2月14日、東京・国立競技場で行われたサッカー東アジア
選手権の日韓決戦で、日本代表は1-3で韓国代表に惨敗した。
「ヲタク」は、特にサッカーに興味はないのだが、今回の日韓戦を
報じる韓国メディアの日本発外信報道の中で多用されていた、
ある用語に関心を引かれた。
「기요틴매치(ギロチンマッチ)」なる用語がそれだ。
韓国ではギロチンをフランス語式に「기요틴(ギヨティン)」と
呼んでいることも意外な気がしたが、何より、日本メディアが
今回の日韓戦を「ギロチンマッチ」と表現していると報道されて
いる点に興味が沸いたのだ。
かなりくどくなるが、韓国メディアの報道の中から、いくつか、
関連する見出しと、文章中の関連部分を抜粋し紹介してみる。
△「私はくどいオスが好きです」
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■<동아시아축구> `단두대 매치' 한일전 긴장고조
<東アジア選手権>「ギロチンマッチ」韓日戦、高まる緊張
(連合ニュース 2月14日)
`한일 단두대 매치'라는 기사를 쓴 마루야마 히로무 `산케이
스포츠' 기자는 "일본에서는 오카다 다케시 감독을 원하지
않는 팬들이 많아 이번에 진다면 목이 달아날 가능성이
있다"고 분위기를 전했다.
韓日戦を「韓日ギロチンマッチ」と表現した産経スポーツのマルヤマ・
ヒロム記者は、「日本では岡田監督を望まないファンが多く、今回、
韓国に負ければ解任される可能性もある」と、日本側の雰囲気を
伝えた。
■한일전, 과연 '단두대 매치'가 될까
韓日戦、はたして「ギロチンマッチ」となるか
(OSEN 2月14日)
일본의 <산케이스포츠>는 한일전을 '단두대 매치'로 묘사
하면서 그 중요성을 강조하기도 했다.
日本の産経スポーツは、韓日戦を「ギロチンマッチ」と表現し、
その重要性を強調した。
■[동아시아대회] 日언론, “한일전, 기요틴(단두대) 매치”
[東アジア大会] 日本メディア、韓日戦は「ギロチン(断頭台)マッチ」
(スポタルコリア 2月14日)
※見出しのみ
■‘단두대 매치’ 허정무 웃고 오카다 울고
「ギロチンマッチ」、笑った許、泣いた岡田
(スポーツカーン 2月15日)
일본 언론은 이날 한·일전을 '단두대 매치'라고 표현했다.
日本メディアは、この日の韓日戦を「ギロチンマッチ」と表現した。
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ここで言う「단두대매치(断頭台マッチ)」、あるいは
「기요틴매치(ギロチンマッチ)」とは、韓国では、負けた方の
チームが奈落に落ちる(リーグ落ちする、最下位になる)、あるいは、
負けた方の監督の首が飛ぶ、くらいの意味で使われている
用語なのだそうだ。
しかし、「ヲタク」が知る限り、日本では一般的に使われない
表現である。
そこで、怪訝(けげん)に感じた「ヲタク」は、引用元となった
日本の産経スポーツの元記事を確認してみた。
何のことはない。
産経スポーツの記事の見出しと「ギロチンマッチ」なる用語が
登場した部分のみ抜粋してみる。
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■韓国ファン命名、日韓戦は“ギロチンマッチ”
(産経スポーツ 2月13日)
(韓国の)別の記者は「岡田監督への批判もすごいらしいね。
韓国のファンもそれを知っていて、今回の日韓戦を“ギロチンマッチ”
と呼んでいるよ」。
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つまり、日本の産経スポーツで使われていた「ギロチンマッチ」なる
用語の出所(でどころ)は、韓国のサッカーファンの雰囲気を紹介した
韓国人記者の発言だったのだ。
今回、「ヲタク」がこだわった韓国メディアの日本発「ギロチンマッチ」
関連報道は、誤報と呼べる程の問題ではない。
しかし、上に紹介したとおり、意図的に(?)元記事の趣旨と用語の
出発点を無視した我田引水的な外信報道だとは言えるだろう。
韓国メディアの日本発外信報道には、たまにこうした我田引水的な
報道もあるので油断できない。
△「オレにも油断するな」