老境に入ると、旅行を楽しみ、色々な趣味を楽しんで毎日を送ることが普通になります。しかし、そんな生活を続けながらも、日本が戦争に巻き込まれること恐れています。仕事を止めても戦争の心配だけは頭を離れません。
老人はもっと戦争勃発の可能性に敏感に反応し、インターネットを通して議論の輪を広げ、戦争に巻き込まれないようにしたいと思います。第二次大戦の悲惨さを忘れ、単に毎日が楽しければ良いという生活を時々考えなおすべきと思います。
最近、アメリカはやっぱり怖い軍事国家と思わせる事態がニュースにありました。それはグルジョア共和国でアメリカ軍を中心にしたNATO同盟国が軍事演習をするというニュースです。グルジョア共和国は黒海に面した国で、すぐ北はロシアに接し、モスクワまでは爆撃機で2時間以内の土地です。アメリカがそんな近くで軍事演習をするのは明らかに、「やりすぎ」と思います。
ベルリンの壁崩壊後、旧ロシアの傘下にあったチェコやポーランドなど東ヨーロッパ諸国はNATO軍事同盟に入ってロシアに対峙することになったのです。それなのにアメリカはロシアの南にあるグルジョアなどの中央アジア各国へ手を出し、ロシアを軍事的に包囲しつつあります。
ロシアは骨身にしみていると思います。自分の同盟国を失ったり、領土を失えば、すかさずアメリカ軍が基地を作り、軍事展開をすると。
第二大戦終了間際にロシア(ソ連)は満州の国境を越えて、一方的に攻め入り多数の日本人が難民になりました。軍人は全員武装解除され過酷なシベリア抑留へと連れ去られたのです。その上、北海道に上陸しようとして北方四島まで軍事占領してしまったのです。
それは決して許すことの出来ない残酷、非道なやり方です。しかし、ロシアは、北方四島を日本へ返還すれば、そこにアメリカ軍が入って来ると想像していると思います。グルジア共和国でのアメリカを中心にしたNATO軍の軍事演習がそれを証明しています。
北方四島はウラジオストックにあるロシア海軍の活動を封じ込める重要な役割ができます。ロシア海軍が太平洋へ出るには対馬海峡、津軽海峡、そして千島列島と国後島の海峡を通過しなければなりません。大きな国後島へは軍事施設が作りやすいのです。当然、ロシアの軍事施設があると想定することができます。
日本政府が「北方四島返還!」と声高に叫ぶのは自由ですが、その背後には戦争の可能性を秘めていると思います。その事に気がついている日本人は少ないようで心配です。単なる感情の赴くままに返還!、返還!と叫ぶことが良いことなのでしょうか?
一老人の思いすごしの危惧でありますことを祈っています。(終わり)