草履で歩きながら考える

笑う門には福来たるで、マイペースでやりたいこと やってみよう♪基本PTAブログですが、日常やがんのことも綴ります。

『エピデミック』川端裕人:著

2009年06月05日 | 本棚
久々に小説を読みました♪

文句なく、面白かった!!
冒頭から、ぐいぐい引き込まれてしまいました。

川端さんの小説は、どれを読んでも
世界観が実にリアルで、主人公の経験を
読み手である自分が実際に体験したような気になります。

  『エピデミック
  著:川端 裕人
  角川書店、2007年


この作品で、「疫学」それも「フィールド疫学」
というものが存在することを初めて知りました。

お話しは、疫病相手の探偵もの、と表現すればよいでしょうか。


いいえ、こんな半端な表現では追いつきません。


緻密に練り上げられた世界は、
「もし、ある町に疫病が起こったら・・」という設定で
「フィールド疫学」を武器に
謎を解き明かしていく主人公を軸にしながらも、

周辺の人間の反応や行政対応などを
シミュレートしていたり、

主人公の師匠の含蓄に富んだ言葉(思考)が
一元的なものの見方への
著者からのメッセージになっていたり、

とにかく内容てんこもりで
分厚い本でしたが、夢中になってしまいました♪


      



以下、ネタバレご注意。

川端さんご自身のブログでの本紹介
あらためて「エピデミック」を紹介致します(このブログについての種明かし?も)

疫学関係者の、もっと深い書評
書評:川端裕人『エピデミック』(角川書店)