく観ると、観音さまの持っているハサミはその「握りバサミ」のようだね。
「握りバサミ」は、別名「和バサミ」とも言われているように、世界各地に使用していた痕跡が残っているものの、現在はほとんど日本でしか使われていないというが、和裁の仕立物・刺繍など細かい仕事に適している。 普通家庭では、少し大きな「裁ちバサミ」(、ラシャ切り鋏) が、使われているが、これは、大きくて重い欧米式のラシャ切り鋏から、日本人に使い易いよように刀鍛冶であった吉田弥十郎と言う人物が改良したものだそうだ。弥十郎は欧米式のハサミに日本刀の持つ鋭さを与え、ハサミ全体の軽量化を図り、独自のハサミを作り上げた。これが現在の日本のハサミの原型とされているそうだ。日本のハサミの刃の部分は、日本刀の技術を駆使して鍛えられている為、世界でも有数の切れ味を誇るという。
このラシャ切り鋏を改良したものが、理容業界で使われている特殊な形をした理髪鋏である。
「聖鋏観音像」が持っている「ハサミ」が「握りバサミ」であるように、増上寺に於ける「ハサミ供養の法要」は、美容関係者だけでなく、ハサミを使う多方面の人が参加するイベントになっており、植木屋鋏や花鋏なども含む全てのハサミが供養され、未だ活躍できるハサミは、毎年 刃研ぎ/修理などが、東鋏会(関東裁鋏工業会)の技術者によって行われているそうだ。”庖丁を含め、家庭用の刃物も研いでもらえるようなので、近くの人は参加するといいね~。
最後に、静岡県御殿場市の神場山神社(じんばやまじんじゃ)は、境内に大きなハサミがあり、また無数のハサミが奉納されているから、はさみ神社とも呼ばれているそうだ。
ハサミは昔から、災いを断ち切り、幸運を切り開くといわれており、霊験あるこの神社から鋏をお借りし、大願成就にはさらに大きな鋏を返納するという習慣があるそうだ。
日本には、昔から、刃物は神聖なものとされており、。結婚祝いや、住居を新築した時の新築祝いなど、大切な儀式に「刃物を贈る」という習慣が残っているところもある。
最後の最後に、ちょっと余談だが、ハサミにまつわる話と言えば、『ペローの童話』に、『赤頭巾ちゃん ]』の話があるよね。それに、今大人気の米国俳優ジョニー・デップの出世作「シザーハンズ」の映画を思い出す。人造人間のエドワードは、完成直前に博士が急死し、両手がハサミのままこの世に残された。しかし、”ハサミは観音菩薩の御手そのもの”じゃないが、エドワードのハサミの手も、大活躍。ただ、純真無垢な心をもつエドワードは美しいキムに恋をするが、哀しいかなハサミの手をした彼は、永遠に彼女を抱くことができない。そんなおかしくも哀しく美しいラブストーリーは、「ハサミが最高/これはウイットに富んだ辛らつなコメディーで、今年といわず、どの年をとっても、これほど最高に、ほろにがいおとぎ話はなかった」(タイム誌)と評価されている。この作品以降、ジョニー・デップの演技力は万人に認められ、今やハリウッドの人気俳優に。今年も日本で封切りの、「パイレーツオブ・カリビアン」がフィーバーしている。・・・ちょっと、こじつけ話になったかな・・・。
(画像は、コレクションの映画チラシ「シザーハンズ」)
参考:
増太郎ハサミ/東鋏
http://www.masutaro.com/b71.htm
文具よもやま話バックナンバー
http://www.daimarufujii.co.jp/central/yomoyama/backnumber/vol1.htm
蟲瞰写真帖「唐突な1枚」ログ
http://www.t3.rim.or.jp/~yoshimi-/fukiya/photo02/v-t032.html
ラシャ切り鋏作り・三浦康亘(やすのぶ)
http://www.taitocity.net/culture/bunkazai/hasami.htm
365日の童話集・福娘童話集
http://hukumusume.com/douwa/index.html
山野学苑
http://www.yamano.jp/active/index.html
神場山神社
http://domestic.travel.yahoo.co.jp/bin/tifdetail?no=jtba2201300
増上寺 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%8A%9D%E5%A2%97%E4%B8%8A%E5%AF%BA
包丁辞典【マメ知識編】
http://www.hadukuri1ban.jp/jiten_mame.html
美容家で山野学苑創設者の山野愛子さんが、「針供養」に倣って「ハサミ供養」を提唱し、8月3日に使えなくなった鋏の供養が行われる。「は(8)さみ(3)」の語呂合せ。
始まりは1981年8月3日、当時国際美容協会の会長をしていた山野愛子さんにより提唱され、東京都港区芝の大本山増上寺に「聖鋏観音像」が建立されたことに始まる。
美容師にとって命の次に大切なものである「ハサミ」に感謝の心を表すためものとか。山野学苑は「日本チャリティ協会」と一緒に、毎年8月3日の「ハサミの日」を記念して、山野美容芸術短期大学と山野美容専門学校の学生と、美容サロンで働く美容師に呼びかけて、都内各地の特別養護老人ホームなどを訪ねて、カットやメイクのボランティア活動を行っているようだ。自分の仕事に使っている道具などを大切にし感謝の意を表す風習は多くあり、刃物の産地では包丁供養、箸の業者が、箸の日に箸供養、また、毎年10月9日「どーぐの日」に東京合羽橋商店街の裏手にある矢先稲荷神社において料理道具に感謝するための、“道具供養祭などが行われている。
解説板に”ハサミは観音菩薩の御手そのものである。”・・・とある。
以下参考の 文具よもやま話によると、ハサミが世界で最初に発見されたのは、約3500年前の青銅器時代だといわれているそうで、2枚の刃をU字型のバネでつないだ「握りバサミ」のような構造は、今日の物と殆ど変わりが無く、イギリスから中国に至るまで、各地で同じようなハサミが発掘されているそうだ。
日本に西洋式のハサミが入ったのは、鉄砲と同じく種子島からだと言われており、江戸時代になって、髪結いや植木屋生け花、呉服店などでハサミが広く使われるようになり、江戸後期には播州や越後、美濃、越前などに専業のハサミ鍛冶が生まれた。”・・・とある。
この写真→>亜蟲瞰写真帖「唐突な1枚」ログ「聖鋏観音像」をよく観ると、観音さまの持っているハサミはその「握りバサミ」のようだね。
「握りバサミ」は、別名「和バサミ」とも言われているように、世界各地に使用していた痕跡が残っているものの、現在はほとんど日本でしか使われていないというが、和裁の仕立物・刺繍など細かい仕事に適している。 普通家庭では、少し大きな「裁ちバサミ」(、ラシャ切り鋏) が、使われているが、これは、大きくて重い欧米式のラシャ切り鋏から、日本人に使い易いよように刀鍛冶であった吉田弥十郎と言う人物が改良したものだそうだ。弥十郎は欧米式のハサミに日本刀の持つ鋭さを与え、ハサミ全体の軽量化を図り、独自のハサミを作り上げた。これが現在の日本のハサミの原型とされているそうだ。日本のハサミの刃の部分は、日本刀の技術を駆使して鍛えられている為、世界でも有数の切れ味を誇るという。
このラシャ切り鋏を改良したものが、理容業界で使われている特殊な形をした理髪鋏である。
「聖鋏観音像」が持っている「ハサミ」が「握りバサミ」であるように、増上寺に於ける「ハサミ供養の法要」は、美容関係者だけでなく、ハサミを使う多方面の人が参加するイベントになっており、植木屋鋏や花鋏なども含む全てのハサミが供養され、未だ活躍できるハサミは、毎年 刃研ぎ/修理などが、東鋏会(関東裁鋏工業会)の技術者によって行われているそうだ。”庖丁を含め、家庭用の刃物も研いでもらえるようなので、近くの人は参加するといいね~。
最後に、静岡県御殿場市の神場山神社(じんばやまじんじゃ)は、境内に大きなハサミがあり、また無数のハサミが奉納されているから、はさみ神社とも呼ばれているそうだ。
ハサミは昔から、災いを断ち切り、幸運を切り開くといわれており、霊験あるこの神社から鋏をお借りし、大願成就にはさらに大きな鋏を返納するという習慣があるそうだ。
日本には、昔から、刃物は神聖なものとされており、。結婚祝いや、住居を新築した時の新築祝いなど、大切な儀式に「刃物を贈る」という習慣が残っているところもある。
最後の最後に、ちょっと余談だが、ハサミにまつわる話と言えば、『ペローの童話』に、『赤頭巾ちゃん ]』の話があるよね。それに、今大人気の米国俳優ジョニー・デップの出世作「シザーハンズ」の映画を思い出す。人造人間のエドワードは、完成直前に博士が急死し、両手がハサミのままこの世に残された。しかし、”ハサミは観音菩薩の御手そのもの”じゃないが、エドワードのハサミの手も、大活躍。ただ、純真無垢な心をもつエドワードは美しいキムに恋をするが、哀しいかなハサミの手をした彼は、永遠に彼女を抱くことができない。そんなおかしくも哀しく美しいラブストーリーは、「ハサミが最高/これはウイットに富んだ辛らつなコメディーで、今年といわず、どの年をとっても、これほど最高に、ほろにがいおとぎ話はなかった」(タイム誌)と評価されている。この作品以降、ジョニー・デップの演技力は万人に認められ、今やハリウッドの人気俳優に。今年も日本で封切りの、「パイレーツオブ・カリビアン」がフィーバーしている。・・・ちょっと、こじつけ話になったかな・・・。
(画像は、コレクションの映画チラシ「シザーハンズ」)
参考:
増太郎ハサミ/東鋏
http://www.masutaro.com/b71.htm
文具よもやま話バックナンバー
http://www.daimarufujii.co.jp/central/yomoyama/backnumber/vol1.htm
蟲瞰写真帖「唐突な1枚」ログ
http://www.t3.rim.or.jp/~yoshimi-/fukiya/photo02/v-t032.html
ラシャ切り鋏作り・三浦康亘(やすのぶ)
http://www.taitocity.net/culture/bunkazai/hasami.htm
365日の童話集・福娘童話集
http://hukumusume.com/douwa/index.html
山野学苑
http://www.yamano.jp/active/index.html
神場山神社
http://domestic.travel.yahoo.co.jp/bin/tifdetail?no=jtba2201300
増上寺 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%8A%9D%E5%A2%97%E4%B8%8A%E5%AF%BA
包丁辞典【マメ知識編】
http://www.hadukuri1ban.jp/jiten_mame.html