春の恒例になっていた我が家の近傍の低山であるが、今年になってから2度遭難騒ぎがあった。こんな近場の低山で何故に?と思っていたのだが、今回久しぶりに歩いてみると以前とはずいぶん様子が変わっていて、道迷いしてもおかしくないことが分かった。
自宅から歩き始める。まずは前に見える要害山の裾野を巻いて深草観音、さらに岩堂峠に向かう。
岩堂峠と要害山の分岐点
登山道脇に生えていたアカハナワラビ
深草観音
岩に生えていたイワトラノオを上から見下ろす。
こんなのも岩に付いていた。
ウチワゴケ。こう見えてもシダの仲間である。
岩堂峠に到着。自宅から2時間ほどかかった。
岩堂峠までは迷うところは全く無いが、問題はここから先である。
いつもは巻き道を使っていたが、今回は尾根道を歩いてみよう。と思ったら通行止めのテープ。GPSで方向確認してテープの脇から尾根に取り付く。
はっきりした道は無いが歩けない尾根では無い。
鬼山に到着。このあたりに探し物のホザキヤドリギがあるのではないかと思ったが見つからず。
鬼山からの下りは急斜面で道は無い。慎重に通過して道標のところまで下りる。朽ちていて字が見えず、岩堂峠・深草観音方向の看板だけ残っている。
たぶん大岩園地方面に行く道であろうが通行止め。
鹿穴のピークを巻いて隣の峠まで行く。ここから大岩園地方向に行くはずだったが、またしても通行止めの看板。
大岩園地方向に行きたかったのだが、どこを通っても通行止めのテープと看板ばかりである。自宅方向に行くには大岩園地か武田神社方向に行かなければならないのだが、着いた峠の看板だと大蔵経寺山方面か、戻って岩堂峠に行くかのいずれかの選択肢しか無いことになってしまう。再びGPSで方向を確認して、通行止めを無視して大岩園地に向かう。
綴ら折れになった道は落ち葉が積もって分かりずらいが、テープがついていて歩けない道では無かった。
この先に進みたかったが・・・またしても通行止め。
大岩園地の分岐点までやって来た。その先の巻き道らしきものは通行止めである。大岩園地を越えて行こうかと思ったのだが、そこに付いていた看板がこれまた奇怪なものだった。写真を撮り忘れたが、大岩園地の他に武田神社・深草観音と書かれている。深草観音と武田神社はかなり離れていて積翠寺から見ると全く逆の方向である。何故にこの2つの場所が同じ方向の矢印で示されているのだろうか?またまたGPSで方向を見るが、どう見てもかなり離れている。では、どうなっているのか歩いてみよう。最初は普通の道だったが、途中は細くて頼りない道になっていた。そして抜け出たところは・・・武田の杜遊歩道の途中だった。武田の杜遊歩道で右に行けば深草観音、左に行けば武田神社ということだったようだ。それにしても分かり難い看板である。道迷いしてもおかしくないような看板だと思う。
武田の杜遊歩道に抜け出たが、ここにもロープが張られていた。
その先の道標にも通行止めの看板。どこを歩いても通行止め、どうやって歩けというのか?
カイイワカガミを発見。
想定外の大群落があった。春になったら花を見に来てみよう。
武田の杜遊歩道からバリアンスルートを短絡する。この辺りは開墾地だったようだ。
大きなシダが目に付いたので近付いてみると、驚きのリョウメンシダ。
しかも結構な個体数がある。県南部に行かないと見られないかと思っていたシダが、まさかの裏山に生えていた。
自宅近くの側溝の中には今ごろになってもオオカワヂシャが咲いていた。
GPSを持っていなかったら歩き慣れている私でも道迷いしそうな山道だった。道迷いで遭難者が出ても全くおかしく無いと思った。予定していた大岩園地には登って来なかったので、またそのうち別ルートを歩いて登ってみたいと思う。