2025-26シーズンのWEリーグが開幕。セレッソ大阪ヤンマーレディースはホームに仙台を迎えましたが、スコアレスドローに終わりました。
今シーズンより、レディースチームの環境を男子に近づける、ということもあってか、ゴール裏が常時開放、レディースオフィシャルガイドブックの販売がされました。
今シーズンより監督が変更になったこともあり、ウォーミングアップから様子が異なりました。鳥居塚前監督の時は、育成年代の監督らしく(スタッフ数が少ないこともあったと思いますが)、ウォーミングアップの手伝いを監督がしていました。しかし、松田監督になってからは、男子と同様に監督はウォーミングアップには参加していませんでした。
またウォーニングアップ時のボール回しの練習が昨シーズンよりも複雑になってテンポが速く、頭を使うメニューになっていました。選手がコメントしていた通り、頭が疲れる練習だとわかりました。
ウォーミングアップ時のシュート練習も昨シーズンとは異なって、枠内にシュートを決めるシーンが明らかに多くなっていました。特に宝田選手のシュートはスピードが他の選手と比べて明らかに早かったです。

さて、試合はセレッソは昨シーズンの4-4-2とは異なる3-4-2-1の初期配置でした。

サイドはDFとWBとシャドーの3人で崩そうとしていることはわかりました。シャドーの選手がサイドの崩しに加わるために、サイドに流れることが多いため宝田選手との距離感が微妙にずれていた感じで決定機は少なかったです。最大の決定機は前半終了間際に和田選手がGKと1対1を枠外に外してしまったシーンでした。
後半からは昨シーズンまでにはあまりなかった選手交代を積極的に行っていました。しかし、湿気に加えて、後半から雨の影響でピッチに脚を取られる選手が多くなった影響もあり、宝田選手と米田選手が脚を攣って交代、仙台も脚を攣っている選手が多かったです。宝田選手が後退して以降はセレッソの得点の匂いはなくなってしまったことが残念です。開幕戦はチームの完成度が低いこと、ピッチコンディションの問題もあり、仕方ないのかもしれません。
残念ながらスコアレスドローに終わりましたが、守備時の5バックは安定していました。しかし、このサッカーだと上位チームが相手だとずっと守らされることになるかもしれません。一方で攻撃については、コンビネーションが悪かったこともありましたが、どうやって得点を奪おうとしているのか伝わりませんでした。この点については改善が必要でしょう。
試合後の松田監督のコメントを抜粋すると、<ゲームの方は、リスクを冒して攻撃することができなかった。ボールを動かすことは、当初からこのチームに植え付けてきたことですが、どこかでリスクを冒さないと、ゴールは手に入らない。試合を通して、相手のディフェンスラインの背後に進入したシーン、ゴールに近づいたシーンはほとんどなかったと思います。うまく自分の言葉が選手たちに伝わらなかった。力のなさを感じています。やはり勝ち切るためにはゴールが必要、そのためにはリスクを冒すこと。そこはもう一回選手たちと共有して、次のゲームに向かっていきたいです。>とのことでした。リスクを冒さずに無難にプレーしていた感じはスタンドからも伝わりました。次節以降、リスクを冒した攻撃による得点を期待したいです。
セレッソに復帰した宝田選手は昨シーズンのセレッソにはなかった前線の起点となっていました。宝田選手をうまく生かした攻撃がチームとしての課題ですね。
また、新加入の新井選手はチームのために走れる選手でした。ただ単に走るだけではなく技術やメンタルの強さも感じました。スタートのポジションはシャドー、途中でボランチ、最後は1トップでした。様々なポジションでプレーできることも素晴らしいと思いました。今後も期待しています。