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帰ってきた特派員報告

2004年に沖縄移住しteacupブログ開設→gooブログへ引越し

史上初の産業スパイ

2019-07-06 11:12:00 | 植物

突然ですが、紅茶って本場はイギリスで、ルーツは中国だと思ってましたがぜんぜん違いました。

先日の茶の木栽培失敗事件の際に購入した茶関係の本を読んでいたら、意外な事実と興味深いエピソードに遭遇したから報告するよ。


16世紀頃、ヨーロッパはお茶を中国じゃなくて日本から輸入していたんだって。

なので、上流階級の紅茶のマナーは日本の茶の湯の作法を参考につくられたそうな。

けれども日本は鎖国してしまったので仕方なく仕入先を中国に変えました。

18世紀になると一般人もお茶を飲みだして、イギリスで茶が大ブームになったんだけど、あんな雨ばっか降って寒いところで茶の木が育つわけもなく、植民地のインドを探したところ、お茶の木らしきものが発見されるも、味が悪くいから貿易赤字が嵩む一方で、銀がどんどん流出していきます。

これがアヘン戦争の原因になったのは歴史の授業で学びましたが、イギリスとしては、なんとかして茶の木の苗を手に入れたい。

しかしその頃は中国も鎖国政策をとりはじめ、重要な輸出産業である茶の木とその栽培法は極秘事項、お茶の製造法は秘中の秘。

そこでイギリスと東インド会社がとった国策はというと。


盗ってくる


スコットランド出身のロバートフォーチュンに司令を出します。



さすがはジェームズ・ボンドの国、スパイ活動です

で、フォーチュンの作戦行動は、なんと。


中国人に変装し、潜入する


「007は二度死ぬ」の阿蘇の火口の地下の秘密基地でボンドが日本人に変装して大暴れ、という滅茶苦茶なストーリーは実話だった!


髪を伸ばして辮髪にしたフォーチュンはまんまと茶の木の苗と種を盗み出し、茶の栽培と製造に精通した職人を拉致してインドへ連れて行く。

北朝鮮か。


で、苗をインドの高地に植栽して大量の茶の供給に成功。

その高地の地名こそが、ダージリン!


そういう時代だったんでしょうが、やり方がめちゃくちゃなブリカスも、青い目&長身のどう考えたって怪しいフォーチュンを見抜けない間抜けな中国も、おとぎ話のようでたいへん心が温まり、紅茶が美味しくなりました。


その頃の茶の木が現在、中国に4本だけ残っています。


大紅袍という大変貴重な岩茶です

いっぺん飲んでみたいけど、ものすごく高いらしくて。

メルカリに、阿呆はいないかな。

あるわけないか。




ありやがりました。即、落札しました。

2018年に消費期限切れなので1700円で、ってことらしいですが

岩茶と素麺は寝かせたほうが美味いんだよ。

こいつは俺が育てる!


朝ドラなつぞらが、また泣ける展開になってきて困ります。
まだ終わってないけどシリーズが終了したらきっとなんとかロスになると思います。







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山菜と多肉

2019-05-11 17:56:00 | 植物
木の芽どき痔も猛然と火吹くなり/石塚友二

良いですね。 身体から溢れでるエネルギーを感じます。

木の芽時なので狂った頭を冷やしに新潟へでかけました。


残雪残る清流でヤマメを釣って美味しく頂きました。雪解け水は指がちぎれるくらい冷たかった。

河原に山菜採りのおじさんがいたので、何採ってんのってきいたら、この地域はアケビの新芽を「木の芽」と呼んで、殊の外珍重しているとのことで、いい機会なので鑑別の仕方を教わった。

こないだはお茶で危うかったが、山菜は間違うと死ぬからね。

おじさんいわく、山菜は体内の毒気を抜くのにとても良いんだって。


良いですね。萌えいづる大地のエネルギーを感じます。

アク抜き不要のやつをさっとゆがいて食してみると。

あけびの芽はほんのりほろ苦の大人味。
コゴミはしっとり甘くて、そうね、パスタなんかにピッタリ。
きりっと冷えたシャルドネにマリアージュするんじゃないかしら。

毒気が抜けるとこういう気持ち悪いことを言いだすから要注意だよ。


郷土の博物館へ国宝の縄文土器を見に行きます。

これも良いですね!縄文人の創作エネルギーが爆発しています!
日常的に山菜を食べているからこういうものが作れるのですね。
それは違いますね。


獲ったどー!  やったね父ちゃん!
子供の指が一本多いです。  


嘘です。


それは上野科学博物館の縄文犬のオマージュでしょうかパクリでしょうか。


どの博物館でも縄文人の蝋人形は男が狩りをして、女はどんぐりを干したりなんかしているけど、どうなんでしょうか。
熱帯アジアの男って、ほとんど働かないで日がな一日ぷらぷらしてるでしょう。
ライオンだって狩りをするのはメスだしね。
女性活躍担当大臣ってまだいるのかな。



その後、へぎそばというやたらヌルヌルした麺を食べたり、温泉巡りをしたりして、何日かぷらぷらと無為に過ごした働かない日本人は、帰り道に群馬県に立ち寄った。

この地に多肉界の先生とよばれる人物が住んでおり、いつかその方の温室を見たいと思っていて、電話をかけてみたところ、午前中ならいいよ、とのことなのでお邪魔させてもらったのだ。


うおおおお、写真でしかみたことのない珍種、希少種があちこちに、そして無造作に。

先生は、近頃は中国とタイで多肉がブームになっていて、値段が釣り上がり、一個何万バーツもするんだよ、とぼやいていらっしゃった。

俺なら大喜びの場面だが、やはり第一人者というのは植物に対する愛情のベクトルが違う。

小一時間栽培のテクニックを教わったので、備忘のために記す。

・夏越しの水やりは週間天気予報を見て、数日間雨の降らない日に与える
・水やりは早朝か夜間、できれば腰水が良い
・触ってみて柔らかくなったときが水やりのタイミング。迷ったら与えない。
・用土は赤玉土1:鹿島土1、マグァンプ小粒ひとつまみ
・夏は遮光50%、通風をよくすること
・メネデールは使っても使わなくてもあまり変わらない

いくつか希少種を譲ってもらった。
値段は家人にバレるとやばいので特に秘す。

いつだったか多肉学会のバザールで結構高いやつを(増やしてヤフオクで売るからと言って)購入し、ものの数日で溶かしてしまったときには

「ここ座って」「これはいったいどういうことかしら」

と、とろけた多肉の前で、犬に説教するみたいにたしなめられたっけ。



Ventergreen v.ventergreen
目のさめるような緑色はさすが先生の苗、他の店のものとはまるで違う。



Otzeniana ex. FDP
南アフリカのフリック・ドゥ・プロイ氏選抜苗
ウルトラ怪獣ジャミラのようなヒビ割れ模様にうっとり。


Dinteranthus vanzylii
バンジリーちゃんのソバカスお尻を毎夜眺められる幸せ。
薄紅色の口紅をつけた貴婦人にも見える。

せっかく頭を冷やしに旅に出たのに、ますます狂ってしまいました。

あーん。
もうちょっとまともなレンズがあったら、この美しさを正しくお届けできるのに。

家人に事情を説明して、殴られるとするか。














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日本人といえばお茶

2019-04-30 17:47:00 | 植物
午後、狭山のはずれを歩いていた。


さすがは茶どころ、道路の生垣まで茶の木で出来ておった。

鉄瓶もあることだし、日本に生まれたからには一度くらいは自分で茶を育て、収穫し、喫してみたいものだ、と思った。

平成が終わろうとしている今、天皇関係の映像をたくさん見たせいかもしれない。

ちょっと生垣の枝を拝借して挿し木でそだててみようか。



どの枝がいいかな。
えっ、、、これって! もしかして斑入り! えっ!



             斑入りキターーー!



突然変種の斑入り(ふいり)の植物にはじめて注目したのは日本人。

文政12年(1829年)に水野忠暁が斑入り植物を解説した「草木錦葉集」を出版しています。


今もコレクターは多く、人気の山野草はヤフオクが弾け飛んでいます。

フッフッフッ。

これはワシのものじゃ。

こういうときのためにハサミを常に持ち歩いている変態のものじゃ。


チョッキン!



どうしてやろうか。

増やして売りさばいて稼ごうか。

斑入りの茶の湯はさぞかし美味かろう。

などと、変態の大黒屋はご満悦の様子だったのだが。




_________暗転________



葉の形状がちょっと怪しいので植物図鑑のサイトで調べてみたところ、この木、茶ではなく柾(マサキ)。

茶の湯ができないどころか、


ニシキギ科ニシキギ属の常緑低木。葉、樹皮、果実に毒性を含み、誤食すると嘔吐、下痢、手足の腫れ、麻痺を招く。




とほほ。

54歳のスタートがこれですよ。

どうしたもんでしょう。

むしゃくしゃするので明日から旅に出ます。

探さないでください。






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野菜あれこれ

2019-02-03 15:17:00 | 植物
春を迎え、スーパーのいちごが大きくみずみずしくなってきた。

下の娘が「いちごもスイカもメロンも野菜なんだよ」といっていたがそうなのか、知らなかった。

上の娘にはピーマンは英語でなんというか、ときかれたのでグリーンペッパーだよ、とおしえた。

考えてみると、ピーマンはフランス語だし、タイでグリーンペッパーというとそれは激辛の唐辛子になるわけで、そんなので青椒肉絲を作ったら大惨事じゃないか。
野菜の呼称というのはややこしいものだ。

その筆頭は茄子。

エッグプラントって一体どこが卵なのか。

ネットで調べて、ああなるほどこういうわけかと思った写真がこれ。






暦の上では春だけど、まだまだ乾燥が続く関東地方

ベランダで割り切りにした大根を干すと数日でカリカリになり、それを水で戻して甘くないハリハリ漬けを作ったら酒が進んでしかたない。

タイミングよく沖縄のドゴーンM氏からウコンが届いたのでウコン茶用にスライスした。




ウコンは肝臓を丈夫にする秘薬で、琉球王朝では栽培するのに免許が必要だったという。

鉄瓶で湯を沸かし、ウコン茶をすすり、今夜もまた美味しい酒が飲める。

そんなウコンもまた野菜なのであった。


来週から新潟の温泉地へ行ってまいります。何かあったら報告します。






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川崎と多肉

2018-12-01 15:36:00 | 植物
クイーンのフレディ伝記映画「ボヘミアン・ラプソディ」を観に川崎へいったらば思いの外ご機嫌な映画で、曲に合わせて首を縦にフリフリしてたらむち打ちになりました。
2週間しても痛みがひかないので整形外科へ行ったらヘルニアですね、っつわれてシクシク泣いています。

川崎といえば、昼間っからおっさんが小便漏らしながら酔い潰れているような街だったんですが沖縄にいる間、ちょっと目を離したすきにオシャレな小金持ちが集まるタワーマンション群ができてしまって、すっかり浄化されてしまっていました。つまんない街ですよ。

シンゴジラが多摩川を渡るときにヘリから掃射されていた場所がそこ。武蔵小杉。



もとは工場地帯だったんだけど、新住民によって安い居酒屋や立ち食いそば、マクドナルドまでもがランチ1200円のくだらないカフェに駆逐されてしまい、電車は激混みで駅前から改札にたどり着くまで20分かかるという急な開発で原住民の怒りは心頭らしいです。

新住民は武蔵小杉を「ムサコ」と呼んでいるとのことです。
むさこったら武蔵小山か武蔵小金井だったはずなんですがねぇ・・・

と、まぁ浦島太郎状態のおっさんは痛む首をさすりながら原住民の集まる東口の丸大ホールへ通っています。



なんたって朝8時から酒が飲めますからね。


んで、この店で「アタマちょうだい」っていったらカレーのルーがでてきますからね。
この人達、スプーンでカレーのアタマをなめながら酒呑んでるんだからもうインド人もなんとやらですよ。
古き良き川崎はここにひっそりと残っていましたね。
ビックリしたあとちょっとほっとした。

そんで、多肉の祭り、ビックバザールへまいりました。



多肉女子もたくさんいました。

彼女らが求めているのは


セダムの寄せ植え材料で、カワイイですね。素敵です。


一方、浦島太郎は何を買ったかっていうと、主にメセンの仲間ですね。気持ち悪いです。



中から何かが覗いていたり


青筋立てて怒っていたり


植物のくせに脱皮をしたり、中から覗いていた何かが飛び出してきて


パプーーー! とかいって主張したりします。

ふだんは動物に食べられないようにトゲを出したり、ひっそりと擬態しているものがなぜに急に派手な花を咲かせ目立つのか。

不思議です。

そして、1年で7回しか水を与えてないのにしっかりと育っているという、まるで飼い主を必要としていないところとか、かといって9回水を与えると溶けてなくなってしまう気難しい性格が俺を悩ませるのです。






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