よし坊のあっちこっち

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セクハラ・パワハラ、日本とアメリカ

2008年01月11日 | アメリカ通信
何処へ行ってもセクハラ・パワハラの類は無くならないが、それにしても日本の状況はひどい。それでも、セクハラは時代と共に女性が働く場所での足場を固めてくるにつれ、社会問題としての認知度も高まってきてチラホラ訴訟例もあるが、泣き寝入りも相当あるだろう。加えて、最近はパワハラによる会社内のイジメが蔓延り、自殺予備軍としての鬱病患者の急増というとんでもない現象に繋がっていると聞くから、世のサラリーマン諸君は恐ろしい世の中で仕事をしていることになる。

頼りの会社はどうかと言うと、ミザルイワザルキカザル、の如き「見て見ぬ振り」とくるから、相変わらずの日本人のこすっからさが垣間見えてしまうのは、何とも寂しい。

アメリカで、セクハラ・パワハラが起こったら大変だ。キチンと対応しないと、訴訟へ直結する。訴訟に負ければ相当の賠償金と、処理対応を怠った責任者は、恐らく職を失う。だから、緊張感が日本と全然違うのだ。月とスッポンの差と言っても良い。

日本の企業や駐在員がアメリカに来て、戸惑い、且つ失敗するのは、セクハラ・パワハラを含めたハラスメントの本当の意味を理解していないからに他ならない。「アメリカに行ったらセクハラだけには気をつけろ」と言う餞別言葉が今も多いと聞くが、それを聞けば、取りあえず女には注意しよう、となる。これでは片手落ちなのだ。

アメリカでは、「Hostile work environment」という言葉がある。「嫌な感じのする職場環境」とでも言おうか。職場で、従業員に不快感を感じさせないような環境を常に維持する事が求められている。会社はその努力を怠ってはならず、又そのような環境が出現したと認めたら、直ちに改善へ向けて対応をしなければならないのである。
アメリカの日系企業の最大のセクハラ訴訟として常に代表的な事例として取り上げられるダイヤ印の自動車会社の例はこれを怠った事で起きてしまった。日本人社長以下のお歴々は、コンセプトさえも知らず、放置してしまったのである。

日本で職場のハラスメントやイジメに対する解決システムというかルールがキチンと働かないのは、やはり、日本人の人間に対する尊重の念が薄いからなのかね。これって、何処から来るのだろうか。宗教か? じゃ、ユルユルの仏教じゃ駄目っちゅうことか。そういえば、家は浄土真宗だが、意識するのは葬式の時だけだな。自戒。