ぼくらの日記絵・絵心伝心 

日々の出来事や心境を絵日記風に伝えるジャーナリズム。下手な絵を媒介に、落ち着いて、考え、語ることが目的です。

初冬の小金井公園

2016年12月09日 | 日記

 この11月末から12月初めに、久しぶりに小金井公園を訪れた。

 夏の間、ランニングの短距離練習でよく来ていた。夏には青々と隆盛を極めた木々は、今、紅葉が進み、そして落葉していく。同じ場所に立ってみると頭の中の風景がはげ落ちていく。季節は変っていく。

 数匹の雪虫が、粉雪が舞うように浮遊していた。普段は気にも留めないのだが、この時は、掬い取るように手に取った。体長3~4ミリほど、白い綿毛を着たような羽虫のような生き物。じっくり観察しようと、小箱に収め懐に入れ、帰宅して開けてみると、雪が解けるように消えて無くなっていた。不思議だが、気にしないようにした。儚い虫なのだ。

 北海道では、雪虫は初雪の到来を告げるものだそうだ。東京でいえば、冬の訪れを知らせる、ということだろう。

 冬は僕の好きな季節だ。2年前まで、茨城県北西部住んでいた。冬は東京よりかなり寒いが、山里を巡るランニングではこの季節が一番気に入っていた。寒気の中、豊かな自然の中を走ると、凛としたものを体内に感じていた。

 東京の自然豊かな小金井公園。冬の季節、寒々と葉を落とした木々を見ると、寂寥感を覚えるが、それは冬の風情である。一方、自分の中には何か暖かいものを感じる。今、その自分に気にいった季節の入り口にいる。

  絵は、12月初めの小金井公園。ユリノキの並木道ランニングコース。

    2016年12月8日  岩下賢治

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