はちみつと青い花 No.2

飛び去っていく毎日の記録。

三島由紀夫のこと

2020年04月07日 | 雑感

2020/04/07

 

映画『三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実』が公開中です。

https://gaga.ne.jp/mishimatodai/

見に行きたいのです。

3月20日から公開されていますが、映画館は密室空間。私の行きたいと思っているところが地下にあるので換気が気になり、未だに行っておりません。

映画も不要不急の類だろうなあ。

 

三島由紀夫は高校、大学時代に憧れていた小説家でした。

でも今思うと、作品に惹かれていたのではなく、目立つ小説家、華麗な経歴やノーベル賞候補と言われていたことに注目したのだと思います。

『金閣寺』、『仮面の告白』、『潮騒』などは、それなりにおもしろく読めたけれど、深く感動したというのでもない。

『豊饒の海』はもう読めなかった。華麗な文体というけれど、読みにくいうえおもしろいとは思えなかった。若い私には辛抱が足りなかったのか、読む力が足りなかったのか・・・小説は辛抱して読む時点で、なにか間違っている気がするけれど。

自決事件は大きな衝撃で、どうして?という気持ちがずっとあった。その当時は識者が「文学的な死」とか「政治的な死」とか言っていて、腑に落ちたわけではないけれど、そうなんだろうなと思っていた。

だいぶたって、大学の女性学の先生が三島の研究者で、性同一障碍者の苦悩の観点から三島の死を論じていたのを聴き、それが一番腑に落ちた。

それからは三島のことを思い出すこともなく、本を読むこともなく、長い年月が過ぎたのだが、ここにきて全共闘との討論。未公開フィルムが発見されたとのこと。これは見なくては。

 

内田樹氏が興味深いことを書いていた。

この討論会では、三島は上機嫌で笑っていた。その真意はなんだったのか。

三島は盾の会によるクーデターを計画していた。

「三島はそのクーデタに加わる同志を「リクルート」するために東大に乗り込んできたのである。そう考えると、この時の三島の学生たちに対する過剰なまでにフレンドリーな態度の底意がわかる」

なるほど、そうかもしれない。おもしろい。

全文はこちらで  http://blog.tatsuru.com/2020/03/09_1610.html

 

元東京都知事の石原慎太郎氏は三島由紀夫と親しかったのだが、この人の書いた三島由紀夫のことがたいそうおもしろいらしい。1991年の発行で、残念ながら区の図書館にはなく、中古本を注文したのだが読むのが楽しみ。

この本の口コミなど読むと、ボディビルをして肉体改造をした三島であるが、運動音痴で不器用だったとが書かれている。この口コミを読んだだけで、さらに腑に落ちた部分がある。

昨日は、ネットで見つけた映画『憂国』を初めて全編見たのだ。断片的なショットは見たことがあるのだが、全編通して見たのは実は初めてのことで、よく知っているつもりだったが驚いてしまった。狂気に近いものを感じたのだ。虚構の世界の構築というより、狂っているなと・・・

「全共闘との対話」も見たいけれど、いつ映画館に行けるようになるだろう。映画館はさっき検索してみたら、今日も開いて上映しているようだ。

映画館も緊急事態宣言で閉まってしまうのだろうか。

 

 

 

コメント
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