山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

カッコソウ咲く鳴神山(群馬県)  平成25年5月18日

2013年05月21日 | 番外編
 植物図鑑で見るたびに見てみたかった花、カッコソウ。群馬県の鳴神山なる山にだけ咲くことは知っていたが、なかなか行く機会が無く、今年こそはなんとか見に行きたいと思っていた。花仲間のみちほさんのブログ「もっと花を訪ねて何度でも」を見てみると5月11日の時点でちょうど見頃を迎えていた。週末にはこれといった予定は入らなかったので、17日に群馬遠征を決める。

 18日、朝5時半に目が覚めたが、この時間に出発しても登山口の駐車場がいちばん混雑する時間に当たってしまうだろう。なので遅めの8時少し前に甲府を出発、高速を使わずに雁坂トンネルの一般道を行くことにする。途中でゆっくり食事休憩して、午後12時半に駒形登山口に到着した。駐車場を心配していたが、以外にもゲートの前が開いていたのだが、遠慮して少し戻って路上に車を止めた。10台ほど止まっていた車の半分ほどが地元群馬ナンバーだった。下山して来る人たちの姿がちらほらと見かけられたが、これから登って行く人の姿は見当たらない。ほぼ予定通りの午後1時に駒形登山口から出発する。林道の突き当たりには「鳴神山県環境保全地域」と書かれた大きな看板が立ち、カッコソウやナルカミスミレなどの貴重な植物が生育していることが書かれている。そして、「このすぐれた自然環境をこわすことなく、次の世代に伝えることができるよう大切に守りましょう」と記されていた。もっともである。

    鳴神山駒形登山口


    登山道を藤の花がおおう。


    沢筋の道を行く


    この山にはウラシマソウがたくさん生育する。


    こちらは山梨でも良く見かけるマムシグサ(ミミガタテンナンショウ?)

 登山道脇には咲き残ったタチツボスミレやマルバスミレがちらほら、エイザンスミレは大きな葉だけが残っていた。クワガタソウはちょうど見頃で、ピンクの可愛らしい花が目を楽しませてくれた。そしてお目当てのひとつであったヤマブキソウに出会うことができたが、こちらはもう盛期を過ぎて散り始めていた。

    可愛らしいクワガタソウ


    岩に付いていたイワタバコの葉


    ヤマブキソウ。初めて出会う花。


    ヤマブキソウはもう盛期を過ぎ、散り始めている。


    新緑の森


    ユキザサ

 1時間45分ほど歩いて鳴神神社に到着。山頂あたりで人の声が聞こえるが姿は見えない。昭文社の地図で場所を確認し、カッコソウの保護地を探すがこの地図には記載が無い。神社の建物周辺をひとまわりして、まずは山頂に行ってみることにする。

    鳴神神社


    神社の鳥居近くにはフイリフモトスミレの群落


    鳴神山山頂


    どこの山やら???山梨県外に出ると山の同定が全くできない。たぶん袈裟丸から皇海山の山塊と日光の山。

 山頂で昼食後、すぐ隣に見える仁田山岳に向かう。すると、そのコルのところにカッコソウ保護地の案内板が立っていた。神社から普通に登って来ると本来はこの場所に着くのだが、いつもの如く面白そうな右側の岩ルートを直接鳴神山頂に登ったのでここを通過しなかったのだ。咲き場所を確認し、仁田山岳を過ぎて再び鳴神神社に戻る。そして東側の登山道を少し下ると、スギ林の中に張られたロープの囲いの中にカッコソウが咲いていた。しかし・・・みちほさんやsanaeさんのブログで見てきたよりも遥かに数が少ない。

    鳴神山山頂と仁田山岳のコルにある案内板。


    仁田山岳山頂


    鳴神神社から東に少し下りたところにあるカッコソウ保護地


    カッコソウ。しかし、数が少ない。


    保護地に建てられた看板には桐生高校生物部と書かれている。ありがとうございます。

 どうやらたくさん咲いているのはこちら側では無くて、もう1か所の椚田峠側の保護地らしい。仁田山岳に登り返してそちらに向かう。途中には手入れの行き届いたスギの林が広がる。この山が地元の人たちから愛されて大切にされていることが伺える。椚田峠に到着すると、そこにはカッコソウ保護地を示す案内板が立っていた。峠にザックを置いてカメラと三脚、交換レンズだけ持ってそちらに行ってみると・・・

    手入れの行き届いたスギの林


    椚田峠。右側に行くとカッコソウ保護地。


    目を見張るカッコソウの群生。感動!!


    カッコソウ!


    カッコソウ!!


    カッコソウ!!!


    カッコソウ保護の看板

 目を見張るカッコソウの大群落。バイオの技術で増殖させたとはいえ、これほどの大群落になっているとは感動した。日が陰ってしまい写真の彩度は落ちてしまったが、遅い時間を狙ってきただけに誰もおらず、存分に撮影させていただいた。大満足して赤柴側ルートをひたすら下山し、5時半に駐車場到着した。

 カッコソウは鳴神山にだけ咲く貴重な花。これからもずっと咲き続けて欲しい。

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2 コメント

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不思議な響きのお花ですね (るたん)
2013-05-21 20:56:08
カッコソウのことは、やはりインレッド様のブログから昨年知ったばかりです。
クリンソウのような姿ですが、ここにしか咲いていないという情報には・・・惹かれます。
早速地図で見たところ、赤城山の近くなのですね。前に、この季節に赤城山で1回の登山で5種類のツツジが見えた気がします。合わせて行こうかなあ?無理だろうなあ・・・。
さて、お花見山行ですが、9日はOKです。前日は通常ルートでみずがきなので、帰りに「カモ〇蘭」を確認したいと思ってます。1週前は、土曜は仕事、日曜は参加させてください。よろしくお願いいたします。
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るたんさんへ (ヨッシー)
2013-05-23 12:17:55
 先日富士見平小屋の小屋主さんに伺ったところ、今年のシャクナゲは花芽の付きが悪く、あまり咲かなそうだとのことでした。カ○●ランは一部保護ロープを張るかもしれないと言っていましたが、るたんさんたちが見つけたところとは別の場所です。
 8日に職場の行事が入ってしまったので日程が難しくなってしまいましたが、なるべく早めに連絡します。
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