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今日のことあれこれと・・・

記念日や行事・歴史・人物など気の向くままに書いているだけですので、内容についての批難、中傷だけはご容赦ください。

神戸賛歌

2011-01-17 | ひとりごと
1995年(平成7年)1月17日。今から16年前の今日、阪神・淡路大震災が発生し、兵庫県南東部の淡路島・同じく兵庫県南東部で本土部の阪神地区・東播磨地方中南部、姫路市・大阪府豊中市を中心に甚大な被害を与えた他、近畿圏の広域に渡って大きな被害を与えたが、特に、震源に近いわが街である神戸市市街地〔特に東灘区・灘区・中央区(三宮・元町・ポートアイランドなど)・兵庫区・長田区・須磨区〕の被害の様子は、日本国内のみならず世界中に衝撃を与えた(被害の状況はここ参照)。
神戸市では、今日は各地で朝から震災の追悼式典が行われる。私も今朝は朝食の前に、仏壇の前で被災で亡くなった方々のご冥福をお祈りした。
当時の自社さ連立政権時代の頼りにならない村山富市内閣による政府の支援が遅々として進まない中、神戸市に本社を構えていたスーパーマーケット大手のダイエーや、セブン-イレブン・ジャパンなど民間企業が地震発生3時間以内に救援物資や食料などを他地域からヘリ空輸するなど、非常に早い対応を行った。
又、 Wikipediaによれば、皮肉なことに、これら支援活動の一番乗りの救世軍は、神戸に総本部を置く日本最大の暴力団組織・山口組や、阪神地域で強い影響力を有する宗教団体のPL教団天理教創価学会金光教・2ヵ月後には地下鉄サリン事件を起こすオウム真理教といった組織・団体が、食料や飲用水の供給・便所・風呂・避難場所の提供などの積極的な支援を行っていたようであり、これらの団体の対応が、政府・警察・自衛隊よりも迅速であったため、海外メディアからは「日本では、大地震が起きると、政府や警察よりも先に、マフィアやカルト宗教が手を差し伸べてくれる」と、皮肉られていたようだ。
もし、現在、同じように頼りにならないことでは村山首相に引けを取らない民主党の管直人政権だったらどうだっただろう。全く決断力・実行力もなく人気が低迷している管政権のことだから、これから先の財政赤字など考えもせず、ただただこの時とばかり人気取りのために、神戸市民のために支援金をばらまいてくれたかも知れないな~…。神戸市民にとって、管ほどのずるさもなく、ただただお人よしだけが取り柄の村山内閣であったことが、政府からの支援もほとんど得られず不幸であったと言えるかも知れない・・・と、私などは思っている。
これら暴力団や宗団体の他、渡哲也・渡瀬恒彦兄弟(現・淡路市出身)や、河島英五(大阪市出身)・嘉門達夫(大阪府茨木市出身)・ジャイアント馬場(元子夫人の実家が明石市)と言った関西にゆかりがある芸能人・タレント・文化人が現地入りし、炊き出しや支援を個人単位で行ってくれていた他、地震直後に現地において、被災者支援のボランティア活動に参加してくれていた人の数は1日平均2万人超、3ヶ月間で延べ117万人とも言われ、この年は、ボランティア元年とも呼ばれているが、神戸市民は、これらのボランティアの人たちには本当に感謝をしている。
これらボランティア活動とともに神戸の被災市民を勇気づけたものに地元のスポーツ団体があった。当時40年以上も本拠地としていた西宮球場から神戸市須磨区緑台のグリーンスタジアム神戸に本拠地を移していたプロ野球・オリックスブルーウェーブ(現:オリックス・バファローズ)は、震災のあった前年・1994年から仰木彬が監督に就任。仰木の下でレギュラーとして起用されたイチローが初の規定打席到達にして日本新記録の年間210安打を樹立。チームの最終順位は2位に終わったが、イチローフィーバーに後押しされたチームは優勝争いにも加わり、観客動員も球団記録を大幅に更新していた。このような、震災の影響を受けた中で頑張ってきたのはプロ野球のオリックスブルーウェーブだけでなく、JFLヴィッセル神戸がある。
ジャパンフットボールリーグ(JFL)の川崎製鉄(現・JFEスチール)を母体とし、本社を神戸に置くスーパーマーケットのダイエーがメインスポンサーとなり、Jリーグ入りを目指して1995年1月1日、正式にヴィッセル神戸として結成されたが、不運なことに、初練習を予定していた1月17日に阪神・淡路大震災に遭遇したことから、選手らは母体となった川崎製鉄サッカー部の本拠地であった岡山県倉敷市での練習開始を余儀なくされ同グラウンドで2月6日に初練習を行うが、神戸では練習場の確保もままならならず、練習場を転々とせざるを得なかったが、やっと、神戸市西区 室谷の市営公園(いぶきの森公園) 内に練習場「いぶきの森球技場(旧)」が完成したのは7月のことだった。チームのメーンスポンサーのダイエーも震災の影響で撤退後、市民チームとなるが、メインとなるスポンサーも現れず存続が危ぶまれたが、街や人の復興とチームの成長を応援するサポーターの熱い思いに応えて1997年にJリーグ昇格を果たした。しかし、その後の成績は下位に低迷し、観客数も伸びず業績が悪化していた。
現在のヴィッセル神戸のオーナー企業は、ネットショッピングをはじめとしたインターネット総合サービスを提供している楽天の創業者である三木谷浩史がオーナーであるクリムゾングループである。
ヴィッセル神戸に関しては、あくまでも楽天グループの三木谷が個人的に「神戸に貢献したい」という意向を示していたことから、2004年、三木谷家の個人資産管理会社であるクリムゾン社がが買収し、再建にかかわっているものであり、楽天はあくまでもユニフォームスポンサーなどにとどまっている点で、楽天の100%子会社であるプロ野球の東北楽天ゴールデンイーグルスとは異なっている。
私は、サッカー発祥の地と言われている神戸(以下参考に記載の*1:「VICTORIOUS☆KOBE」のヴィッセル神戸、設立の経緯・1参照)にふさわしい強力なチームが誕生するのではないかと期待していたのだが、チーム設立当初からその選手層の薄さなどもあり、いつも最下位を低迷していることを非常に残念であったし、そのようなことから、特にサッカーファンでもない私は正直、同チームには余り大きな関心を寄せていたわけではないのだが、震災の日にチームが生まれたことを祈念するため、ホームスタジアムでの試合では、ヴィッセルを熱心に応援しているサポーター達が、試合前に歌い続けていたという『神戸讃歌』という応援歌を聴くとやはり同じ神戸市民として胸が熱くなる。
♪俺たちのこの街に
お前が生まれたあの日
どんなことがあっても
忘れはしない

共に傷つき
共に立ち上がり
これからもずっと歩んでいこう

美しき港町
俺たちは守りたい
命あるかぎり
神戸を愛したい

この歌は、フランスのシャンソン歌手・エディット・ピアフの名曲というよりも、日本では岩谷時子の訳詞により越路吹雪が歌って有名である「愛の賛歌」のメロディーにオリジナルの歌詞をつけたものであるが、その歌は以下のYouTubeで聴ける。
YouTube - 神戸讃歌
http://www.youtube.com/watch?v=U85j9GCjN7s&feature=related
この応援歌の詩は、2005年、古参サポーターのアイデアで生まれたもので、応援のリーダー役を務める男性サポーターは、「神戸にかかわる人たちが一番思いを共有できる歌」だと話しているそうだ(1月8日朝日新聞)。
昨・2010(平成22)年も、16位で迎えた最終節の浦和レッズ戦に勝利し、15位だったFC東京が敗戦したことにより勝ち点でFC東京を上回り、最終順位15位となりなんとか2年連続でJ1残留を果たしている。
ヴィッセル神戸のチーム名の由来である「 VISSEL」は英語のVICTORY(勝利)とVESSEL(船)から生まれた造語だそうで、「勝利の船」「勝利の船出」を意味し、国際港神戸をイメージするとともに、市民の夢を乗せた「大きな船」であること、勝利に挑戦し続けるチームであることへの願いが込められているようだ。
昨年途中からチームを率いるようになった本拠地神戸出身の和田監督は自身が震災経験もあることから、どうしてもチーム結成の原点である17日からの練習開始にこだわり、震災から16年たった今日・17日から、上位で戦い続けることにより応援者を勇気づけようと始動しているはずだ。頑張ってほしい。
(画像は、ヴィッセル神戸のホームズスタジアム神戸[神戸市御崎公園球技場]。Wikipediaより)
参考:
*1:VICTORIOUS☆KOBE
http://plaza.rakuten.co.jp/vissel12/
ヴィッセル神戸 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%B4%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%BB%E3%83%AB%E7%A5%9E%E6%88%B8
ヴィッセル神戸公式サイト
http://www.vissel-kobe.co.jp/
Jリーグ公式サイト:クラブガイド:ヴィッセル神戸
http://www.j-league.or.jp/club/kobe/
震災発 | 阪神・淡路大震災の資料データベースリンク集
http://kobe117.ciao.jp/link/data.html
asahi.com(朝日新聞社):響け「神戸讃歌」 J1神戸、震災復興と歩んだ16年(1/3ページ)
http://www.asahi.com/sports/update/0108/OSK201101080065.html


ニイタカヤマノボレ1208

2010-12-08 | ひとりごと
12月8日と言えば皆さんは何を思いだしますか?
日本記念日協会で調べると、協会認定の記念日に「ジュニアシェフの日」。その他の記念日に「ジョン・レノン忌」、「太平洋戦争開戦記念日」がある。
協会認定の記念日にある「ジュニアシェフの日」について由緒書によれば“「ジュニアシェフ」とはこどもを対象とした料理の教授、教室の企画・運営・開催を指すもので、福岡県久留米市に本社を置き、食品卸売業・レストラン事業・旅館業・農業などを手がけるベストアメニティ株式会社が有する登録商標。記念日は食育の一環として、食文化、作法、食材などの知識を広めるために同社が制定。日付は12と8で「ジュニアシェフ」と読む語呂合わせから”・・・とある。
同社は、国内産の16種類の穀物を配合した雑穀米「十六雑穀米」などを販売しているらしいので、その販促が目的のものだろう。ここのところの記念日ブームに便乗したいわば企業のCM的な記念日だろう。最近は、この手の記念日が急増している。長期にわたり経済の低迷している今の時代、企業も生き残りをかけて必死なのだろう。私の好みではないが、最近は少々このブログもネタ切れになってきたので、時々、この手の記念日も記念日のタイトルを拝借して書いているが、中身は関連した他のことを書いていることが多い。
その他の記念日「ジョン・レノン忌」のことについては、2004(平成16)年の今日「レノンズデー(Lennon's day) 」として書いたし、6月29日「ビートルズ記念日」でも触れた。
ジョン・レノンのパートナーであり、前衛芸術家のオノ・ヨーコの提唱のもと売上金からチャリティし、「世界の恵まれない子どもたちに学校を贈ろう」と2001(平成13)年から毎年ジョン・レノン音楽祭の一環として「Dream Power ジョン・レノン スーパー・ライヴ」が、開催されているが、特に2010(平成22)年の今日12月8日は、ジョン・レノン が自宅アパート前で、狂信的なファンによって、拳銃で射殺されてから30年目の日ともなるので今日、日本武道館(東京・北の丸)では、豪華なゲストを招いて盛大に行なわれるようだ。マスコミなどではジョン・レノンや、「Dream Power ジョン・レノン スーパー・ライヴ」の話題で賑わうことだろう。
しかし、私達戦前子で、戦争(第二次世界大戦)の惨禍を経験してきた年代の者にとって、「12月8日」といわれて先ず思い出すのは、真珠湾攻撃の暗号「ニイタカヤマノボレ」である。
日中戦争4年目の1941(1946)年、欧州諸国により行われていた中国大陸での植民地獲得競争に遅れを取っていたアメリカと明治以来アジア唯一の先進国となっていた日本が中国大陸での権益をめぐり対立するようになる。当初は日本を支援していたアメリカが、日本と争っている中国を支援するようになり、日本とアメリカの関係は険悪の一途をたどる。
そこで、かって駐米大使館付海軍武官であった知米派の野村吉三郎が大使に任命され、同年2月4日より日米交渉が始まったが、双方の思惑と誤解もあり交渉は難航。相互不信のなか6月22日の独ソ開戦に乗じて陸軍が南部仏印進駐を強行すると、アメリカは石油の全面禁輸で応じた。四面楚歌のなかで対米強行論が急速に高まるなか、11月26日、アメリカから示されたハル・ノート(中国からの撤兵・三国同盟からの離党・蒋介石政府の承認などが盛り込まれていた)を最後通帳と見做した日本は、12月1日の御前会議で、外交交渉を打ち切り、即時開戦(対米宣戦布告は真珠湾攻撃の30分以上前に行うべきこと)が決定された(以下参考に記載の※1:「対米英宣戦布告演説」にて、東条英機首相の甲高い声の生の演説が聴ける)。
そして、12月2日、ハル・ノートが提示される以前に択捉島単冠湾を出航していた機動部隊に向けて、暗号電報「ニイタカヤマノボレ一二〇八」が千葉県の船橋海軍無線電信所から送信され、戦艦アリゾナ等戦艦11隻を撃沈、400機近くの航空機を破壊して、攻撃の成功を告げる「トラトラトラ」という暗号文が打電された。

上の画像は、炎上するアメリカ海軍戦艦「アリゾナ」
ニイタカヤマ(新高山)は当時日本領であった台湾の山の名(現・玉山)で当時の日本の最高峰であり、一二〇八(ヒトフタマルハチ)とは12月08日のことで、「日本時間12月8日午前零時を期して戦闘行動を開始せよ」の意の符丁であった(ちなみに、戦争回避で攻撃中止の場合の電文は「ツクバヤマハレ」であったそうだ)。

上の画像は、台湾の玉山東峰(左・3869m)と玉山主峰(右・3952m)。
船橋海軍無線電信所は日露戦争後、聯合艦隊の行動範囲の拡大に伴い東京近郊の東葛飾郡船橋町周辺にある塚田村行田(現船橋市行田)に設置された海軍の無線電信施設であり、戦後は、進駐軍(日本を占領した連合国軍)が接収、1966(昭和41)年に返還されたが1971(昭和46)年5月19日から解体され、今は、行田公園に記念碑が東西の広場を分ける道路から西広場入口付近にあるそうだ。
結局、8ヶ月に及ぶ日米交渉は思惑と誤解が先行したまま終わり、元々は、ワシントンで交渉していた野村吉三郎・来栖三郎両大使がアメリカ側に最後通牒を手渡してから攻撃を開始することになっていたものが、最後通牒の文書の作成に時間がかかったため、事実上奇襲攻撃となってしまい、「真珠湾攻撃は日本軍の騙し打ちである」とのアメリカのプロパガンダに使われることになってしまったのは残念なことである(アメリカ軍はRemember Pearl Harbor !「リメンバー・パールハーバー」」を戦争遂行の合言葉とした)。
以後、3年6箇月に及ぶ大東亜戦争対米英戦(太平洋戦争)が勃発したのである。この真珠湾への奇襲攻撃の日が、「対米英開戦記念日(太平洋戦争開戦記念日)」であるが、このことについては前にこのブログで書いたのでここを参照してください。
1941(昭和16)年の真珠湾攻撃は、私の生まれたほんの数年後の出来事であるが、戦後69年を経過した今の日本では「ニイタカヤマノボレ」なんて言葉はもう知らない人が殆どになったであろう。そして、敗戦後の被占領期に作成された日本国憲法では、日本が二度と戦争を起さないようにするために憲法第9条は"戦争の放棄"と"戦力不保持"、並びに"交戦権の否認"を定めているため、憲法前文の記述及びこの条文から日本の憲法は「平和憲法」などと呼ばれ、この憲法の解釈上から自衛隊は「戦力」にはあたらない組織などとされており、自衛隊は日米安全保障条約と同条約に基づいて駐留している在日アメリカ軍の存在を前提にして組織されている。そのためアメリカ軍の協力なくして日本単独では自国を守れない状況にあるのに、占領時にアメリカによって作らせられたこの「平和憲法のお陰で日本の平和がある」・・などという平和ボケした日本人が多く、以後、後生大事にこの憲法を改正することもなく今日に至っている。
よく、中国や韓国などから日本が侵略国家であるなどといわれ、また、敗戦後の日本の教育でもそのようなことが教え込まれ、日本人の中にも本当にそのように思っている人が少なからずいることを非常に残念に思っている。
日本が明治維新を迎えた当時を振り返ってみると判るが、その当時は既に、世界列強による植民地獲得競争が最盛期を迎えており、アジアの中で真の独立国は唯一日本だけといえる状況であった。そのような弱肉強食の時代に欧米列強の包囲網の中にあって、明治新政府が自国の防衛と独立を確保し、さらに国の成長発展を遂げるのは極めて困難なことであり、明治新政府には富国強兵への道を歩まざるをえない必然性があったのである。
明治新政府は、隣国の清国・朝鮮と協同して列強に対抗する道を求める努力もしているが、各国の政情がそれを許さず、ロシアの南下政策など列強の脅威が増大するに従って軍部はその防衛戦力の増強を進めていった。そして、新興国日本が、産業発展の途を中国大陸に求めるや、その前面に立ちはだかる清国およびロシアと衝突するに至り、以後、日清戦争、日露戦争、ついでシベリア出兵、満州事変などの戦争へと繋がり、満州事変以降、アメリカが、日本の大陸政策を否認する方針をとり、政治的・経済的にも日本を圧迫し、1939(昭和14)年には、「日米通商航海条約」を一方的に破棄し、全面的に対日経済の断交を図ったことから、日本は止む無くそれまでの対米依存経済を修正して、南方諸国を含めた東亜共栄圏にわが国の生存と発展の基盤を求めたのが、大東亜戦争(太平洋戦争)へと突入した経緯である。
これは、日本が好んで戦争を仕掛けたのではなく、戦争に突入せざるをえないようアメリカに仕向けられたものであることを分かって欲しい。(以前、このブログ神戸大空襲の日の中で、「神戸大空襲の日【余談:大東亜戦争へ突入の原因】」として書いたので参照してください。また、Wikipediaの「真の近現代史観」懸賞論文なども参照)。
話し変わって、今年(2010年)9月、日本の領土である尖閣諸島沖で領海侵犯をした中国漁船に対し、海上保安庁の巡視船が退去を命じるも、それを無視して漁船が違法操業を続行し、逃走時に海上保安庁の巡視船に衝突を繰り返し巡視船2隻を破損させたため、海上保安庁が同漁船の船長を公務執行妨害で逮捕し、取り調べのため石垣島へ連行し、船長を除く船員も同漁船にて石垣港へ回航、事情聴取を行ったことに対して、中国側が日本に抗議をしてくると、漁船も船員も返還した上、取調べ中の船長までおも、日本の法律に照らし粛々と裁くこともせず解放させてしまうという事件が起った(詳細は尖閣諸島中国漁船衝突事件参照)。
その上、中国漁船が追突してきたときの証拠のビデオを、日本国憲法で知る権利(Yahoo!百科事典参照)を保障されている国民に公表もしないくせに、そのビデオを動画サイトYouTubeに流出したと名乗り出た第五管区海上保安本部の海上保安官を逮捕させようとする・・・など、なんとも弱腰と言うよりも、腑抜けの民主党菅直人首相や仙谷由人官房長官の対応を見ていると、日本の将来が危ぶまれて仕方がない(このことも、先日〔 11月26日〕のブログ「沖ノ鳥島をコンクリート保全」でも書いた)。
今、経済力を身につけた中国は、虎視眈々と領土拡張を目論んでおり、ロシアも、戦後のどさくさに進出し不当に実効支配をしている北方領土を日本に返還することなく我が物にせんと動き出している。
そのような状況の中、命を懸けて日本の海(領海)を守っている海上保安庁の人たちは、はらわたが煮えくり返るほど腹が立つというよりも、情けなくて仕方がないだろう。こんなことで、日本の海、いや、日本の領土を守ることができるのか。特に「自衛隊は暴力装置」などと発言をする左翼的な人間(仙谷氏)が、影の民主党党首などと呼ばれ、民主党政権を牛耳っているらしい・・・などと聞くとそら恐ろしい感じがする。
又、11月23日、北朝鮮による突然の韓国砲撃事件が発生したが、その時の民主党菅首相の動きなど見ていると、とってもこの人達には、政権を委ねてはおれないとますます感じた。私も自民党政治からの転換を求めて民主党を応援はしてきたが、こんな無能な人たちばかりであったのかと今更ながらに驚いている。民主党総裁選に破れ金銭問題でマスコミなどにたたかれている小沢氏が党首時代に、今の民主党にはまだ政権担当能力はないと言っていたが、さすが政界の大ベテラン、確りと自己分析をし、彼らの能力を見通していたようだ。
世界の無法国北朝鮮が自らウラン濃縮施設を公開するなど核兵器計画(北朝鮮核問題参照)がかなり進んでいる可能性が排除できない中での韓国・延坪島への砲撃事件(延坪島砲撃事件参照)。今後何時第二の朝鮮戦争が勃発してもおかしくない現状を考えれば、早急に日本の国防問題を解決しなければいけないが、今の無能な菅・仙石を中心とする民主党政権では危なっかしくて見ておれない。菅氏等にもし国民や国家のことを思う気持が少しでもあるのなら己の能力を悟り、一日も早く自ら政権から下りるべきであろうことを最後に付け加えておきたい。
(1枚目の画像は炎上するアメリカ海軍戦艦「アリゾナ」、2枚目:台湾の玉山東峰、左・3869mと玉山主峰、右・3952m。Wikipediaより。)
参考:
ニイタカヤマノボレ 2009.12.05
http://www.mars.dti.ne.jp/~saitota/2009/hitori091205.htm
※1:対米英宣戦布告演説(東条英機首相)
http://rasiel.web.infoseek.co.jp/voice/tojo.htm
時事ドットコム:特集 真珠湾攻撃
http://www.jiji.com/jc/v2?id=20091207attack_on_pearl_harbor
東京外国語大学 2003年度 歴史学(日本史I)
http://homepage3.nifty.com/a-yamada/rekisigaku2002.html
大東亜戦争研究室
http://www.geocities.co.jp/WallStreet/2687/home.html
近代日本戦争史概説
http://yokohama.cool.ne.jp/esearch/kindai/kindai-annai.html
シルバー回顧録
http://homepage3.nifty.com/yoshihito/index.htm
12月8日「レノンズデー(Lennon's day)」
http://blog.goo.ne.jp/yousan02/e/724c2bc19f30c1b302954229c06f7d4c
6月29日「ビートルズ記念日」
http://blog.goo.ne.jp/yousan02/e/b389558e02978dc0affa8f906a3ae68f
Dream Power ジョン・レノン スーパー・ライヴの公式サイト
http://www.dreampower-jp.com/
真珠湾攻撃 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9C%9F%E7%8F%A0%E6%B9%BE%E6%94%BB%E6%92%83
北朝鮮による韓国・延坪島砲撃 - Yahoo!ニュース
http://dailynews.yahoo.co.jp/fc/world/north_korea_attack_on_yeonpyeong_island/
YouTube-尖閣諸島中国漁船衝突事件 流出ビデオ 1/6.flv
http://www.youtube.com/watch?v=Ujq9ztBLN1E&feature=related
YouTube-仙谷由人 「自衛隊は暴力装置」・・・「訂正して実力組織と致します」
http://www.youtube.com/watch?v=y07Wzdgt_X0


くいしん坊!

2010-10-30 | ひとりごと
ここのところのTVなど見ていると、“バラエティー”か“クイズ” 番組、それに“料理“や“食べ歩き”の番組が主流であり、最近特に多く目に付くのが“食べ歩き”番組の方である。
このような日本各地の名物料理などの食べ歩きで思い出されるのが「くいしん坊!万才!」というTV番組である。
キッコーマンの提供で1974(昭和49年)年10月、田村魚菜をリポーターに放送が開始された。毎回、全国各地を訪ねて、その町の歴史や人々の 暮らしにふれあい、郷土料理や特産物、 名産品などの食べ物を 味わいながら、「食べる事の喜び、楽しさ」を伝えてきた。この放送は5分間というミニ番組ながら、長寿番組となっているが、当初は日曜から金曜までに放送されていたが、放送される曜日が年々減り、現在では月曜のみの放送となっている。
くいしん坊万歳の歴代リポーターも、初代の田村魚菜 2代目渡辺文雄(1975年~1977年)以降、現在は12代目松岡修造(2000年~)となっているが、フジテレビ公式サイトでは、田村降板後の1975年6月を初回としており、従って、リポーターも渡辺が初代で松岡は11代目としている。
リポーターは当初はインテリや食通がしており、なかなか味のある番組で楽しく、私もよく見ていたが、9代目(フジテレビ公式サイトでは8代目)の辰巳琢郎(1991年~1993年)以降は殆ど見なくなった。
同じフジテレビ系列でのバラエティ番組『ウッチャンナンチャンのやるならやらねば!』の中での 「子丑虎卯辰巳琢郎(ねうしとらうたつみたくろう)のくいしん坊!万々歳」は 辰巳琢郎が出演していた『くいしん坊!万才』のパロディ。他番組でパロディが作られるほど人気があったということ。
オープニングのテーマ曲(作曲者不明)も軽快で楽しいが、、辰巳琢郎時代のオープニングは、テーマ曲が変更となりリポーターのアニメーションも辰巳の顔部分だけ実写だった。
ちょっと見てみる。ここ ⇒ YouTube - くいしん坊!万才 OP集
ちなみに、放送開始以来スポンサーを務めるキッコーマンの子会社「キッコーマンデリカ」は、この番組に因んで総菜・弁当店「できたて惣菜 くいしん坊 万才!」をつくっている。
今日このブログで、「くいしん坊」のことを書こうと思ったのは、このキッコーマンデリカの設立日が1997年(平成9年)の今日・10月30日であったから。
この放送が始まった1974-5年と言えば、1965年11月~1970年7月にかけて4年9か月続いた好景気「いざなぎ景気」が衰退した頃である。せめて、景気よく全国各地を旅行して美味しいものを食べてもらおうと言うことか・・・。
しかし、最近は、特にこのような“食べ歩き”の番組がやたらと増えたね~。タレントなどが各地を訪ねてはいろいろな料理を味わい?ほんのひと口食べては目を丸くして「美味しい!」とか「まいうー!」とか言っている。特に食べることの好きなインテリとか食通とかと言った人たちではなく、何の芸があるのか判らない“芸能人”(以前朝日の天声人語に、「芸人に「能」がついて芸がなし」との揶揄があった)が、特に気の効いた解説をするわけでもなくただ「美味しい!」とだけ言って遮二無二喰べるようになったのはいつ頃からのことだろうかね~。
くいしん‐ぼう【食いしん坊】をgoo-国語辞書で調べると、「食い意地が張って、むやみと食べたがること。また、そういう人や、そのさま。」・・とある。最近の“食べ歩き”は、まさに、この国語辞典の意味するところの「くいしん‐ぼう」を推奨しているのだろうか・・・。
先日(2010年10月19日)、フランスのタイヤメーカー「ミシュラン」がレストランや宿泊施設を格付けする「ミシュランガイド京都・大阪・神戸2011」の掲載店を発表した。今年から新たに我地元・神戸が加わり、神戸と芦屋、西宮3市のレストラン49店と旅館1店に一~三つ星が与えられた。兵庫県内で三つ星を得たのは、神戸市中央区の現代風スペイン料理「カ・セント(Ca sento)」と、西宮市の日本料理店「子孫(こまご)」。また、神戸では3店のステーキハウスがランクインし、うち、中央区中山手通2の麤皮(鹿が3つと皮と書いてあらがわと読む。)は、ステーキハウスとしては世界で初めての二つ星獲得だという。同ガイドの総責任者、ジャン・リュック・ナレ氏は「神戸ビーフの質は素晴らしい。(選ばれたのは)神戸ならではだ」「生きてきた中で一番美味しい牛肉だった。もっと世界に知られて良い店だ」といっているという(10月20日朝日新聞朝刊)。なお、三田牛を使った神戸ステーキのあらがわの公式ホームページ はここ
1868年1月1日(慶応3年12月7日)の神戸開港以来、神戸は西洋文化に触れ西洋料理の良い店が多くあったが、1995年(平成7年)1月17日(火)に発生した阪神淡路大震災以来、他の地へ移転や廃業をした店も多い。又、再建を断念したものの細々とやっている隠れた名店もあるわけだがそのような店は当然対象とならず、フランス料理店では、選ばれたのは3点にとどまった。
料理を作っているシェフにとって、ミシュランガイドに掲載されることは名誉なことであり、励みにもなるだろう。しかし、京都の老舗などでは、このような本に掲載されることによって、一元さんの客が押し寄せ日頃より贔屓にしていただいている上得意様に迷惑をかけたくないといって掲載を断っているお店も多いようだ。私など、そのようなお店の心意気に心を打たれる。
このようなミシュランガイドに載るような店の料理を食べて「美味しい!と言っても、人それぞれに」味の好みもあるし、感じ方もにも個人差があり、これは主観的なものである。だから、自分が美味しいと思うものが一番良いのだ。それに、価格のこともある。
ミシュランガイドの総責任者ナレ氏が「神戸ビーフの質は素晴らしい。」と言っていただくのは良いが、神戸ビーフのステーキなど安い店で食べても15000円位はするだろう。最近は神戸牛だけでなく、何処でも土地の名をつけてブランド化し○○牛などといっているが、そのような良い品の高い食べ物が美味しくないわけはないのであるから、ただ「美味しい!」だけでは判らない。普通に庶民が家庭で食べているものとは格段に差があるのだから、TVで“食べ歩き”を仕事にしているのなら、何がどのように違って、どう美味しいのか、又店の雰囲気や店の気配りなど、安くてそれなりに美味しいものを提供しているところとどう違うのか上手に説明してもらわないとただ「美味しい!」と言われても信じられないよ。
しかし、ミシュランの店は高いところばかりで庶民には手が届かないという声も気にしてか、今回のガイドには5000円以下のランチやディナーのある店にコインマークをつけたという。しかし、このような安いものが味わえるところは暫くは予約が一杯でなかなか食べられないだろうね。
このようなガイドは、事情のわからない外国など知らない土地を旅するときにはそれなりに役に立つものだろうが、インターネットの発達した今の時代、安くて美味しいところは幾らでも調べれば情報は得られるし、私などは、味覚の優れた知人達の情報を最も優先している。
それに、グルメの発達した今の世の中、日本の場合は、何もミシュランガイドなど参考にしなくても、その土地でそれなりの噂になっている店ならお金さえ出せば、大抵の店は美味しいものを食べさせてくれる。
豪華なディナーや高価な食事が「最高のごちそう」だとは思わないし、私など、それぞれの地方の郷土料理や家庭での「おふくろの味」を最も大切にしたいと思っている。
ここのところデフレ不況だといいながらも、相変わらずのグルメブームでテレビの“食べ歩き”番組が盛んである。
不況になると、世間にはタクシーが氾濫するが、テレビでは“食べ歩き”番組が氾濫するようだ。そして、何処何処の何々が美味しいと店の名前と商品の紹介ばかり。以前より酷くなったのは、番組内で、堂々と店名や商品名と共に価格や地図まで丁寧に表示し、もう、これは、番組と言うより番組内コマーシャルと言うべきものだろう。
何処も不況で物が売れないから、TVでの宣伝はして欲しいだろうし、TV局側にしても、広告収入が欲しい。食べるものなどは取材に名をかこつけて、店の経費で負担してもらい、暇そうなタレントを使えば、出演者も最小限ですむし、制作費をかけずに、しかもCM料を稼ぎながら、国語辞典の意味するところの「くいしん‐ぼう」の視聴者に番組を見てもらえるということなのだろう。
不況が深刻化するであろうこれから、ますます、“食べ歩き“番組での料理店や割烹旅館又、商品など紹介がふえるんだろうね~。
(画像のステーキはWikipediaより借用)
参考:
Kikkoman食を知る楽しみ
http://www.kikkoman.co.jp/enjoys/index.html
くいしん坊!万才 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%8F%E3%81%84%E3%81%97%E3%82%93%E5%9D%8A!%E4%B8%87%E6%89%8D

フォックスフェイス

2010-10-29 | ひとりごと
気まぐれに10月29日に関連のある面白い記事を・・・とネットで検索していたら、今日の誕生花は「フォックスフェイス」だというのがあった。そして、花言葉は「偽りの言葉」だというのである。(以下参考に記載の※1:「366日・誕生花の辞典」参照)。ただ、本当にこの日の誕生花に「フォックスフェイス」があるか、他も色々検索して確認してみたが、ここ以外に見当たらなかった。だから、フォックスフェイスが今日の誕生花かどうかは私には判らないが、たまたま散歩のときに、この面白い形をした果実を見て写真を撮ったものがあったたので、ちょっと肩の凝らないひとりごとを書いてみようと言う気になった。
黄色いレモンのような形をした果実が面白いこの植物は、熱帯アメリカ原産のナス科ナス属の植物で、高緯度の日本では園芸上は一年生植物として扱われているが、原産地では非耐寒性小低木で実際には冬を越すそうだ。
ユーモラスな形の実が、キツネの顔に似ていることから「フォックスフェイス」(Fox face)の名があるが、和名は「ツノナス」(角茄子、Solanum mammosum)。それは写真に見られるような果実に小さな黄色の卵形に角状の突起のあるナス科ナス属の植物だから。フォックスフェイスはどうも和製英語らしい。他にも「キツネナス(狐茄子)」やカナリアがとまっているように見えることからカナリアナス(金糸雀茄子)などとも呼ばれるようだ。
ナス科ナス属の植物だけに、8月ごろ咲かせる紫色の可愛い花はナス(茄子。なすび)の花とよく似ている。10月~11月にかけて実がなり、緑色~黄色~オレンジ色へと変化してゆくらしい。ただ、実だけではなく、全草が有毒(ソラニンなどのアルカロイド)なので、食べる事はできないそうだが、見た目はおいしそうに見える。又、薬用(ホメオパシー)として利用されるようで、使い方では薬にもなるという(以下参考の※2:「花とパンとお散歩と: ナス科」)。
兎に角、形が面白いので、最近は生け花などの花材として使われたりしているようで、私が撮った写真を家人に見せるとよく知っていた。花屋さんで売られているときには、冒頭の写真のように、葉や余分な枝は取り除いてあるので、そのまま飾っていても、水も必要なしに2ヶ月ぐらいもつのだという。また、最近は、ヨーロッパを起源とする民族行事ハロウィンパーティーなどが日本の家庭でも盛んに行われているようだ。ハロウィンは、カトリックの諸聖人の日(万聖節)の前晩(10月31日)に行われるが、最近は、花屋などにハロウィンの飾り物コーナーがあり、フォックスフェイスが置かれていると家人から教えられた。そう言われれば、冒頭掲載写真の家の玄関ドアには、カボチャをくりぬいた形の既成のプラスチック製のカボチャちょうちん(ジャック・オー・ランタン )とその前に(ペポカボチャ C. pepo、 別名:オモチャカボチャ)などの飾り付けが見られる。
ハロウィンのジャック・オー・ランタンはオレンジ色の西洋カボチャで作られるらしいが、主に飼料用などの種類にあたり「人が食べる前提」の品種改良をしていないもので、食べられなくはないが、通常我々日本人がカボチャに対して思い描くような「ほっくりとして甘い果肉」ではなく、水っぽく甘みもない余りおいしくないものだそうだ。
話は元に戻るが、和名ツノナス(角茄子)英名:フォックスフェイスは英語ではnipple fluit(ニップル・フルーツ)、また、apple of Sodom(ソドムの林檎)などと呼ばれるという(Wikipedia)。
ところで、1966(昭和41)年のアメリカとイタリアの合作映画『天地創造』(The Bible: in the Beginning。)を観られたことがありますか(映画に事は以下参考に記載の※3:「天地創造 - goo 映画」を参照)。
映画は、『旧約聖書』の創世記、1章の天地創造から22章のイサクの生け贄までを描いたスペクタクル巨編。創世記において神が最初に作った人類の始祖であるアダムとイブは決して口にしてはならないと禁じられていた知恵の樹の実(禁断の果実)を口にして知恵を得た代わりに神の戒めを破ったとして2人はエデンの園を追放される。そして地に悪徳がはびこった時、神は世界を水で洗い流すことを告げる……。聖書にそって、ノアの箱船バベルの塔ソドムとゴモラの滅亡などのエピソードが展開されていく。
西洋におけるリンゴ(林檎)は、果物の代表で果物と同意語に使われているそうだ。そして『創世記』には何の果実であるかという記述はないが、一般的にこの” 知恵の樹の実”は果物であり、リンゴであるとされているいようだ。
ヘビ(ルシファーの化身)にそそのかされ禁断の果実を食べたアダムとイブは自分たちが裸であることに気づいて、イチジクの葉で下半身を隠すようになる。イチジクの漢字「無花果」の字は、花を咲かせずに実をつけるように見えることに由来するそうだ。通常の植物は果実が完成してから花が咲くが、いちじくは果実が未熟なうちに花が咲く。

上の画はフーゴー・ファン・デル・グース の『人間の堕落』
「禁断の果実」という語は、不法・不道徳・有害な快楽や耽溺を表すメタファー(metaphor、隠喩〔いんゆ〕、暗喩〔あんゆ〕)として使われており、特に、人間の性に関連する快楽に関連付けられているようだ。
英語の「nipple fluit(ニップル・フルーツ)」は乳頭に似た果実の意であり、なにか、私には、毒気があり食べられない和名「ツノナス」を艶めかしくニップル・フルーツとなど呼ぶのは、食べてはいけない「禁断の実」を表しているように感じられるだが・・・。
もう1つの英語名「apple of Sodom(ソドムの林檎)」のソドムも旧約聖書の『創世記』に登場するソドムとゴモラの町である。ソドム(Sodom)は、死海南端付近にあったと伝えられ、その住民の罪悪のために、ゴモラの町とともに神の火に焼かれて滅びたという。ソドムの罪については、古来、『創世記』19章前半、特に19章8節のロトの提案内容((以下参考に記載の※4 :「旧約聖書」のここ参照))などから推察して、甚だしい性の乱れが最大の原因であったとする見解が一般的なようである。goo辞書を見ると、英語のソドミー【sodomy】は、「男色や獣姦(じゅうかん)など、自然に反した性愛を言い、旧約聖書に記された、悪徳の都市ソドムにちなむ称」とある。
天使よりヤハウェがソドムとゴモラを滅ぼすことを決定したことを事前に伝えられたロトは夜が明ける前にロトの妻と2人の娘を伴ってソドムを脱出し、近隣の都市ツォアル(ベラ)へと向かう。逃げる際に「後ろを振り返ってはいけない」と指示されていたが、ロトの妻は後ろを振り返ってしまい、「塩の柱」となる。これは、変態や腐敗の暴走に振り返ってはならないというメタファーで、自己本位なエロスに負けてはならないということなのだろう。
しかし、その後、ロトらは山中の洞窟に移住したが、ここで娘たちは父を酔わせ、父によって男子を1人ずつ生んだ。長女の息子は「モアブ(父親より)」と名付けられモアブ人の祖となり、また、次女の息子は「ベン・アミ(私の肉親の子)」と名付けられ後にアンモの人々の祖となった・・・というのだから、これはもう近親相姦もよいところであり、聖書の世界も結構エロスの世界だよね~。

上の画像は『洞窟の中のロトと娘たち』
『天地創造』の映画でも、ソドムの街の映像では性と倫理の腐敗がリアルに描かれている。不倫、獣姦、売春婦や同性愛者の群れが満ちあふれている。神はこれを失敗作だとして爆破するのだが、「ソドムの林檎」は、そのような失望と堕落の象徴としての林檎であり、「花も咲いて実もなるが、食べられない林檎」のメタファーのようである。花言葉の「偽りの言葉」もぴったりだね。
和名「ツノナス」(角茄子)を見て、旧約聖書を思い浮かべるなんてちょっと粋じゃない・・(^0^)
以下参考に記載の※4:「聖書を読んでみよう」では、クリスチャンではない人も聖書を読めるように、やさしく解説しているので、妙味のある人は覗いてみるとよい。
(挿入画像の『人間の堕落』と『洞窟の中のロトと娘たち』はWikipediaより)
参考:
※:1366日・誕生花の辞典
http://www.366flower.net/2006/10/post_393.html
※2:花とパンとお散歩と: ナス科
http://holidaze.blog.eonet.jp/memo/cat3739912/index.html
※3:天地創造 - goo 映画
http://movie.goo.ne.jp/movies/p6152/index.html
※4:「聖書を読んでみよう」
http://www.nunochu.com/bible/
植物園へようこそ!
http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/BotanicalGarden/BotanicalGarden-F.html
ソドムとゴモラ- Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BD%E3%83%89%E3%83%A0%E3%81%A8%E3%82%B4%E3%83%A2%E3%83%A9
林檎?
http://www8.ocn.ne.jp/~obe/ringo_folder/ri_p3.html
※4 :旧約聖書
http://elbaal.hp.infoseek.co.jp/old-tes.htm
旧約聖書とは
http://www.asahi-net.or.jp/~zm4m-ootk/kyuyaku.html
聖書の杜
http://bible.monochro.com/
悪はどう表現されてきたか。
http://web.ias.tokushima-u.ac.jp/ob/culturescomparees/tajima/20100427.html


民主党代表戦「菅代表再選」

2010-09-15 | ひとりごと
2010年9月14日、民主党代表戦は、東京都内のホテルで開かれた臨時党大会で行なわれ、菅直人首相が小沢一郎前幹事長を破り再選された。
開票結果は、菅首相が721ポイントに対して、小沢氏が491ポイントで230ポイント差がついた。
菅首相は党員サポーター票で249ポイント対小沢氏51ポイントで約5倍の差をつけたのが大きいが、当初苦戦が予想された国会議員票でも僅かではあるが、12ポイント(6人の票)をつけた。
とはいえ、党員サポーター、地方議員、それから小沢支持と思われた国会議員が菅首相支持に回ったであろう人達についても、小沢氏を支持した議員が小沢氏の「カリスマ性や政治手腕が大きな魅力で、今の時代に必要」とか「経験豊富でリーダーシップがある」など、指導力を期待しているのに対して、菅氏支持の理由は、、”国民の民意”つまり、「政治と金についての説明責任」を果たしていない小沢氏が首相に就くのを国民が望んでいないからとか、菅首相が鳩山政権を継いで3ヶ月しかたっていないのに、「日本の首相がころころ代わるのはよくない」・・・など清潔さと政局の安定を望む・・・などとといった消極的理由の支持のようである。マスコミによっては、今回菅を支持するか小沢を支持するかの代表戦は「素人受けするか、玄人受けするかの違い」だろうと論じているが私もそう思う。結局、”国民の民意”を気にする人達によって選ばれた・・・つまり、「素人受けする」菅首相が選ばれたといっても過言ではないだろう。
国会の場で、又、国民の前で説明責任を果たしていないという小沢氏の献金疑惑問題等(ここ参照)については、日本最高の国家権力でもある検察が2度にもわたる強制捜査を行い総動員で長期間調べつくしたものの、証拠がなく2010年2月検察は小沢を「不起訴」処分にし、捜査を終結しているものである。
小沢氏の政治と金の疑惑問題に関して、本当に何もなかったのか、あったが証拠が見つからないだけであったのかなど私にはその真実を見極める力はない。しかし、小沢氏に対しては、何か他の政治家に対するのとは違った検察当局の執念と言うか怨念というかそのような異様なものが窺え、私には、最近の検察による「捜査の公平性」には非常に疑問が感じられる。現に小沢氏と同様に西松建設から献金を受け取った議員は多く居るようであり、二階俊博氏を除く自民党議員(尾身幸次など)に対し検察側が捜査の動きを見せておらず、マスメディアもその様なことについては何も伝えようとしない。又、これら小沢氏に関する報道が検察や自民党の意を汲んだマスメディアによる情報操作であるとの指摘さえもある。
国民の「民意」とは何か?
テレビや新聞などマスコミの「菅首相と小沢氏どちらが民主党代表(首相)として相応しいと思う?」かの質問に対しては、圧倒的に菅首相が選ばれているとして、代表戦が始まると同時にこれらマスコミではその結果が連日執拗に朝から晩まで報道されている。そして、それが民意であるとしている。しかし、ネットでは、その逆に小沢氏を選んでいる人の方が多いのであるが、テレビや新聞では余りそのことには触れようとしない。いや、無視しているといえる。
一般の国民が情報を得るのは、主としてはテレビや新聞・ネットが多いだろうが、ネットが発達したとはいえ、中でも新聞やテレビの影響力が大きいだろう。これらのメディアより情報を得ている多くの国民は、マスコミ等の伝える情報により考えが偏向させられてはいないだろうか?
保護責任者遺棄致死などの罪に問われている元タレント押尾学の裁判では、市民が芸能人を裁く初めての裁判員裁判が行なわれている(裁判員制度参照)。その中で、押尾被告の弁護人が裁判員へこう呼びかけていたのが非常に印象に残っている。
「裁判員の皆様にお願いがあります。押尾さんの事件はテレビなどでたびたび大きく報道され、ご覧になった方も多いと思います。報道の多くは悪いイメージで押尾さんのことを伝えています。刑事裁判の原則は「疑わしきは被告人の利益に」です。裁判員の皆様に疑問が残るようであれば、無罪としていただきたいと思います」・・・と。
ここで私が押尾被告のことをどうのこうの言うのではない。ただ、自分自身で、確かな情報を得るすべのない国民は、マスメディアが発達した今の時代、マスコミ等の報道に洗脳される可能性が非常に高くなってきているのは確かだろう。そこに、ある種の意図的目的を持ってメディアを利用しているようなことがあったり、そのつもりではなくてもテレビなどに出て発言しているコメンテーターやタレントなどのたいした情報をもたないのに勝手な個人的見解を述べているものがあったり、もし、メディアそのものが意図的に自分たちの考え方をそれとなく流したりしたとしたら・・・・。ちょっと、恐くなりませんか・・・。
冒頭のマンガは15日朝日新聞朝刊に掲載された針すなおの政治漫画である。タイトル「菅代表再選」の添え書きには「相撲道にのっとって手を差し伸べるか、それともやっぱり・・・」とある。
選挙前には政治献金疑惑のある小沢氏は「静かにしていて欲しい」と小沢に喧嘩を売り、代表戦でもあれだけ「国民の民意に反する人」と批判していた菅氏が、小沢氏を重要なポストにつけると思われないし、小沢氏も幹事長などの重要ポスト以外にありきたりのポストに就こうとは思わないだろう。菅氏が、小沢氏を重要ポストに就ければ、野党だけでなくマスコミや国民から非難されるだろうし、指導力のない菅氏の力では、小沢氏の協力なくして、これからの政局運営もままならないだろう。予算の成立など、ねじれ国会を乗り切ることも至難の業だろうと思っている。
今の日本のおかれている酷いデフレ状況の中で、衆参ねじれ国会の中、最も大事な参議院戦に敗戦しながら、誰もが責任をとらず、政治空白をつくっての、代表戦に勝ち、首相就任3ヶ月後の危機だけは乗り越えたものの、これから後、半年もつか1年もつか・・・?
小沢氏が選挙に敗れたとして、さっそく市場は、92円台の円高で菅氏の政治手腕を試しにかかってきている。もし、菅氏が国民の期待を裏切ってまともな政治が出来ず、日本の状況が今よりどんどん悪化したとしたら、それは、民意によってただクリーンなだけで指導力のない菅氏を選んだ国民の責任であり、又、そのような民意をつくりあげてきたマスコミ報道の有り方にも大きな責任が有るのではないか・・・と思うのだが・・・。
(画像は、9月15日朝日新聞朝刊より)
参考:
小沢一郎 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%8F%E6%B2%A2%E4%B8%80%E9%83%8E
「政治とカネ」 疑惑の閣僚こんなに(日本共産党)
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2007-09-29/2007092903_01_0.html
検察審査会は公平とおもわれますか。 - Yahoo!知恵袋
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1140059431
ひょこむ::小嶋隆義のブログ - 検察の問題について
http://hyocom.jp/blog/blog.php?key=141967
asahi.com(朝日新聞社):西松建設がらみ献金・パー券 森元首相も返却へ
http://www.asahi.com/special/09002/TKY200903050302.html
livedoorニュース:菅首相と小沢氏どちらが民主党代表(首相)として相応しいと思う?
http://research.news.livedoor.com/r/50410