2020/04/11
最近、午後3時を過ぎると、かすかな飛行機のエンジン音がするのです。
家にいて今まで聞こえたことがないので、最初は「何かしら？」とベランダから空を見上げると、西の空に小さく飛行機が水平飛行をしているのが見えました。旅客機です。
3月29日から、羽田を発着する飛行機に新ルートが使われるようになったのですね。うちの地域の真上ではないので、あまり気に留めなかったのですが、以前、都心上空を飛ぶのは危険だという意見もありました。街頭で反対の署名活動をしているのを見たこともあります。
でも、私は昔から飛行機の音が好きだったのです。久しぶりにあの音を聴いたとき、何ともいえない懐かしさが胸の内に沸き起こったのです。
子どもの頃住んでいた浜名湖の近くの町は、遠州灘の海岸線にそって飛行機が飛ぶルートになってました。その後17年間住んだ静岡市でも、家が海岸近くだったので上空を旅客機が飛んでいました。
気にも留めなかったけれど、1日中かすかな音が聞こえて、空を見ると小さく飛行機が見えるのです。
あの飛行機は、遠い外国まで飛んでいくのだなあ～と思うと、小さい頃はまだ行ったことのない外国への憧れを感じたものです。本当は国内線かもしれませんが、小さい頃は遠い遠いところに行くのだと思っていました。
生活している場所の上を飛ぶのは危険だという発想はなくて、見上げると小さく飛行機が見えるとうれしいのです。空を見上げるのも、雲を見るのも好きなのです。
どこか知らない世界に対する憧れを感じていた幼い頃の郷愁がよみがえってきます。
写真に飛行機は写っていませんが、この空を飛行機が横切っていくのです。
